お知らせ
お知らせ
CLOSE

転職した理由・しなかった理由(全5記事)

“部下の転職を防ぐ”という意識がそもそもの間違い ログミーBusiness読者に聞いた「転職した理由・しなかった理由」 [2/2]

アンケートに学ぶ、転職のためにすべき準備

では、そのようなポジティブな転職を実現するためにはどうすべきなのでしょうか。アンケートでは、転職をすべきかどうか悩んでいる、キャリアの転換期に立つビジネスパーソンの方々へのアドバイスも募集しました。そこから読み取れるのは、結論、行動の前に「準備」が大切だということです。

具体的なアドバイスとしては、ポータブルスキルや実績といった提供価値を言語化する準備や、転職先のカルチャーとの適合性の確認といったもポイントが挙げられています。

・同じ環境に居続けることは、新たな仕事に挑戦できない限りリスクにもなり得る。常に別の視野やインプット機会を持つことが非常に大事だと思う。(マーケティング業 40代)

・環境を変える必要があると感じた場合、早めに行動する。それによって、最終的に転職するしないにかかわらず自身の考え方にも変化が生まれると思います。(人材業 30代)

・転用可能なポータブルスキルの習得を目指すのがよい。実務経験を前提とした場合、自分が提供できる価値を考えて、自ら面接でプレゼンテーションができるような準備をするとよいと思います。(製造業 年齢非公開)

・転職先のカルチャーや経営者のことをよく知ってから転職を決めたほうがよい。(個人事業主 50代)

最後に、完璧な確実性はありません。不確実さを前提に、用意できる準備を終えたらまずは一歩を踏み出すこと。「自分が決めた」という態度が、転職の意思決定の質を高めてくれます。

・(自分のキャリアを)過去の延長線上に考えれば、安定した場所に留まろうとします。でも未来はそもそも不確実ですから「えい!」と飛び出しましょう!(コンサルティング業 60代)

社員の離職を防ぎたいマネジメント層へのヒント

ここまでは転職を経験した人たちの転職理由や転職後の変化をご紹介してきました。ここからは、アンケートのコメントを手がかりに、社員の離職を防ぐためにマネジメント層が意識すべきポイントを整理してご紹介します。

マネジメント層にとって示唆的なのは、離職防止を職場の心地よさや金銭面だけに還元してしまうのは不十分だという点です。むしろ「転職を防ぐ」という発想そのものが誤りであり、本人にとってプラスにならない場合にのみ止める意味がある、という声もありました。

重要なのは、社員が社外に目を向ける機会を持ちつつも、「結局この会社で働くことが一番」と納得できる環境を整えることです。そのためには制度や育成システムの改善に加え、キャリアの柔軟な選択肢や挑戦の場を提供する姿勢が求められています。

・転職には肯定的ながら、メンバーの転職を防ぎたいというマネジメント層の気持ちも理解できるため複雑です。社外を広く知る機会と同時に、社内の良さが理解できるようなマネジメントが求められています。(例えば)勉強会を社内で主催しつつ、社外との交流で他社の情報を吸収できるようにする。

他にも制度や育成システムなどを改善し続けることで、社員が「結局はウチが一番」と自然に思えるようにするのが重要だと考えています。(IT業界 40代)


・結論、心地よさや金銭面だけでは転職は止められないと思います。キャリア形成したい人のために、特定の部署に人材を固定しないなど、(キャリア支援に)柔軟に対応できる環境がよいかと思います。(教育業 40代)

・会社としての方向性をしっかりと表明して欲しい。それで去る人は遅かれ早かれの問題ですし、扱いを間違うと不良債権化します。(IT業 50代)

・組織風土も大事だが、給与と制度が確立されていることが前提かと思うので、全社的な問題・対策と経営者に位置づけてもらうようにしてはどうか。(出版・広告業 30代 )

・「転職を防ぐ」という考え方自体が違うのでは。客観的に見て本人のプラスにならないような場合にだけ、転職を止める意味があると思う。(コンサルティング業 40代)

・マネジメント層は、メンバーが強みを発揮して暴れられる舞台を用意するべき。そうすれば業績も上がるし離職もしにくい。(コンサルティング業 40代)

今回のアンケートが示したのは、残留も転職も「どちらが正しいか」ではなく「どちらに納得できるか」の問題だということでした。役割の見通し、評価と報酬の透明性、挑戦の機会、働き方の適合といった要素が、本人にとっての納得感を生む要素になります。

言い換えれば、転職しても転職しなくても、それを自分にとってポジティブな決断にできる“納得感を生むキャリア形成”こそがポイントです。

今の職場でできること・できないことは何か。自分が理想とする働き方はどんなものなのか。一連の準備が迷いを減らし、理想のキャリアへと近づく第一歩になります。今日できる小さなアクションから積み重ねていけば、判断の質と満足度は確実に高まる。今回のログミーBusiness読者アンケート結果からは、そんな示唆が見えてきました。

このほかにもログミーBusinessでは、転職・キャリア形成マネジメントに役立つ記事を多数掲載しています。転職する・しない、どちらの選択でも“納得できるキャリア”をどう設計するか。次の判断のためのヒントを掴んでいただければ幸いです。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
スピーカーフォローや記事のブックマークなど、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

すでに会員の方はこちらからログイン

または

名刺アプリ「Eightをご利用中の方は
こちらを読み込むだけで、すぐに記事が読めます!

スマホで読み込んで
ログインまたは登録作業をスキップ

名刺アプリ「Eight」をご利用中の方は

デジタル名刺で
ログインまたは会員登録

ボタンをタップするだけで

すぐに記事が読めます!

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

この記事をブックマークすると、同じログの新着記事をマイページでお知らせします

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

人気の記事

    新着イベント

      ログミーBusinessに
      記事掲載しませんか?

      イベント・インタビュー・対談 etc.

      “編集しない編集”で、
      スピーカーの「意図をそのまま」お届け!