5位:「『管理職になって評価が下がった』人の問題点 "元スーパープレイヤーの管理職"が見落としがちな思考とは」
株式会社アクティブ アンド カンパニーの佐久間大輔氏は、なぜ優秀なプレイヤーが管理職になると評価が下がってしまうのかについて解説しています。
多くの組織では、優秀なプレイヤーとしての評価が高い人が管理職に登用される傾向があります。しかし、佐久間氏は「プレイヤーとして評価され続けていたので、思考とか考え方、プレイヤーとしての視座にとどまってしまう」ことが問題だと指摘します。
これにより以下のような弊害が生じます。
・自分の成功体験が絶対基準、価値観になる
・部下に対して細かく口を挟むようになる
・「自分がやるよ」と言って結局自分で仕事をする
・パンク寸前になり「私は忙しい!なんでみんなもっと仕事をしないんだ!」と愚痴を言う
「名選手、名監督にあらず」という言葉がありますが、これはどこの会社でもよく聞かれる現象です。管理職になる前は評価が高かったのに、管理職になった途端に評価が下がることが少なくありません。
佐久間氏は、マネジメントへの転換のポイントとして以下を挙げています。
・プレイヤーとしての仕事とマネジメントの優先順位を見直す
・メンバーの力を使って組織の成果を出す管理職になる
・部下に仕事を任せて信頼関係を醸成する
・組織の成果を組織で達成していくチームワークを発揮する
「特に1人で何でもできてしまう人に対しては、部下や後輩もちょっと相談しにくい」という実態があります。部下が入れる隙間がなくなり、職場の距離感が生まれてしまうのです。
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4位:「プレイングマネージャーからの卒業のために必要なこと 部下と組織を伸ばすためのワークスイッチ戦略」
株式会社アクティブ アンド カンパニーの佐久間大輔氏は、プレイングマネージャーからの卒業のために必要なことについて解説しています。
まず、プレイングマネージャーが悪いわけではないと強調します。組織のメンバーが少ない、若手社員が多い、顧客との関係性が武器になっているなど、会社がプレイヤーとしての力を求めている実態があります。
しかし、プレイングマネージャーには以下のような問題があります。
・自分がいっぱいいっぱいになり、部下の指導ができない
・部下の成長につながらず、人が辞めてしまう
・その結果、また仕事が自分に降りかかってくる
佐久間氏は「ワークスイッチ」という考え方を提案しています。これは、自分の価値を自分だけに使うのではなく、組織として活かすという発想です。マネジメントを優先し、プレイヤーとしての仕事を徐々に部下に移行していくアプローチです。
ワークスイッチのために必要なこととして、以下を挙げています。
1. 自分の仕事を冷静に天秤にかける
- 「自分がやることが組織として一番高い成果になるか」を考える
- 得意・不得意ではなく、組織としての価値で判断する
2. 仕組み作り・チェックシートの作成
- 誰が見てもPDCAサイクルで回せるようにする
- 「自分でやったほうが早い」と思わず、しっかりと引継ぎをする
3. 仕事を任せられない特徴を理解する
- 時間と自分のキャパシティの有限を理解していない
- 成果の基準が自分のクオリティ基準になってしまう
- 部下の能力や特性を理解していない
「いきなりのシフトチェンジ、全部をマネジメントに振り切るのは難しいので、徐々に、できることからワークスイッチをしていくところが先決になります」と佐久間氏は語ります。
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3位:「なぜ若手は"自分は管理職に向いていない"と思うのか? 管理職になりたがらない2つの理由と企業の"ズレた"打ち手」
DaBaDee株式会社代表の高桑由樹氏は、近年増加している「管理職の罰ゲーム化」現象について解説しています。若手社員が管理職になりたがらない理由を調査した結果、以下のような回答が得られました。
「管理職に向いていないと思う」
「仕事量や仕事時間が増える」
「責任の重い仕事はしたくない」
「出世に興味がない」
これらの理由は、「自分は〜」と「管理業務は〜」という2つの主語に分けられます。つまり、管理職になりたくない理由は「今時のリーダー職」だけの問題ではなく、「管理業務」にも問題があるということです。
人が行動を決める判断軸として、「イメージ」「見通し」「過去経験」の3つがあります。管理職未経験者の場合、「イメージ」と「見通し」が主な判断材料となります。
1. イメージの問題:「管理業務の実態が見えないために大変そうだ」
2. 見通しの問題:「求められる役割がリーダー職と違いすぎる」
企業は「業務量削減」「ITツール導入」「報酬アップ」といった対策を講じていますが、これらはイメージの軽減策にすぎず、問題の本質とはミスマッチです。
高桑氏は、「主体性」と「自主性」の違いを理解することが重要だと説きます。
主体性:不確実な状況下で自ら答えを見いだし、状況を打開する態度
自主性:決められたルールの中で与えられた課題に自ら進んで取り組む態度
「自主性は組織経験を通じて自然に育まれますが、主体性は計画的な育成が不可欠です。組織運営では、ルールに従って動く自主性を基本にしつつ、適切に主体性を発揮できる人材を配置するバランスが重要です」と高桑氏は語ります。
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2位:「プレイングマネージャー化する理由はマネジメント業務の割合が低いから 管理職として求められる5つの役割」
株式会社アクティブ アンド カンパニーの佐久間大輔氏は、プレイヤーと管理職の視点の違いと、管理職が果たすべき役割について解説しています。
プレイヤーと管理職では求められる視点が大きく異なります。
プレイヤー:個人として結果を出すことに集中し、現時点での行動を重視
管理職:一手先、二手先を見据えて部や課を動かし、組織として結果を求める
「管理職になってから視座を変えるのではなくて、管理職になる前に視座を変えながら行動することが必要になってくる」と佐久間氏は指摘します。
マネジメント理論の第一人者であるピーター・ドラッカーは、マネージャーを「組織の成果に責任を持つ人」と定義しています。経営資源を単体で動かすのではなく、「ヒト・モノ・カネ・情報」を統合して総合的に考えることで、より高い成果を生み出すことが求められます。
佐久間氏は、現代のミドルマネージャーには11個もの役割があり、これを全てこなすのは非常に大変だと語ります。そのため、プレイングマネージャーとなってしまう管理職が多いのです。
管理職の役割を5つに集約すると、以下のようになります。
1. 目標設定:組織の目標と連動した短期・長期の目標を設定する
2. 組織化:目標達成のために仕事を分類し、活動や作業を組織化する
3. 動機付け:双方向のコミュニケーションを取り、相手が何に対して動機付けができるかを見極める
4. 評価:組織で働く人の成果を測る基準を設け、フィードバックする
5. 人材育成:組織の最も重要な資源である人材を育成する
佐久間氏は、特に「動機付け」が重要だとしています。「管理職になる前に動機付けをいろいろな方にやっている方は、おそらくなかなかいない」ため、部下の動機付けをどうすればよいかわからない管理職が多いのです。
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1位:「"がんばりすぎる上司"が職場を壊す 『有能な怠け者』に学ぶ、マネジメント再入門」
経営学者でYouTuberでもある中川功一氏は、経営学は一部のエリートだけのものではなく、すべての人が学ぶべき「正しい道理を営む」知恵だと説きます。
「経営」という言葉の「経」は、物事の正しい道理や筋道が通っていることを意味します。中川氏は「物事の正しい道理を営んでいく」という経営の本質を、日本中、世界中に広めたいという思いから大学を離れ、オンラインの経営スクールを立ち上げました。
ドイツの軍人ゼークトの理論を引用し、組織内の人材を「有能な働き者/有能な怠け者」「無能な働き者/無能な怠け者」の4タイプに分類します。
一般的には「有能な働き者」が最も重宝されますが、ゼークトによれば組織のトップには「有能な怠け者」こそがふさわしいというのです。
「上手に怠けてください」と中川氏は言います。有能な人ほど一生懸命働きますが、それが職場に対する恨みや不満につながることがあります。「みんなが働いてくれない。一生懸命になってくれる人がいない。だから私ががんばらなきゃいけない」と思い、職場の仲間に対するヘイトを溜めてしまうのです。
「あなたが一生懸命になっちゃいけない理由」として中川氏は以下を挙げます。
1. 責任はストレッサーであり、あなたの精神的エネルギーを消耗する
2. あなたが倒れることが最も無責任な行動となる
3. あなたが仕事を抱え続けると、仲間の能力開発ができない
4. 部下は「あんな風にはなりたくない」と思い、昇進意欲が減る
「上手に怠ける」ことで、組織全体のエンゲージメントを高め、自分も部下も成長できる環境を作ることができます。中川氏は「あなたが笑顔で余裕を持って仕事ができていれば、部下は『○○さんみたいに働きたい。ああいうポジションになりたい』と思うようになる」と語ります。
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