頼んだことをやらない、やる気がない…扱いづらい部下への対処法
これは多くの管理職の方が一度は悩むポイントですよね。僕もたくさん失敗してきました(笑)。まず、絶対に感情的にならないこと。これが一番大事です。怒鳴ったり、ネチネチ叱ったりしても、相手が萎縮するだけで、根本的な解決にはなりません。部下が言い訳をする時って、その裏には「失敗するのが怖い」とか「自分には無理だ」っていう甘えや不安が隠れていたりするんです。
だから、感情でぶつかるんじゃなくて、「君がこの業務をやらなかったことで、チームにこういう影響が出た」という事実と結果を、淡々と伝えるようにしています。「昔、君はこうだったじゃないか」みたいに過去の話を蒸し返すのは、一番やっちゃいけない。フェアじゃないですし、相手を一方的に責めているだけですからね。
言い訳の隙を与えないためには、指示を具体的かつ明確にすることも重要です。「なるべく早くやっといて」じゃなくて、「〇〇の資料を、△△という目的で、明日の午後3時までに仕上げてほしい。責任者は君です」というように、目的と責任の所在、期限をはっきりさせるんです。
「次に何をすればいいか」がわかるように指示する
部下のモチベーションを上げるには、彼らが「次に何をすればいいか」が見える「階段」を作ってあげることが一番効果的です。小さな成功体験を積ませて、「自分、ちょっとずつ成長してるかも」と実感させてあげる。そして、何かやってくれたら「助かったよ、本当にありがとう!」と具体的に感謝を伝える。この一言で、彼らの「役に立てた!」という喜びは何倍にもなります。
それでも言い訳ばかりが続くようなら…少し荒療治ですが、「じゃあ、この仕事は別の人に頼むね」「このプロジェクトからは一旦外れてもらおうか」と、任せる仕事量を減らしていくこともあります。そうすると、「ヤバい、見放されるかも」と本人が危機感を持って、態度が変わるケースもあります。
部下が行き詰まっている時は、「なぜできなかったの?」と原因を問い詰めるだけでなく、「じゃあ、どうしたらできるようになると思う?」と「真逆の概念」で問いかけるようにしています。この未来に向けた質問が、本人の口から前向きな解決策を引き出すきっかけになるんです。
職場の「苦手な人」との関わり方
職場にどうしても「この人、苦手だな…」って思う人、いますよね(笑)。僕も人間なので、もちろんありますよ。
そういう人に出会った時の僕なりの心の持ちようは、「ああ、この人は何か事情があって、こうなっちゃってるんだな。ある意味、かわいそうな人なんだ」と思うことです。物に当たったり、人を見下すような話し方をしたりする人は、そうでもしないと自分の心を保てないのかもしれない。
そう考えると、不思議と腹が立たなくなります。むしろ、「この人のイライラした態度のおかげで、自分の冷静さが際立つな。ラッキー」くらいに思うようにしています(笑)。
自分の心をすり減らしてまで、無理に付き合う必要はない、と割り切ることも大事です。その人の価値観や性格を変えるなんて、ほぼ不可能ですから。付き合いたくない人とは、仕事上必要なコミュニケーションだけ取って、あとはスッと距離を置く。自己犠牲は禁物です。
部下との関係性がわかるバロメーター
何でもネガティブに捉える人っていますよね。そういう人とは、なるべく深入りしないようにします。こっちまで気分が滅入ってしまいますから。自分自身がふだんからポジティブな言葉を使うように心がけていると、不思議と周りにもそういう人が集まってくる気がします。
あと、特に気をつけたいのが「いじり」です。場を和ませるつもりでも、いじられている本人は内心傷ついていることがほとんど。特に、上司から部下へのいじりは、パワハラと受け取られても仕方ありません。相手との関係性が本当に良好かどうかは、相手のほうから雑談をしに寄ってきてくれるかどうかで判断できます。それが一つのバロメーターですね。
新しいことを始めようとすると、必ず反対する「抵抗勢力」は出てきますが、それは当たり前だと考えています。イノベーター理論で言えば、そういう層は必ず存在する。自分だって、立場や状況が変われば「抵抗勢力」側になることだってあるわけですから、冷静に受け止めるようにしています。
雑談は「相手への質問」で締めくくる
そもそも雑談って、単なるおしゃべりじゃなくて、人間関係の潤滑油であり、お互いのストレスを解消するガス抜きのような役割もあって、仕事を進める上ですごく大事なものだと僕は思っています。
一番のコツは、「自分が頑張って話そうとしないこと」。これに尽きます。話下手な人ほど、「何かおもしろいことを言わなきゃ」と気負いがちですが、逆なんです。雑談の9割は相手に気持ちよく話してもらう、という意識でいると、すごく楽になりますよ。
自分の話で終わらせずに、「〇〇さんはどうなんですか?」と必ず質問で締めくくって、会話のボールを相手に返すこと。
その時の質問も、「はい/いいえ」で終わってしまう「クローズド・クエスチョン」ではなく、「どうしてそう思うんですか?」とか「具体的にはどんな感じなんですか?」といった、相手が自由に答えられる「オープン・クエスチョン」を心がけると、会話が自然と広がっていきます。
特に「なぜ?」という問いかけは、相手に考える時間を与えられるので、会話の間を自然に保つのにも便利なんです。
相手の話を聞く時は「メモを取る」のも効果的
そして、やっぱりここでも大事なのは「あなたに興味がありますよ」という姿勢を体で示すこと。話を聞くときは、パソコン作業の手を止めて、体を相手に向けて、笑顔で相槌を打つ。これだけで、「この人はちゃんと話を聞いてくれているな」という安心感を相手に与えることができます。
すごく細かいテクニックですけど、相手の話が盛り上がっている時に、さっとメモを取る姿勢を見せるだけでも、「そんなに熱心に聞いてくれてるんだ」って好印象を持ってもらえます。特に年配の方には、紙のメモが効果絶大だったりします(笑)。
あとは、取引先でお茶を出してもらったら「わ、ありがとうございます!すごく嬉しいです!」って、少し大げさなくらいに感謝を伝える。その日の会話で感じたことを「今日〇〇さんのお話が聞けて、すごく勉強になりました!」と素直に伝える。
こういう小さなことの積み重ねが、少しずつ相手の心を開き、信頼関係につながっていくんだと、僕は信じています。
【関連サイト】
西原亮氏のX:
にっしー社長|西原亮(ryo_nishihara)