評価は「毎週」すべき
——なるほど。さきほど、そもそも半年前に適切な目標を決めるのは難しいというお話がありましたが、中尾さんはどのようなやり方をおすすめしていますか?
中尾:目標設定の話で言うと、評価対象を小さくして頻度を多くするのがいいと思います。例えば一部の会社で「ノーレーティング」制度を設けているところがあります。これは評価しないと言っているんじゃなくて、本当は「評価するタイミング」を短くしているんですね。
ある意味毎週毎週、評価している。どういうことかというと、Aさんがその週にやったことを自分で評価するし、上司も評価します。「今週5つのことをやります」と言って、ちゃんとやりましたと。上司もちゃんとやれたなと思っていたら、Aさんのは今週の評価は丸なわけです。それが半年間全部丸だったら、この半年間の評価は丸になります。
——半年に1回ではなくて、一週間単位で目標設定と振り返りをするんですね。
中尾:はい。半年前のことって覚えてないじゃないですか。だから評価って難しいんですけど、毎週毎週自然と評価し続けて、それを残しておいたらめっちゃ簡単です。だから週報をやっている会社も多いですけど、そこでちゃんと毎週評価しておいたら、それがバックログになって簡単に評価できる。でも、日報も週報も出させるだけで何も使ってないから、半年経ってから困るんですよね。
だから僕たちがやっている「G-POP」というやり方を週報にするのはおすすめです。この半年間で何項目やって、その自己評価が何個丸で、何個三角で何個バツでしたか、という分布を生成AIで作って、ここから何を学んだかを振り返れば、それだけで評価になります。
生成AIに週報を読み込ませて、成果を見える化する
中尾:あとは「G-POP」を導入していなくても、週報を生成AIに読ませたらいいと思いますよ。例えば、毎週やっていることを、「この人は一定期間に何個のタスクをしましたか」「達成できたものと達成できなかったものの分布はどうなっていますか」というのを出すんです。
——週報で「これをやりました」「あれをやりました」という報告だけだと不十分で、達成できたかどうかがわかるほうがいいんでしょうか。
中尾:そうですね。でも今だったら、それも含めて読み込ませればいい。「達成できたと思えるものの文章の数を数えて」と指示するんですね。今GeminiにしてもChatGPTにしてもどんどんレベルが高くなっているので、同じ文章を入れてChatGPTとGeminiとClaudeとかで、3つ並行してやらせて比較することもできます。
——これに対して上司がフィードバックするのも大事ですよね。最後に、目標設定に負担感を持っている管理職やメンバーにメッセージをお願いします。
中尾:世の中でやっていることって、間違っていることがすごく多いのです。だから違和感があることに対して、正しい方法をちゃんとインプットしたらクリアになることは多いです。目標管理も、自分の会社がいけてない目標管理をしてることってゴロゴロあると思っています。
「自分は人事じゃないから変えられない」と思うかもしれないけれども、それこそ部分最適な話だと思います。「こうやったらみんなの労働時間が減って、やる気が上がる」ということだったら、絶対に変えたほうがいいです。
それを「私の仕事じゃない」って思うから、会社が変わらないし、自分もメンバーもずっとしんどい。
今メンバーの立場の人も、自分が管理職になった時に、無駄だと思うような目標設定をするのは嫌じゃないですか。今のうちから変えておかないと、自分が偉くなった時に大変な目に遭います。メンバーとか管理職とか関係なく、変えるべきことは変えたほうがいいです。
——中尾さん、ありがとうございました。