年末年始は、日々の喧騒から離れ、自分自身と向き合うためのまとまった時間を作ることができる絶好の機会です。しかし、「何を読めばいいのか」と迷う方も多いのではないでしょうか。
本特集では、ログミーBusinessのアンバサダーのみなさまに、ご自身が執筆・翻訳・監修などで関わった書籍の中から、年末年始の読書にふさわしい一冊を推薦していただきました。
第一弾は、株式会社クロスリバー代表取締役社長の越川慎司氏です。多くの組織改革を支援してきた越川氏が、ご自身の著書に込めた「休むこと」の戦略的な重要性や、本書が組織の働き方改革にまで活用されている事例などをうかがいました。「休日はただの休憩時間」という常識を覆し、パフォーマンスを最大化する休み方のヒントを紹介していただきます。
越川慎司氏:株式会社クロスリバー代表取締役社長・おすすめしてもらった書籍『世界の一流は「休日」に何をしているのか 年収が上がる週末の過ごし方』
(クロスメディア・パブリッシング)
——年末年始に読みたい、ご自身が関わった書籍を一冊ご紹介ください。
越川慎司氏(以下、越川):私の著書である『世界の一流は「休日」に何をしているのか 年収が上がる週末の過ごし方』を推薦します。年末年始というまとまった休みが取れるタイミングだからこそ、ぜひ読んでいただきたいですね。休日の過ごし方を見直すのに、実際に休暇を取っている時期が一番適しているんです。
——執筆・制作過程で最も苦労した点や、裏話があれば教えてください。越川:一番苦労したのは、「休むこと」についてのデータを集めることでしたね。
実は、休日に関する研究データって、働き方に関するデータと比べて圧倒的に少ないんです。世界各地のエグゼクティブ約200人への調査で、ようやく説得力のあるエビデンスを集めることができました。それでも、「休むことの重要性」を科学的に証明するのは想像以上に大変でしたね。
——この本を通じて、読者にどんな学びや気づきを得てほしいと考えていますか?越川:「休むこと」は怠けることじゃなくて、むしろパフォーマンスを上げるための戦略的な行為なんだということに気づいてほしいです。
一流の人たちは、休日を「ただ何もしない時間」ではなく、心身をリセットし、創造性を高めるための大切な投資として捉えています。休み方を変えれば、働き方も、人生の質も変わるということを実感していただけたらうれしいですね。
——発売当時と現在とで、本の内容やテーマに対するご自身の考え方に変化はありましたか?越川:発売当時よりも、今のほうがこのテーマの重要性は増していると感じています。高市首相が決意表明した際に述べた言葉「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」が流行語となり、ワークライフバランスに対する賛否も寄せられました。
ワークとライフは敵対するものではなく、両者を上げていく「ワークライフハーモニー」を本書で掲げ、多くの方に賛同していただきました。仕事とプライベートを調和させるために、意識的に「休む」スキルがより必要になってきたと感じます。
コロナ禍を経験して、多くの人が働き方を見直すようになりましたが、同時に「休み方」も見直すべきタイミングだと、より強く確信しています。
——発売前には想定していなかった反響・活用事例などがあれば教えてください。越川:予想外だったのは、企業の人事部門や経営層の方々が、社員の休暇取得促進のために活用してくださっているケースが多かったことですね。単に「休みを取りなさい」と言うだけじゃなくて、「こういうふうに休むと効果的ですよ」という具体的な提案として使っていただいています。
あと、管理職の方が部下に薦めるケースも多くて、組織全体の働き方改革のツールとして機能しているのはうれしい驚きでした。
——越川さん、今回は貴重なお話をありがとうございました!
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