【3行要約】・新卒採用では「見た目」が重要だが、実は清潔感こそが第一印象を左右し、社内の士気向上にも繋がるという意外な視点を語ったのは、「2ちゃんねる」創設者のひろゆき氏。
・同氏は、「技術力は一晩では上がらないが、見た目は整えられる」と語り、採用活動における現実的アプローチを提案しました。
・学生はアプリ開発など具体的な成果物を「履歴書」として作り、企業とのコンタクトポイントを増やすことが市場価値向上の近道だと助言しています。
前回の記事はこちら 新卒採用でひろゆき氏が重視するポイント
ひろゆき氏(以下、ひろゆき):(質問を見て)「ひろゆきさんが新卒採用をするとしたら、何を重視しますか?」。えー、イケメンか美人であること。
楓博光氏(以下、楓):(笑)。
ひろゆき:結局、その会社に入ってきた新卒が優秀かどうかって、実際に働かせてみないとわからないじゃないですか。でも、見た目がぱっとしてる人が入ってくると、「じゃあ出社ちゃんとしようかな」とか「ちょっといいところ見せようかな」ってなる社員っているんですよ。イケメンが入ってきたら、女子社員が「がんばってるところ見せよう」ってなるかもしれないし。
見た目とかバックグラウンドって、最初からわかる情報なんですよね。「俺はこれからやりますよ」とか「コーディング力高いですよ」っていうのは、やらせてみないと本当にそうかどうかはわからない。けど、最初からわかる情報があると、採用側としても判断ミスは減らしやすいよね、って話です。
楓:はい、技育側の意見じゃないですからね(笑)?
ひろゆき:はい(笑)。
楓:ひろゆきさんだけですからね(笑)?
ひろゆき:はい(笑)。
楓:言っておこう(笑)。はい、ではラスト1いきましょうか。お願いしていいですか?
作ったアプリが履歴書になる
ひろゆき:「市場価値を高めるためには、学部が情報でなくても情報学院に進学したほうがいいですか?」。
いいえ。価値を高めるんだったら、とっととアプリかサービスを作ったほうがいいでしょ。「このアプリを作りました」とか「このサービスを作りました」っていうのがあれば、けっこういろんな会社で会ってくれる人が増えるんですよね。
要は、採用活動をちゃんとやってない会社でも、「応募が来たら見るけど、いちいち対応するのが面倒だからやってない」ってだけで、「優秀なスタッフは1人もいらないです」って言っている会社って、僕の知る限りほぼないんですよ。
だから、「こういうサービスを作りました」「こういうアプリを作りました」って持ってきたら、「あ、じゃあ一回話してみようか」ってなるんですよね。なので、もう作品そのものを履歴書だと思って、サービスとかアプリを作るのは早めにやっておいたほうがいいんじゃないかなと思いますけど。
最初の一歩は“ランキングの写経”でいい
楓:ありがとうございます。「そういったのは、ぜひやろう!」って、僕らも話しているんですが、サービスやアプリを作るために、最初にするべきことはなんでしょうか。どうしても心理的ハードルが高いと思うんですよね。そこの「ハードルの下げ方みたいなコツ」はありますか?
ひろゆき:iOSのランキングを見てトップ100の中で「自分でも作れそうなやつを見つけて、そのまま真似する」。
楓:おぉ。最初はそれでいいってことですかね。
ひろゆき:はい。要は、需要がわからないと、せっかく作っても誰も使ってくれなくて寂しいじゃないですか。でもランキングに載ってるものって、「誰かが実際に使ってるやつ」なんですよね。懐中電灯のアプリなのか、顔写真をちょっとかわいくするアプリなのかはわからないですけど。
なのでまずは、「自分でも作れそうだな」「人が使ってるのはわかってるな」っていうアプリを真似して作ってみる、でいいんじゃないかなと思います。
楓:1回ゼロから自分で作ってみるところが、1つ重要の重要なところかなと。
ひろゆき:まぁ、ハードルが高いんだったら、最初はAIでもいいですけどね。
楓:なるほど。
ひろゆき:アプリを完成させるという、完成が目的なので、まずは完成させる。次は「AIを使わないでもできるかな?」って、やってみる。まずは完成させるのが大事なんじゃないかなと思います。完成させられない人が多いので。
ひろゆき流・カンファレンス活用術
楓:技育祭の趣旨にめちゃくちゃ則った話を最後にしていただいてありがとうございます。では最後に、この質問を最後に僕からさせていただきたいと思います。
前提なんですが、明日、技育祭はオフラインでもやっているんですね。参加者が数百人来て、企業もブースを出しているようなイベントなんですが、「明日の技育祭のオフラインイベントに参加する予定なんですが、ひろゆきさんだったらカンファレンスをどう活用しますか?イベントのコツとかありますか?」という質問ですね。
ひろゆき:近くのユニクロに行って「爽やかに見える服を選んでください」って言って、それを着て行く。
楓:(笑)。
ひろゆき:やっぱり見た目って大事なんですよ。人って第一印象で選ぶ人がいるので。ここで言ってる「見た目」って顔の良し悪しじゃなくて、清潔感のほう。
髪をちゃんと切るとか美容室に行くとか、ユニクロでもいいから爽やかめの服を着るとか、そういうのはお金を払えば明日でもできるじゃないですか。
でも「明日までにエンジニアリング力を上げます」「Pythonを完璧にします」は無理なんですよ。スキルは一晩じゃ伸びない。でも見た目と清潔感は一晩で整えられる。だからイベント前日はそっちをやっておいたほうがいいよね、って話です。
楓:なるほど。
ひろゆき:むしろ手軽っていう。
楓:なるほどです。明日、どうしましょう(笑)。みんな、なんかサッパリして来るかも(笑)。
ひろゆき:(笑)。さっぱりしている人が集まっているほうが、技育祭の写真を上げた時も「あ、なんかおしゃれじゃん」って、見えるじゃないですか。
楓:ありがとうございます(笑)。まだまだ質問はあるんですが、ちょっと時間をオーバーしてしまっています。みなさんいい時間だったんじゃないですか? みなさんのためにこうやって技術の話を、ひろゆきさんがしてくれる。しかも「めちゃくちゃ優しくないですか!?」というところですね。技育祭は定期的に開催するので、ひろゆきさん、またお越しいただけますと幸いです。
ひろゆき:はい。でも、技術の話をしている最後に「ユニクロに行け」っていうのは、どうかと思いますけどね(笑)。
楓:(笑)。そういうことなんです。はい、では、こちらを持って、ひろゆきさんのセッションを終了とさせていただきたいと思います。ではみなさん、盛大な拍手で締めて参りましょう。ひろゆきさん、ありがとうございました。拍手ー!
ひろゆき:ありがとうございました。