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ひろゆきだけど何か質問ある?(全4記事)

ひろゆき氏が語る“40代・50代エンジニア超優秀説” AI時代に活躍する条件 [1/2]

【3行要約】
・AIによるコード生成が一般化し、エンジニアの役割が問われる時代になっています。
・西村博之氏は自身のエンジニア経験から「仕組み丸ごと理解」の重要性を指摘し、40代・50代エンジニアの再評価に言及。
・仕組みを丸ごと理解し、コストと納期のバランスを見極める力こそが、AI時代のエンジニアの価値になると提言しています。

現役エンジニアとして何を作っている?

楓博光氏(以下、楓):まず私から事前にいただいている質問を投げかけていきたいと思います。では、ひろゆきさん、よろしくお願いします。

ひろゆき氏(以下、ひろゆき):はい、よろしくお願いします。

楓:自己紹介がてらというところでいただいている質問です。「ひろゆきさんが現役エンジニアとして今でもコードを書かれているのを知り、うれしくなりました。実際、どんな言語でどんなサービスを作っているんでしょうか?」と。いかがでしょう?

ひろゆき:サービスまでいっていなくて、Geminiを使って……あれ、何で書いていたかな。「(Google )Apps Script」、無料で使えるやつでちょこちょこ、YouTubeのコメントを拾ってくるアプリを書いていたんですけど、けっこう遅いし、データベースを使うとお金がかかるじゃないですか。

Google Apps Scriptは、出力先をGoogleスプレッドシートにしておけば、一切お金がかからずにデータ保存ができるんですよね。

それをやっていたんですが、データ量が増えるとさすがに動作が遅くなるんですよね。なので「もうストレージを契約しようかな」と思ったんですけど、お金がかかるのがちょっと面倒で。スクリプト自体は動くところまで作ったものの、その先の有料化が嫌で止まっている、みたいな感じです。


今回は“AIの実力”を見極める実験

楓:けっこうふだんから、ご自身の仕事をちょっと便利にするツールを自分で作っているんですか?

ひろゆき:うーん。今回は「AIにコードを書かせるとどのくらいのレベルになるのか」を試したかったんですよね。Geminiに「こういう仕様で」と投げて、やりとりしながら仕様書をブラッシュアップしていって、実際にコードを書かせてみたんですけど、「あ、ぜんぜん違うじゃん」と思うところをこちらで直して……という流れでした。

なので一番大きかったのは、「AIがどれくらいの精度でアウトプットを上げてくるのかを知りたかった」というところですね。

楓:ありがとうございます。では、その関連の質問で、「ひろゆきさんは最近の開発でAIをどの程度使われていますか? AIを活用する領域、結局、ご自身でやっている領域がもしあれば教えてください」ということです。

ひろゆき:基本的には、最初のスクラッチはぜんぶAIにやらせて、デバッグのところで自分がちょこちょこ触る、ってやり方なんですよね。あるいは「ここはこう直して」と指示して直させる。で、その時の直し方のクセとかを見てる感じです。

例えば、「ここだけ変えて」と伝えているのに、別のところまで書き換えちゃって「いや、そこはそのままでいいんだよ」みたいな手戻りがまだけっこう起きるんですよね。なので、今は「その手戻りをどう防ぐか」「どんな言い方をすると意図どおりに直してくれるか」みたいなクセを観察しているところです。「あ、AIってこういう反応をするんだな」って掴んでいっている段階ですね。

開発ツールは“無料中心”

楓:先ほどGeminiという話もありましたけど、ふだん具体的に使われているツールはなんですか?

ひろゆき:Geminiと、無料で使える範囲でChatGPT、あと「(GitHub )Copilot」とか、基本的に無料で使える範囲でちょこちょこ試している感じですね。

楓:無料にこだわりがあるんですか?

ひろゆき:はい。やっぱり「有料ツールっていずれ廃れるんだよな」というのが、これまで見てきた自分なりの流れとしてあって。企業が有料で作ったツールでも、結局あとから無料のオープンソースベースのものが出てきて、そっちがけっこう使えるようになっちゃうんですよね。

例えば「Photoshop」や「Illustrator」じゃなくて、今は「GIMP」を使ってる人もいますよね、みたいな感じです。開発系のツールでも同じで、「VS Code」はマイクロソフトが出しているのに無料で使える、みたいな。

オープンソースの歴史でも、有料でやっているものってある程度までしか広まらなくて、無料のものが大量に広まって、そこで直されて、そっちのほうがレベルが高くというのは、ずっとあるので、無料のを追うだけでもわりと十分かなと僕は思っています。

楓:ということでみなさん、こんな感じでひろゆきさんはけっこうゴリゴリに技術に触っていらっしゃる方ということですね。ふだんのテレビとかでは、その要素が見えにくいところもあると思うんですが、実はみなさんとすごく近しい領域です。

しかも、さっきもコメントがありましたが、「エンジニアに対してはひろゆきさんは優しい」という(笑)。

ひろゆき:(笑)。

楓:でも、ぜんぜんいいんですよ。

ひろゆき:強気でいってもいいんですね?

楓:ぜんぜん大丈夫です(笑)。それではせっかくなのでみなさんからの質問も拾っていきましょうかね?

ひろゆき:はい。


“まず触ってみる”のハードルを下げる仕掛け

楓:「ひろゆきさんは『技育祭』についてどう思っていますか?」って(笑)。

ひろゆき:「楓さんがいつまで法被を着続けているんだろう?」とは思っていますね(笑)。

楓:そうなんです。おっさんなんですけどね。

ひろゆき:若手の人がお祭り感を出しているという世代からだんだん離れてきていて、「おっ、いつまでその感じでやっていくんだろう?」って思いながらやっていますけど。

手作り感をずっと出し続けているのは、参加しやすくなるのでよいとは思うんですけど、No.2とか後輩が育ちにくいなと思って、「あれは俺、できねぇよ」ってやはりちょっとなっちゃうと思うんですよね(笑)。

楓:(笑)。それはありますね。でも、なんていうんですかね、実際、ひろゆきさん的にも技術者を目指す学生を育てるみたいなところって、どうですか? 実際毎回いろいろな温かいアドバイスをもらえているなと思っていて。

ひろゆき:確かに、向き不向きってやってみないとわからないんですよね。エンジニアで優秀な人って、けっこう面倒くさがりが多いじゃないですか。つまり「自分で手を動かすのが面倒だから自動化しよう」とか「ここはセンサー付けたほうが早いでしょ」みたいに考えられる人。ちょっとやる気なさそうに見えるタイプのほうが、実はエンジニアとしては強かったりする。

だから「プログラミングなんて触ったことないけど、まあ必要だからやるか」って入ってきた人が、なぜかめちゃくちゃ優秀ってパターンもあるんですよ。そう考えると、技育祭みたいなイベントに「とりあえず参加してみる」までのハードルをどう下げるかって、かなり大事な気がするんですよね。

楓:一番ハードルを下げていただいているのがたぶんひろゆきさんというところで、まず「ひろゆきさんに会いたい」というところから参加していただいて、「でも、やはりものづくり、おもしろいな」と思ってもらえたらうれしいなと思いました。

ひろゆき氏が考える、サーバーエンジニアの将来

ひろゆき:じゃあ、次の質問は僕が読んじゃっていいですか?

楓:お願いします。

ひろゆき:「今、サーバーエンジニアを目指して勉強しているのですが、クラウドやAIによる自動化が進む中で、将来的にこの職種がなくなってしまうんじゃないかと少し不安です。ひろゆきさんはこの先、サーバーエンジニアはどうなると思いますか?」ということなんですけど。

AIに聞くと、「このサーバーはこうやって契約したほうがいいよ」とか「このサーバーだったら安いよね」とか教えてくれるんですけど。ただ、何かあった時にそこを直せるかどうかでいうと、AIは直せないことがあったりするんですよね。

そもそもの情報が足りていないとか、そもそもAIというのはネット上にある情報を拾ってきて最適解を統計的に出すという仕組みなので、ネット上にあまりないバグを踏んでしまった時や、うまくサーバーが動かないよねとなった時に、「はい、お手上げです」ってなっちゃうんです。

だけど、もともとサーバーの仕組みがわかっていれば、「じゃあこっちは一回止めて、別サーバーを立てて、冗長構成を保ったまま切り替えよう」といった対応ができるんですよね。

つまり、サーバーがどう動いているかというインフラの前提そのものを理解していない人が、AIだけを使っていきなり大規模サービスを作れるかというと、まだそこまでのレベルにはない、という話だと思います。

現実的にも、やはりネット上に上がっている情報を集めるだけなので、自分自身の知識と知能で解決しなきゃいけないという問題に対してはAIは弱い。そういう意味でいくとまだ人間のやることはあるんじゃないかなとは思うんですけど。


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