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『AI独学 超大全』出版記念!伊藤羊一 × 佐藤勝彦 特別対談(全4記事)

15分で書籍1冊分の文章をAIが生成 2026年の“1人ひとりがAIエージェントを持つ時代”に備えるためにすべきこと [1/2]

【3行要約】
・スタートアップスタジオ「Musashino Valley」にて、佐藤勝彦氏の著書『AI独学超大全』(SBクリエイティブ)の出版記念イベントが開催されました。
・伊藤羊一氏と佐藤勝彦氏の対談では、目的を明確にすることがAI活用の鍵であり、2026年には誰でもエージェントを使える時代が来ると予測します。
・佐藤氏はNotebookLMやCodexなどのツールを駆使し、15万字の文章を15分で生成するなど、AIエージェントを使いこなす具体的な方法を提示しています。

前回の記事はこちら 

参加者の疑問にAIの第一人者が回答

伊藤羊一氏(以下、伊藤):ちょっとあれですかね、みなさんから質問をいただいて。

佐藤勝彦氏(以下、佐藤):そうですね、はい。ガンガンやっていきたいと思います。ぜんぜんデモンストレーションもしますし、「いつも答えが出ないんだけど困っています」みたいなこともあれば。どうでしょう?

(会場挙手)

参加者1:すごく初歩の質問ですけど……。

佐藤:はい、お願いします。

参加者1:(コンテンツを)溜めていくっていう時に、とにかく僕の興味にはAもBもCもいろいろなものがあるんですけど、それを「Cursor」とかに全部投げちゃっていいものなのかと、いつも疑問に思いながらやっているんですけど、いかがですか?

佐藤:最近思うのは、世の中には多動な人がけっこう多いんだなって。「あれもやりたいし、佐藤さんがやっていたからNotebookLMにも興味がある。だけどGeminiが進化しているんですよね。えっ、どっちからやればいいんですか?」みたいな話になったりします。

そもそもの目的を駆動力にする

佐藤:やはり、まずは羊一さんの話じゃないですけど、ご自分のピラミッドに上位の概念、下位の概念があると思うんですよ。「結局、自分のやりたいことは何なんだ?」っていうところを話の起点に置いた時に、そのピラミッドってどこの誰のために何をしたいのかっていう話がやはり大事です。

例えば「目の上のたんこぶになっている上司に生成AIの魅力を語りたい」っていう話が主語になっているのであれば、上位の概念に何かしらの答えが生まれるはずなんですよね。それを優先すべきなんですよ。

「自分がもっと(生成AIを)理解したい」っていう主語だったら、スピードで解決することなのか、わかりやすいほうから解決することなのかのピラミッドを作っていけばディテールがはっきりするんじゃないかなって思います。答えになっていますか?

伊藤:優先順位を付けて取捨選択していくってことね。

佐藤:はい。選択する。誰のハートを動かしたいのか、自分自身のことをちゃんと理解したいだけなのか。そこはどうでしょう?

参加者1:「Cursor」に対して、いろいろなフォルダーを分けて、それぞれのことをどんどん入れていくっていうのは、例えば今日はAについて、明日はBについてとか……。

佐藤:僕が言っているのは、その上の概念です。「『Cursor』でフォルダーを分けるのは、どこの誰のハートを動かすためにやりたいことなんですか?」と。

例えば「来週に商談があるから整理を終わらせないと、いい提案書が書けない」っていうのであれば、そこに対して目的を取捨選択すべきだし、「いついつまでに学習を終わらせたいから『Cursor』のフォルダーを構築したい」だったら、覚えたいことを一番先にやるべきだし。

伊藤:目的ドリブンね。

佐藤:目的ドリブンだと思います。

AIエージェント時代に求められる「上司力」

伊藤:めっちゃ簡単な例えで言うと、YouTubeで犬・猫も見れば、サッカーも見れば、音楽も見ればってやっていると、レコメンドがグチャグチャなカオスになっちゃうことってありますよね。

佐藤:まさにレコメンドの例えはわかりやすいですね。だから、寄せれば寄せたなりに思考回路もそっちに寄っていくので、迷うことは少なくなるんじゃないかなと。

伊藤:ただ一方で、AIは寄せていかなくても、その次のステップでそれなりに取捨選択してくれる。

佐藤:それがさっきのエージェントなんですよ。

伊藤:ねぇ。そういうことなんですね。

佐藤:だからある程度は上司力。1,000人の兵士を率いる大将軍みたいな人の視野で言うと、エージェントA、B、C、Dの全部に指示を出して、「君はフォルダーを整理しておいて」「君はその中に文書を作っておいて」「君は俺にとってわかりやすいレポートを作っておいて」みたいな感じに指示を飛ばしておいて、「俺はちょっと猫の動画を見ているから、あとはよろしく」っていう世界線に突入するんだと思っています。

2026年は“AIエージェントの民主化”へ

佐藤:でも、それってめちゃくちゃ能力が高いことで。「あっ、ヤバい、指示を出していなかった」って気づくんですよ。「今から行動しないといけないのに、もう指示を出せないじゃん」っていう。僕がそのシーンをめちゃくちゃ体感しているんですよね。「ヤバい、指示を出していなかった」って。

伊藤:でもあれだね。2025年はエージェントの年だって言われて、だいぶ出始めている。2026年は“エージェントの民主化”になるんでしょうかね?

佐藤:はい、なります。絶対になります。その証拠に、「Genspark」とか「Felo」とか、みなさんも聞いたことがあるような有名AI系サービスがエージェントって言い始めているんですよ。(画面に「Genspark」を出して)ほら、「スーパーエージェント」って言い始めています。

「プレゼン作りてぇ」とか「何をやりてぇ」って言ったら、勝手に小兵隊が動くような状態になっているので、望まなくても世の中はもうエージェント(時代)に入っている。「気づいています?」っていう話でもあります。今、ムチャムチャ動いていますよ。「Manus」もそう。全部エージェントモードになってきています。はやりどころのサービスも大半、エージェントです。

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