思い浮かんだことをとにかくアウトプットする
まずそのコツをお話しする前に、やはり、とんでもない人生の境目に来たって感じるほど、世の中が大きな変革期になろうという感じでございます。
AIの魅力。これ、AI独学術っていうところを考えると、誰でも簡単にインプットができる時代になりました。頭の中に思い浮かんだことを、とにかくダラダラでもグダグダでもいいので、こうやってカンペを読みながらでもいいので、重要だと思っていることを一言一言、ずっと紡ぎ出していくことが非常に重要です。

この実践を繰り返していくことで、書籍
『AI独学超大全』の3ステップですね。超具体化、超抽象化、超構造化というものの内容を一気に書き上げていきたいと思います。
このAIの能力をもってすれば、Deep Researchでめちゃくちゃ調べることが可能になってきているんですね。初学者のみなさんに覚えて帰っていただきたいのは、もはやAIとの対話を一言三言で終わらせるなんてもったいない時代になってきました。
AIエージェント時代に備えてAIへの指示スキルを磨く
時代が一気に進んで、2025年の年末から2026年にかけてのトレンドワードは、AIエージェントになってきます。今日持ち帰っていただくのであれば、「もうAIとの対話なんて古い。エージェントなんだ」と。一言で言えば、部下を扱うレベルのところに来た。何人かというと、5人どころじゃない。10人とかの部下を扱うレベルです。
この中で、「私、上司です。5人以上の部下がおります」っていう方は手を挙げてもらっていいですか? たぶん少ないですよね。なので、上司力が試されるので、AIのエージェントを扱えるようになると出世した時、絶対に人の扱いがうまくなっていると思います。AIの部下の扱いに慣れていないと、イコール、エージェントの扱いにも慣れない。

じゃあ、何が起こるかっていうと、「やっておいてね」ってお願いしたいことに対して、「あっ、指示を忘れていた。もう出る時間じゃん」みたいな、エージェントの仕事を見守ることができないっていう現象が起きてきます。
だから、頭の中でどのエージェントに何を依頼するのか。そしてそいつらはどれぐらいの仕事ができるのか。コスパやタイパを考えてエージェントを操る時代になるということです。
(音声入力を延々と行っていたことに関して)けっこう話していますよ(笑)。パフォーマンスです。失敗したら裏から3分クッキング(のように)、後ろから出てきますけども、いってみましょう。
失敗しても履歴がちゃんと残っているのでピッと取り出すことができます。これで送ります。ズドン。
音声入力を使うデモンストレーション
けっこう「AI(の扱い)に自信がないです。佐藤さんが中級か上級か神様かわからないですけど、私は初心者です」っていう方、恐る恐る手を挙げてください。はい、半数以上いました(笑)。
まずびっくりなのはね、余裕で10万文字ぐらい、一撃で(データとして)入るって覚えてください。本1冊分が入るんですよ。なので、僕が5分間ぐらいダラダラ話したところで、こいつは一撃でやってのけてしまうんですね。
(画面のテキストを読み上げる)「お疲れさまです。プレゼンテーションの導入と音声入力を使った資料作成のデモンストレーションをありがとうございます」ということで。めちゃくちゃ細かく理解をされて一気に書き出すかなと思ったら、質問が返ってきました。
AI君は最近、質問が多いです。「あなたの言っていることに期待感を持って、私の仕事を見てもらっているでしょうから、心配なのでお尋ねします」「この方向性で間違いないですか?」と。
僕は「どうやって書籍を書いているんですか?」って聞かれるので、パフォーマンスの一環でこういうふうに見せます。
「OK、OK。じゃあ、君が書いてくれたものがそのまま書籍になるかもしれないので、15万字を一気に出してください」。
「ただ、いきなり出すと、おつむの程度が馬鹿になってしまうので、10章、4節、5項にまたがって、目次をずらっと出してください。あなたは裏で僕のことをよく勉強していただいているはずなので、すべてそれに基づいた、あなたの思惑どおりの目次を一気に書き出してみてください」。
最初に大量の情報を与える「超具体化」
AIに対して最初にやるべきは、ソリッドに磨かれた一言三言ではなくて、大量の文章を投げ込んで、僕の言わんとしている前後関係を全部伝えてあげることが極めて大事です。それが、この書籍の一番目のところに書いた「超具体化」ということになります。これがコツです。
そして今、15万字の書籍を書くために「目次を作りましょう」と言ってくれました。めちゃくちゃダラダラ話したので、文脈が埋まっていっているんですよね。
AIって一言で言うと確率統計論の世界なので、めちゃくちゃ重たいところの部分。「ここにフォーカスしてね」っていうところを、連呼、連呼、連呼してあげるとだいたい通じます。
なので、長々話していくと序章、1節。「時代が求める『変革』の本質」。1節1項……(画面を示して)ここが5項になっていますね。1章1節の中に5項入って、これが4節作られていればOKという話になります。

ダーッと見てください。序章と1章を分けてきましたね。ほぼ一撃の下、僕の頭の中にあるイメージどおりの文章がこのようにライティングされてきています。これに対して、GeminiやGPTのアプリケーションを1個しか使ったことがない方にはイメージがしにくいと思います。
佐藤氏がおすすめする「Cursor」
ここからはちょっと上級の話になるんですが。「佐藤さんと同じように商業出版を成功させたいから、何(のツール)で本を書いているの?」っていう。「Cursor」というものを使っています。
これはガチのエンジニアが使っている、俗に言うアプリケーションを作るためのソフトです。ですが、僕の講座ではこれを「非エンジニアの事務職の人間でも使え。もう泣こうがわめこうが『Curso』rだ」と(言っています)。
うちの職員は必ず、毎週火曜日の朝1時間、Cursorで勉強会をやっております。結果、もはや経理・事務も(含めて)ありとあらゆるドキュメント作りを全部、「Cursor」で賄っています。
(画面を示して)今、ここに似たようなことを入れました。全部の要求を入れて、一言一言を、「すべての.mdに本文を8,000文字入れて、タイトルの内容がわかるように入れ替えて、一気に書き上げてください」って言って、ボタンをピッと押します。

そうすると、エージェント君が、ズダダダダダッと1ファイル当たりに、1章1項に8,000文字を流し込んで、僕がお風呂に入っている間に、15万字がチーンと焼き上がっています。
信じられますか。サボっているわけじゃないです。僕が言わんとしていることは、頭の中で思いついたことを、最初はAIにやってもらうことが極めて大事なんだということです。
ある程度、準備万端になって読んでみたら、もうこの中にズラーッと8,000文字書かれている。それが何個のファイルになっているかはちょっとわかりかねますけども、すべてのファイルが出来上がっている。「書籍執筆デモ」って書いてあります。この、1個1個のファイルに8,000文字入っているっていう状態なんですね。
なぜ、AIを使って書いた本を商業出版できたのか
「抽象化をしていく技術をもって、何を言わんとしているのか本質をつかめ」っていうことが(
『AI独学 超大全』の)真ん中に書いてあります。
AIにめっちゃ調べてもらったデータが全部入っているので、(情報量が)多いんですよね。AIは少ないものを大きくするよりも、大きいものを磨いて磨いて小さくするほうが得意です。
ですから、この8,000文字の中で何を言わんとしているのか。結論ファーストに、根拠を3つ添えて、事例で支えてくれって……どっかで聞いたことがあるかも。わかりますよね。伊藤羊一さんのメソッドを入れていくんですよ。
僕のニュアンスも入れます。「VUCAの時代だったら、俺はこういうところが大事だと思うよ」っていうことを入れていくんです。

それで磨かれた言葉が佐藤勝彦流になっていくし、何よりもこのデータベースの中に佐藤の2年間の登壇履歴が全部入っています。何だったら商談履歴や、AIとの壁打ちのデータも全部入っています。総ファイル数、わかりますか? 1万個を超えています。
この現象に気づいたのが約1年半前ぐらい。出版社の方に「AIでこの本を書いたよ」って言ったんですけど、最初、編集長も「はっ? ふざけんな、追い返せ」っていう感じでした。
(そこで)担当の方が「いや、どうやら違うらしいんです。佐藤さんは2年間にわたってデータベースを構築して、けっこうな佐藤勝彦AIを作っているらしいです。ちょっとだけ見てください」と言ったらしいんです。
ペラペラっと見てみたら、「いや、確かにちょっと違うな」と。AIのコピペ文章じゃないなっていう話になったみたいです。これが、「Cursor」を使って商業出版に成功したんだという話ですね。
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