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SoftBank World 2025 特別講演(全4記事)

進化を疑うか、進化に食らいつくか 孫正義氏が描くAIエージェント社会

【3行要約】
・孫正義氏は、AIエージェントが個人の購買履歴や好みを学習し、最適なタイミングで商品提案から購入まで一貫サポートする未来を描いています。
・企業や個人は、AIの進化を積極的に取り入れ、DXの波に乗るか取り残されるかの分岐点に立っています。
・この技術革新の波に対し、企業や個人は「進化を求める側」として積極的に参加し、デジタル変革を自ら取りにいく必要があります。

前回の記事はこちら

買い物の体験も“あなた専用エージェント”が進化させる

孫正義氏(以下、孫):次に、ヤフーではショッピングとかもいろいろやっていますが、これをAIエージェントに置き換えるとどうなるかをちょっと見ていただきたいと思います。

(動画開始)

男性:ロボット掃除機が欲しいな。

AIエージェント:ロボット掃除機、いいですね。共有いただいているタロウさんの情報を分析し、最適な商品選びをサポートします。以前、お子さまのために購入したフロアマットはまだお使いでしょうか。

男性:はい。

AIエージェント:フロアマットの段差をロボット掃除機が乗り越えられなかったというユーザーの声が多数上がっていますので、まずは段差が乗り越えられるタイプがおすすめです。

男性:うん、確かに。価格はどのくらい。

AIエージェント:10万円前後は機能とバランスがいいと、レビューでも高い評価を得ています。

男性:OK。それじゃあ10万円前後で探してください。

AIエージェント:かしこまりました。商品を絞り込みます。これらの商品が太郎さんにおすすめです。いかがでしょうか。

男性:お、これいいかも。

AIエージェント:ありがとうございます。さらに詳しくこの商品がわかるカタログを作成したので、ご確認ください。

男性:んー、いいね。これ買おうかな。

AIエージェント:もうすぐキャンペーンが始まりますので、価格が下がったタイミングでお知らせします。

「超PayPay祭」が始まりました。タロウさんが選んだ商品が今なら最大23.5パーセントのPayPayポイントがついて、直近3ヶ月で一番お得に購入できます。このまま商品を購入しますか。

男性:はい。お願いします。(PayPay決済音)

(動画終了)

孫:というように、今までだったら、人間がいちいちいろいろなサイトを訪問して、価格比較サイトとかで価格を比較しなければいけませんでした。

今後は、自分の好みや過去の購買履歴なども照らし合わせながらエージェントがどんどん提案してくれます。このエージェントはあなた専用エージェントです。あなた専用のエージェントとして、あなたの残高や好みや購買履歴などに基づいて提案をしてくれる。なんなら、購買もアクションまでやってくれます。

すべての場所でAIエージェントと共に働く社会へ

孫:そろそろ時間になってきました。このように、ありとあらゆるシーンで、我々ソフトバンクグループの社内だけで10億エージェントを作るんですよ。

いろいろな企業の中で、何億エージェントとか何千万エージェントが使われるようになってくる。町中で見ると、もう何兆どころじゃないですよね。何千兆、何万兆、何京。兆の次は京ですからね。とにかく、もう考えられないぐらいのエージェントが、町中でありとあらゆる作業をするようになります。

工場でも銀行でもお店でも、会社の中でも家庭の中でも学校でも。ありとあらゆるところでさまざまなエージェントが仕事をするようになる。我々と協調するようになる。共に働くようになる。我々のパートナーとして、我々の相談相手として、我々のお医者さんとして、我々の先生として、友だちとして、仲間として、一緒に仕事をし、生活をし、一緒に参加をする。


リアルタイムで学び続ける会議参加型AIが始動

孫:すでに僕自身が参加している会議では、会議の中の長期記憶をどんどん収集し始めています。ですから「あの時の、あの会議の……うーん、なんだっけ」といった問いかけや、「これ、どう思う?」と聞くと、僕自身が2〜3ヶ月前に会話した内容が参照されます。

例えば「トランプ大統領がペンシルベニアでAIのことについて発表した」といった、今日のニュースを踏まえた上で、「じゃあどう思うか」「提案してほしい」と問うと、長期記憶とリアルタイムのニュースをマッチングさせながら提案してくれる。そうすると、もうなくてはならないものですよね。


進化を疑うか、進化に食らいつくか

孫:この進化を斜め上から疑って「なんだそんなもの」と「どうせ」「所詮」とか、そういう言葉を頭につける、そういう言葉で物事を見る人、あるいはその会社は、進化を自ら否定するタイプだろうと思うんですね。

それは向こうに限界があるのではなく、限界を自らに作っていっているということです。2つの種類の人類がいるとしたら、進化を嫌う側と進化を求める側で、やっぱり進化を真正面から捉えて、進化に食らいついて、進化を自ら取りにいく、参加をすることが、僕は今の日本に一番必要なことだと思いますし、各企業のみなさんは、自分の会社にそういう文化を作ることが、とても大切なんではないかと僕は思っています。道具は世の中にもたくさん生まれてきております。我々もいっぱい提供したいと思っています。

でも、その道具がいくらあっても、自ら進化を否定する会社、あるいは人間は、自らの未来を制限することになるのではないかと思います。我々はみなさんにそういう議論の場、そういう機会を提供していきたいと思います。がんばります。よろしくお願いします。

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