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AIエージェントは「友だち」か「執事」か? 人格をどう作り人間との関係をどうつくるか(全3記事)

AIは「執事」から「友だち」に進化する時代 バーチャルヒューマン「imma」生みの親が語る、AIエージェントの未来 [2/2]

あえて「炎上する」バーチャルヒューマンを作ってみた

小澤:なるほどね。前も飲んだ時に言っていたことですが、バーチャルアカウントって、みなさん、炎上しないと思いますよね。絶対に『週刊文春』のネタにはならないと。ただ、それが(守屋さんは)嫌だったんですよね。何をしたんでしたっけ?

守屋:(笑)、それを話します?

小澤:えっ? しなくてもいいですけど。

守屋:「とにかく炎上しないキャラクターを作りたいんですよね」とテレビ局で毎回言われるのがすごく嫌だったので、もう炎上させようと思って『東スポ(東京スポーツ)』に持っていったんですよ。

小澤:(笑)。

守屋:『東スポ』に「炎上させてください」と持っていったら、「持ち込みはダメです」と言われて、炎上させられなかったというのがあったんですけど。炎上をさせたくないからキャラクターを作っているわけじゃなくて。

小澤:だからこそ「X」でちょっとだけ刺激的なことをあえて言うようにしていたんでしたっけね?

守屋:まぁ、そういうプロンプトもあったりしますし、新たに「MIRAI」ちゃんという、Web3とAIを掛け算したWeb4みたいなのをテストでやっているんですけど。それはけっこう性格が悪いというか、わりとズバズバ言うキャラクターにしているので。

自律的に考え行動する汎用AIロボット「Mi-Mo」

小澤:ちなみに、今全体のお話で「言ったことをやらないも友だち」がすごく重要な示唆だと思っていて、石川さん、このあたりはどうですか? 私は機能性みたいなキーワードを挙げさせていただいたんですが、石川さんの視点でどう見えているのかを聞いてみたいなと思います。

石川:そうですね。たぶん機能性も必要というか、AIで機能性は当然伸びます。少しだけJizaiの話に……。

小澤:(動画を)見てもらって、最初にイメージを付けますか? だってたぶんさっきのスライドでイメージがなかったから、動画が流せるので……。先に石川さんの動画をみなさんに見ていただいて、ちょっとイメージがついてから今のお話をぜひ聞いていきたいなと思います。

石川:ぜひ。

小澤:じゃあ、よろしいですか? VTR、ゴー! たぶん流れると思います。

(動画再生)


石川:すごい、テック系というよりはほんわか系の動画になっていますけど。これは何かというと、いわゆる今のAIはある種、自分で考えて行動することができている。というのを、ロボットに入れるとどこまでできるのかを最大限やってみようというので作ったのが、今回の「Mi-Mo」というものになっています。

なので、これには難しいセンサーとかは付いていなくて、非常に簡単なカメラと、マイクとか。そういうもので普通に会話もできます。

いわゆるマルチモーダルになっているので、この環境……今例えばここに(Mi-Moを)置いていたら、「大勢の人がこっちを見ている」というのをちゃんと認識して、このコンテキストも当然理解した上で動けるというのを、プロトタイプレベルではすでにもう実現できているかたちのものを作っています。

ロボットのデザインは「かわいい」と「怖い」の中間で

小澤:たぶんこれが機能性だけだったら、今やはり人型ロボットで……。「とりあえず何か物を持って掃除や片付けができたらいい」となっちゃうじゃないですか。でも今のかたちにして、しかも物を持ち上げられるようなインターフェイスでもない、欠陥デザインをあえてされているのかなと感じたんですけれども、どうでしょう?

石川:そうですね。やはり僕は今回のAIの、自分で考えて行動できる、いわゆるリーズニングのケイパビリティと言われているものがめちゃくちゃおもしろいなと思っています。そのソフトのところはみなさん、もう掘られているので、ハードに入れたら究極、本当に人みたいなかたちになるわけですよね。それを、現段階の技術を組み合わせてどこまでできるかが、まず技術的な観点からやったところです。

デザインとしては、僕らは今回、家の中に置いてほしい。ロボットなので安いものじゃないというので、デザインとしては高級家具をちょっと意識して、実際に機能の削り出しをして作っているんですね。あともう1つ意識したのは、かわい過ぎないこと。

あの動画はちょっとかわいいんですけど、デザインとしてはかわい過ぎず。日本で言うと「Too much kawaii」みたいなかたちになりがちなところを、かわい過ぎないようにした。ヒューマノイドって怖いんですよ。あと全部同じです。怖過ぎないように中間のデザインにするのはけっこう意識しています。

ロボットは「人間型」じゃないほうがいい

小澤:守屋さんからは、このデザイン性はどう見えます? 

守屋:うちは、デジタル上ですが人間を作っているじゃないですか。やはりロボティクスをやる時は人間型じゃないほうがいいと思っています。今ちょっと別件で、うちはバーチャルヒューマンもやっているんですが、バーチャルキャラクターもやっていて、けっこうモフモフのキャラクターとかいろんなキャラクターを作っているんですけど。

その中で、今ちょうどロボットのプロジェクトもスタートしようかしまいかという話をしているんですが。その時に話しているのが、やはり人間型じゃないほうがいいよねということで言うと、こういうキャラクターのほうが愛着は湧きやすいよなっていう。

人型ロボットに感じる「不気味さ」

小澤:これは守屋さん的な、人間型じゃないほうがいい理由みたいなところはどこにあるんですか? それこそ今みたいに、機能というかタスクの代替みたいに捉えられてしまうからとか、そういうこと?

守屋:うちで言うと、バーチャルヒューマンをやっている時に、やはりずっと気にしていたのが「不気味の谷」(ロボットやCGキャラクターなどが人間に似れば似るほど親近感が湧くが、ある程度似てくると、急に不気味に感じられる現象のこと)で、不気味の谷でしかなくなっちゃうのが人型ロボットなんじゃないかなと思っています。

小澤:何かしら人との違いみたいなところで不気味さを感じてしまうなら、それこそ、スライムみたいなキャラクターか(笑)、モフモフのキャラクターのほうが、気持ち悪さというか違和感を感じづらい?

守屋:昔、そういうのをデザインする仕事をよくやっていたんですけど。もうなくなっちゃったんですが、J、i、b、oで「Jibo」というキャラクターのデザインをやっていました。デザインというか、いわゆるデザイン設計みたいなことをやっていた時も、動物とか、そういう人間から愛着が湧きやすいものを必ずデザインに落とし込むのが基本としてあったので。

確かその時にAppleと、どこだったかな? AppleのUIチームが入っていたのかな……その時も、その議論になって。ピクサーがやっているような、ああいう人と、視覚的にもうパッと気持ち悪いというよりも、コミュニケーションしやすい生物みたいなものをちゃんとデザイン設計することが大事かなと思います。

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