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ひろゆき虎の穴〜3つのプロダクトに一言いいですか〜(全5記事)

ひろゆき氏直伝「非公開日記アプリ」の差別化戦略 全文検索とデータ分析で「すげぇ」と言われるサービスの作り方

元2ちゃんねる管理人のひろゆき氏が、学生エンジニアの開発プロダクトにフィードバックを行うセッション「ひろゆき虎の穴」。ひろゆき氏は、完全非公開の日記アプリという差別化ポイントや、全文検索機能の重要性について助言。さらに、体温や食事といった日常データから意外な関連性を発見できる機能の可能性や、蓄積されたデータの価値を活かしたマネタイズ戦略についても言及しました。

「非公開機能」の重要性と見せ方の問題

ゆせ氏(以下、ゆせ):ちょっと自分のほうでも説明不足だったところもあるかと思うんですけど、一応非公開機能もついていて、なので公開もOKだし非公開もOKだし、それはそのアカウント自体を公開・非公開ではなくて、投稿に対して「これは公開にしたい」「これは非公開にしたい」っていうふうに分けている機能は、もうすでに備わっています。なので、ただその非公開機能で発信……。

ひろゆき氏(以下、ひろゆき):いや、これはかなり見せ方の問題で。ほかの日記も非公開の機能はだいたいついているんですよ。でも、オープンなサイトで非公開の機能をつけたとしても、なんとなく安心感が得られないんですよね。誰かを意識して書いてしまうんですよね。

ゆせ:あぁ。

ひろゆき:要は人間の意識って、はてなダイアリーで非公開で書いたとしても、誰かが見るのを意識して書いてしまうし、プライバシーを書かないようにしようとする。

でも、iPhoneのメモ帳とかに書いている人って、そこを何も考えないで書けるじゃないですか。 思いついたことをそのまま。たぶん「そっちのデータを取る」のほうが、ほかがやっていないサービスとして、差別化できるんじゃないかなと思ったんですけど。

ゆせ:いや、確かにそれはそうですね(笑)。確かに、メモとかで書くと……。

ひろゆき:なんか、「これもできるよ、これもできるよ」というのがむしろ、リフティでしかないものを薄めてしまう。本当にリフティにないものを先に決めて、そこを広げていくほうが引っ掛かりにはなるんじゃないかな。

ゆせ:なるほど、ありがとうございます。確かに非公開のみのサービスはあんまりなかったというか、自分の中で盲点でした。そういうマーケットとして空いているみたいな視点が自分にはなかったので、ありがたいフィードバックです。

「日記の全文検索」機能で差別化する

ひろゆき:紙の手帳とか紙の日記って、いまだに使っている人が大量にいるんですけど、でも全文検索があったらいいよねって、絶対思っているんですよ。

ゆせ:間違いない。

ひろゆき:実際、紙って漢字を書くのが面倒くさいから、今スマホで書いたほうが楽だよねという人もぜんぜんいるので、「日記で全文検索もできるITの機能があるけど、これは一切非公開です。プライバシーは完全に守れます」というぐらいの振り切り方をするほうが、むしろお金を払ってもいいという人はいるのかなって。日記とか手帳とか、お金を払ってみんな買っているので。

ゆせ:確かにそうですね。全文検索とかも、一応自分のタスクとしては持っているんですけど、優先度は高くないかなって勝手に思っていたので、確かにノートとか手帳だとそういうのはすぐ探し出せないので、全文検索もすごいおもしろいなと思いました。

ひろゆき:あと、過去日記とかをOCRで全部テキスト化してしまう機能とかを入れておくと、移行もしやすいので。

ゆせ:なるほど。ありがとうございます。何ていうんでしょう、2ちゃんねるも、ちょっとかたちは違うとは思うんですけど、同じように「発信する」サービスだったと思うんですけど。

こういうサイトやプラットフォームに書いてもらう上で、ユーザーを集めるとか、いかに書いてもらいやすくするところで、意識していたことってありますか?

ひろゆき:「ユーザーが安心感を持つ」のがけっこう大事だと思うんですよね。例えば2ちゃんねるの場合って、「書いている人の個人情報を絶対渡しませんよ。裁判で訴えられても渡しません」という証明をしていたんですよ(笑)。

ゆせ:(笑)。

ひろゆき:でもほかの会社だと、「なんか偉い人から言われたら裏でこっそり渡してんじゃねぇの?」とかってやはり疑惑が発生するじゃないですか。だからソースコードからそういうのをそもそも保存していないし、裁判所でも「ない」って言っているからないよ、という。なので何を書いても大丈夫だというユーザーに対する安心感を提供しました。

なので日記サービスとかも、それが漏れませんよという安心感を提供すればちゃんとしているなって思われると思うので。

ゆせ:あぁ、確かに。ありがとうございます。

「自分の失敗パターン」を発見できる機能の可能性

ぴーなっつ氏(以下、ぴーなっつ):そうですね。なんか完全に非公開の日記アプリの方向で進んでいった時に、ひろゆきさん的に「これがあったら絶対使いたい」みたいなものってありますか?

ひろゆき:全文検索と、やはり過去の自分の日記の中での失敗とかを再現しないための、何か気づきを与えてくれたら。例えば、本人は気づいていないけどコーヒーを飲んだ日の次の朝は遅刻しやすいとか、たぶん本人は気づいていないけど起きていることとかがあったりするんですよね。

ゆせ:あぁ、確かに。

ひろゆき:何も考えていないけど、なんか深酒していて次の日になんか失敗をやらかしていて、そういう関連性があるんだけど実はそこに気づいていないとか、そういう気づきを与えてくれるんだったら、「あっ、これ、便利じゃん」ってなると思うんですけど。

ぴーなっつ:なるほど。

ゆせ:うわぁ、確かに。

ぴーなっつ:今フィードバックとかでAIを使っているんですけど、それよりも、けっこう昔のものの類似度とかでAIを使っていったほうが、けっこう魅力的な感じですかね?

ひろゆき:たぶん、例えば本人は気づいていないけどアレルギーが発生している時も、食ったものをずっと書いていって、体調が悪い時をチェックしてみたら、なんか同じものを食っているとか。

ゆせ:なるほど。

ひろゆき:なんかそういう感じで、データになると思っていないようなことをとりあえず入れておいて、それが結果として実は意味のあるデータになるみたいなのができると「すげぇ」ってなると思うので。なんか「すげぇ」って外に言える何かをどう作るかというのだと思うんですよね。

ゆせ:なるほど。確かにそうですね。なんか良かった日、悪かった日、僕も振り返りをしていて本当に単純にメチャクチャ良かった日とメチャクチャ悪かった日があるんですけど。私生活の中でこの日は、なんか先ほどのお話じゃないですけど、午前中はカフェインを飲んで午後は絶対飲まないとか、午後は水だけにするとか、なんか食べるものを、なんかラーメンをやめるとか筋トレに行くとかしていて。

その日に近いところで、パフォーマンスによって上昇なり低下なりがあったら、ちょっとした分析チックをユーザーに提示してあげれば、けっこうリフティの色も変わってくるのかなと思っていて。確かにそれはすごくいいなと思います。

「体温データから得られる意外な発見」の可能性

ひろゆき:前に武井壮さんが、今でもやっていると思うんですけど、1日4、5回体温を測るんですよね。

ゆせ:えぇ?

ひろゆき:要は体温が下がっている時とか、これ、体調悪くなるよねとかというのを自分自身がわかっていたりするんですよ。なので、自分のそういうデータを入れることによって、体調が悪くなっている時ってやはり体温下がりがちだよねとか、夜寝る時の体温が高いから、これは何か起きるかもしれないよねとか。

これを女性が使うと、生理の予測ができるみたいになったりするんですよ。これ、オープンの日記だと絶対に書けないじゃないですか、自分の体温(笑)。

ゆせ:(笑)。

ひろゆき:でも、クローズドで毎日それを書いておくだけで、あっ、そういえばこの時生理だ。昔トラブルがあった時は、確かに生理の時に重なっていたよねとかもわかるようになったりするので。

なので、表に出さないようなデータをなるべく入れておくことによって、本人にプラスの情報を与えるというのは、構造としては成立するんじゃないかなと思うんですけど。

ゆせ:確かに。ありがとうございます。最後に、もしマネタイズポイントを見つけるならどこなのかなというのが、リフティの中で迷っているところではあるんですけど。というか、そもそもマネタイズのかたちもサブスク系にするとか? サブスク系は、僕はあんまり考えていないんですけど。なんか「普通」と「プロ」と「ハイプロ」みたいなプランもあると思っていて。

「データの価値」を活かしたマネタイズ戦略

ひろゆき:非公開のデータを1年溜めて、「これ、毎月500円払わないとなくなりますよ」って言ったら、500円払う人、ぜんぜんいると思うんですよね。

ゆせ:(笑)。確かに。

ひろゆき:もうほかに移動できないし。だからそれで気づきがあるよねとか、要は毎日測った体温のデータが失われます、というほうが嫌じゃないですか。

ゆせ:うんうん。

ひろゆき:なので、非公開で多くの人が使っていて、それをまったく言わないけど、なぜか払っている人がいっぱいいるという。表向きは使っている人がぜんぜんいなさそうだけど、なぜか儲かっているサービスみたいにはなれるんじゃないかな、と思うんですけど。

ゆせ:(笑)。なるほど。いや、ぜんぜん視点になくて、おもしろいですね。ありがとうございます。

楓博光氏(以下、楓):そろそろ時間になってきてしまいましたが、なんかでも大きな分岐点になる気がします。いい気づきがあったらいいなと思っています。

ゆせ:はい、いろいろ気づきがありました。

楓:はい、ということで、ではこのあたりでリフティのほうも終了とさせていただきたいと思います。まず、プレゼンターのみなさんお疲れさまでした。そしてひろゆきさんもありがとうございました。

ひろゆき:ありがとうございました。

ぴーなっつ:ありがとうございました。

ゆせ:ありがとうございました。

ひろゆき:でもiPhoneのヘルスケア機能とかのデータを自動で取れると日記を書かなくてもできるから、もっと楽かもしれないですね。

楓:そうですね。もうすでにそこらへんの情報は使えそうな感じもありますもんね。

ひろゆき:うん。

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