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学生エンジニアの生存戦略 〜Rubyの父が語るキャリアのヒント〜(全3記事)

技術力だけでは稼げない時代 Rubyの父が示すAI時代のエンジニア生存戦略 [2/2]


AIに楽しい部分を奪われる技術のディストピア

AIっていうのは、いろんなことができるんだけど。優秀、すごく優秀なところもあるんだけど、ぜんぜんできないこともあるんですよね。そうすると、AIにできる仕事はAIにやらせて、AIにできない仕事を人間がやるみたいなことになるんですが。

結果としては、ソフトウェア開発のうちの楽しい部分のかなりの割合をAIに取られる危険性があるんですね。それはすごく注意が必要だと思うんですよ。

同じようなことが過去にもあって、昔の事務系の仕事ってパソコンとかがぜんぜんなかったんですね。紙に書いて仕事をしていたんですけれども。「パソコンを使えて生産性アップ!」みたいなかたちで言われて、今はどこの事務所っていうか、事務や経営の仕事をしている人のどこに行ってもパソコンが置いてあるわけですよね。

じゃあ、それによって仕事が楽になったかというと、あまりぜんぜん楽になった話って聞かないんですね。どっちかっていうと、みなさんパソコンの奴隷みたいになっているわけですよ。

技術によるディストピアって本当にあるんですよね。なので、なんかAIが出てきたから、人間にとっても楽しい部分はAIにとっても楽にできるので、それを任せてしまいましょうというのが、だいぶ本末転倒なディストピアじゃないかなというね。それを繰り返してはいけないんじゃないかなというふうに思います。なので、AIを使うというのは、AIを道具としてどんどん活用すればいいし。

教師としてのAI。教材としてのAIって本当に活用していいと思うし、道具としてのAIは注意して使って、なんていうの。人間にとって心得る部分。人間を楽にするためにAIを使っていくべきなんじゃないかなというふうに思います。「AIは、できるから」「AIが得意だから」と言って、何でもやらせるのは人間にとって良くないんじゃないかなというふうに思います。生産性なんとかという話もあるけど……。ねぇ(笑)。

スキルを伸ばして自分がハッピーになる道

まとめましょう! 自分を見つめて自分の特性とか、興味の方向とかを見出して、あるいは人間のどこかにありがちな心的な部分を乗り越えることによって方向性を模索して、それに必要なスキルを伸ばして、AIを含めた道具を活用し、成果を上げ、知名度を高め、成功を得ることによって、私がハッピーになることができるという。これが大事なことだと思うんですよ。

その途中で、ちょっと本末転倒になって自分のハッピーになる要素の多くをAIに取られてしまうとか。あるいは会社に入ったばかりに上司を満足させることがゴールになってしまって、自分はツラい思いをするとか。

そういうようなことがあると、だいぶ本末転倒な感じがするんですね。なので最終的には自分のスキルを伸ばして成果を上げて、知名度を上げて、ハッピーになるという、この大事な要素ですね。見失ってはいけないというふうに思います。

自分の限界という思い込みの壁を打ち破る

だからゴールを常に意識する。先ほどの心理的な壁みたいな話もしましたけども、やはり思い込みがあるんですよね。ここまでしかいけない自分。私はプログラミング言語を作ることについて、その他の思い込みを感じることはなかったんですけども。

2024年、2023年だったかな。コンパイラコンパイラという、言語を作るための道具みたいなものがあるんですけども。それをRubyコミュニティの中で自作した人がいて、話をしていたら、話をしているうちに「私は、コンパイラコンパイラは自分の領域ではない。作るものではなくて使うものだ」っていう思い込みがあったことに気がついたんですね。

つまり、人よりも言語を作るということに対する壁がなかった私も、別のところに壁があったんですよね。

みなさんも同じようにどこかに壁があると思うんですね。でも、その壁はもしかしたら容易に打ち破ることができる壁で、乗り越えた時にハッピーになることができる壁があるんじゃないかなというふうに思います。ということで、今日の話はだいたいそれぐらいです。今日は「学生エンジニアの生存戦略」として、自分の方向性を見出して、何度も繰り返して、道具を使いこなして、最終的にはハッピーになるという話をしました。

今日は、どうもありがとうございました。

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