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【IVRy x MIXI x Nstock】生成AI時代にエンジニアに戻る理由(全3記事)

“AIに聞いた”を理由にする社員への違和感 AI時代のエンジニアが持つべき“アウトプットの責任” [1/2]

株式会社IVRyの成田一生氏、株式会社MIXIの佐々木達也氏、Nstock株式会社の田中清氏の3名が、管理職からプレイヤーへ戻る「振り子キャリア」を選んだ理由を語ります。AIが進歩し、エンジニアをめぐる環境が変化する中であえて現場に戻った意義や、これから取り組みたい働き方などを深掘ります。

現場の小さな改善が健全な組織につながる

じゃが氏(以下、じゃが):じゃあ、次はささたつさん、(今後取り組みたいことについて)お願いします。

佐々木達也氏(以下、佐々木):自分の場合は、もともとCTOやVPoE(マネジメント責任者)をやっていた理由の1つでもあるんですけど、エンジニア組織が前向きというか、元気な状態を保ちたいなとはけっこう思っています。

エンジニア組織に元気がなくて、「ここに手を入れたいけど仕様もコードもめちゃくちゃ複雑でむっちゃ課題なんですけど、どうしようもないんですよね」みたいに諦める状態が、自分の中で一番嫌だなと思っていました。

今もICとして関わる中で、もちろん日々の業務もするんですけど、自分のライフワークとして、小さなリファクタやちょっとした改修をやるように日々意識をしています。それによって、負債的なところをちょっとずつ減らしていって、今だったら「みてね」の組織全体が前向きに楽しく働けたらいいなというのを、自分の中の大事な価値観にしています。

もちろん今までは自分でやっていたんですけど、最近は生成AIが出てきたので、それをなるべくAIにやらせたいと思っています。そうすれば、自分が3人分ぐらいになるじゃないですか。なので、1人でやっていたのが3倍ぐらいにできるなと思って日々やっているんですが、いろいろ指示はするものの、なかなか思ったようには動いてくれないです。

謎の修正を大量に上げてきたりして、「とりあえず全部リジェクトだ」みたいなことをしていたりするので、そのへんのノウハウは、ぜひ懇親会でお聞きしたいなと思っています。「どうやったらいいのかな?」と、いろいろ試行錯誤中です。ただ、そういうことをやっていきたいなと思っているのがやはり一番大きいですね。

あとは、何だかんだ生成AIを使っていても、最後は人間が決断することが多いなと思います。やはり生成AIが出してきたことを、「これは他の書き方はないのかな?」「こういう時、困らないのかな?」というのをちゃんと学びにして、自分の中に取り込みたいなと意識をしています。そうやって、組織を元気な状態にできたらいいなと思っている感じです。

“肩書きがなくても会社を動かせる”

じゃが:またまたいい話をありがとうございます。組織の状態を元気にするというのはいいですね。ちなみに僕もリジェクトをたくさんしています。よくわかります。じゃあ、最後に成田さん、お願いします。

成田一生氏(以下、成田):何をやっていきたいかというと、僕は肩書きが一応あって、一エンジニアとは言いながら「プリンシパルエンジニア」と名乗らせてもらっています。

いわゆるスタッフプラスの役職で、コードを書きながら経営にも影響を与えることが期待されています。助言をしたりロードマップを作ったり、そういう、中長期で経営にコミットするようなIC(インディビジュアルコントリビューター:マネジメント業務を担当しない専門職)としてやっているんですね。

なので、CTOじゃないんだけど経営には影響を及ぼしたいということです。CTOなどの経営メンバーが会社を経営しているってみんな思うかもしれないけど、僕がCTOをやっていた経験からすると、実は会社の経営って社員一人ひとりの行いによって成り立っているわけで、みんなが経営の一部なんですよね。それをちゃんと肌で理解してさえいれば、誰でも会社を動かせるんですよ。

そういうことを僕は理解してしまったので、会社を好きになるためには、別に肩書きがなくてもできるなと思っています。だから「別にCTOである必要もないし肩書きって別に要らんよな」派なんですけど。

経営目線を持って技術で貢献していく

成田:話を戻すと、僕は「成田が入ったからIVRyはうまくいったね」と言われるような成果を出したいし、できることならば、それを技術で成し遂げたいと思っています。

自分の会社なのに「助言をする」って感じが悪いですよね(笑)。「会社をもっとこうしたほうがいいですよ」と言ってくれる存在って、場合によってはありがたいかもしれないけど、「じゃあ、お前がやれよ」という話じゃないですか。

だから、そういう他人行儀なことはあんまりしたくないんです。ちゃんと自分の力で会社をなんとかしたいし、僕の今の担当領域は技術だと思っているので、それを技術で何とかする。

あと、「会社が中長期でこう進んでいくよね」というビジョンをちゃんと経営と共有して、「じゃあ、今のうちからこういうのを準備しておかないと間に合わないよね」とか、技術投資を踏まえて、その逆算で手元のエラーを修正したりとか。すごく細かいことをやるんだけど、常に中長期を見るのが僕の立ち位置かなと思ってやっている感じかな。

あとはIVRyにいて、電話とAIの会社なのにそのどちらも触っていないとちょっと格好がつかないから、そっちにも染み出したいなと思っています。今はわりとSRE(信頼性の高い本番環境を実行するための職務)とかデータ基盤とかの周辺をやっているんですけど、そのへんはそろそろ手離れが見えてきたかな。

たぶんあと半年ぐらいすれば全任せできると思うので、そうしたらもうちょっとプロダクトというか、会社の事業のコアの部分に技術で入っていけたらおもしろいだろうなと思っていますね。

AI時代にエンジニアが重視すべきもの

じゃが:ありがとうございます。おもしろいですね。今はもうCTOではないんだけど、それでも経営に対して自分も働きかけていくんだと、みんなができることだというのは、ちっちゃいスタートアップほど感じやすいと思います。けれど、けっこうでかくなってもそれをやっていく人がいるのは強いだろうなと思いました。

そうしたら、ちょっと時間が押しているんですが、パネルトークの最後のテーマにいきたいと思います。昨今、業務の中で生成AIを当たり前に使っている人が多くなってきたのかなと思っています。「そんな中で、エンジニアって何を大事にしていくべきなんでしょう?」というところです。

実はさっき、たなきよさんがちょっとしゃべってくれていました。それも踏まえてというか、「エンジニアは何を大事にしていくべきなんでしょう?」みたいなことを、みなさんに軽くお聞きできたらと思っています。誰から行こうかな? じゃあ、ささたつさんからお願いしてもいいですか?

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