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この人、未踏だったんだ(全4記事)

M-1王者の後輩はロボット企業の社長? お笑いの発想で挑戦する、新しいロボット像 [1/2]

お笑い芸人の野田クリスタル氏とフリーアナウンサーの久代萌美氏が、エンターテインメント分野で活躍する未踏修了生を紹介。「吉本ロボット研究所チーフクリエイター」として活躍するバイバイワールド株式会社代表取締役 髙橋征資氏が、お笑い要素を取り入れたロボットについて語ります。

野田クリスタル氏らが未踏修了生を紹介

久代萌美氏(以下、久代):さあ、このお時間はトークセッション第1弾「この人、未踏だったんだ」をお送りいたします。ありとあらゆる業界にITが活用されている今、いわゆるIT業界以外で活躍されている未踏修了生もたくさんいらっしゃるんです。

ということで、このお時間では意外な分野でITを駆使し、活躍していらっしゃる未踏修了生を紹介していくコーナーになります。

野田クリスタル氏(以下、野田):あぁ~。僕も芸人をやりながらプログラミングをやっていたんで。

久代:あ、近しいものが。

野田:近しい! 俺も未踏……?

(会場笑)

久代:いや、違う。違いますね(笑)。

野田:違う。俺は未踏じゃない。未踏バッチみたいなの、あるんですか? 未踏になりたいですよねぇ。

久代:これから未踏になることもできますからね。

野田:未踏を心がけてはいるんですけどね。

久代:はい。ぜひ、お話をじっくりうかがっていただければと思います。

その中でも、本日はエンタメやコンテンツ業界で活躍している方をご紹介したいと思います。では、まず最初にご登場いただきますのは、バイバイワールド株式会社代表取締役 髙橋征資さんです。どうぞ~。

野田:たぶん偉い人だ。

髙橋征資氏(以下、髙橋):どうも。よろしくお願いします。髙橋です。

野田:お願いします! 意外にラフな……。

久代:よろしくお願いします。自己紹介をお願いいたします。

髙橋:バイバイワールド株式会社代表の髙橋征資と申します。よろしくお願いします。

(会場拍手)

野田:僕はこの舞台上で「Tシャツはやめてくれ」と言われたんですけども……。

(一同笑)

野田:すごいラフな。なんで僕はセットアップを着せられたんだろう?

髙橋:そうですね(笑)。すみません、パーカーでいいかなと思って。

久代:セットアップだとしてもだいぶラフですけどね(笑)。そんなカジュアルな髙橋さんなんですけれども、実は吉本興業に所属されているということです。

野田:え!

クリエイターとして吉本興業に所属

髙橋:今も所属になってるんですよ。ちょっといろいろあったんですけど。

野田:すいませんね。NSC(吉本総合芸能学院)何期生ですか?

髙橋:東京14期です。

野田:後輩じゃねーかおめえ! ド後輩じゃねえか!

(会場笑)

髙橋:そうです。おつかれさまです!

久代:あれ、野田さん何期ですか?

野田:僕、8期生ですよ、6年後輩ですよ。

髙橋:14期生。当時、先輩がみんな怖くて。

野田:あ、やばいやつしかいない期だ! 相席スタートの山添(寛)とか。

髙橋:そうです、そうです。

野田:あ、やばいやつ溜まりだ。本当にどうしようもない。

髙橋:はい、最近いろいろあった方も……。

野田:いろいろあったやつもだ。14期はどうしようもないな!

髙橋:そうですね(笑)。どうしようもない一人です。

野田:早くコーヒーを買ってこい、お前は!

(一同笑)

久代:でも、いまや会社の代表ですから。

野田:なんで?

髙橋:芸人さんじゃなくて、クリエイターとして大学でやってたんですよ。

野田:14期生でNSCに入った頃は何だったの? その時にそういうことをもうやってたんですか?

髙橋:デジタルとお笑いを融合させたいと思って入ったんですよ。

野田:……え?

髙橋:作家コースだったんですけど。

久代:あ、作家さんなんだ。

髙橋:なので、ラッキィ池田さんのダンスとかはやってないんですよ。

野田:やれよ!意味ないんだから。

髙橋:いやいや、意味ありますよ、たぶん(笑)。

フィジカルなプロダクトが強み


野田
:(笑)。NSCっていうか、吉本興業14期生がなんでこんなことになってるの?

久代:会社の内容をおうかがいしてもよろしいですか。

髙橋:今は主に拍手ロボットとか、おもちゃとかを作っています。

久代:会社の名前のバイバイワールドの、バイバイをしている機械ってことですか?

髙橋:プログラムで最初に「Hello, world!」ってやるじゃないですか。

野田:あぁ、書きますね。

髙橋:なんか画面の中に入っていく感じがすごい嫌で。バイバイしたほうがいいなぁと思って。

野田:世界に。どういうこと?

(一同笑)

髙橋:いや、今ってもう、VRとかスマホとか、みんな画面を見ているじゃないですか。画面ばかり見ていてやだなぁと思ったんですよ。本当に。

久代:あぁ~。

野田:……意味がわからないんですよ。

髙橋:画面から出て、デジタルを使っていこうっていう。「フィジカルを大事に」みたいな。

野田:はぁ……。もうちょい詳しく……。

髙橋:見たらわかると思います(笑)。ぜんぜんIT、ITしてない。

久代:はい。せっかくなのでイチオシのプロダクトをご紹介してもらいましょう。

「ペッパー君」の公式アプリを開発


髙橋
:未踏は2009年の下期ですね。この頃はぜんぜん違うことをやっていて。写真を1枚撮ったら、3Dプリンターでその人っぽいフィギュアが自動生成される「きみっポイド」というのをやっていました。

野田:なんじゃそりゃ! すっご!

髙橋:それでスーパークリエータをいただいて。僕は大学で拍手のマシーンとか作ってたんですよ。

野田:拍手マシーン。

髙橋:そうしたら吉本の方が興味を持っていただいて。僕、NSCに行ってましたけど隠して、スーパークリエータ顔で行って、あとあとに「NSCかい!」ってなりましたけど。

野田:ありますね。社員さんは誰もNSC生を把握してませんからね。

髙橋:そうそう、本当にチリみたいなもんだったんで。

野田:え、「吉本ロボット研究所チーフクリエイター」ってなんですか? 

髙橋:吉本が一時期、ペッパーくんの仕事をやっていたのですが、僕がチーフでやらせていただいてて。

野田:ペッパーくん。今田(耕司)さんの親友ですね。

髙橋:そうです。これで吉本が儲かったんですよ。

野田:らしいですよ。吉本興業って今、学校を貸し切っているんですけど体育館があって、端っこにペッパーくんがこうして……(うなだれている)。

(会場笑)

髙橋:そう、ずっといる。

久代:ペッパーくんと吉本って関係あったんですね。知らなかった~。

髙橋:吉本のオフィシャルで、アプリを作ってたんです。そこのチーフクリエイターをやってました。儲かったんで、その関係で僕が契約を結ばされたっていう。そこから所属。

野田:「お前使えるな~」って。

髙橋:そうそう。「お笑いとデジタル、ええやん」っつって。

野田:ええやん、ええやん。

髙橋:そんな感じで。だからちょっとややこしくて、芸人さんではぜんぜんないです。NSCでの経験は、まぁ、作る上では活きています。

野田:ネタは作ったことあるんですか?

髙橋:まぁまぁ、そうですね(笑)。

野田:漫才?

髙橋:ちょっと恥ずかしいんで、ちょっとその話は終わりにしますか(笑)。

(会場笑)

野田:こういうクリエイターが作ったネタ、見てみたいけどなぁ!

髙橋:後輩ってなったとたん、圧がすごいんです。

(一同笑)

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