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人生2周目の私が覚醒した、ゴリゴリエンジニャーというキャリア戦略(全4記事)

紙とペンのアナログな新聞業界を“本質的なDX”で改革 レガシー産業に起こった「5つの変化」

技育祭は「技術者を育てる」ことを目的としたエンジニアを目指す学生のための日本最大のオンラインカンファレンスです。「技育祭2023【春】」に登壇したのは、フューチャー株式会社・執行役員の宮原洋祐氏。自身の経験から、技術革新スピードが速い時代における、お勧めのキャリア戦略について話しました。全4回。2回目は、新聞業界のDX化を促進した結果について。前回はこちら。

変えたことその1 「新聞社の道具」

宮原洋祐氏:これは数年前の話です。(新聞業界が)どう変わったかだけ、ちょっとパラパラと紹介しようかなと思います。

私がこの新聞社のお客さまの何を変えたのかというところです。先ほど言ったとおり、アナログな現場でした。働いている人の多くが、めちゃくちゃガーッて書いて記事の修正をしているんですね。

その当時使っていたシステムはありましたが、使いにくかったのか、コンピュータを操作して仕事をしている姿よりも紙に向かって黙々と仕事をしていることが多かったです。

それをどう変えたかというと、これはGmailとかにインスパイアを受けて、UI/UXをデザインをして、ヌルヌルするようなUIに新規刷新しました。新聞業界のGmailを作ろうみたいなコンセプトで作りました。

当然、紙面を作っている人は動画のようなものにはまったく興味・関心がなかったのですが、デジタルメディアみたいなものを想定した時には、これからは動画も良いコンテンツになるということで、そういうのも実装して提供するかたちを取りました。

現場を見せてもらったら、すごい横長の画面に、画面を並べてめちゃくちゃ使い込んでくれる人もいました。当然モバイルにも対応をしているので、いつでもどこでも業務ができるようになりました。新聞社の道具を変えられたのかなと思います。

変えたことその2 「新聞社の働き方」

一方で、なにか大きな事件があった時に、実はその日お休みの人もみんな招集されて仕事をしている場面があって、大変だなぁと思いました。というのは、紙が出ないと業務できないので、出社しないと仕事ができないんですね。そういう状態でした。

これは先ほどの話と一緒ですが、今どうなったかというと、紙がほとんどない、すべてPCで完結する世界観ができるようになったというところで、まさしく働き方を変えることができたなぁと思います。

変えたことその3 「新聞社のビジネス」

あとは、これからの新聞メディアはデジタルメディアが成長分野なので、ここに力を入れなきゃいけないのですが、いかんせんまだ収益が上がっていないので、オフィスの端っこに陣取っているのがデジタル部門という背景がありました。しかし、これも力技で会議の中心に変えるという改革をして、デジタル部門を現場の中心に据えてやるという変革まで行いました。

変えたことその4 「新聞社の意識」

従来の仕組みとぜんぜん違う仕組みを作ったので、最初は使用に際して抵抗があった方々もたくさんいました。特にベテランの方々ほど慣れるには時間がかかりそうだったのですが、(自分たちが変わらないといけないんだと)前向きに本気で変わってもらえました。このプロジェクトによってお客さまの意識を変えることができたのが実は一番大きかったことかなと思います。

変えたことその5 「新聞社の未来」

それ以外には、この新聞社のお客さまは実は明治時代からあるすごく歴史のある会社なので、明治時代の記事を検索をすると、一瞬で昔の記事が出てくるということまで実装しました。なので、ある意味タイムスリップもできるようにしました。すごく変わったなぁと思うんじゃないですかね。

やってきたのは「本質的なDXプロジェクト」

DXというといろいろ文脈がありますが、いつも言うのは「本質的なDXプロジェクト」かなと思います。今日は新聞社の話をしましたが、こんな仕事を本当にたくさんやりました。大変な部分もあったのですが、たくさんやったなぁと思います。

(スライドを示して)あらためて人生1周目でのこの経験で学んだことを再掲します。こんな感じでやっていますが、めちゃくちゃ解像度が上がりました。当然ですよね。いろいろな現場を見てきたので上がりました。こんな感じです。これはキャプチャタイミングなのでちょっと出しますが、やはりWeb系とかSIer系とかコンサル系とか、分解をするといろいろなタイプのものがあって、いろいろな特性ありますよ、というところです。

最後に取り上げようかなと思っていたので、ここではそこまで説明しませんが、なにか質問があれば後でぜひ聞いてもらえればなと思います。

(次回へつづく)

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