2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
リンクをコピー
記事をブックマーク
司会者:第2部の登壇者のみなさまをご紹介いたします。まずは、アル株式会社代表取締役のけんすう氏です。けんすうさん、本日はどうぞよろしくお願いいたします。
けんすう氏(以下、けんすう):よろしくお願いします。
司会者:続いて株式会社ナナメウエ代表取締役の石濵嵩博さんです。石濵さん、どうぞよろしくお願いいたします。
石濵嵩博氏(以下、石濵):よろしくお願いします。
司会者:それではお二人にトークセッション開始いただければと思います。最初に石濵さんのほうからちょっと自己紹介をお願いします。
石濵:よろしくお願いします。まずははじめに、僕はナナメウエっていう会社をやっておりまして、2013年5月にできた会社で、10期目です。タイに子会社があって、合計100名ぐらいのメンバーでやっています。2022年の2月にシリーズB、16億円の資金調達を行っております。
あともう1つは「Yay!」というSNSをやっています。BitFlyerでIEOを予定していて、しっかりがんばって、日本での上場を成し遂げたいなと思っております。
さっそくどんなプロジェクトをやってるか、ちょっとご紹介するんですけど。まずみなさん、昔のようにSNSで気軽に投稿できてますか。初期の頃と同じように気軽に投稿できてますか。
けんすう:できてなーい。
石濵:あ、ありがとうございます。僕も投稿しづらくて。例えば、沖縄に行って友だちと遊んで、その写真をFacebookとかには非常にあげにくいと。
なんでかっていうとこの写真、木下慶彦さんはうちの投資家なんですけど、「あれ、石濵遊んでるねぇ……」みたいに思われたくないから。僕はけっこうFacebookとかTwitterだと、意識の高い若者を演じていますね。
これは僕たちだけじゃなくて、みなさんもそうだったりとか。あとはYouTubeとかInstagramとかも、だんだん投稿のハードルが上がっていって、質のいいものを上げなきゃいけないのでなかなか投稿しづらい、みたいなものが出てるかなって思っています。
今、事実として、もうみんな投稿せずに見るだけでSNSを利用するようになっている。インフルエンサーとかオピニオンリーダーの投稿を見るだけに使う。これを僕たちは「メディア化してるよね」って表現しています。
メディア化するとどうなるかというと、僕たちが考えるSNSの本質である「承認」が得られなくなると考えていて。みなさんちょっと思い出してほしいんですけど、なんでSNS使い始めたのか。mixiにポエムを書いて、それに対してコメントで「いいね」って言ってもらえることがうれしくて、僕たちはSNSにはまっていったと思っています。
ただ最近だと、そもそももう投稿する機会がなくて、見るだけになっている。その共感だったり、向こうからのアプローチが得られなくなっているんじゃないか。そろそろそういうより戻しが起こるんじゃないかって、僕たちは考えています。だからこそ、「Yay!」を作りました。
「Yay!」は絶対にメディア化しない匿名性のプラットフォームで、フラットな構造で、他人に寛容で、誰もが素を出せる。そんなSNSを目指しています。
Twitterのようなタイムラインがあります。あとグループ通話が目玉の機能になっていて、最大18人でYouTubeを見たりゲームしながら、一緒に通話をつなぐような使い方ができます。
あとサークルという趣味趣向でつながるコミュニティの機能があって、好きなゲームとか好きなアニメとか、そういったものでコミュニティを形成できる。今、だいたい7万5,000以上のコミュニティがうちのサービスの中でできています。これをweb3的に言うと、DAOを誰もが簡単に作れるよって表現しています。
今、「Yay!」ユーザー自体はだいたい650万人を超えたところで、引き続き成長をしております。
石濵:続いて今回の本題なんですけど、「ブロックチェーンって何?」とか「なんでそんなに入れこんでんの?」とか、「web3って何?」ということで、僕がなんでこんなにコミットしてるか、理由を含めてみなさんにご紹介できればなと思っています。
まず(スライドの)左側なんですけど、まあ僕個人もそうだし会社としてもそうなんですけど、過去数十年の最も偉大なイノベーションはインターネットだと思ってます。じゃあ、「インターネットって何?」っていう話でいくと、管理者のいない自律分散ネットワークですよね。
誰もがウェブサイトをグローバルに公開できる。そのインターネットを用いてGoogleだったり、Facebookだったり、AppleやAmazonだったりとか、そういうとんでもない企業がぼこぼこ出てきて、人の暮らしを大きく変えていった。これが歴史としてあると思っていますと。
じゃあ、ここでけんすうさんに質問です。インターネットのバリュエーションって、いくらですか。
けんすう:インターネットのバリュエーション。
石濵:インターネットのバリュエーション。インターネットが過去数十年間の一番のイノベーションじゃないですか。それはそうですよね。とんでもない偉大なものだと思うんですけど、バリュエーションはいくらですか。
けんすう:1,000兆円。
石濵:ありがとうございます。難しいっすよね。
けんすう:(笑)。
石濵:難しい。正確に価値はつけられなくて、要はこれが「1京円です」って言われたら、もう「あー、そうか」ってなるじゃないですか。
けんすう:まぁ、確かにね。
石濵:「5,000兆円」って言われても、「あー、そうか」ってなるわけですよね。インターネットって、株式会社インターネットじゃない。東証に上場してないので、いくらかわかんないんですよね。自律分散ネットワークで、プロトコルに過ぎない。これが今までのインターネットです。
石濵:ここからのインターネット。みなさんがよく聞く「イーサリアム」を例にとって考えてみます。イーサリアムってなんですかっていうと、(これも)管理者のいない自律分散ネットワークですよね。
じゃあどんな機能があるかっていうと、誰でもが、自分のエコシステム付き、独自通貨付きのアプリケーションを公開できる自律分散ネットワークです。
じゃあけんすうさんに質問です。イーサリアムの価値、いくらですか。
けんすう:イーサリアムの価値、時価総額。
石濵:時価総額です。もしくは、イーサの今日の価格でもいいです。
けんすう:今日の価格。20万円ぐらい?
石濵:あ、正解です。イーサリアム自体のだいたいバリュエーションが25兆円ぐらいなんですよ。(株)1枚あたり20万円です。
ここで1個とんでもないことに気づいてほしいんですけど、ブロックチェーンのトークンの仕組みによってインターネットとイーサリアムって、両方とも管理者のいない自律分散ネットワークなんですけど、片方は正確なバリュエーションがついてるんですよ。
これが革命的です。僕たちは今まで「インターネットがとんでもない革命だ」って思ってきたんですけど、そこに開発協力しても食えなかったんです。だって、インターネット自体の価値算定ができなかったので。だからその下のGoogleとか、Facebookとかアプリケーションのレイヤーで勝負して、SEOだったり証券で儲けていたっていうのがあります。
ただ、過去4年間で何が起こったかというと、このブロックチェーンの仕組みが爆発的に広がった時に、このインターネットのレイヤーが、ぐーっと横に広がった。なんでこんなことが起きたかっていうと、みんな会社もエンジニアも含めて、インターネットが偉大だって思ってたけど、関わるチャンスがなかった。
でも、イーサリアムであれば、僕たちが関わってそこに価値貢献すればトークンがもらえるし、さらに多くの人がそれを使うことによって、トークンの価値が上がっていくので、食っていけるんですよね。そういうことが起きて、爆発的に広がったと考えてます。
石濵:これが過去4年で起きたことです。では今後、何が起こるかというと、僕たちはこの下のレイヤーが爆発するんじゃないかなって思っていて。要は過去20年間、30年間でインターネットで起きてきたことが、ブロックチェーン上、インターネットが新しく広がった部分でも僕たちは起こると思っています。
だからこそ、インターネットで言うところのFacebookとか、インターネットで言うところのGoogleとか、インターネットで言うところのAppleみたいなものが、イーサリアム上でぼこぼこぼこぼこ出てくるって考えています。
だからこそ僕たちは過去のインターネットのやばさを知ってるんで、ここに張るべきだと思ってるし、これをやる。じゃあ具体的にどんなふうに変わるねんみたいな。
1つの例としては『STEPN』とか、まあ、『Axie Infinity(アクシーインフィニティ)』とかってのは走りだと思ってて。要は歩くっていうことに対して価値をつけたよねとか、ゲームでWinすることによって、価値をつけたよねっていうかたちで経済圏がありました。
でも、あれは走り(変革の始まり)。じゃあどんなふうに変わるねんっていうと、僕はウォレットだと思っています。
ウォレットがウェブブラウザにぽんってついて、それが今までのメールと同じようにみんなが使うようになるだろうなっていうのが1~2年で起こると思っている。それによって価値のインターネットっていうのを、すべてのインターネットの参加者が享受できるようになるんじゃないかなって思っていて。
それが次、具体的に来る未来。ウォレットを、みんなが使うようになる。これが1~2年で起こるでしょって考えています。もうちょっと具体的に、ウォレットがつくと、どんな未来が起こるねんっていうと、シンプルに僕はメタバースがキラーコンテンツだと思ってて。
メタバースっていうと、アバターとかVRとか、あと3DグラフィックスとかVR。まあ、VR2回言いましたね。みたいなものがコアコンテンツだと思われてるんですけど、僕たちの考えでいくと、それは手段に過ぎないと。人を集めるための手段で、最も重要なのはコミュニティと経済圏だと思っています。
つまりインターネット上にこれ自分の居場所だよねっていうか、自分のアイデンティティがそこにあるよねって思えるコミュニティがあることと、もう1つは経済圏。今だと生きていくためには、外に出て、例えばワタミでバイトするとか、ローソンでバイトするっていって、お金を稼ぐ必要が、リアルの世界であったことが……。
コミュニティに貢献することによって稼げるようになると、本当の意味で自分の生活がデジタル空間上に展開されて。もう1つの世界って本当の意味で言えるんじゃないのっていうようなフェーズが来ると思っていて。
僕たちは、これをメタバースと呼んでいます。ちょっと巷で言ってるメタバースと違うんですけど、僕たちの本質的なメタバースは、人がいてコミュニティがあって居場所があって経済圏があって暮らしがあること。もう1つの世界としてワークすること。これがメタバースだと思っていて。
僕たちとしてはここを一番に取りにいく。そんな会社でありたいなって思っています。
けんすう:コミュニティと経済圏、両方ないと、要はもう1つの世界とは言えないってことですよね?
石濵:そうです。今は生活を担保できるような世界になってないと思ってて。だからこそ価値のインターネットであるイーサリアム上のトークンだったりとかNFTとかで、本来価値があるんだけども今まで価格がつけられなかったものに、価値をつけることによって経済圏を作ることがその第一歩なんじゃないかなって思っていて、そこに挑戦するっていう感じです。
けんすう:なるほど。めちゃくちゃおもしろい。ありがとうございます。
じゃあ、私のほうからも軽く自己紹介で、やってることと、あと今日のテーマの入りをしたいなと思っています。
さくさくいっちゃうと、けんすうという名前でやっております。いろいろずっとコミュニティサービスとかを、長らくもう20年以上やっているという感じですね。
web3で言うと、まず「marimo」というNFTを去年に出してですね。育てられるNFTとして出したところ、1万個ぐらいが7分ぐらいで完売したので、これはおもしろいなと思っていろいろやっていたりします。
この「marimo」が何かというと、5年とか10年かけて少しずつ大きくなるというだけのコンセプトです。これ、もうとにかく一番初期の原始的なものをやろうと思ったので。変に育って大人になっていくとかでは、もうわかんないので、おっきくなる。時間がかかるっていうだけにしてます。
石濵:僕も8枚ぐらい持ってます。
けんすう:おぉ、すごい。ありがとうございます。
石濵:育ててます。
けんすう:これ、ポイントはIPとしての価値が0っていうのをけっこう気にしていて。要は絵がかわいいとかでは買わないような仕組みになってますね。
水を換えないと、成長止まるので、水を換えるんですけど、要はGAS代と呼ばれるブロックチェーンの更新にかかる手数料が毎回500円ぐらいかかるので、めっちゃイライラするサービスになってますが、これも数千件ぐらいもうすでにされてるので。みんなやるんだぁと思って、笑ってます。
これ、何かというと、真面目な意図としては、やっぱりもともとのNFTの問題がいろいろあるなと思っていて。まあ、黎明期なのに、もうめちゃくちゃ村社会になってて。しかも売り買いしたり、価格上がった・下がったの話がちょっと多いなというのがあったんですね。
そのへんの話って別にたくさんあるべきだし、そういうかたちで入ってくる人が多ければ多いほどいいと思ってるんですけど、そればっかりになると、ちょっと怖い業界になっちゃってるっていうのもあるので。
優しいNFT初心者が入りやすいっていうのを作れないかなと思ってやったっていうものです。
けんすう:これの次として、今ちょうど明日プレセールになるんですけれども、次ナマケモノかなぁと思って。ナマケモノを着せ替えられるコンセプトのNFTを作っています。
こういう、要は素体と呼ばれるナマケモノがたくさんあって。よく言われるジェネラティブと呼ばれるようなNFTを作って、衣装のNFTと合成して、1つのNFTにするみたいなコンセプトになっています。
衣装と素体を組み合わせて1つのNFTを作った後に、それを販売して、それをまた、これが1つのNFTとして買った人が、また分解もできるみたいなそんな感じの仕組みになっております。
何をやりたいかというと、ゲーム性を持たせて、ユーザーさんに楽しんでもらえるとか、NFTってこういうこともできるよっていうのを提示するのがもちろん一番大事なんですけれども。
個人的には企業の人といっぱい話していても、みんな興味あるけど、どうやるんですかっていった時の、この販売前から販売後までの特殊なマーケティングとかの話が多すぎて。「これ、うちできないっす」ってなっちゃうんですね。
これ、確かにちょっともったいないなと思ったので、要は衣装を作って、「衣装だけ提供したらどうっすか」みたいな話をちょっとしてます。これ、某フィットネスクラブとのコラボの話、している時の衣装なんですけど。フィットネスしてる時の衣装とか。
例えばタクシー会社だったら、タクシーの制服とか。漫画だったら、漫画のキャラの服とかそういうので参入できるようになると、めんどくさいこといろいろあるけど、やらなくていいよねみたいになるんじゃないかなと思って、コラボの話をしまくってる感じです。
石濵:ぜひ、さっきのコミュニティのところを「Yay!」でぜひやらせていただければと。
けんすう:なるほど。それもありますね。確かに。すてき。
石濵:ありがとうございます。
けんすう:さっきの石濵さんの話とも近いんですけど、やっぱりウォレットが一番、僕、おもしろいんじゃないかと思っていて。ウォレットに保存している履歴って残るので。
例えばPRADAさんのイベントに行ってNFTもらったっていう場合、プラダのNFT持ってるなっていうのをGUCCIさんが見て、その人に「そのNFT持ってる人にはクーポンあげるよ」とかができちゃうみたいなのが、けっこうすげぇおもしろい世界だなと思ってるので。そのへんを意識して提案しているという感じです。
あと、「Dango」というツールを作ってたりして。これ、giveawayとかAL(アローリスト)とか特殊なマーケティングをやりやすくするプロジェクトをやってたりしますが。これも企業がお金を払う時に、Twitterとかに払われるぐらいだったら、NFTの購入にお金を使ってくれたら、NFT業界全体にお金が入るじゃないですか。
みたいなので、「NFTを配るのがマーケティングですよ」っていう世界観をもうちょっと促進させたいなと思って作ってます。
けんすう:あと、さっきのウォレットがIDになるみたいな話なんですが、ウォレットの中身って全部見れちゃうので、こんな感じでまるはだかにするというか、めっちゃわかりやすくやったり、石濵さんのウォレットを登録しとくとメールで通知するようにするとか、そういう嫌な機能をたくさん作っている。
石濵:いや、この前使ったら、イーサリアムで、僕、Moonbirdsっていうのを持ってるんですけど、めちゃめちゃ損してました。
けんすう:(笑)。そう。そういうのがね、わかる。他人がわかるってのがね、やっぱりポイントですよね。
石濵:「めっちゃ損しとるやん」って思いました。
けんすう:(笑)。あと、これ、今週出そうかなと思ってるんですけど、このNFT持ってるとか、この特定のNFTを昔持ってたみたいな条件で、その人にはこのGoogleフォームをアクセスできますとか、このYouTube見れますみたいなことを簡単に作れるツールを作ってます。
これも勝手にできるのがポイントで。僕が例えば他の人のNFT、他の人が作ったNFTを指定して、「このNFT持っている人限定です」みたいなことを勝手にできちゃうっていうところがおもしろいかなと思って、そういうのを作ったりしてます。
2024.11.13
週3日働いて年収2,000万稼ぐ元印刷屋のおじさん 好きなことだけして楽に稼ぐ3つのパターン
2024.11.11
自分の「本質的な才能」が見つかる一番簡単な質問 他者から「すごい」と思われても意外と気づかないのが才能
2024.11.13
“退職者が出た時の会社の対応”を従業員は見ている 離職防止策の前に見つめ直したい、部下との向き合い方
2024.11.12
自分の人生にプラスに働く「イライラ」は才能 自分の強みや才能につながる“良いイライラ”を見分けるポイント
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.11.11
気づいたら借金、倒産して身ぐるみを剥がされる経営者 起業に「立派な動機」を求められる恐ろしさ
2024.11.11
「退職代行」を使われた管理職の本音と葛藤 メディアで話題、利用者が右肩上がり…企業が置かれている現状とは
2024.11.18
20名の会社でGoogleの採用を真似するのはもったいない 人手不足の時代における「脱能力主義」のヒント
2024.11.12
先週まで元気だったのに、突然辞める「びっくり退職」 退職代行サービスの影響も?上司と部下の“すれ違い”が起きる原因
2024.11.14
よってたかってハイリスクのビジネスモデルに仕立て上げるステークホルダー 「社会的理由」が求められる時代の起業戦略