
2025.02.12
職員一人あたり52時間の残業削減に成功 kintone導入がもたらした富士吉田市の自治体DX“変革”ハウツー
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小笹佑京氏(以下、小笹):小沼さんはいかがですか? どういった観点でCTOを見ていますか?
小沼晴義氏(以下、小沼):みなさんと同じように、デューデリしているという感覚はあまりなくて、経営者、CTO、いろいろな方にどういうお考えなのか話を聞く感じですかね。
たまたま私は、今日参加されている山本さんの会社に投資をしています。2015年に山本さんともお話をしているんですが、そういうデューデリみたいなことをしましたっけ? あまり憶えていないんですけど(笑)。
山本正喜氏(以下、山本):いや、ぜんぜんしていないです(笑)。
小沼:ただ渋谷で飲んでいたぐらいしか思い出がないです……そういう会話でちょっと……軽すぎますかね?
小笹:いえいえ。そういうウェットなコミュニケーションで、どう考えているのかを深堀りされているということだと思います。
小沼:逆に言えば、やはり、山本さんがプロダクトをご自身で作り上げられていたので、それ以上聞くことはないですよね。
山本:決定を受けた側という立場で、たくさんの資金調達もそれなりにさせていただきましたが、正直CTOというか、技術DDをされた経験はほぼないかなと思います。
私たちは2015年とか2016年の調達なので、今の調達シーンだと少し違うかもしれませんが、やはりビジネスとファイナンスの話が多かったかなと思っています。
だから、テックというよりはプロダクトのロードマップや構想側の質問が多かったのかなとは思っています。
今は、テックに強いスタートアップに出資をする専門のVCもあるので、そういうところは技術のDDがあるのかもしれませんが、現実としてはあまりテックバックグラウンドのVCさんはいないというのが日本の状況かなと、なんとなく思っています。
小笹:山本さんが、ご自身で出資をされる場合、技術的な観点は取り入れられるんでしょうか?
山本:私は見ます(笑)。
小笹:(笑)。
山本:基本エンジェル(投資家)は、シード、アーリーへの投資が多いので、そのタイミングでDDをするかというと、別に、いろいろなアーキテクチャの構成図を見せろとか、チームを詳細に見せてくださいとか、そういうことをCTOにインタビューすることはほぼないです。
私自身もあまり時間がないので、基本的にはCEOとの1on1のインタビューで決定することが多いです。基本的にはCEOを通して、CTOや技術戦略を確認しています。
私は「開発のリーダーをしている人は誰ですか?」とか「どういう技術を使っていますか?」というのを必ず確認するようにしています。そこで、技術に対してCEOの理解度は一定あるのか、CTOがいるなら、どういうモチベーションで創業チームにジョインしたのかとか、あとはフィットしているかどうかを見ていますね。
CTOのキャリアを見ると先ほどみなさんおっしゃっていましたが、組織を作るのが得意なCTOがアーリーフェーズで入っちゃうと、けっこうギャップがあったりするので、そこは大丈夫ですか、みたいなところも確認します。基本的に会話ベースで、CTOの人となり、タイプなりを見て、次のフェーズだとこういう組織やこういう人が必要なんじゃないですかとか、壁打ちも兼ねて聞く感じにはしています。
小笹:技術DDをあまり受けてこなかったというお話がありましたが、竹内さんもそうだったんでしょうか?
竹内真氏(以下、竹内):そうですね。受けなかったのと、最初、うちはジャフコさんに出資いただいたんですが、その次のフェーズになると、うちの場合、赤字を掘るというより、きちんと黒字を出し続けるスタイルだったので、そっちをたぶん見てもらっていた感じかなと思います。
ただ、フェーズとして、ある程度後ろのほうになった時には、経営陣としての一体感とか、ハンドリングの中で齟齬がないかとか、目指しているところが合っているのかみたいなことは、けっこう聞かれたような気がします。
小笹:その中でも、CTOとしての竹内さんは、チームの中ではどういう役割を担われていると自認されているんでしょうか?
竹内:基本的に、受ける側としては、何も見られていないんじゃないですかね。
投資家観点では、まずCEOが大事で、その先に経営陣として、例えばCFOやCTOやCOOが、同じ方向をきちんと向いてそれぞれの専門分野に対してスペシャリティを発揮できているかどうかというところですよね。
後半になるとやはりどうしても、結果を出せるのかどうかというところと、結果を出す方向が間違っていないかという、その2軸になっているような気がします。
あと、憶測の話よりアクチュアルのほうがけっこう大事になっている気もします。要は結果を出してきているのかどうか。
ジャフコさんに出資いただいたのは、2010年で、もう13年前なので、記憶が曖昧なんですが(笑)。
小笹:(笑)。
竹内:当時、僕はジャフコさんとはほとんど話していません。そもそもジャフコさんと代表との接点を作ったのは僕だったので、最初は話をしましたが、その後代表に渡して、そこからは僕は入らずに代表に任せてコミュニケーションをしてもらいました。
あと、当時の2010年というのはベンチャー黎明期オブ黎明期みたいな時代なので、今と比べるとVCの数自体も少ないですし、今の状況とはぜんぜん違うかなと思います。なので、受ける側としては、今の感覚とはちょっとずれているかなと思います。
そのなかでも、「社長が90パーセント」みたいなのは、昔も今も変わっていない気がします。ただ、SaaSやテクノロジーなどプロダクトサイドに猛烈に重みがあるプロダクトはちょっと比重が違うかもしれません。
一方で、マーケットベースだったり、マーケティングベースだったりでわりとアービトラージを取っていくビジネスだったら、テクノロジーサイドはそこまで重要じゃないんじゃないかなと思います。
小笹:ありがとうございます。事業観点で、その技術がどんな使われ方するか、重みがどういったところがあるかによっても、デューデリというかインタビューする観点が変わるということですね。
(次回へつづく)
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