
2025.02.18
「売上をスケールする」AIの使い道とは アルペンが挑む、kintone×生成AIの接客データ活用法
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斎藤幸士氏(以下、斎藤):僕がみなさんに聞きたいのが、海外で開発チームを持つことによって、日本の社員の人たちにどういった影響を与えるのかということで。そこは小橋さんどうですか?
小橋昭文氏(以下、小橋):そうですね。私たちは別にほぼ抵抗がないというか、「英語化をしないとやっぱりこれはできないね」とか、わりといろいろ慎重にやってきています。結局、製造業もグローバルなので、ある国で作って別の国に売れるので、「そういう商売をやっているんだったらやっていかないといけない」という認識が揃っているところはすごく助かっているというか。
「えー! そんなのいやだ!」みたいな人はたぶん1人もいないと思います。「英語とかが苦手なんだけどどうしよう、困る」と、ちょっとモヤモヤしている方はいると思います。ただ、それをなぜ事業としてやる必要があるのか、「会社のためにはこれが重要だよね」ということが、ロジカルかつきちんと情報を含めてみんなに伝えられていると私は信じたいので。
(会場笑)
小橋:なので、抵抗の声とかはそこまで聞いていないですね。行ってみたいという方はそこそこいます。
斎藤:逆にポジティブな要素も大きいと。
小橋:そうですね。
斎藤:中出さんはどうですか?
中出匠哉氏(以下、中出):そうですね。前提として、私たちはプロダクトがすごくたくさんある会社で、日本にも東京以外に福岡や京都、大阪、名古屋に開発拠点があります。
その中でホーチミンやハノイにもあるという感じなんですが、拠点間で新規プロダクトの取り合いが起こるんですよ。各拠点やりたいと手を挙げてくれるのですが、ベトナムのほうがエンジニアの採用スピードが速いので、どうしても開発体制の観点で新規プロダクトをベトナムが担う機会が多くなるんですよね。そのため各拠点や日本のマネージャーたちが一生懸命採用するというポジティブな効果はあります。
斎藤:それはすごい話ですね(笑)。
中出:もう競争です。
(会場笑)
斎藤:なるほど。ちょっとそれはおもしろい(笑)。Voicyさんはどうですか?
山元亮典氏(以下、山元):そうですね。弊社は前提として日本のマーケットを今しっかり狙っているという点ではあったりはするので、海外が前提になるのはもう少し次のフェーズなんですけれど、ネガティブなところは総じて1個もなかったと思っています。
立ち上げた時に、「ベトナムに行きたい方」みたいな感じでエンジニアを募集した時も、「やってみたいです」と言った方にけっこう経験を与えられたこともあったりしていて。
英語のやり取りなど、グローバルなところに挑戦するということは、エンジニアとしてやってほしいという僕の思いとしてもあるので、かつそこでネガティブな意見はないと思っています。
中出:若い人はけっこう行きたがりますよね。
山元:そうですね。なんか楽しそうですね。
中出:シニアの人というか、家庭があると難しいですけれど、若い人はけっこうむしろ行きたいと言ってくれますね。(でもそれに対して)「もう少し日本で経験を積んでからにしてはどうか」と言って(返して)。そういう感じかなと思いますね。
斎藤:ベトナムに行くとみんな元気になって帰ってきますよね。
中出:すごく楽しそうに。
(会場笑)
斎藤:あとやっぱり僕は花粉の季節になるとベトナムに行きたくなりますね。そして、やはり僕もそう感じていました。ベトナムで開発チームを作ることによって、日本がエンジニアにとってもすごく良い影響を与えているなと感じることがあります。
それが技術的な面でもそうで、「よく開発できたな。ちょっと早すぎない?」と。「こいつらすごいな」と思う瞬間がけっこうあって、「負けていられない」という感じで競争力が上がることもけっこうあったなと。そういった意味では、相乗効果がいろいろ発揮しやすいのかなと僕も思っています。
参加者7:イメージ的に、開発に興味のあるエンジニアは、ベトナムは非常に多くて若いと思います。DevOps関連やコーポレートITに充分な能力を持っている人材はそれなりにいるものでしょうか。開発一辺倒のイメージがあるんですよね。
中出:コーポレートITとかはそんなに多くない印象ですね。やはり“開発者”という感じの人が多いです。あとは、やはり日本ほどには発展しているサービスが多くないので、大規模なサービスを運用した経験がある人とか、そういったものになってくると少ない印象ですね。
参加者7:基本的に海外のサービスを使っているイメージが多いです。ベトナムネイティブなサービス、Grabという名前でやっていますけれど。インフラやDevOpsの進展は、国としてあまり慣れていないのかなというイメージがあります。
中出:(でも)最近はベトナムでも、徐々に日本と同じようにいろんなサービスが出てきているので、そういうところの人は増えてくると思います。
参加者7:ありがとうございます。
斎藤:中出さんがお話されたように、ベトナム初のスタートアップは今はだんだん盛り上がってきていますが、数的にはまだ少ないと思います。
(僕としても)お話されたとおり、DevOpsの経験があるエンジニアはそんなには多くない印象があります。ただ、彼らは本当に優秀な子が多いので、機会さえ与えてあげればたぶんすぐに吸収してくれるんじゃないかという印象があります。
斎藤:他はみなさんどうですか?
参加者8:今海外で開発チームを経験されていますが、あらためて別の会社を立ち上げたとして、どのタイミングから海外の開発チームを持ち始めるのが最適・最善だと考えていますか?
中出:私がもう1回ゼロからやるんだったら、最初からやると思います。
会場:おぉ。
中出:最初から英語化はするんじゃないかなと思いますね。日本だけでやろうとしないと思います。別にベトナムがいいかどうかは置いておいて、いろいろ国があって、(そのほうが)採用のしやすさが良い。日本だけでやると必ずハンディキャップが出ると思いますが、最初からそういう意思決定をするのではなくて。
参加者8:ありがとうございます。ちなみにその時、日本の法人を立ち上げるメンバーがどういう人だったら最低限成り立つみたいなところはあったりしますか?
中出:初期メンバーにどういう人を入れるかということですか?
参加者8:そうです。エンジニアの経験のCEOだけというパターンもあると思いますし、「最低限この人はいたほうがいい」というアドバイスがあったら知りたいです。
中出:やはりCTO的な人はいないといけないと思いますが、その人の性格でどちらにするか決まってしまうと思うので、やはりいろいろなものを受け入れられる人とか、そもそも英語が得意な人とか、そういう人が採用するのとけっこう強いのかなと思いますね。
参加者8:ありがとうございます。
(次回に続く)
海外に開発チームを作る時、どんなリスクが存在していたか? CTOとマネージャーが考えていた文化・言語・品質の不安
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