2024.12.24
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経産省の『未来人材ビジョン』がヤバい(全1記事)
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森山大朗氏:どうも、たいろーです、みなさん今日もTechにやっていますか。この放送はビズリーチやメルカリ、スマニューといったユニコーン企業を渡り歩く転職8社目のプロダクトマネージャーが、転職系年収アップのコツ、時代の変化についてお話しする番組です。
さて今日は、経済産業省が5月に出した「未来人材ビジョン」という資料についてお話しします。これはあとでリンクを貼っておくので、興味がある人は見てみてください。
触りの部分で、僕がおもしろいなと思ったポイントがあったので、そのことについて触れてみようと思います。
資料は目次が最初にあって、全部で100枚ちょっとぐらいしかないので、国が出す資料としては比較的コンパクトに言いたいことがまとまっています。一つひとつのページがしっかり1スライド1メッセージで組まれているのでわかりやすいです。
目次は全部で5つのパートに分かれていて、まず問題意識、次が労働需要の推計、3つ目が雇用・人材育成、4つ目が教育、最後は結論です。
これ、ざっくりした所感を言うと、涙なくしては見られない感じです。まず、今の会社で働き続けたいかという設問については、日本企業の従業員のエンゲージメントは世界で見ても最低水準にあります。
34ページと35ページがアンケート結果なのですが、対象地域は中国、韓国、台湾、香港、日本、タイ、フィリピン、インドネシア、マレーシア、シンガポール、ベトナム、インド、オーストラリア、ニュージーランド。各国1,000サンプルずつ、調査対象は20歳〜69歳男女で、就業していて3年以上滞在している者となっています。
そのアンケート結果で、日本は現在の勤務先で継続して働きたいと答えている人の割合がわずか52パーセントと、突出して低い水準です。他の国はだいたい60パーセント以上あって、トップはインドやベトナムで80パーセントを超えています。中国もフィリピンもそうですね。
かといって、じゃあ転職したいとか起業したいという意向を持っているのかというと、そういうわけでもないんですよ。転職意向のある人の割合はわずか25パーセントで、独立起業志向がある人の割合はさらに低くて16パーセント。
なので、「好きでもない会社に勤めながら、転職をするわけでも、起業するわけでもない、それでいてなかなか昇進もしない」ということなのですね。
転職したがらないのもそのはずで、転職が年収アップの手段になってないからです。そのまま会社に勤めつつ、かといって新しいスキルを個人として学ぶわけでもない。たとえ学んだとしても、それが昇進や年収アップにつながるイメージが持てないでいるのかもしれないです。
その結果、人材の国際的な競争力がどんどん下がって、縮小均衡になっているんですよ。内向きになって閉じこもっていっている。
海外に留学する日本人の数もどんどん減っていて、もちろん少子化なので人数が減っているのが当たり前ですが、就業人口に閉める割合で見ても、「いや、海外で働きたいとかちっとも思わないです」っていう新入社員が増えているんですよね。もう話していて嫌になっちゃう感じですけど。
ここで冒頭のところに話を戻して、問題意識のところ。5ページ、6ページ目がおもしろいんですね。
仕事がどんどん自動化されていっている流れがあって、アメリカでは自動化によって「労働市場に両極化が起きた」ということがすでに確認されている。日本でも両極化の兆候が出てきているよという話です。
このスライドは「低スキル、中スキル、高スキル」という言い方をしていて個人的に好きではないのですが、両極化とはどういうことかというと、対面でサービスを提供しなきゃいけない人たちの仕事、例えばコロナの文脈で「エッセンシャルワーカー」と言われていた人たちの仕事は、奪われていないと言っているんですよ。
また一方で、「高度IT人材」とか、「マネジメント・経営」とか「専門技術」も置き換えられていないと言われています。
AIによって一番取って代わられているのは、主に工場のラインだったり、事務作業だったり、単純に販売をするだけの仕事です。アメリカでは自動化によって、その領域の仕事が減ったとすでにこのレポートでも確認されています。そして、日本でも同じ兆候が出てきているよということを指摘しているんですね。
ただ、1点だけ全然違う結果になっているポイントがあるんですよ。僕もちょっとおもしろいなと思っているんですが、それは「管理職」なのですよね。
アメリカでは淘汰されていないはずの管理職の仕事が、日本では徐々に淘汰されていっているんですよ。つまり仕事が減っているんですね。これが何を意味するのかというと、管理職という名札こそ付いているけれど、アメリカで管理職と言われている人たちがやっている仕事と、日本で管理職と名前が付いている人たちがやっている仕事内容は異なるということを示していると思うんですよね。
そうじゃないと、これほど真逆の結果にならないじゃないですか。ここはもうちょっと僕も時間を取って読み込んで考えてみたいので、その話は明日しようと思います。
ということで今日は、経済産業省が出している「未来人材ビジョン」について紹介しました。今日も聞いていただきありがとうございました。ではまた。
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