2024.12.24
「経営陣が見たい数字」が見えない状況からの脱却法 経営課題を解決に導く、オファリングサービスの特長
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酒井潤氏(以下、酒井):ちなみに曽根原さんは、こちらで働かれている経験を活かして、「Udemy」のプロダクトマネージャーコースを作っているんですよね。
曽根原春樹氏(以下、曽根原):そうです。解説させていただいています(笑)。
今まさに、日本のプロダクトマネジメントの境界線が曖昧だとか、責任の取り方が曖昧だという話がありましたが、そのへんをできるだけクリアにしたいなという思いから、Udemyでコースを作りました。
入門講座を2019年の初めにリリースして、夏には第2弾として、実践講座というかたちで出していて、おかげさまで多くの方に見てもらっています。
中には、「この講座が僕にとってのバイブルになりました」「教科書になりました」という声もあったので、よかったなと思います。
酒井:日本でプロダクトマネージャーをやられている方とかは、やはりもっと詳細にいろいろ知りたいと思うんですよね。
曽根原:そうですよね。
酒井:こちらで働かれている、例えばプロダクトマネージャーの給料体系みたいな話なんかも……。
曽根原:入っています。
酒井:入っていますか(笑)。
曽根原:実は入っています(笑)。というのも、僕から見ていてもやはり日本の中でプロダクトマネージャーの情報がまだまだ少ないですよね。
例えば、プロダクトマネジメントの世界で有名な『INSPIRED』という本があります。これ一応、日本語版に翻訳されているんですが、10年以上前なんですよ。
今第2版が出ていますが、それはまだ翻訳されていないという状況で、新しいプロダクトマネジメントに関する情報がなかなか入ってきていないなと気がつきました。
できるだけ、そういうライブ感満載な情報をUdemyの第1弾に盛り込みました。給料の情報とか、キャリアパスの話とかもまとめて、例えばシリコンバレーでプロダクトマネージャーになるとどんな給料レンジで働けて、どんなキャリアパスになるのかを説明したかたちで、盛りだくさんで。
酒井:私も聞きに(行ってもいいですか?)。
曽根原:もちろんです。
酒井:だいたい何時間ほどですか?
曽根原:トータルで3.5時間ぐらいですね。
酒井:けっこう長いですね。
曽根原:かなり盛りだくさんですね。
プロダクトマネジメントという仕事をまったく知らない人が見ても、最終的に「ああ、プロダクトマネージャーってこういうことをしなきゃいけないんだ」とか、「こんなスキルセットを獲得しなきゃいけないんだ」とか、あるいは、ほかのチームである、開発のチームやマーケティングのチーム、あるいはエグゼクティブのチームとどんなふうに話さなきゃいけないのかとか。そのあたりの役割の違いもかなり明確に説明しています。これをクリアすれば、確実にプロダクトマネージャーに対する理解はクリアになります。
最近は、「このコースのおかげで、プロダクトマネージャーに対する解像度がメチャ上がりました」とコメントをしてくれる方もいたので、自信を持ってお薦めします。
酒井:そういった日本に今いられる方は、曽根原さんのようにこちらでプロダクトマネージャーとして活躍したい、もしくはUdemyなどで学ばれて、こっちでちょっと活躍したいという方がいらっしゃると思うんですけども、こちらで働くためには、どういう戦略を持って来たらいいのか。もしくはそのチャンスの見つけ方はどういうものなのでしょうか?
曽根原:2つあります。日本からUSに来るところと、USに入ってからプロダクトマネージャーになるところの2つを説明します。
まずは、日本からUSに来る時ですね。僕は、先ほど説明したとおり、外資の社内転籍でUSに移ってきたんですね。この時に取った戦略がいくつかあるんですが、1つは、ドメインエキスパートになるということです。
ドメインエキスパートというのは、ある特定の領域、僕の場合だったら担当している製品、その製品が扱っているテクノロジー領域、これに関しては、もう世界の誰にも負けないぐらい詳しくなるということです。
なぜ僕がこれができたかというと、最初にシスコで働いた後、実は転職して、あるスタートアップの会社に移ったんですね。これはシリコンバレーに本社があるスタートアップで、日本法人を作るという流れで入りました。日本オフィスでは、実は僕が社員番号2番目だったんですよ。要は、カントリーマネージャーと僕しかいなかったんですよ。
カントリーマネージャーは営業ばかりやっていて、技術のことがぜんぜんわからないので、僕が技術の面倒を全部見るしかないんですよね。そういう状況に放り込まれたので、否が応でも詳しくならざるを得なかったんです。
この会社は、Juniper Networksというサニーベールに本社がある会社に買収されました。Juniperは、今NYSEに上場しているでっかい会社なんですが、この会社の社員転籍で移ることになりました。僕は引き続きそのプロダクトを担当していて、いかんせん買収されたプロダクトなので、Juniperの中で、このプロダクトに関して知っている人がいないんですよ。
そうすると、否が応でも僕に対する期待値が高まるんですよね。「彼はよく知っているし、よく理解しているし、英語もそこそこできる」と感じてもらえたので、それがきっかけでUSに移れたというのがあります。
酒井:そうなんですね。まず日本の外資に勤めて、こっちに行けるチャンスがあるところで、勤めるところを狙うというのが1つの手ということですね。
曽根原:そうですね。まずは、自分がエキスパートになれる領域をしっかり作るというところです。
あとは、それをきちんと人事権を持っているUSの本社に対して、プレゼンテーションやアピールするということですよね。
酒井:なるほど。確かに、ただ行けるチャンスがあってもみんなが行けるわけではないですもんね。
曽根原:そうそう。というのも、ヘッドクォーター側からすれば、シリコンバレーはたくさんいろいろないい人材が応募してくるんですよ。なのに、なぜわざわざコストと時間をかけて彼を日本から連れてこなきゃいけないのかという話なんですよ。
僕の場合は、シリコンバレーで採用をかける中で、その特定の領域について詳しい人がいなかったので、白羽の矢が立ったんですが、そういう状況をいかに作り出せるかというのは、やはり1つ大きいかなと思いますよね。
酒井:なるほど、ありがとうございます。
酒井:ほかにも日本の方が気になっていて、たぶん質問があるのが「MBAを取ったほうがいいですか?」だと思うんですよね。
曽根原:ありますあります。僕はMBAは取っていませんが、もちろん取れるなら取ったほうがいいです。
というのも、MBAでカバーできる領域と、プロダクトマネージャーで求められる領域はけっこうオーバーラップがあるので、取れるんだったら取ったほうがいいに決まっています。
ただ、取ったら取ったでメチャクチャ厳しい戦いが待っているのも間違いないです。例えばGoogleやFacebook、いわゆるGAFAですよね。GAFAのプロダクトマネージャーに応募してくるような人たちは、いわゆるもうキラキラレジュメなので(笑)、MBAが(レジュメに)載っているだけじゃ、ぜんぜん差別化にならないです。
酒井:おお、それは(笑)。
曽根原:MBAをもちろん取れるなら取れるに越したことはないですが、それを取ったから安心ではなくて、いかに自分がほかのプロダクトマネージャーと違うことができて、自分がその会社にとってバリュー・アッドなんだよということが説明できないと、なかなか採用されないというのがありますね。
酒井:そうなんですね。かなり貴重なお話をいただいて、ありがとうございます。
酒井:曽根原さんは「Twitter」もやられているんですよね。
曽根原:そうですね、Twitterは2018年ぐらいから真面目にやり出して、おかげさまでフォロワーさんも増えてきました。基本的にはプロダクトを作る時に考えたことがいいこととか、海外キャリアを構築する時にどんなことを考えたほうがいいとか、そういうことを中心にいろいろつぶやいています。ぜひフォローしてください。
酒井:曽根原さんのリアルタイムな思考が、Twitterには流れるということですね。
曽根原:流れます。
酒井:Udemyは、知識で、思考とかはTwitterをフォローをしてもらえばということですね。
曽根原:そうですね。
酒井:なるほど、了解しました。気になる方は、まずは曽根原さんをフォローしてください。
曽根原:よろしくお願いします。
酒井:ということで、今日はいろいろお話をいただいてありがとうございました。
曽根原:ありがとうございました。
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