2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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(スライドを指して)「めちゃバース」でできることですが、見た目的にはこんな感じのものになってます。これはつい最近にアプデされた2022.2のものなので、体験した人はすっごく少ないと思います。あまり一般公開してないですからね。
ここからは字ばっかりです。僕のトークを中心に聞いてください。URLワンクリックでマルチプレーのバーチャル空間に入るということと、インストール不要、アカウント作成不要、認証不要で、とにかく「へえ、なんだろう(ポチッ)」とやったら「もういる!?」という体験になるという感じです。
3,000人超アバターの相互可視化と、事前埋め込みのスライドを視聴できる。ライブ配信を視聴できる。アバターを選べる。テキストチャットができる。リアクションができる。指定された領域内で、少人数のボイスチャットができるのと、ハイパーリンクで既存のWebリソースのほうを使えるようになるという感じです。
ブラウザーベースのメタバースって、みなさんどうですか。いくつかやったことありますか。Hubsとかもそうですし、Vket Cloudとかもそうですよね。
ブラウザーでやっているから、リンクの飛び先でそのままECにつながって買うような体験って、すごくシームレスなんですよ。アプリからじゃない部分のよさが、けっこうあったりするんです。じゃあ次に行きましょう。
「めちゃバース」では現状でできないことです。リッチなアバター表現はできません。もう居並ぶすべてのメタバースの中で最もリッチじゃないんじゃないか、ぐらいの感じです(笑)。そこはもう削り込んでます。
VRヘッドセットでの利用も今はやってません。スマホでの利用も、動く場合はあるが、非サポートです。
自由なすれ違いのボイス対話もできません。1,000人がめいめい自由に会話は無理です。エリア指定のボイスチャットが16人上限みたいな感じで、どちらかというと、パネラーがみんなしゃべれるし、一部の人が質問でしゃべれるとか、そのぐらいの使い方のイメージです。
あと、スパム・いやがらせ対策が、匿名、群衆で入ってしまっているのでBANが難しい。特定の人を「お前もう駄目だ」ということができなかったりします。別の名前で入ってきちゃったりする。
特定の個人に向けたプライベートチャットとか、「あの人の場所に行きたい」みたいなフレンド。そういうのないですー。ユーザーの悪意全般に弱く、スマホのサポートが不十分なので、パッケージを最初に作るものとして、社内イベントを狙ったというのがあります。
注目のUI/UXですね。UIは画面上の表示みたいなところもありますが、ユーザー体験として見た時に注目に値するものは、URLワンクリックでマルチプレーのバーチャル空間に入れる。この体験自体が、けっこう高く評価されてる部分があります。
体験までの手続きを極限に減らして、気づいたらメタバースにいたという体験を提供します。だから、Twitterとかで流れてきて、「俺、今ここにいるんだ」「なんだろう、このURL」とポチってクリックしたら、もうその人が目の前にいるというのは、今まで見たことがないような感動体験になったりするんです。
あとはメタバースってこれだけバズっていて、「日経新聞一面に出とるよ」みたいに言いながら、手続きが多過ぎて、ビジネスパーソンが心が折れるみたいなパターンがよくありますよね。
とりあえずダウンロードが始まって、アプリのインストールが始まって、アカウントを作成して、メール認証してとやってる間に、もう帰りたくなるみたいなことがよくあるので、「もういた!」という体験はけっこういいです。
あと、iframe埋め込みで他メタバースと連携(する)事例などもあります。これは単なるURLですよね。なので、声のメタバースとか(のサービス)があるんですが、oViceと連携して、ある領域に行くと、oViceは上からの2D俯瞰視点なのに、ここだけいきなり3Dワールドになったりするみたいな。そんな体験ができたりします。
あと、XR KaigiではHubsとリンクで連携していたので、バーチャルなワールドを巡ってお客さんのブースにクリックしたら、その先のHubsにつながって、別ウィンドウが開いて別のメタバースのサービスでバーチャル空間を巡って、また「めちゃバース」に戻ってくるようなことをやっていました。
ただ、操作体系が違うとユーザーが戸惑ってしまう場合がありますよね。(スライドを指して)あとは書いてあるとおり、先ほど言ったものです。ECサイトにハイパーリンクするだけでも、けっこう効果的です。
本当は内部的に経済を使ってもらって、「めちゃバースコイン」、「めちゃコイン」とかを使ってもらって、トランザクションフィーをもらいたいとかありますが。それはさておき、Amazonリンクとか貼っておくとですね、もうみなさんカード情報とかも通ってるから、ワンクリックでそのまま買えちゃったりするんですよね。
割り切った仕様です、はは(笑)。これは大事ですね。メチャクチャたくさん(人を)入れることを最重視。やるやらないを切り分けるということですね。
アバターは人間的な形状だが負荷軽量ということで、歩いてる時は上半身が左にねじれる時に下半身が右にねじれる。後でちょっとアニメーションとかでも見てもらいたいんですが、こういったかたちにして。あとは展開図もパツパツにテクスチャーを開くというよりは、みんなが手描きででも描き込めるような感じで作っていたりとかします。
なので、オリジナルのテクスチャー生成をさせやすいです。あとposition rotationの同期が少ないというのは、両手ですね。今みなさんが見てるのは、両手も空間内で自由に動いているし、関節とかはちゃんと計算してやっているんですが、そういうことをやってると、そんなたくさんは入らないんですよ。爆発的に、指数関数的にこれ負荷が増えちゃう。
あと、相互会話はほぼできません。実際のところ、メタバース友だちと(メタバース内を)巡る分においては、ほぼほぼDiscordとかでしゃべっている。今はワールド感をまたいでしゃべれたりするので。リモートで他の人と喋れるのは当たり前になってるので、ある種、あまりここをがんばって負荷を考慮しながら実装しても、意味ないのかなとも思ったりはするところだったりします。
個人情報、行動ログなどが取れないっていう部分は、明確に展示会などで求められる場合には、ちょっとお困りではあったりします。
ともかくも、リソースは有限であるという前提の下、最適な優先順位を元に取捨選択をしていく。QBハウス的な展開ですね。いろいろは受けません。「でも、最高の立地で1,000円で切ります」みたいな尖り具合が、「めちゃバース」がおもしろいところでもあります。
(参加者拍手)
ありがとうございます(笑)。
群衆ゆえの悩みもあります。これは、けっこうやってみてわかったおもしろい点だったりします。
空間の設計として、100人用、500人用、1,000人用で同じものが使えない場合があるのは、当たり前といえば当たり前ですが、ある程度入る箱で作っておけばふだんはあまり問題が起きなかったりするんですよ。
他のバーチャルワールドでも基本的には同じですが、やはり変動幅が大き過ぎるんです。10人の会もあれば、100人の会もあれば、1,000人の会もあるというのは、00倍以上のレンジでサイズが変わってきてしまうから、シーン制作への影響も大なりというところで。
「とりあえずなんかいい感じのシーン作っといたら、しばらく使ってもらえるわい」と思ったら、そうでもないみたいなことが起きるということですね。あと、混雑し過ぎて見えないとか(笑)。
あと、アバターの身長が一律なので、掲示板がすぐ見えなくなるんです。ポスターとか見る時に、ポスターの前が同じ身長でふさがっちゃう。頭が四角くて、けっこう面積が取られたりするので。
そういった時に、エリア指定での小人化機能が展示会の時などにも入っていて。ある領域内に入ってる同士で、自分以外の人が小人化、つまり身長が低くなる。にぎわいそのものは可視化されて見えてはいるが、自分の見たい視界の妨げにはならないような感じになっています。
最小限で即応的な操作とUIというものです。このあたりを見ると、「めちゃバース」のUIって、見てもそんなに心打たれないというか「まあ、ふーん。はい、ミニマルだよね」ぐらいな感じになるんですよ。なるんですが、実は細々とした工夫は入っています。
この白い外枠の部分プラスUIというものが、描画領域内に浮いてるように並んでいます。VR界ではよく言われる“コックピット効果”と呼ばれるものが、世界の中の基準になることによって、VR酔いを低減できるんですよ。これは明確にあるなしで効果が違うく感じられたりします。
主観的に移動するタイプのVRは、昔からシミュレーター酔いだったり、『DOOM』とかでも酔っちゃう人はけっこういたと思うんですけれど、なるべく気持ち悪くならない体験をしないようにしています。
同様に、移動の際に手がニョッニョッとたり、足音がジャッジャッジャッと言ったりする。想像的に補完できるところが、酔い低減につながるという研究としてもあったりします。
アイコンでたくさん示してというのは、ノンバーバルで伝わっていいけれども、とはいえアイコン自体は多義的な解釈ができるものだったりするので、今はとりあえず使える人は使えるから、読んでも読まなくても、アイコンでもなんでもいいんですよ。
むしろ親切なのは、使ったことがない、使えない人に案内を出すのであれば、いったん文字方向で倒しておこうということをしていたり。あと、ホットキーの常時表示などをしたりしています。
あと、展示会場を作る際に考えていたことです。これはごめんなさい。あまり「めちゃバース」固有ではないし、こういう空間作りをしてるプロの人だったら、別に日常的にやってることだから、そこまでおもしろいトピックではないかもしれません。
例えば、展示会的にやろうと思った時に、どこを巡ったかわからなくなってしまったとか迷ってしまったとか、見逃してしまったとか。現実の展示会ではいろいろなことがよく起きますよね。
だから、基本的には一本道のようなルートにしてあげたほうが親切ですが、とはいえ本当に一本道にしてしまうと、スタートから遠い展示ほど見れなかったりとかするので、基本的には虫眼鏡型的な形状で作ろうということになっていて。
エントリーした場所からまっすぐ歩いて、メインの場所を見れつつ、どっち回りで行っても帰ってこれるみたいな。このあたり、今は、もうバーチャルなイベントはいっぱい行われてるので、別段これが特別にユニークなアイデアというわけではありません。でも、こういう意識をして展示会会場を作っていたというのがあったんです。
あと、最初は右上にあるグネグネした赤い道で作っていましたが、これはやっぱり酔うんですよね。直進をかなり意識して作りました。そうすると、今度デザイン性とのトレードオフが起きてしまって。柔らかい曲面的な会場の中に関して、直線的な道を引くことはデザインの視点からは抵抗感はあるものの、どうしても酔い対策をしなければいけないというところの中で、こういう選択になっていきました。
あとは展示会では当たり前ですが、通路に対して向かいになってるブースは横見ながら移動になってしまうから、やはりこれもあまりよくないです。なので、本当はある程度前に進みながら、快適に見ていけるようなレイアウトとかを工夫してくとよいのだろうなあ、と思ったりはするところです。
あと遊び要素とゴールなども企画内には盛り込んでいます。バーチャル展示会は、すべて見終わったと思うと離脱してしまいますよね。
少しの遊び要素があったり、隠し要素があったりして、滞在時間が長くなること自体に、にぎわい感の醸成に貢献する部分があると。また、SNSで共有したくなる仕組みを何かしら入れる。やはり「パシャッて撮って共有したい」みたいなものが、話題拡散の効果がある。
遊びの要素自体はコアバリューではないものの、優先度低めだけれども、隠された場所をちょっとだけ入れるみたいなことを、先ほどの展示会などではやった経緯があります。
下から見上げても見えない箇所、会場のすごく高いところにあるところには、浮石みたいになったところをピョンピョンと行かないとたどりつけないみたいな。そんな感じの、目標達成みたいなことができるようになっているものがありました。
その他の気づきです。これでスライドはもう終わりです。道+手すりで基本ルートを明示しつつも、ジャンプでショートカット。アバターのアクションにジャンプがあるのは、けっこうショートカットに貢献するんですよね。
普通に歩いていて間違って落ちることはありませんが、意図して元の場所に戻りたい時に、わざと飛び降りたりとかできるというところです。さらに、難しいショートカットとしての浮石表現とか。
あと、大勢の前で話す時の緊張感というのは、当然僕は今ヘッドセット掛けてるから、この状況は現実でトークに出て(いる感じで)けっこう緊張します。そうは見えないかもしれないけど。デスクトップでもこういう効果は実はやはりあって。ここはZoomともかなり違いを感じたりします。
大勢がいて、自分のほうを向いてて、ふんふんとリアクションをやっていたりすると、「ああ、やっぱりちょっとなんかいいこと言わなきゃ」って気持ちになったりするということです。
ただ、映像を見るだけの内容でもやはり臨場感を感じられるので、やっぱりこういう抽象度を下げた、より具体的なワールドの中、3次元的な中での登壇イベントをやるというのは、やはり確かな価値を感じるところではあります。
あとは、FPSの操作が苦手な人がけっこう多くて。まあ難しい部分はまだあり、これから『Minecraft』世代、『APEX』世代が大人になって、おっさんになっていくのが一番適合なのかなと思ったりはするんですけれど。ちょっとここはUI的にも悩ましいです。
今、世界のメインストリームは、入った状態ではサードパーソンビュー、俯瞰見下ろしで自分のアバターも認識できて、ゲームみたいに動かせる。でも切り替えると、ファーストパーソンビューにもなれるみたいなパターンが多いです。
どっちかなーと思いつつ、「めちゃバース」は今のところFPS操作のほうに振り切っているようなところがあったりします。
はい、これで終わり終わり。そこにいる感がある、大勢参加でのリモートの催しは「めちゃバース」でやりましょう! ありがとうございましたー!
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