2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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kyon_mm氏(以下、キョン):では「エンジニア教育とアジャイル開発と」(https://engineering-floor.connpass.com/)というタイトルでイベントを開催しようと思います。イェイイェーイ。
いかくん氏(以下、いかくん):イェーイ
キョン:みなさん、今日はお集まりいただき、ありがとうございます。みなさんはこのDiscordサーバーに入っているのでおわかりかと思うのですが、エンジニアリングフロアというコミュニティになります。
今回初イベントなんですが、私が、エンジニアリングを中心に仕事しているのもあって、エンジニアリングの横の人たちといろいろつながって、ワイワイしていきたいなという思いがけっこう昔からありました。
今まで、自分の仕事のミッションとか、Discordを使ったコミュニティをいろいろやってきて、「よし、1個立ち上げるか」という気持ちで立ち上げた感じです。今回、「エンジニア教育とアジャイル開発と」というタイトルなんですが、まずは、2人でのトークを1時間ぐらいやっていこうかなと思っています。
私の自己紹介を軽くしようと思います。私は、47機関というチームに所属しています。47機関は、2021年1月にデロイト トーマツ コンサルティング合同会社に移籍して、私はその中でシステム開発含め、アジャイルコーチ、非常勤講師などをやっています。
今回は、エンジニア教育やアジャイル開発をトピックとして挙げようと思っています。なんでこのトピックになったかというと、今日来てもらっているいかくんさんとコラボレーションできるんじゃないかというところで、このテーマになっています。
ではいかくんさん、自己紹介を軽くお願いしてもいいでしょうか。
いかくん:初めまして、いかくんと申します。ふだんはこのニックネームでやっていないのですが、この場はいかくんで。
ITの教育というとちょっと偉そうですが、エンジニアが不足しているとか、質を向上していかなきゃいけないとか、みなさんももうお気づきの点だと思います。
私も長年現場でやってきたんですが、もうそっちのほうにいこうじゃないかと。老兵はそっちかなというところで、最近そっち(教育)のほうにすごく力をかけてやっているというかたちです。
プロフィールをご覧いただいた方はご存じかと思うのですが、ちょっと変なバックグランドでございまして。オーストラリアという国でエンジニアの仕事をやってきた部分がけっこうあります。
日本では、フリーランスだったり、会社員としてだったり、いろいろなかたちでやってきたので、変な経験値だけはいっぱい溜まっています。そういったものを、少しずつフィードバックしていければいいなと思っていたところに今回お話を頂いたので、うれしくお受けしました。今日はみなさんよろしくお願いします。
キョン:今日始める前に、私は初めてDiscordのライブステージの機能を使いました。いかくんさん、後ろのガジェット群がすごく目立ちますね。ゲームコミュニティに出入りされていたのかなと思うのですが、Discordはふだんからよく使っている感じですか。
いかくん:そうですね。いろいろなコミュニケーションツール使いこなせるタイプではあまりないので、LINEもできるだけやめちゃってDiscordに統一してくみたいな、身の回りの人にも「Discordでよろしく」みたいな感じでけっこうガツガツと今使っているツールではあります。
キョン:へえ、すごい。このライブステージは今まで使ったことはありますか。
いかくん:実はね、ないんですよ。突然、彗星の如く現れた機能という感じでまだ未体験です。
キョン:なるほど。私もぜんぜん使ったことがなくて、今回初めて使っているんですが、おもしろい機能だなあと思って見ていました。ゲーム界隈にはどういった入口で入っていったんですか。元からゲーム好きで入ったんですか。
いかくん:そうですね。プロフィールにも書きましたが、小学校の時からPC−98でプログラミングして、ゲームを作っているようなタイプの人間でした。『ドラクエ』とか、王道ゲームとか、最近の若者がやるようなゲームとか、引き続きいろいろとかじっています。
キョン:私は、そういったパソコンを触ってこなかった人間なのでわからないのですが、いかくんさんはパソコンとかプログラミングとの出会いはどういったところから始まっているんですか。
いかくん:こちらもチラッと書いたのですが、中学の時に、技術家庭科という科目でPCを初めて触る年代だったんですよね。歳がバレそうですね。
それで、みんなワイワイするじゃないですか。「おお、初めてのパソコンだあ」の中、それをつんざく教師の声「おい、お前。勝手に触るな」みたいな感じ。女子生徒が泣き出してしまって、それを見て「こんなのじゃなくて、自分のを買って楽しいPCをやりたいぜ」みたいな反骨心から、スタートした感じですね。
キョン:へえ、おもしろいな。私はパソコンは、小学生の時にWindows Meだか2000だか、両方きたのかな? 両方がきて、Meがマジで使い物にならなくて死にかけていた記憶がありますね。
いかくん:おそらくMeは最大の黒歴史ですからね。
キョン:そうですね。ヤバい。私は、その後プログラミングを学んだりは別にありませんでした。小学校でもパソコンの授業はあって、その後プログラミング学んだのは一瞬だけ入った大学でした。その時は「C言語をちょっとやってみよう」とか、「emacsを触る」みたいな、なんかマッチョな感じだったので。
いかくん:おお。
キョン:そういう感じでプログラミングに触れ始めた、だけどぜんぜん覚えていないみたいな感じなんですよ。いかくんさんは、どういうプログラミング教育を受けたり、どう学んでいったんですか。
いかくん:ほとんどは独学のスクラップ・アンド・ビルドの繰り返しです。教育らしい教育を受けたのは、高校生の時に行ったオーストラリアの高校でした。プログラミングの授業があったので、そこで習ったぐらいですかね。
キョン:へえ。オーストラリアの高校はプログラミング授業があるんですね。
いかくん:そうですね。もう今から20年くらい前ですかね、「ラップトップ持参だよ」という高校でした。
キョン:おお!
いかくん:持ってこないと「Go Home」と言われてしまう、宿題も全部コンピューターで作らなきゃいけない学校でした。
キョン:おもしろそう。それは普通の学校なんですか、それともいわゆる日本でいう高専みたいな感じなんですか。
いかくん:普通の教育課程です。私立の高校でしたね。
キョン:メチャクチャおもしろそう。いいな。
いかくん:楽しかったです。そこで仲間もいっぱいできました。
キョン:そこの授業や仲間が、今につながっているのってありますか?
いかくん:そうですね。やっぱり仲間がいたから自分もオーストラリアで働いたというのが一番あります。
今よりちょっとおおらかな時代だったので、今だとマズそうなコンピューターの悪い遊びもみんなでやったり。プログラミングについても、みんな休み時間でワイワイ話していたので、そういう経験はすごく役に立ってるなと実感しています。
キョン:原体験として「ワイワイ」というところはあったと思うのですが、すぐオーストラリアで起業したんですか?
いかくん:いえいえ。その時は、日本に帰ってきました。それで、私も一瞬大学に入ったんですね。
キョン:はい(笑)。
いかくん:一瞬大学に入って、別の道に進もうかとも思ったのですが、気がついたらこっちのほうに磁石で引っ張られたという感じなんです。
キョン:なるほど。そのあとにオーストラリアに戻ったんですか。それともそのまま日本で起業したんですか?
いかくん:日本でちょっと勤めた後に起業したのですが、ぶっちゃけて言うともう大失敗。本当に22歳とか23歳で、何も知らずに起業したので大失敗しました。それで「もういいや、オーストラリアの人と仕事しよう」というメンタリティで戻りました。
キョン:ははは、なるほどね(笑)。オーストラリアに戻った時は、その友だちとやったんですか?
いかくん:そうですね。昔の仲間とか、あと現地で優秀なエンジニアさんを探したりとか、そういう感じでやってきました。
キョン:すごいな。今コメントにも「バイタリティがすごい」とありました。
いかくん:自分にとっては、もう逃げの一手でしたね。ははは(笑)。
キョン:あはははは(笑)。なるほど。1つ質問が来ています。「オーストラリアの高校に入ったのはどんな理由ですか?」
いかくん:僕、実はこう見えても文系でして。「将来英文学やるんや」と高校の時に思っていたんですよね。
キョン:んふっ(笑)。なるほど、ぜんぜん見えないですね。
いかくん:それでテスト5教科で、英語だけ点数が悪かったんですよ。先生に「ちょっと英語を指導して」と言ったら「もう君のレベルだと私が先生では伸びない」と言われて。「はあ? ほんじゃ編入したるよ」みたいな感じでした(笑)。
キョン:すごい。反骨精神ですね。
いかくん:だから、トータルして生意気なガキという感じで、お恥ずかしい黒歴史をお見せしています。
キョン:私はそうやって選んできたことがなかったので、びっくりです(笑)。勢いでなかなか選べない。
いかくん:キョンさんは、今コーチや教育をされていますが、そこに至った経緯はどんな感じなんですか?
キョン:僕はもともとサイボーグがやりたくて、大学に一瞬入ったんです。当時イギリスの大学で、サイボーグが流行っていたんですよ。サイボーグをやりたいという夢が消えなず、留学費用が貯めたくて、近しい仕事で未経験でも入れる会社を調べて、プログラミングができる会社に入ったんですね。
いわゆる3次請け、4次請けみたいなSIerに入りました。ただ当時はすごくタイミングよくて、リーマンショックの前の年だったんですよ。なので、ガンガン採っていた時でした。僕が働き始めて1年ぐらいでリーマンショックが起きて、僕の友だちは就職先がない、すごく困っているという感じでした。
だからラッキーだったんですが、それでやっている中で、プログラミングをもっと勉強しなきゃと思っていました。その時に、インターネット上でbleisさんという方を知って、この人のように勉強したいとかうまくなりたいと思って、勉強していくうちに「転職したいな」と思うようになりました。
そしたらbleisさんが「うちに来い」と引っ張ってくれて、それで名古屋に移住したんですね。
いかくん:なるほど。思い切りましたね。
キョン:そうですね。その当時はまだアジャイルコーチとかはやっていなくて、ソフトウェアテストとかをやっていました。その後、仕事のチームでアジャイル開発の真似事をやっていく中で、徐々にアジャイルがうまくなってきたのが2016年、2017年です。
今日も聞きに来てくれているかもしれませんが、当時筑波大学に所属をしていた知恵美先生(渡辺知恵美氏)が「enPiT」(成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成)で大学生にアジャイル開発を教えていて、みほらぶさん(永瀬美穂氏)という別のアジャイルコーチの方がその授業に関わっていました。
みほらぶさんと僕は知り合いだったので、みほらぶさんから「キョンくん、教育に興味あるよね?」と声をかけてもらって関わるようになりました。そこから社内でアジャイル実践して、そして学生に教えるというのを経て、アジャイルコーチをどんどんやっていくようになったというのが流れです。
いかくん:いろいろな人との的確な出会いがキーポイントになって、自分の決断ともあいまって今がある感じですね。
キョン:そうですね。そこはおもしろいなとは思っています。
キョン:さっき、エンジニア不足の話があったと思うんですが、僕も、いかくんさんも、自分たちがやった頃はエンジニア不足の文脈がまったくなかったと思うんです。
いかくん:(笑)。そうですね。気にしたこともなかった気がしますね。
キョン:そうですよね(笑)。この5年ぐらいで、エンジニアの需要が増えてきているのはやっぱり僕も感じています。今までは、大企業の仕事のうちの一部をやる仕事が多くて、その中で、中小企業支援のプロダクトを作りたいというお客さんと出会いました。
そういうところで、まさにその新規事業立ち上げるのにエンジニアがいないというのが、ここ近年だと普通なんだと知ったり。あとは、そもそもそのプロダクトを使って支援しようとしている中小企業さんだと、エンジニア以前のITリテラシーが低すぎてヤバいみたいな感じに、すごく直面したのがここ3年ぐらいです。
(次回へつづく)
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