2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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広木大地氏(以下、広木):どうも、こんにちは。先ほどまでのセッションはけっこうまじめな感じで、経営者の方々のとってもまじめな話が続いていたと思うんですけど。みなさん、エンジニアバックグラウンドの人間が集まっているということなので気楽な感じで。
ちょっと今、笠原さんの動画が出たときに、バーチャルユーチューバーじゃなかったということに対して、なにか反応があったかTwitterを見て、「あ、こういう感じの人が集まってるのにまじめな話をしすぎても仕方ないかな」っていう気持ちでいます。いいんですよ? 笑いたいときに笑っていいんですよ?
(会場笑)
今回のセッションは「テクノロジーで世の中を変える最強チームの作り方」というところなんですけど。みなさんの中にエンジニア志望でエンジニアやってますよ、あるいはこれからそういう会社に入りたいよ、と思っている方ってどのくらいいらっしゃいますか?
(会場挙手)
あ、けっこういますね。じゃあ、この中でもうすでにエンジニアとして働いてますよという人?
(会場挙手)
お~、けっこういますね。どうやって最強のチームを作るんですかみたいなことを、僕らからいろいろ話していくというのもなんか不思議な感じがするので、いろんな質問を集めてみて、それを聞いて、キャリアの話などを絡めながら、どんなふうにしたらいいチームができて、いいプロダクトができるのだろうみたいな話ができたらなと思っているので、よろしくお願いします。
チームを作るというと、けっこういろんなテーマがあって。もろもろあるので、こういうところの周辺をなぞりながら、こうすればいいチームができるんじゃないかみたいなことを、周辺をなぞるようにしながら、イメージをつけていければなと思います。
広木:では順番にモデレーター、パネラーの方に自己紹介をしていただくということで。成田さん、お願いします。
成田一生氏(以下、成田):こんにちは。クックパッドのCTOの成田といいます。僕の自己紹介をさせていただくと、ここに書いてあるとおりなんですけど、2008年にヤフー株式会社に新卒で入って、そこでヤフーメールというサービスのバックエンドのエンジニアをしていました。
そのあとクックパッドに中途入社をして、サービス開発をやったり、インフラをやったり、マネージャーをしたりして、キャリアがだんだんバックエンドになってマネージャーになっていって、今は経営のいちメンバーとして、CTOをしているという立場になっています。よろしくお願いします。
広木:よろしくお願いします。
(会場拍手)
浜本さんお願いします。
浜本階生氏(以下、浜本):こんにちは。スマートニュース株式会社の代表取締役社長をしております、浜本と申します。私は2010年ごろに、会社勤めの傍らで作っていた趣味のプログラムがありまして、それがインターネットからの情報を収集してくるクローラーの仕組みだったんですけれども。
それがだんだんと楽しくなってきて、最終的には趣味に時間のほとんどを使うことになり、もう1人の共同創業者の鈴木健という人間と知り合ったりしながら、だんだんとビジネス化へのアイデアを温めていって、2012年にスマートニュースという名前のアプリとしてローンチをしたと。
そのような経緯なので、ずっとエンジニアとしてものづくりに関わってきました。どうぞよろしくお願いします。
(会場拍手)
広木:最後に僕の自己紹介をさせてください。僕も2008年に新卒の第1期としてミクシィという会社に入りました。その中で、メディアの部長であるとか開発の部長であるとかで、サービスのところをやっていて。
開発と広告や営業に近いところの部門と、サービスのプロダクトに関して、どういう事業を作っていくのかなど、いろんなバックグラウンドのところをやっていて。
その中でCTOや技術のトップという人が、経営や事業とどんなふうに関わっていったらいいのか、というところには実は一定の型があるな、うまくいく方法を見つけられるんじゃないかな、ということでレクターという会社を作って、技術組織をどんなふうに作っていけばいい会社になるよ、というところのアドバイザリーをしています。
最近『エンジニアリング組織論への招待』という、ちょっと長いタイトルの本を書いたんですけど。読んだことある人っています?
(会場挙手)
広木:ありがとうございます! 今ここにAmazonのリンクが出てると思うので。
見えないですか? あ、バーチャル空間じゃないので、見えないかもしれないですけど。
広木:そんな感じで、今日はいろんな質問を聞いて、最強組織の作り方っていうところを聞いていければいいかなと思います。集めた質問に、こんなものがあります。
「現在就活中で、大手メーカー系企業とメガベンチャー、スタートアップの3社で迷っています。お二人が学生のとき、どんなポイントで就職先を選ばれたのか聞いてみたいです」というところで、じゃあ、成田さんから。
成田:はい。ちなみにこの質問と同じ悩みを持っている人っていますか?
(会場挙手)
ちょっといますね。僕が就職したのって、2008年新卒でちょうど10年前ですけど。調べてたら、広木さんと同い年というか同学年ということがわかって。広木さんは2008年ミクシィ新卒ですよね?
広木:はい。
成田:僕、そのときヤフーも受けてたんですけど、ミクシィも受けていたんです。ミクシィが最初の新卒採用をオープンしてたときで、そのくらい世の中にまだWebというか、インターネットのベンチャーやメガベンチャーというのがほとんどなくて。
ミクシィがその年に第1期新卒を募集して、サイバーエージェントも確か同じ年に新卒第1期を募集してました。ヤフーはもっと長いことやってたけど。
僕は知ってるWebサービスの会社に入りたいと思って、愛知から出てきたんですけど。そういう中で新卒を募集してる会社ってほとんどなくて、選択肢がほとんどなかったので、そもそも迷ったという経験がないですね。ですので、あんまり参考にならないかもしれないですけど。
僕は当時、世の中的に1番盛り上がっていたSNSをやりたくて。僕、SNSですごくmixiを使ってたし。これからインターネットとリアルのコミュニケーションの差がなくなっていくというところに、すごく興味があったので、SNSがやりたくてミクシィを受けたんですけど、最初の段階のグループディスカッションで落ちてしまって(笑)。
広木:今たぶんミクシィの人事の人が見てると思うんですけど。スゴい人を落としちゃってますよ(笑)。
成田:(笑)。
広木:みなさん、あれですか? ご存知ですか? ミクシィがSNSの会社だっていうことを。 成田:あ、そこから?(笑)。SNSというのがあってですね。
(会場笑)
成田:mixiはSNSだった……今もありますけど。僕がヤフーに入ったのは、Webサービスが大きくて、当時SNSっぽいものもちょっとやってたので。「SNSやりたいです」って言って入ったら、ソーシャルネット事業部というところに配属されて。「お、やった。SNSできるわ」と思ったら、ヤフーメールに配属されたんですね。
「メールってソーシャルネットなの? まあソーシャルネットと言えなくもないかなぁ」みたいな(笑)。コミュニケーションツールではあるけど。まあメールのバックエンドエンジニアになり、そこからバックエンドとしてのキャリアを始めました。
どういうポイントで選んだかというと、SNSをやりたかったとか、自分が知ってるWebサービスで、世の中で使われているものをやりたいということだけだったので、ぜんぜん迷わなかったんですね。
成田:浜本さんはどうですか?
浜本:僕は(就職先を)選んでないんですね。というのは就職先が無名のベンチャー企業で、1人しかいないエンジニアで入ったんですけれども。もともとその会社で大学の学部のときからアルバイトをしていて、社長さんに「卒業したら来なよ」と言われて、なんの迷いもなしに入ってしまったというところでして。
当時の自分としてはコードを書くのがすごく好きで、それをフルタイムで書けるとなれば、もう選ぶ必要はないということで。そのまま本当になにも考えずに飛び込んだ、というのが正直なところでして。
まったく後悔はしてないんですけれども、唯一あるとすれば、当時自分がストックオプションのようなファイナンスの知識をほとんど持っていなかったので、実際にストックオプションもそのときはもらっていなかったですし。そのような知識をもともと持っておけばよかったなぁ、というのが唯一今になって思うことです。
ですので、今もしスタートアップ企業に、とくに初期メンバーとして参画しようとしている方がいる場合には、ぜひストックオプションの勉強をすることをオススメいたします(笑)。
広木:めっちゃいい話なんですけど、刺さってますかね? 大丈夫ですかね? 本当にそういう(状況の)人は、たぶんあとで時間あると思うのでみなさん聞いたほうがいいと思いますよ
確かにテックバックグラウンドの人というのは、金銭的にちゃんとファイナンスの知識や、ビジネスの知識を付けておかないと、せっかく貢献してたのにちゃんとお金になって返ってこないことがあるかなと思っています。
この3つの選択肢みたいなのは、僕はけっこう近いところがあって。2007年に就職活動して、2008年入社なので、リーマンショック前だったんですね。今のみなさんと同じように、比較的に就職動向が良くて、売り手市場みたいな感じだったので、受けたら受かるという状況がありました。
みなさんもそうかもしれないけど、2極化していて、内定が出る人と出ない人に分かれる。内定がいっぱい出ちゃってる人にとって、じゃあメーカーで考えたときに、そこで何を手に入れたいか? というところを考えたんです。
僕は上場したてのミクシィと、本当にちっちゃいスタートアップと、大手メーカーのラボみたいなところがあって。どうしよっかなぁと考えていて。
1番周りにいい人が集まって、周りの変化が多そうなところってどういうところなんだろう、というのを考えました。自分の環境を作るためには、けっこう投資しなきゃなと思っていました。
その中で、周りの人が優秀で一緒に働くかもしれない受けてた人とか、そういう人が優秀そうだなって感じたところに入ろうと思って、決めていきました。
広木:どうですか?
成田:めっちゃ考えて選んだんですね(笑)。
広木:そうですね。めっちゃ考えました。
成田:確かにミクシィのグループディスカッションのときにいた人たちって、みんな頭良かった(笑)。あ、レベル高いなと思って。当時でも面接しててレベルの高さを感じましたね。
広木:なんか回答がむずかしい話ですね(笑)。逆に浜本さんはどういう気持ちというか、そのときはどんなことを考えて、スタートアップの1人目エンジニアをされてたんですか?
浜本:恥ずかしながら、なにも考えてなかったというのに近くてですね(笑)。自分の世界観が、良くも悪くもプログラミングのタスクが目の前にあるということに、大変集中していまして。それがアルバイトの仕事として楽しいと。
時間をもっと使って大学院に行くくらいだったら「そのまま就職しないか」という社長さんの言葉に、本当にすんなりと惹かれていったような感じですね。
広木:なるほど。わりと変化の大きい業界なので、自分を示していくチャンスもいろんなところにあるんだろうなと思っていて。どんな場所を選んでいても、自分の周りで起きている変化というか、価値というか、舵取りを自分で取っている感覚がある限りは、そこに居続けたらいいかなと思うし。それがなくなっちゃってるなとか、巻き込まれちゃってるなって感じたら、次のところを探すというのがいいのかなと思います。
成田さんがヤフーを辞められて、クックパッドに入社したのはどういうタイミングだったんですか?
成田:そのときは、ちょうどヤフーの僕の上司が、クックパッドに転職したんですけど。クックパッドって、僕はそのときでも前から気になっていて。
僕はRubyが好きなので、Rubyを書いて仕事をしたいなと思っていたんですけど、ヤフーはRubyを使ってないので。当時は使ってなくて。定時に帰って、家でRubyを勉強するみたいなことをずっとやってたんですけど。
上司がRubyの会社に行くっていうのがあって。僕自身も料理がすごく好きで、週末は必ず料理してたし。料理とRubyっていう、僕にハマるキーワードが完全にあったので、クックパッドという会社がずっと気になってたんだけど、上司がそこへ行ったっていうのが1番大きなきっかけでした。
クックパッドとヤフーは、すごくサイズが違う会社で。ヤフーは僕がいた当時も数千人規模の、4000人とかだったかな。そういう会社だったんですけど。当時のクックパッドは、確か100人弱くらいの会社で。
そういうサイズ感の違うところで、自分は活躍できるのかな? 自分の力を試せるのかな? というのがあったので、環境を大きく変えるチャレンジをしてみたいという気持ちが、やっぱりありましたね。
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