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Keynote:AbemaTVのエンジニア組織論と今後の技術戦略(全2記事)

AbemaTVが明かす、エンジニア組織の育て方 マネジメントから技術評価まで

2018年10月13日、株式会社AbemaTVが主催するイベント「AbemaTV Developer Conference 2018」が開催されました。3度目の開催となる今回のテーマは「PAST→FUTURE」。開局から2年半の実績を元に、快適な視聴体験を届けるための取り組みや、大規模な同時接続に対するシステム開発・運用に寄って得られた技術的知見を共有します。株式会社AbemaTV、開発本部長の長瀬慶重氏と、CTOの西尾亮太氏。開局から2年半を迎えたAbemaTVの現状とこれから目指す世界について語ります。講演資料はこちら

AbemaTVのエンジニア組織論と今後の技術戦略

長瀬慶重氏(以下、長瀬):みなさんこんにちは。

今回でAbemaTV Developer Conferenceは3回目を迎えることになり、今回は「PAST→FUTURE」というテーマにしました。過去、現在、未来と、我々は動画サービスを運用するなかで、さまざまな取り組みをしています。

Keynoteでは組織的なお話、事業的な展望、そして技術的な戦略といったところをお話ししたいと思います。

まず簡単にAbemaTVについての紹介になります。

2016年の4月に開局しまして、すでにご存知の方もいるかもしれませんが、24時間いつでも最新のニュースを届けるAbemaNewsや、オリジナル番組は今毎週50番組ほど提供しています。

そのほか、アニメやドラマ、スポーツ、将棋、麻雀など、約20チャンネルほどをいつでもお楽しみいただけます。

開局当初はスマートフォンを中心にデバイス展開をしていましたが、タブレット、PC、そしてテレビデバイスなど、今ではマルチデバイスで利用できるようになりました。

昨今、さまざまな動画サービスが世の中に出ています。

利用している方も多いと思いますけれど、AmazonさんやHuluさんやNetflixさんに代表される、いわゆるSVODと呼ばれる有料のオンデマンドのサービスサービス、また、TVerさんとかGYAO!さんに代表される、広告収益を軸とした無料のオンデマンドサービスといった動画サービスが、国内、またグローバルでもかなり多く利用されています。

実はAbemaTVはリニア放送という形態をとっておりまして、これは24時間完全編成型の編成を組んでいるというところです。

あと、下に「Abemaビデオ」と書かれています。これは見逃した番組をいつでも好きな時に見られるオンデマンドの機能から構成されています。

基本的には無料で、会員登録なく利用いただいておりますが、広告、課金などでマネタイズを図っていきたいと思っています。

メディアと会社の成長推移

開局して約2年半ほど経ちまして、順調にメディア規模が拡大しています。

アプリのダウンロードは3,000万を突破し、現在はウィークリーで約600万人にご利用いただいています。

AbemaTVを運営するサイバーエージェントには「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンがあります。このビジョンを実現するために、現在AbemaTVに先行投資として年間で約200億円近く投資をして、我々AbemaTVとしても「ネット発のマスメディアを創る」をビジョンに掲げています。

20世紀を代表するマスメディアには、新聞、雑誌、テレビとありますが、インターネットの普及とともに、若年層を中心に旧来のマスメディアからユーザーがどんどん離れていっているという事象に対して、インターネットの力と技術の力で、社会的なインフラとしても機能するインターネットテレビを、ぜひ実現したいと思っています。

さて、ここから実際組織の話をする前段として。私、実はサイバーエージェントに2005年に入社しまして、2006年から中途採用、エンジニアの組織をスタートしてから約12年間、サイバーエージェントの技術組織に関わっています。

今回AbemaTVで取り組んでいるさまざまなことは、サイバーエージェントのこれまでの歴史のなかでいい経験、あるいは失敗した経験といったものをもとに運営をしています。

向かって左側、2006年に中途採用をスタートしました。そのあと、2008年に初めて新卒エンジニアを採用しました。サイバーエージェントがエンジニアの新卒採用をして約10年経っています。

ちょうどカウントしてみたんですけれども、AbemaTVでも26名の新卒エンジニアが活躍しています。その後、2009年にゲーム事業、2011年にスマホの事業、そして2013年にアドテク事業といったような事業拡大に伴って、エンジニアが拡大しています。

また、ラボの設立などの技術的な投資を含めて、今ではグループで1,000人を超えるエンジニア組織になっています。

求められる3つの開発力

そのようなサイバーエージェントで、エンジニア組織を見ている立場としては、開発チームに求められる開発力というものが大きく3つあるのではないかと思っています。

1つはProduct。これは事業やユーザーのニーズに対して、満額回答できる開発力を持っているかということに尽きます。私自身サイバーエージェントで50以上のプロダクト開発に関わってきた中で、やはり時流に合った優れたプロダクトを出すと。時代よりも早すぎてもダメですし、もちろん時代のタイミングよりも遅くなったら元も子もない。

そういう意味でも、世の中に合わせたタイミングでスピード感を持って提供できるという開発力はとても重要だと思っています。

2つ目、真ん中にあるQualityです。これは市場のなかで、競争力のある品質が提供できるかということになります。

実際AbemaTVを触っていただくと、チャンネルを切り替える時のザッピング、このなかでいかにストレスのない映像切替を実現するか。そういった細部のUXに対しても、どれだけすぐれたプロダクトの品質を出せるか、ここが市場のなかでの競争力になるのではないかと思っています。

そして最後はテクノロジーです。もちろん事業やさまざまなアイディアでプロダクトをつくっていくこともありますけれども、局面局面では革新的な技術、テクノロジードリブンで新しい可能性や、競争力自体が生み出されるような開発力というものも大事になってきます。

この3つの開発力を駆使して、経営にどれだけ選択肢を与えることができるかが、開発チームにとってとても大事なことだと思っています。

組織開発で大切な5つの要素

そのような優れた開発力を実現していく上で、組織開発をしていく上で構成要素としてこのような5つのものがあるのではないかと思っています。

1つがPersonal、これは個人のエンパワーメントをどれだけ発揮できるか。Teamwork、チームでどれだけ優れた力を発揮できるか。そしてHiring、昨今エンジニアは売り手市場で、本当に採用が難しいです。

右のWork Environmentが働く環境になります。そしてそれらを支えるManagement、こういった5つの構成要素で組織開発を進めていくと思っておりますけれども、今回はPersonal、Teamwork、そしてManagementの3つに関して、AbemaTVの取り組みについてお話ししたいと思っています。

先にお断りをしておくと、これからお話しする内容は、多くの企業で当たり前に実施しているような施策がたくさんあります。私自身は組織のフェーズとか、自分たちのカルチャーに沿って、そういった施策をタイムリーにやり続けるということがとにかく大事だと思っています。

ProjectとTechTeam

それでは、さっそく1つ目のPersonalというところです。

まず、私たちの開発組織は縦軸にOKRにコミットするプロジェクト、そして横軸に技術的な品質にコミットするTechTeamというマトリックス型の組織構成を組んでいます。

個人のエンパワーメントを発揮させていく上で大事なことは、個人に権限を与え、裁量を与え、自主的・自律的に働いていただくといったところがとても大事になっています。

そしてAbemaTVのエンジニアもそうですが、本当にさまざまな強みを持っているエンジニアがいまして、例えばサービスとかアイディアに強い人材もいれば、データや技術志向の強い技術者がいる。

そういったそれぞれの強みを活かす上で、サービスとか事業だけではなくて、技術という領域にもきっちり活躍できるフィールドを提供するというのが、このマトリクス構成で組んでいる意図になります。

プロジェクトに関しては、AbemaTVの全体のOKRからブレイクダウンしたプロジェクトごとにOKRを設定するというかたちになりますが、実はAbemaTVでOKRを導入したのは、ちょうど1年前の7月です。

実はこの1年ちょっと、OKRを導入して見よう見まねでいろいろやってみたんですけれども、なかなかフィットせず苦しかったです。四半期ごとにOKRをきちっと運用していくとか、OKR自身にエンジニア、チームメンバーを巻き込んでいくといったことで、ようやく板についてきました。

横軸のTechTeamの役割は、いわゆるコードや設計など、プログラムの品質、それも短期的なものに加えて中長期の品質にきちんとコミットするというところをお願いしています。時には大規模なリファクタリングを実施することや自動化など、さまざまな品質向上に関する取り組みをやっております。

技術の評価と報酬

昨今、エンジニアにとって技術評価や報酬といったものの重要度が増しています。私たちはこういった評価制度についてはグレード評価制度を入れております。

ここで大事なことの1つに、エンジニアのスキル評価は同じTechTeamに所属する上位グレードのエンジニアが評価するということになります。基本的にはエンジニアのヒエラルキーを技術者がきちんとつくっていくことがとても大事だと思っています。

報酬に関しては、各グレードごとに少しレンジを持たせた給与を設定しておりまして、四半期に一度、上位者のエンジニアと目標設定をし、半年に一度、評価を見直して新しい査定が決まる、というかたちになっています。

もう1つ取り組みとして、これは実際やってみて目から鱗が落ちるような内容だったんですけれども、2017年に人事評価クラウド「HRBrain」というものを導入しました。

その以前はものすごくアナログに、Excelやスプレッドシートベースで目標設定とかをやっていたものを、一気にクラウド化したわけなんですが、そのタイミングで目標のオープン化を組織のなかで実施しました。

これはテキストで記載をしておりますが、従来の課題として、どれだけ細かな評価基準があったとしても、目標設定の精度がやはり評価者(上司)に依存してしまうということ、あとはどんどん組織が拡大すると、さらにこれが顕在化していくという課題を感じていました。

そのような課題に対して、目標のオープン化というものはとても効果的でした。

1つは、見ていただくと緑の矢印が横軸の同じグレードで、例えば同じ1年目のエンジニアがどういう目標設定をしているんだろうということを横軸で見ることもできます。もちろん上位グレード、これは縦軸と書いていますけれども、例えばTechLeadの目標設定がどういうものをしているかといったものが見られると。

僕らの言葉では「目線合わせと目線上げ」と言っており、これがとにかく目標設定の精度を上げる上で役立ったと思っています。

キャリブレーションを開始

あとは今年からキャリブレーションをスタートしまして、評価協議会というものなんですけれども、国内でもさまざまな企業が導入し始めております。

前回は、この写真にありますけれども、約10名の評価者で39名のエンジニアの評価のすり合わせを、約3時間かけて実施しました。評価者が1人のエンジニアにつき約1分のプレゼンテーションをして、残りの約2分で同席しているほかの評価者が、なんでこういう評価だったんだろうとかということをレビューします。

当社は、人に対してきちっと最適にパフォーマンスを発揮していただきたいと思っており、やはり人の顔を見ながら全員でああでもないこうでもないという、人の成長に関して議論するというのは、とても意義がありました。今後もブラッシュアップして続けていきたいと思っております。

さまざまな成長機会を提供しており、先ほど縦軸でプロジェクト、横軸でTechTeam、この存在によって技術的なチャレンジだったりプロジェクト的なチャレンジといったところを提供しています。もちろん国内外のカンファレンスなどを始めとするインプットする機会も提供していますし、積極的にアウトプットすることを後押しするようなことも決めてやっております。

チームワークを生み出すために

続いてTeamworkです。これは「私たちのビジョンをどれだけ実現できるか」ですが、さらりとこのパートは進めたいと思います。僕らの行動指針はちょうど1年前にみんなで考えたものになります。

また、とくに採用していく上でカルチャーフィットがとても大事だと思っております。

実は、私自身には採用の最終決定権はなく、とにかく現場のエンジニアが何度か面談をし、みんなが一緒に働きたいと思える人材を採用しています。こうすることで、とにかくチームの一体感、カルチャーフィットが生まれると思っています。

活性化として僕自身がけっこう大事にしていることは、社内懇親会の積極的な推奨です。

この懇親会や締め会、シャッフルランチ、キックオフ、こういったものは会社が全額支給しております。さまざまな軸で、月に何度も飲みに行ったりご飯を食べにいったりすることで、よりチームの一体感が増していくと思っています。

あとは、褒める文化も私たちの会社の特徴になっています。

Slackでは日々さまざまなトピックスが流れて、思い思いのリアクションをつけたり、毎月月末に締め会や表彰をさまざまに行っております。

すばらしい成果を上げる社員や模範的にふるまう社員を表彰することは、本人のモチベーションを上げることはもちろん、「こういう人材になってほしい」という組織メッセージになりますので、エンジニアが目指すべき人をどんどん称えていっています。

AbemaTVのマネジメント

続いて、Managementのところです。よく「マネジメントの仕事は何なのか」というお話がありますけれど、これは組織成果を最大化するというふうに私自身思いながら、日々マネジメントに奔走しております。

AbemaTVの直近4年間の人員の推移になります。直近2年間は開発力倍増という言葉を社内に掲げて、開発体制、個人の成長をかけ合わせて、倍々で開発力を拡大してきました。これが今80名ちょっとのエンジニア組織になります。

CTOの西尾と(開発)副本部長の矢内(幸広)が、いわゆる一般的にはVPのような組織の仕事をしており、この2人のマネジメントのトップの下、14個のグループチームから構成されています。

ピンクが各グループのなかにあるTechLeadのポジションに立つ人材です。組織を運営していく上で「どこに力点を置くか」がマネジメントにおいてとても大事ですが、我々が今力点を置いているのは上で四角でくくっているBoardというところで、ほぼ多くの意思決定をしています。

これは事業経営、エンジニアの環境、評価、さまざまなことを、エンジニアも含めた人材で日々、毎週のように話をしております。

もう1つが、組織が拡大する時に、マネジメントをどういうふうにコントロールしていくかというテーマがあります。

ここでいうマネジメントというのは「ピープルマネジメント」を指し、今TechLeadが約15名、それ以外のエンジニアが52名です。

私たちは、基本的には1人で面倒を見られる人数には限界があると思っていますので、このTechLeadの育成をどんどん強化していって、マネジメント、いわゆるピープルマネジメントが破綻しないように組織を拡大していきたいと思っています。

ボトムアップの流れを生み出す施策

もう1つが、いわゆるマネジメントにおいてトップダウンの流れ以外に、ボトムアップの流れがあると思います。さまざまなアイディアを出して提案する機会がありますけれども、今スライドにあるのは、うちの藤田に直接新機能とか改善案を出すような会の説明になります。

先日実施した時に開発人員みんなでアイディアを出したら、500案を超えるようなアイディアが出まして、ここからさまざまな新機能や改善案が年末にかけて開発がスタートすると。とにかくエンジニアのアイディアをかたちにしていく上で、ボトムアップの流れというのはとても大事だなと感じています。

あと組織は生き物ですので、現場からさまざまなフィードバックを受けるような取り組みも実施しております。

これがよく、年に1回みんなに5点満点で採点して回答してもらっているもので、内容としては「技術に挑戦できるか」「優秀な仲間と切磋琢磨できるか」「評価と報酬に満足できるか」「そしてやりがいがあるか」などです。

サイバーエージェントグループは今年の1月に新卒エンジニアの一律初任給撤廃を発表しましたが、実はこのアンケートの回答に出てきた、若手から新卒の報酬の話がヒントになっています。

先ほどの4つの質問と合わせて、開発組織の評価指標としてNPSというものを設けています。これはマーケティングで使われる指標で、ネットプロモータースコアの略です。

質問は1つで、「あなたはこのAbemaTVを知人にどの程度紹介するか」を、10点満点で回答していただいて、そこから導き出したものになります。今年も12月にアンケートを実施する予定で、このスコアがどうなるかとても楽しみにしています。

ここまでが組織的なお話になります。

動画市場を取り巻く現状

今回のセッションのテーマである「PAST→FUTURE」について、簡単にお話しさせてください。

今棒グラフで出ているものは、総務省より定期的に発表されている、国内のインターネットのピークトラヒックの推移です。今年5月の時点で12.5Tbpsに迫ってきており、この数年加速度的に伸びています。昨年Ciscoのホワイトペーパーでも、2021年にいわゆる動画に関するトラフィックが全体の81パーセントを超えるという話も出ています。

このように、動画サービスの利用はますます高まっており、動画を取り巻く市場環境はここからものすごく変化していきます。

まず1つがインフラの進化になります。5Gはご存知のとおり2020年をターゲットに普及し、現在の通信速度の100倍ほどになると。

あとは菅官房長官の発言をきっかけに、携帯料金の値下げの話も出ています。実はAbemaTVはWi-Fiでの利用者が数多くいまして、こういったトレンドによってモバイル回線での利用がさらに加速していくのではないかと思っております。

あとデバイスについてです。実は2010年に地デジが出て、その時に一気に買換が進みましたが、テレビの買換時期はだいたい8~10年と言われており、次の買換時期が2020年のオリンピックになっています。

特筆すべきなのは、ここで出荷される多くのテレビデバイスがネット接続前提のものになります。

これまでリビングの中心にあったものは、いわゆる「テレビを見る箱」。それが2020年にかけてネット接続されたネットのさまざまなコンテンツを楽しめるテレビデバイスに変わります。

また「スマートフォンのスペック向上」というものも動画の圧縮技術が進化していく上では不可欠だと思っています。

そして、インフラ、デバイスといったものが進化するとともに、ここ数年ネットにさまざまなコンテンツがあふれかえってきました。

例えば、みなさんもテレビで放送したものを見逃したあとに「TVerで見る」ということがあったり、テレビ放送されない、プロ野球の中継を「DAZNで見る」というふうに、今まではテレビでしか見られなかったコンテンツが、本当にネットにあふれかえっています。

海外ではNetflixやAmazonなどがここに投資をしていまして、我々AbemaTVも昨年11月に元SMAPの稲垣さん、草彅さん、香取さんによる番組をやって、本当に多くの反響を得られました。

このインフラ、デバイスの整備に合わせてコンテンツがどんどん増えることで、あらゆる世代がネットで動画を見る時代になっていくと思っています。

そして動画の技術も格段に進歩していますので、こういった映像配信技術、圧縮技術、あとは4K8KやVR/ARといった技術が目覚ましく進歩を遂げています。

変化する動画技術を活用する

冒頭でも申し上げましたが、我々はリニア配信とオンデマンドビデオ(VOD)という2つのハイブリッドの配信形態を持っており、国内外を見てもオンリーワンの動画配信サービスになっています。

これからさまざまな市場環境が変わっていくなかで、技術的に果敢にチャレンジするということが大事になってきます。

今日のセッションでもいくつかお話しする内容ですが、動画技術は日本ではなく世界のさまざまなところで技術革新が進んでいます。

我々はこの技術領域に対して、動画技術エヴァンジェリストというポジションを設置をして、さまざまなカンファレンスや企業との技術交流を通して最新をキャッチアップしています。

今日は18時20分から五藤のセッションを設けていますので、今我々がどのような技術に注目しているかというところをぜひお話しさせてください。

あとはデバイスも、開局当初は約9割がスマートフォンの利用者だったものが今は8割になっていまして、代わりにパソコン、タブレット、テレビと大型のディスプレイで楽しむ状況になっています。

ここから、今テレビはAndroid TVに加えて、WebベースのIPTVというプラットフォームの開発を進めています。近い将来、AbemaTVをリモコンや音声で操作でき、気軽にお茶の間で楽しめるという世の中を実現したく、テレビに関するデバイスの開発もさらに加速していきたいと思っています。

あとはセッションにあるとおり、Feature Flag Systemとか、データを活用した推薦エンジンのご紹介、あとは広告ビジネスに関するシステムといったところについてもお話ししたいと思っております。

技術的なハードルに対して、野心的に挑戦していく

開局から2年半が過ぎて、けっこう手応えを感じているんですが、これからまだまだ勝負が続きます。

我々は50年に1度のマスメディアを創れる機会に遭遇していて、ようやくその挑戦権を得ることができたと思っています。

ここから圧倒的なユーザーベースを持つことが至上命題になっております。そのためには、技術的なハードルがまだまだあります。

開発チームとしてはこのハードル、もしくは新しい付加価値を積極的・野心的に挑戦していきたいと思っています。

今日のカンファレンスでも、我々のチャレンジをいくつかお話ししたいと思っていますし、私自身フロアをうろうろしていますので、ぜひみなさんと直接いろいろなお話が今日できるといいかなと思っております。

このあとはCTOの西尾より、今後の技術戦略についてお話しさせていただきたいと思います。

本日のカンファレンスをどうぞ楽しんでください。ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)

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