
2025.02.12
職員一人あたり52時間の残業削減に成功 kintone導入がもたらした富士吉田市の自治体DX“変革”ハウツー
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濱田優貴氏:みなさんおはようございます。メルカリCPOの濱田優貴と申します。本日はお集まりいただきありがとうございます。本日で2回目のメルカリテックカンファレンスになるんですが、去年に引き続き、500名以上の方にお越しいただいております。
また、本日は23個のセッションを用意させていただいております。会場が2つに分かれているので、全部は見れないのですが、お楽しみいただければと思います。今年のテーマは「Evolution」、進化です。この1年間のメルカリグループの進化をご説明させていただきたいと思います。
まずその前に、メルカリの簡単な紹介をさせていだたきたいと思います。メルカリは日本、イギリス、アメリカで1億ダウンロードを突破しておりまして、月間のMAUは1000万人を超え、年間の流通高は3700億円を上回ります。
これまでのメルカリは、徹底的なUI/UX、積極的なマーケティングにこだわり、誰もが使いやすく、誰もが知っているメルカリを作ってきました。
これからのメルカリはテクノロジーを使って、誰もできなかったことをできるようにすることに、フォーカスしたいと思っています。
今までも、メルカリはテクノロジーを使ってきました。例えば、写真を撮ってアップするだけでその商品はどこのブランドか、それはいくらで売れるのか、ということをマシンラーニングを使って表示するような「かんたん入力」といった機能を提供したりしてきました。また、AIを使って、出品時に「この商品は出品しちゃだめだよ」と警告したり、規約違反出品の検出なども行っています。
もう1つは、USのプロダクトになるんですが、どれくらいの重さの商品を売るのかとか、発送するのかということを自動的に抽出して、お客様の面倒を削減するようなことにも取り組んできました。
さて、みなさんにおうかがいしたいんですが、メルカリはテクノロジーで、どのように「Evolution」できると思いますか? (スライドを指して)これはSF作家のアーサー・C・クラークさんの言葉です。「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない」。この言葉、素敵じゃないですか? 素敵じゃないですか?
(会場笑)
私はこの言葉が大好きで、いいテクノロジーを使って、どうなってるかわからない、魔法のようなプロダクトを作っていきたいと思っています。メルカリは、「もっと出品しやすく」「もっと売れやすく」「もっと見つけやすい」、このようなところにフォーカスしていきたいと思っています。
例えば、先ほど申し上げたように、写真を撮って、その商品はどこのブランドか、いくらで売れるのかがわかるのは、すごく便利だと思います。ただ、もしかすると5年後には、「もう写真を撮るのはめんどくさい」となっている可能性もありますよね。例えば脳波を読み取って、そのまま出品できている日がくるかもしれません。
または、商品を探す時に、今はキーワードを入れて選びます。(将来的には)欲しいものを思い描いただけで商品が出てくるような、そんなことも取り組んでいきたいなと本気で思っています。
メルカリはテックカンパニーとして世界を目指します。テックカンパニーになるには、3段階あると思います。1つ目はプロダクトドリブン。UX、UIにこだわって、たくさんの人に使ってもらえる、それがプロダクトドリブンです。
そして、エンジニアリングドリブン。エンジニアリングドリブンとは、今取り組んでいるマイクロサービス化や、セキュリティの向上、あとはプロダクトのグローバル化、こういったものを実現し、エンジニア主導で新しいお客様の問題を解決する。このようなものがエンジニアリングドリブンだと考えております。
最後(の段階)はテックドリブン。これは、新しいテクノロジー自体を開発し、今まで無かったことをできるように、問題解決するのがテックドリブンだと考えております。最後に「テックカンパニーとはなにか」ということを、我々は2つ定義させていただきました。
1つ目は、「テクノロジーで世の中を変えている」。今までにないテクノロジーによって、世界を変える。例えば、GoogleはAIで今までにない検索体験を実現しています。Facebookは、世界中の人をつなぎ、人とコンテンツをつないでいます。そのような今までになかったテクノロジーで世の中を変える。それが1つ目の目指す世界です。
2つ目が、「開発者にも使われるテクノロジーを作っている」。これがテックカンパニーの条件だと思っています。
例えば、Google、Facebook、Netflixなどの会社です。自分たちのプロダクトを作る傍らで、生まれたテクノロジーをオープンソースやサービスなどで、開発者にも提供しています。こういったことができるように、我々もテクノロジーを開発し、最終的には業界へ貢献するようなことをやっていきたいと思っています。
メルカリが注力する2つのテクノロジーがあります。1つ目は「Value Discovery」。メルカリのミッションは「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」です。自分にとって不要だったと思えたものに価値を与える。モノの価値を見出し、そして、それに価値を感じてくれる人に届ける。そのようなテクノロジーを強化していきます。
2つ目が「Value Exchange」です。価値を届けると同時に、それを安心して、お金と交換できる仕組みを作る。エスクローや与信モデルを使って、不安のない形で交換できる。そのさきに、お金との交換に限らず、その人の信用と価値を交換できる仕組みも作っていきたい。そう考えています。
この2つに関しては、後ほどUS CTOのMokと、Merpayの曾川から説明があると思いますが、簡単に説明させていただきたいと思います。
Value Discoveryとは、売りたい人がマッチングできるか。Value Exchangeは、それが安全に交換できるか。この2つを実現することで、Trust、信頼が生まれます。
Trustについて少しお話しさせて下さい。Ubeは知らない人の車に乗りますし、Airbnbは知らない人に家を借りる、または貸しますよね。これって不安ですよね。不安ですよね?
(会場笑)
僕は不安だと思います。メルカリも、知らない人からものを買う、知らない人にものを売る。やっぱり、自分が買ったものと違うものが届くとか、買ったものがすぐに壊れてしまう、または偽物だったとか、こういった不安がつきまとってきます。
我々はすでに、偽物を発見するテクノロジーや、お客様のやり取りを見て、問題になりそうであれば、先に問題を解決するようなテクノロジーにも取り組んでいます。「メルカリだったら安心だよね」「安心だからメルカリを使おう」。そういった信用を今後作っていきたいと思っています。
また、今後の取り組みとして、メルカリは2020年までに1000人のエンジニアを採用しようと思っています。そのエンジニアが、スムーズに働けるように、スケールする開発組織というものも必要になってくると思います。これに関しては、次の名村のセッションでご説明させていただきたいと思います。
さらに、新しい技術を作るための研究開発にも力を入れていきます。去年立ち上げた、R4Dという研究組織では、ブロックチェーンやAI、XR、量子コンピュータなどの、長期的な視点でのテクノロジーにも投資しています。これからもさまざまな取り組みを進めていきたいと思っています。
繰り返しになりますが、メルカリはテックカンパニーとして世界を目指し、テクノロジーで世界をEvolutionさせます。ご清聴ありがとうございました。
(会場拍手)
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