2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
リンクをコピー
記事をブックマーク
佐藤秀哉氏(以下、佐藤):みなさん、お越しいただきましてありがとうございます。今日はこのTerraSky Day 2016の「クラウドの未来がここに」というテーマに沿ってお話をしたいと思います。
今日お越しいただいている多種彩々の方々、ちょっと毛色が変わっている人もいますけど、基本的にはクラウドと関わりの多い方です。そういう方々から「クラウドがいったい世の中をどう変えていくのか?」「これから社会に対してクラウドがどう影響を与えていくのか?」というところを深堀りしていけたらと思います。
「クラウド時代の企業価値」というテーマなんですけれども、みなさんにはご説明するまでもなく、クラウドマーケットはどんどん拡がってきていて、もうすぐ2兆円産業になると言われております。
IT産業全体のなかでのコーションも毎年上がってきている。今日も午前中、キーノートでお話しさせていただきましたけども「クラウドファースト」と言われていたんですね。
2011年に日経BP社がクラウドファーストという言葉を最初に使いまして、クラウドファーストというのはなにかというと、システム化をするときにまずクラウドでシステム化できるかを検討してみましょうという考え方です。
今はそのクラウドファーストの考え方から一歩踏み出して「クラウドマスト」であると。クラウドを基盤にしてシステム化を考えるのが当たり前だという時代になってきていると思います。
そんななかで、そういったインフラになりつつあるクラウドが、社会や企業にどのような影響を与えるかというところを今日はみなさんと一緒にディスカッションをしていきたいと思います。
みなさんもう有名人ですので、本当はご説明する必要はないのかも知れませんが、一応お作法に乗っ取りまして自己紹介をお願いしたいと思っております。自己紹介と同時にみなさま方が関わっていらっしゃるビジネスにクラウドがどう関係しているかというのもお話ししていただければと思っております。佐々木さん、お願いします。
佐々木大輔氏(以下、佐々木):どうもfreeeの佐々木と申します。
私はベンチャー企業でCFOをやったあとにGoogleで5年くらい中小企業向けのマーケティング、具体的にはオンライン広告をもっと使ってくださいということを広めてゆく仕事のアジア支部の責任者をやっていました。
そこでオンライン広告ではなくて中小企業の根幹の部分のテクノロジー化を進めていきたい。その例としてみなさんが創造的な部分にフォーカスできるような環境を作るためにバックオフィスの自動化を始めるようになりました。
今では会社ができるところから、その日々の運営、成長するまですべてをクラウド型のソフトウェアを使って自動化をやってまして、それぞれ高いシェアをもって運営するようになっている。そんな会社をやっております。今日はよろしくお願いいたします。
(会場拍手)
佐藤:続きまして、秋好さんお願いします。
秋好陽介氏(以下、秋好):ランサーズの秋好と申します。今日はよろしくお願いいたします。
来る途中ポケモンを3つゲットして、さっき控室でも1ついて、「ポケモンの話するな」と言われましたが、どうしても話したくて言ってしまいました(笑)。私は今、ランサーズで、クラウドソーシングという、オンラインで人が働くというサービスをしております。
私自身、大学生のときに学生ベンチャーを立ち上げて、ただ大阪でやっていたんですよね。一度も人に会わずに大阪にいながら東京のクライアントと仕事をするという体験をして、その後ニフティというインターネットの会社に行くんですけども。
そこで個人に発注するのが難しいということに気づいて、自分がフリーランスと企業、両方体験をした上で、9年前にランサーズというサービスを立ち上げました。
登壇している4名のなかで唯一クラウドのつづりが違って、CROWD(=群衆)、みんないろんな人に発注するという意味のクラウドソーシング。ただオンラインでやっているので雲のクラウドでもあるとは思っているんですけど。
今、100万人近いユーザー数がありまして発注総額でいうと1,000億円くらい。まさにオンライン上で一度も会わずに企業から個人に仕事が発注されている。個人にしてみると、インターネット、スマホさえあれば時間と場所にとらわれない働き方ができるというサービスを展開しております。今日はよろしくお願いいたします。
(会場拍手)
続きまして、松本さんよろしくお願いします。
松本大(以下、松本):マネックスグループ、マネックス証券の代表をしております松本と申します。今日はよろしくお願いいたします。
私、もともと外資系の投資銀行でトレーダーの仕事をしていたんですけども、今から17年前にオンライン証券をつくりました。
「元祖FinTech」などと自分では言ってまして、我々のオンライン証券というのはただ単にお客様がオンラインで注文を出せるだけではなくて、とくに最初のころとかマネックス証券というのは株の企画会社みたいなものでした。サーバーなどのオンライン上のつながりをアッセンブルして1つのサービスを提供しています。
金融の中ではクラウド化って遅れているんですが、最近では200万人ほどのお客様もいて、日本でも4000株とか上場してるので、すごい量の株価が動くデータを今我々はクラウド上から配信しています。まぁそんな話も後でできればと思うんですが、クラウドを大いに活用しております。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
(会場拍手)
佐藤:じゃあ……どうぞ。
(会場笑)
ジェイソン・ダニエルソン氏(以下、ジェイソン):今日も厚木から来ました。厚切りジェイソンです。お笑い芸人をやってます。
最近、NHKの子供向けパペットを使って子供たちにプログラミングを教える『Why!?プログラミング』という番組から、木曜日、『厚切りジェイソンのThursday Night WHY』というラジオ番組だったり、日テレの『PON!』を毎週やったりしてます。
そのお笑いタレントをやる前にずっとITで働いてて実はもう4年前から佐藤(秀哉)さんとのお付き合いでテラスカイに入っています。
その前はアメリカのベンチャー企業BigMachienesというところだったんですけど、クラウド上で見積もりを作るソリューションの日本法人を立ち上げるためというのが、もともと日本に来た理由なんですけど、そっからこうなりましたね。
(会場笑)
ということで、みなさんとは違ってあまり大したことは言えないかもしれないですけど、適当にとなりで大声出します。
(会場笑)
よろしくお願いいたします。
(会場拍手)
佐藤:よろしくお願いします。ジェイソン、困ると大きな声が出るともっぱらの噂ですが。
ジェイソン:困らなくてもだいたい大きい声でしゃべります。
佐藤:ありがとうございます。ということで自己紹介を終わらせていただきます。では本題の方に入っていきます。
佐藤:最初のお題、みなさま方から今ご紹介をいただきました通り、クラウドのサービスを提供していたり使っていたりということで、立場が違うんですけど、仕組みとしてクラウドを使っているということで、それを提供することによって社会がどう変わってきてるのか? どう変わってゆくだろうか? ということについてちょっと聞いてみたいと思います。
まずはがっつりクラウド上で会計報告のサービスをされてます。freeeの佐々木さん、今クラウドを提供することによって社会がどう変わってきたと実感されていますか?
佐々木:はい、1つは「働き方が変わる」ということですけれども、例えば中小企業の経理って社長の奥さんがやっているケースがすごく多いんですよね。これって今までオフィスだったりお店だったりに来てやられていたことが全部家からできるようになると。
そうすると子育てなどをしながら簡単にできる仕事になって、外からでもできるよねと。また、さらにもうちょっとちゃんとした会社で働いている経理の方でも、たまに気晴らしに家から仕事するみたいなかたちで産休時期を過ごすとか、そういった新しい働き方というのが出てきています。
もう1つは「難しいことを簡単にしていくこと」が簡単にできる。ちょっと変な言い方ですが、私たちの場合は経理。銀行とクレジットカードのデータを人工知能を使って自動的に帳簿になるようにするということをやっているわけなんですけれども、こうやってデータを1つに集めて人工知能で処理するということも簡単にできるわけです。
それによって、シニア企業と言われるものも最近増えてきているんですけれども、初めて経理をする70歳の方でもほぼ自動で帳簿がつけられるので簡単に帳簿が作れる。今までだったら簿記の勉強しないとできなかったことも簡単に事務処理できる。そんな時代になってきているかなと思います。
佐藤:時間の使い方、働き方が変わる。これによって社会ではどのような相互作用といいますか、活性化といいますか、どのように変わってきていると感じますか?
佐々木:1つは、本当に好きなことにだけにフォーカスしていれば、あとは人工知能がやってくれるみたいなそういったことができるだろうしもう1つは、産休中だけ少し働くみたいな仕事というものがカジュアル化していくと思うんです。
今だと例えば、電話からオンラインチャットに変化する流れがあるわけですけど、電話だと5分なり10分なり占有されてしまったものが、チャットすることによってカジュアルになってきている。1つの時間が短くなって空き時間ができる。こういう流れに仕事も含めて生活がなっていくんじゃないかと。
佐藤:そうすると時間の有効活用とか自分のやりたいことにより積極的に時間配分できる。子育てかも知れませんし趣味かもしれませんし、そういったものに振り向けられると。
佐々木:そうですね。
佐藤:そうすると社会の変革というよりも人の生き方の変革までいっちゃいますね。
佐々木:生き方の変革だと思いますね。なにをやっていくかというのはより自由度は高くなって考えるのが大変になる、ということが起きてくるというか。
佐藤:選択の自由は多いけれどもけっこう悩ましいことですね。わかりました。ありがとうございます。
佐藤:秋好さんのところはクラウドのサービスではないのですが、いわゆるマッチングと言っちゃいけないんですかね、お客様とフリーランサーを結びつける。
この基盤にクラウドを使っていらっしゃると思うんですけれども、こういう使い方が社会を変えるような会社をやられていらっしゃいますけど、どういった変革が今後起こると思われますか?
秋好:そうですね、我々のサービスを10年前20年前でいうと、こういう働き方って在宅ワークって呼ばれていたんですよね。ただ20年前の在宅ワークっていわゆる内職ですね。工場から道具を手に入れて1時間働いて500円とか、それか翻訳家とか特殊なすごいスキルを持っている方が家でやる。っていうような在宅ワークのやり方しかなかったんですけれども。
手前味噌ですけれども、こういうクラウドソーシングというサービスが出てきたことによって、今までは大学を卒業してふつうに就職してお子さんができてしまったら働く場所ってなかったんですけれども、そういう方でもインターネットさえ持っていれば大手の仕事がインターネット上にあるという状況で、我々のサービスだけでも100万近い方が働いているというのは今までにないポイントかなと思います。
実際、我々のサービスだけで20万社の企業様に登録していただいているんですけれども、8割が東京の企業様なんです。一方、働いているのは地方の方でして日本で起こっているいわゆる東京一極集中、仕事も経済も一極集中しているっていうところからクラウドのインターネット基盤があることによって逆流していると言えるのかなと思いますね。
佐藤:と言いますと、仕事を受ける側の人は時間とか今まで培ってきたスキルを活かしてお金に換えて自分の生活を豊かにできるし、企業側にするとよりよい品質のものをより安く手に入れることができるという変革。
秋好:そうですね。個人の人は空いた時間に持っているスキルを現金化できるとも言えますし、企業側はマネックスさんやfreeeさんのような有名な会社だとたくさんの人材を採用できると思うんですけれども、地方の企業さんにとってとくにIT人材エンジニアやデザイナーって募集していても1年間応募なしってふつうにありますから。
そういうときに、こういうサービスのランサーズに今デザインの依頼をすると、1時間もあれば提案が来ると思うんですけれど、コストもありますが人材調達というスピードがオープン化してきているというか、そういうところから社会の変革が少しづつ起こっているんじゃないかと感じています。
佐藤:はい、ありがとうございます。そこは少し突っ込んでこの後もお話を聞いてみたいと思います。
関連タグ:
2024.11.13
週3日働いて年収2,000万稼ぐ元印刷屋のおじさん 好きなことだけして楽に稼ぐ3つのパターン
2024.11.11
自分の「本質的な才能」が見つかる一番簡単な質問 他者から「すごい」と思われても意外と気づかないのが才能
2024.11.13
“退職者が出た時の会社の対応”を従業員は見ている 離職防止策の前に見つめ直したい、部下との向き合い方
2024.11.12
自分の人生にプラスに働く「イライラ」は才能 自分の強みや才能につながる“良いイライラ”を見分けるポイント
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.11.11
気づいたら借金、倒産して身ぐるみを剥がされる経営者 起業に「立派な動機」を求められる恐ろしさ
2024.11.11
「退職代行」を使われた管理職の本音と葛藤 メディアで話題、利用者が右肩上がり…企業が置かれている現状とは
2024.11.18
20名の会社でGoogleの採用を真似するのはもったいない 人手不足の時代における「脱能力主義」のヒント
2024.11.12
先週まで元気だったのに、突然辞める「びっくり退職」 退職代行サービスの影響も?上司と部下の“すれ違い”が起きる原因
2024.11.14
よってたかってハイリスクのビジネスモデルに仕立て上げるステークホルダー 「社会的理由」が求められる時代の起業戦略