2024.10.10
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Health 2.0 世界の最新事情(全1記事)
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司会:「Keynote Health 2.0 世界の最新事情」をただいまよりスタートさせていただきます。それでは、よろしくお願いします。
マシュー・ホルト氏:どうもありがとうございます。昨日私の方からも、Health 2.0の組織についてお話いたしました。またその動き、うねりについてお話いたしました。
本日は、私どもが行っておりますヘルステクノロジーに関してのリサーチの部分について触れていきたいと思います。また、小さな企業が大手企業とパートナーシップを組む際の、私どもの真意についてお話していきたいと思います。また、世界におけるこのうねりの経緯というのを話しまして、そして最後にそれが日本にどのような影響を与えるかというお話で結んでいきたいと思います。
ぜひ先ほど申し上げましたけれども、どんどんツイートお願いします。何人かの方々、すでにやっていただいてるようですので、どうぞHealth 2.0をハッシュタグとしてお願いいたします。
昨日もお見せしましたように、アメリカでも会議をやっております。そして秋にも大きなカンファレンスがあります。そして、また世界各地でもやっております。
毎年、私どもは何百という企業をご紹介しております。今、ちょうど2つまったく新しいテクノロジーのデモをご覧になったと思うんですが、楽しんでいただけましたでしょうか。本日これからも、そういったものをたくさんお見せしていきたいと思います。
また、世界中に90の支部を持っております。支部、チャプターと呼んでおりますが、ものによってはとても活発、そうでないところもあります。また東京もそうですね。
しかし、こういった支部、例えば20人なり50人なり、あるいは200人のような支部もあるかもしれませんけれども、そういったところでは、例えば夜に地域で会合して、小さな会社だったり、あるいはバーだったりでもいいんですけれども、自分たちで、お互いで何をやっているかを見せ合うと。最初にまずKeynoteを誰かがやって、2、3社ぐらいのプレゼンや簡単なデモを共有するというふうにします。
そして、その後ビールかワインなどを交えながら、みんなで楽しむというようなインフォーマルな会を設けています。これが支部がやっていることです。コミュニティ構築においてはとてもいいなと思っておりますので、日本でもできればいいなと思ってます。
今、福島のほうで山寺純氏のほうが非常に活発にやっていただいておりますけども、それ以外でも日本でも立ち上げたいと思っております。
私どものWebサイトのチャプターの支部のページです。このようにhealth2con.comのチャプターということでURLが出ております。もし東京でやりたい、あるいは自分の地元でやりたいといった場合、私のほうにオンラインで言っていただけますか。あるいはメドピアのほうにお話ください。
さて、Health 2.0では市場の情報収集もやっております。さまざまなこの分野でのアクティビティーをトラッキングしております。そのデータについては、あとでご紹介します。
これは世界的にどのような活動してるかということなんですけれども、10万人ぐらいが支部などに登録されております。世界90都市にわたっております。およそ4,000の企業をトラッキングしております。そして5,000点近くの製品を、プロダクトをトラッキングしております。
さて、おそらくこの中に漏れている企業、漏れている製品というのはたくさんあると思います。ですから、皆さんにぜひお願いしたいんですが、御社の活動について、御社のプロダクトついて、ぜひ情報をいただきたいと思います。皆さんがなさってることを、どうぞ私どもにも情報を共有していただければと思います。
さて、ここでちょっと楽しみたいなと思いまして。こちらの地図は1年ぐらい前に私どもが作ったものなんですけれども、一番上のところには、ここですね。エンタープライズヘルス情報テクノロジーという帝国があります。
そして右側には、新しいプロバイダーテクノロジーの反乱軍という形になっております。そしてこちら側は患者さんのエンパワーメントという前線が広がっております。新しいスターウォーズの映画がありますね。いわゆる悪の帝国に対する反乱軍という映画なんですけども、まもなく新しいものが公開される予定です。
このそれぞれの領土におきまして、小さな国々が乱立してるわけですけれども、いろいろな活動をそれぞれやっております。いろんな分野で展開されているということです。こういった様々な分野についてのデータをご紹介していきたいと思います。
まずはこれは昨クオーターの末ですね。9月末ということです。私どものデータベースにある企業ですけれども、3,700企業。
Health 2.0に登録している企業は3,700社ということで、そのうちはコンシューマー向けのものが1,800社。そして1,000社程度、いわゆる医療従事者向けのサービスを提供している。そして342社と書いてありますけれども、これは患者さん向け。例えば、救急対応のサービスを提供している。そしてまたデータアナリティクスが400社プラスということになっております。
また4,500以上のプロダクトもトラッキングしております。もちろん一企業に複数のプロダクトというのは当然あると思いますけれども。このプロダクトというのは先程の大きな4つのカテゴリーだけではなくて、それにさらに小分類として19のセグメントを見ております。
ですから、先ほどお見せしましたマップの分野なんかもそうなんですけども、例えば、トラッカーなどがいますね。センサーみたいな感じです。例えば、このようなウェアラブル、またFitbit、Sonyウォッチなどが、そのセンサーなどの分野に含まれます。
また、複雑な意思決定のアナリティクスですね。IBMなどが提供するビッグデータなども1つの分野としてカウントしております。そして、その4つの分野に細かく分かれてるものが、他に17タイプくらいあるということですね。
そして、このコミュニティはどんどんと世界中で成長しているわけですけれども、このような構成でデーターベースがなっています。
その最も大きな部分というのが北米ということで、これはあまり驚くべきことではないですね。北米での活動というのは大変に活発なもんです。
しかし一方、南米でも割合が増えつつありますし、アフリカでも1社か2社、今このデジタルヘルス企業としてスタートアップが出てきております。
特にアジア、日本ということでありますけれども、まだ私どもがトラッキングできていない、把握できていないたくさんの企業があると思いますので、ぜひ皆さんつながってきてください。おそらく次の会議では、この数字がどんどんと大きくなると思います。後で中国の話なんかも出てくると思います。
この地図が何を語ってるかといいますと。世界中に、このテクノロジーインフラを使ってヘルスケアを変化させたいと思ってる賢い若者たちがたくさんいるということなんですね。この、いわゆる賢い若者たち。私もう50以上ですので、あんまり若者ではないんですけれども……。
この賢い若者達というのは恐らく皆さんだと思うんです。この部屋にいらっしゃる皆さんだと思います。私たちは賢い若者というだけではなく、成熟しつつあります。
例えばアメリカにおきましては、3つの大きなIPOが今年ありました。そして、いくつかの買収がありました。これはIPOですね。一番大きなのはFitbitでした。およそ8億ドル相当でありました。
そしてTeladoc、8億。そしてエボレント・ヘルス、これは大きな病院と患者さんをつなげるシステムです。そしてメドピアさんもそうですね。こちらのホストですけれども、東京証券取引所で昨年IPOされたというふうに伺っております。
しかしIPOだけがこの話の根幹ではありませんで。アメリカ、ヨーロッパにおきましては、大手企業の買収というのも非常に活発になってきております。まず第一UNDER ARMOURです。ご存知だと思います。いわゆるスポーツアパレル企業でありますけれども。
Endmondoという会社、そしてMapMyFitness、そしてMyFitnessPal。それぞれ4億7,500万ドル程度の買収額となりました。またadidasがRuntasticを買収ですね。オーストリアのトラッカーを製造している会社です。
そして、Qualcommという大きなデータプラットホームの企業がパートナーの買収にかかっています。フランスのCapsuleという会社を買収しました。病院内のデバイスのデータプラットフォームを提供している企業です。
そしてもちろん、御存じの通りIBMですね。ファイテル、エクスプローリスなどを買収したということですね。昨年の話です。
ただIPOと買収だけの話ではないんです。ここ4年間振り返ってみますと、大きな成長がベンチャーキャピタルのファンディングで見られております。主にアメリカですけれども、他の所でも起きております。
そして実は、つい先月、中国の企業が、およそ4億ドルをベンチャーキャピタルとして調達いたしました。そして、2011年には10億だったわけですけども、今は50億程度になってきているということで、大きなファンディングが得られている業界となってきています。
そして私どもHealth 2.0ですけれども、単に新しいヘルステクノロジーをお見せするというだけではなく、私どもは会社として、小さなテクノロジー企業と大企業が協力して、テクノロジーを実際の現実の世界でテストするというような支援をしています。
最も人の助けになるのはどういった形かというのを、皆さんと共に模索しております。パイロットやパートナーシップの数というのが非常に大きく伸びております。デジタルヘルステクノロジーと、大きなプロバイダーシステムや保険会社などのパートナーがやっております。
またHealth 2.0自体も大きなビジネス化のプロジェクトを実行中ということであります。
これは我々の活動です。他のところもやってますけれども、我々Health 2.0がやってるものです。アメリカ政府とも協力しています。ONCはHHSの一部です。それからニューヨークシティーとも協力しています。経済開発公社です。IRB倫理委員会が承認したテクノロジーの治験についても運営しています。ニューヨークシティーが一番多いです。しかしアメリカ全土でやっています。
またボストン小児病院がGecko Health Innovationsと協力しています。こちらは喘息に関するテクノロジーを扱っています。それから小さなクリニックがテキサス南部にあります。また他にも、こういったパートナーシップがニューヨークシティーだけでも30ぐらいあります。
多くのニューヨークでテクノロジーのパートナーシップがありまして、ニューヨークシティーの病院と連携しています。ちょっと秘密を教えます。誰にも言わないでくださいね。この部屋だけです。
来週フィンランドで発表があります。どんなブログラムをやっているか、テックイマージというプログラムです。世界中のテクノロジーの企業がインドに来て、インドの病院と協力していくというプログラムです。
このようなパートナーシップは本当にすばらしいものです。こういったテクノロジーを広げていくという上で非常に重要だと思います。
いろいろビジネスの活動も、テクノロジーの小さな企業と大きな組織の間で行われていることが分かったと思います。他にもいろいろな活動があります。
バイエルグループのGrants4Appsという組織もあります。そしてベルリン、ドイツ、バルセロナ、スペインでも活動しています。そして他にもいろいろな活動が世界中で行われています。
このようなパートナーシップは我々のビジネスの将来だと思います。どうやってテクノロジーを政府、そして大きなヘルスケアの組織、テクノロジーの企業の間で統合していくかということです。関わりたいと関心がある方は、ぜひ私やHealth 2.0のほうに来てください。
それからバイエルは好きなんですけれども、バイエルの真似をしないでください。2人メンバーを取られてしまいました。大きな製薬メーカーのほうが、小さなカンファレンス企業よりもお給料がいいんでしょうね。でもまだ友達です。大丈夫です。心配しないでください。
世界のいくつかのホットスポットの話をしてきました。特にいくつかの国、世界の地域におきまして、この予想以上にいい仕事してるところがあります。非常に小さな規模なのに、非常にいい活動をしているところがあります。
発展途上国でもそうです。2つの小さな国ですけれども、データベースの中にたくさん企業が入っているところがあります。人口は少ないです。日本はその1つではありません。日本は人口も多いですし、少し遅れてるところはありましたが。
こちら日曜日、秋葉原で撮った写真です。日本の人たちが使えるテクノロジーです。秋葉原に行ったら、日本の人たちがテクノロジーが好きだということわかります。すばらしいものがありますので、いい製品をたくさん見ることができました。
イノベーションカルチャーについては、もっと取り組む必要があると思っています。
どこにすばらしいイノベーションカルチャーがあるかといいますと、イスラエルです。小さな国ですけれども、人口はわずか800万人。しかしおもしろいことに、20年前には450万人しかいませんでした。そして多くの移民がいたわけです。それによって、かなり成功してます。dbMotionといった会社を買収しています。
3社、小さなクールなイスラエルの企業を紹介します。まずはタイト。ハードウェアのデバイスの会社でWi-Fiネットワークにつなげることができます。これによって臨床医はバーチャルに訪問して、耳や口の中を見たり、体温測ったり脈を取ったりすることが文字通りできます。
メディセーフ、昨年のアトラクションのピッチコンテストで優勝しました。そして、患者さん、それから介護者の服薬をリマインドするアプリを持っています。Android、iOSで100万のダウンロードがありました。
トリートというのは、自然言語の認識を使ってテキストマイニングをしています。特に患者さんのコミュニティーの世界中の情報のテキストマイニングをしています。そして製薬メーカーに副作用などについて情報を提供しています。薬物の相互作用についても提供しています。
またイスラエルより小さな国。国は大きいんですけども、人口がもっと少ないのがフィンランドです。来週行くんですけれども、500万人の人口です。トナカイの数の方が多いです。
しかし、アドバンテージもあります。まず1つのアドバンテージは、非常に最大手のテクノロジー企業があります。NOKIAです。世界で最大手の携帯電話メーカーでした。しかし、縮小しまして多くのが会社を離れています。そしてスタートアップを作っています。
2つ目のアドバンテージはTEKESという投資ファンドがあります、これは国家の投資ファンドです。スタートアップに投資をしています。ジェトロ、プラス通産相といったところでしょうか。
そしてHealth 2.0カリフォルニアに、今年20社から70人が参加しました。3社紹介します。
Bedditは睡眠をトラッキングする会社。それからヌーナーヘルス。こちらは人工知能のシステムを使って、ガンの患者さんが退院した時に使うものです。カリフォルニアでも、非常にうまくいきました。何か問題があった場合に、患者さんが返答して、自動的に看護師にメッセージがいくようになって治療を受けれるようになっています。
それからユーアップ。非常に新しい企業で、ジェイミーオリバーという有名なイギリスのシェフと協力しています。女性がちょっと生活を毎日変えていくというものです。写真を撮ったりして変えていきます。
小さな国から学べるレッスン、教訓もあります。イノベーションのイーソス、倫理ということです。日本でも始まっていけるんじゃないかと思っています。考えてみてください。
それから最も重要なのはスマックヘルスの使用です。発展途上国では、ケアやドクターにアクセスすることができないようなところです。ヘルシービレジーズということで、Health 2.0でローンチしたチャリティーです。
Physicians InteractiveのCEOドナート・トラムートが始めたものです。メルクが資金提供しています。スマートフォンやiPadを提供しています。テクノロジーが入っています。ケニアのナワーラといった小さな村に送っています。
そして、特に出産に関する情報提供しています。これによって、ビデオで教育を受けて、女性がクリニックで出産をする時に、生後1年間できちんと生きられる新生児の数が増えたということで命を救っているわけです。
それからSmart Vision Labs。ニューヨークで仕事してますけど、元々はハイチで始まりました。そして、iPhoneにつなげて視力を検査します。
同じような会社、MITのメディアラボから来たEyeNetraです。こちらはシステムを構築しました。インドでシステム全体を構築しまして、地方の起業家、医療従事者が視力検査を行って眼鏡を提供するというものです。
多くの眼鏡を買えない、視力検査を受けられない人がいます。安い、安価なアンドロイドのタブレットを使って、こちらのデバイスを彼が構築しました。高い電話かもしれませんけれども、安いものでも大丈夫です。
アンドロイドの電話をつなげて、医療従事者に渡します。起業家です。どんな検査か説明しています。
実際に検査を受けてる人です。結果は電話にもいきますし、バックアップにも入ります。昨年末までに3万人が検査を受けました。そして実際に疾患の診断を受けた人もいます。
そして視力検査をして、眼鏡の提供を受けるというもので、MITのメディアラボからのすばらしい進歩です。
それから最後にもう1つおもしろいのが、モバイルODT。こちらはシンプルにAndroidの電話につなげるものです。こちらは子宮頸がんの検査を行います。
発展途上国の多くでは、看護師が目視で検査をしています。そして少額、1ドルぐらい1回の検査でお金もらっています。しかし目で検査しているので、正確な結果を出すのが難しいです。
こちら100ドルぐらいですけれども、スマートフォンを使って検査を行います。そして子宮頸がんのスクリーニングをします。そして結果を送って、より正確なものを出すことができます。
また電話ベースのデバイスで、イスラエルの会社がアフリカ東部で行っていますモバイルペイメントを使っています。その方が現金を持つよりも安全です。
それからペイメントモジュールがある場合には、起業家は資金調達ができます。そして、また資金を回収して色々なものを払っていくことができます。医療従事者を企業家に変えていくことができます。すばらしいものです。小規模ですけども、すばらしいことをやっている。そして東アフリカで大きなインパクトを与えています。
いろいろなことがHealth 2.0で行なわれている、スマックヘルス、デジタルヘルスで行われていることについて納得していただけたと思います。すでにいろんなことがあります。我々も参加していきたいと思います。
皆さんもぜひパートナーシップでお手伝いいただければと思います。本当にすばらしいと思います。皆さんもインスピレーションを受けて、ぜひ参加していただければと思ってます。
世界中のニーズは、先進国でも、また地方の発展途上国でも非常に大きなニーズがあります。我々全員が、これから10年、このようなテクノロジーを使って人類を助けていくことができると思います。ありがとうございました。
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