2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
石亀一郎(全1記事)
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木下慶彦氏(以下、木下):それでは、続いて宇宙スタートアップの石亀さん、ありがとうございます。最初に自己紹介を簡単にしてもらっていいですか?
石亀一郎氏(以下、石亀):宇宙スタートアップの石亀です。23歳になります。僕は大学1年生のときに、astropreneur.jpという日本初の宇宙ビジネスメディアを立ち上げて、年間100本くらい記事を書いて、Wiredに寄稿、NHKの取材協力とかやらせていただいて、一通り宇宙分野に関して取り組んだ後で、宇宙のプロジェクトをやろうとしたんですけど失敗して、その失敗した経験から、事業経験が足りないということで、仲良くしていたセブンバイツという会社に入らせていただいて。
そこでしばらくバイトとして働いてたんですけど、あるタイミングで、COOにさせていたいだいて。それで事業譲渡の経験を積んだ後に、今、宇宙スタートアップを立ち上げ準備中という状況です。これから新会社を立ち上げるんですけど、3人で立ち上げようと思っています。
木下:宇宙の分野に非常に興味があるということなんですけど、それはいつくらいから興味を持って、ずっとエネルギーが続いているんですか?
石亀:小学3年生のとき、2003年だったと思うんですけど、何万年かに1回の火星大接近があって。そのとき、8500万キロメートルくらいまで続いたんですよ。通常2億キロくらい遠いんですけど。
というときに、僕はずっと天体望遠鏡で眺めてて。ちょうど8月27日に再接近だったんですけど、8月24日とか25日くらいに、それまでただの星にしか見えなかった火星が、火星儀の模様がバッと見えて。
木下:火星儀っていうのがあるんですか!?
石亀:そうなんですよ。それで、東西っていうのは変なんですけど、自転軸に対して左右にバッて、太陽系最大の峡谷、マリネリス峡谷っていうんですけど、それがパッキリ見えて。
で、近づいたんだっていうことを、自分の肌感として知って。要は、それまではただの点にしか見えなかったんですけど、近づいたことによって模様が見えるようになったんですよ。ということで、宇宙は動いてる、生きてるんだという感覚を得て、そこから自分の興味もそこに向き始めました。
日本宇宙少年団というところに入って、しばらく宇宙少年生活を始めて、種子島宇宙センターとかいろいろ行ってるうちに、僕の小学校の卒業文集の最後の寄せ書きはブラックホールについて書いてあるんですけど、「星以外に友達つくれよ」って書かれるくらい、宇宙以外なにも考えていないっていうのを、小学生からずっとやってきた感じですね。
木下:毎日望遠鏡を眺めてたんですか?
石亀:当時は望遠鏡でしたね。僕が最初に興味を持ったのは天文学です。天文学からブラックホールとビックバンが好きになって、宇宙物理学に移って、宇宙物理学者できないと思って、宇宙開発に移ったんです。
木下:なんで宇宙物理学はできないんですか?
石亀:頭がおかしいくらい天才なやつらがやってるので。僕はやっぱり、その結果が好きなわけで、プロセスの解明には興味がなかったんですね。世界が今後どうなっていくのかには興味があったんですけど。
木下:それは何歳くらいのとき?
石亀:小学生時代が天文学者で、中学生時代が宇宙開発と宇宙物理学者で、中学1年生のときに特殊相対性理論の本を買ってきて。あれって幾何学なんですけど。√2がわからなくて、そこで挫折したんですけど。
時間が遅れるっていう話があるじゃないですか。高速に近づいてものすごく速くなると時間が遅れるんですね。その動いている人間の。例えば新幹線とかって、地上にいる人よりも時間が遅れてるんです。そういう部分を計算しようとしたんですけど、それが幾何学で。概念は理解できたんですけど、中学生のときはその分野の計算がわからなくて。
いったんそこで僕の興味は計算ではなくて、抽象化された概念に興味を持つようになって。そこでいったん終わって、宇宙開発に興味を持つようになったんです。そこで一度挫折というか。
木下:それは何年もやってからじゃなくて、もう「これは向いてないな」みたいな?
石亀:そうですね。そこまで情熱を注ぎきれなかったので。
木下:今は毎日ずっとやってることとかってあるんですか?
石亀:宇宙のことばっか考えてるっていうのはありますね。
木下:宇宙のことを考えるっていうのは、何なんですか? どういうアプローチをしたら宇宙と繋がってる感じがするとか。
石亀:とりあえず、毎日月を見ますっていうことと、歩いてたら星を見るっていうのはありますけど、そのフェーズ、フェーズによって僕の宇宙に関するアプローチは違っていて、今は僕が来年月に行くために足りないものは何かっていうのをずっと考えています。
木下:来年月に行くんですか?
石亀:例えばですけど。でもできない、どうしよう、という感じです。
木下:宇宙は、今でこそ注目されてるわけですけど、仲間は昔からいたんですか?
石亀:今回起業するメンバーに関しては、この1年くらいで出会ったメンバーです。
木下:昔は話し合う仲間っていたんですか?
石亀:民間宇宙開発っていう文脈においては、話し合える相手って本当にいなかったんですね。ただ、師匠はいます。師匠はまったく知らない人だと思うんですけど、元々清水建設にいて、今はフリーランスで宇宙のいろいろな調査をNASAから受注したりしてやってる人です。
木下:有名な人?
石亀:全然。本とかは出してるんですけど。その人に、元々断片的だった僕の民間宇宙開発の知識を体系化してもらったというか。
木下:最後なんですけど、最終的に宇宙のビジネスとか、宇宙と関わるっていう意味で、何ができたら石亀さんは前進だったりゴールだと思いますか?
石亀:ある人にバラされてしまったんですけど、僕がいつも言ってることは、「月で国連総会が開かれたら」ゴールだと思います。それは結局、僕は哲学が好きなので、地球の相対化というか、国連総会みたいな、国境というものが無意味化するためには、その首長たちがまったく別の中立国とか、もう国ですらなくて、別の大地に足を踏み入れて、その中で地球についてどうするか考えるっていうことで。
実際に物理的にそういうところに行くべきだと個人的には思っていて。
木下:ガンダムとかは好きなんですか?
石亀:ガンダム、好きですね。
木下:そういう世界観にちょっと近いですよね。
石亀:そうですね。近いとは思います。
木下:はい、それでは宇宙に関してのお話をありがとうございました。
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