2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
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小林:はい。こんな感じでいいですかね。続けて質問というか、トピック的なもの何かありますかね。じゃあそこの女性の方いきましょうか。
質問者:私は今いくつか代表として活動していることがあって、皆さんも代表をされてるじゃないですか。私は代表するってことに結構自信が持てないときがあって、「人をまとめるとかそんな大それたことできないよ」って思ってしまうときがあるんですよ。
でもやらなきゃいけないとか、すごい気持ちが落ち込んでても見せないようにしなきゃとか考えることがあって。皆さんはどうやってそういうものを保ったり、なんかこう自分を発奮させたりしているのかなって思うので、そこのあたりを教えていただきたいです。
小林:とてもいい質問ですね。では、泰蔵さん。
孫:僕もそれ最初のころすごい悩んでたんですよね。やっぱね、代表っていうかトップは全人格的に優れてて、みんなをビシっとまとめなきゃいけないっていう思いがやっぱりあって。「カリスマって何だろう」「僕にカリスマ性とかないわ」みたいな。っていうことをすごい一生懸命。それに押しつぶされてなんかダメになってる、みたいな感じがすごい精神的にあったんですけど。それは僕の尊敬する先輩方とかに聞いたり、色々したし、自分でもすごい実感したんですけどね。代表とかトップってそういう「役割」なんだと。
どういうことかというと、サッカーでいうとゴールキーパーって手を使えるじゃないですか。1人だけ。「すげー」っていうことじゃないじゃない。ゴールキーパーはそういう役割なんで手を使っていいんですっていうことで。ゴールキーパーは手が使えるから他のプレイヤーより優れているってことじゃないでしょ? だからそういう役割を求められてるんだって、その全人格的に皆よりも上に優れていなければいけないとか、弱さを見せちゃいけないとかってことじゃないっていうふうに開き直ったんですよね。
そしたら逆にすごくいい意味でリラックスしたプレイができるようになってね。その結果、役割として「最後の何かが起こったときには、自分がなんとか絶対最後、責任持つ」ってことを言う役割っていう。これをリラックスしてできるようになると、おのずとそれに集中すれば一生懸命やってるっていうことにもなるし、その思いもみんなに伝わってチームも1つにまとまってくるし、みたいなものなので。全てにおいてすぐれた存在でなきゃいけないとかボロを出しちゃいけないとかいうふうに考えるのではなく、役割だというふうに思うぐらいがいいかなと僕は思う。
小林:泰蔵さん、例えば一緒にやってる人がケンカしていなくなっちゃった、あいつと一緒にやりたくないって仲間割れしていなくなっちゃった、そんな経験ってあったりするんですか。
孫:ありますよ。あと揉めてて「どうするんですか」「僕とあいつ、どっちとるんですか!」って。
小林:よくありますよね。
孫:「てか、どうしたらいいと思う?」って逆に返してました。「決めてください」って。「僕に決めろって言うなよ」みたいな。そういう状況作ったの君じゃん、みたいなね。どうしたらいいと思う? みたいな。君の言ってることもよくわかると。彼に聞いてみたけど、彼の言うことも最もだと思ったと。どうしたらいいかなっていうのを逆に2人とも呼んだり個別に話したりいろいろしますけど。
そこ、テクニックとかじゃなくて。そのなんですかね、調整を一生懸命やろう、とか間に入って、とかそういう無理することはやめましたね。自然に。逆に役割と思ってるから、偉いわけじゃないと思ってるんで。例えば新しいサービスの名前とかって根拠ないじゃないですか。こっちのほうが絶対いいとか悪いとかない、ドメインどうするとかね。
それは皆に集まってもらって意見聞きますって。聞きますけど、決めるのは僕だからっていうふうに最初に言っておいて。多数決じゃなくて、みんな意見言ってくださいと。「いいと思ったのを採用したいと思うけど、僕だから」っていうふうにニコニコしながら言うと、ある意味独裁なんだけど、それに関しては。別にだって、それってそういうふうに誰かが決めないと決まらないじゃんって皆わかるから、そういうふうに言うとかね。そういうのは意思決定を必要以上の重さにしないという。僕は割とそういうスタイルですね。
小林:熊谷さんはどうですかね、代表としても。
熊谷:自分がどういうふうにしてるかなって考えたんですけど。まずまったく泰蔵さんと同じで「無理しないこと」がベースです。無理をしないほうがいい。みんな無理するとストレスで精神病になったりとかするから無理をしない。その上で僕は3つ、意識してることがあります。
1つ目は自分のイメージを絶えず持ってるんです。「僕はこういう人になりたいな」ってイメージ。さっきのワタナベくんの回答と同じなんですけど。自分がこうなりたい夢、自分のイメージを持ってる。自分がこういう人でありたい。それはまず1点ですね。
2点目はそのイメージを実現させるために自分自身が絶えず気をつけてることをずっと手帳に毎日書いて、それを繰り返し繰り返し意識づけをしていた。ポジティブシンキングしようとか挨拶は大きい声でしようとか、自分ができていないこと気づいたら、イメージと乖離してることを修正するために、ずっと手帳に書いて毎日毎日意識付けを行なってました。
それから3番目に運動をすごくしてます。これ体が弱ったり筋力弱ったりしてるとネガティブ思考になってしまうと思っていて。僕は運動をすることによって自分をすごいポジティブに持ってきてるんですね。自分を上げるためですけど。人によって、その自分の上げ方って音楽だったりとか、あるいは食べることだったり、人によって色んなやり方あると思うんだけど。これ、三木谷さんとも話したとき同じ意見だったけど、三木谷さんもやっぱり運動が自分を上げるためのスイッチなんですよね。
僕は必ず週2回以上は運動してて、ウエイトトレーニングとかきちんとしてて。ストレッチとか。そうしていると自分自身が自分の体がコントロールできるから、自分の体がコントロールできると精神のコントロールもできるんだよね。だからイメージを持つ。そのイメージと乖離して自分を修正したいことは絶えず意識付けするために書いていた。3番目、運動していた。これが僕の自分自身のコントロールの仕方ですね。
でね、この3つがポイントなんだけど。良く考えてみると組織も同じこと僕していて。僕組織の仲間はこうあるべきだっていうのを明文化して、スピリットベンチャー宣言っていうんですけど。スピリットベンチャー宣言で検索していただくと出てくるからね、皆さん見ていただいたらわかるんだけど。「こういう考え方をしよう」「こういうところを目指そう」って全員で書いて唱和してるんですよ。
幹部はうちのグループは71社、上場企業6社あって、71社ですけど。そこの役員週1回集まってそれを大声で読んでるし。あと今3777人なんですけどね、海外の方もいるんで全員は無理だけど、東京にいる方はほとんど全員集まって、3カ月に1回ミーティングしてるんですね。そのときにも最初15分くらい2千何百人とかがそれを読んでるし。あと各部署必ずそれを週何回か読んでるんですよ。
だからいわゆる価値観っていうのがそのこと。入社のときに読んでから入社いただいてるんですね。僕たちの価値観これなんで、これ一緒にできる方だけ集まってくださいって。その1つの価値観に人が集ってるから、実はあんまストレスないんですよ。いつ何時もみんな同じところ見てるんで、僕一緒にいる人とあんまり方針の違いとかがないから、みんな同じほう見てる、全速力で走ってるんで、ほとんど一緒にいてストレス何もないんですよね。
最初からそうだったかっていうとそうじゃないんだけど、今はそうなってるんで、あんまりそのさっきのご質問にあったように、悩んだりとか自分がトップとしてどうしたらいいかとか、いろいろ考えることがおありになるんですね。僕あまりないんですよ。1点見て、みんな同じ(方向に)向かって走ってるんで。
だから3つのうちの2番目、書いて自分を律するっていったよね。みんな書いて全員にそれを共有することで組織ってスピードも上がるし、あんまりストレスもなくなるんだと思うんですよね。自信も持てると思うんですね。悩むこと減ってくる。だから組織のトップだったら、みんなと価値観を明文化して共有したほうがいいよね。ていうことでご質問の回答になったでしょうか。
質問者:ありがとうございます。
小林:岩瀬さんどうですか。
岩瀬:そうですね、泰蔵さんが「役割」って言われたこと、僕も全く同じだと思っていて。僕は今出口が会長で、あと役員4人いるんですけど。2人は60歳ぐらいの、1人は金融庁のすごい偉かった人で。でもう1人も日本生命のずっと長かった人で。もう1人50歳のマーケティングの専門家で。年下の1人の33、4歳のCFOだけなんですよ。そう考えると泰蔵さん言われたように、僕のほうが仕事できるとか保険詳しいとかそういうわけじゃなくて、1つの役割、シンボルとか役割だと思ってるんですね。そう考えると役割を演じるっていうことが大事で。
例えば会議とか聞いてて、冴えないアイディアとか出たとき言いたいこといっぱい出てくるんですけど、そのときに「言いたいことを言う」んじゃなくて「言うべきことを言う」っていうのはすごい考えて。今だから「厳しく言うパターンと優しく言うパターンがあるな」とか、「たくさん言うのとちょっと言うのとあるな」とか。この人たちにこの状況で何を言ったら1番結果を出せるんだろうって言うのをすごい考えて言うんですね。
なので素の自分でもあるんですけど、ある種やっぱり演じなきゃいけないことあるなと思っていて。それは例えば僕、結構プライベートではダラダラしていて、家でも週末ゴロゴロしてたりして。実家帰ると母親に「なんでこんなダラダラしている人が仕事できるのかわからない」って言われるくらい、時間もちょっと遅れたり、だらしないんですけど、会社行くときはビシっとして、会社はみんな服装自由なんですけど、自分はきちんとしていようと思って、スーツ着てネクタイしていくとか。それも含めて、求められてる役割を果たすっていうことが大事なので。
僕も実はこう、リーダーってやったことなくて。ずっと2番とか副社長とか副、副、副で初リーダーっぽいポジションなんですけど。なんかそういうこと気を付けています。自分のありのままの良さも出し、残しつつも、果たすべき役割を演じるっていうと言葉悪いですけど、果たすべき役割を果たそうとしています。
孫:マネジメントのスタイルっていろいろ人それぞれだと思うんです。だから今日、今この話の中でもいろいろあって僕「なるほど」って熊谷さんのお話から思ったこともあったし、取り入れようと思ったこともあるけど。でも僕は僕の個性で組み立てようと思うんですよね。だからあなたの個性でなんかいいと思ったものをどんどん取り入れて自分なりのスタイルを作ればいいんだと思いますよ。
質問者:ありがとうございました。
小林:じゃあ次のトピック移りたいと思います。彼いきましょうかね。
質問者:お聞きしたいことは、皆さん企業の上のほうの立場にいらっしゃって、いろんな僕たちが見えないような世界を見てると思いますけど、グローバル、世界的な規模で見たときとか、自分個人の目線じゃなくて会社の上のポジションから見たときに、どういう問題点が見えているか教えていただきたいです。
熊谷:組織っていうのは僕いつも言うんだけど、問題の巣なんですよ。「組織って問題の巣である」と。で、問題がない組織っていうのは目標がないか、管理者そのものが問題か、いずれかである。これは僕たちのスピリットベンチャー宣言の中に書いてある言葉なんです。
目標を持ってると、必ず、さっき泰蔵さんおっしゃったように、99.9%上手くいかないのね。だから問題だらけなんですよ。でも問題がない組織もあるの。それっていうのは目標がないから絶えず逃げていっちゃうんで、問題ないんですよ。あとは管理者がアホなのかどっちか。だから学生じゃなくて僕らトップだから、問題だらけだよなって全員思ってると思う。そういうものなんですね。
たぶんですね、あなたも高い目標設定とか夢を持っていれば、自分の人生問題だらけのはずですよ。あなたの問題は、たぶんそこが見えてるかどうかってこと。
質問者:ありがとうございます。
小林:このトピックに関してなんかあります? 泰蔵さんとか。
孫:僕はいつも言っていることなんですけど、起業家とか事業家って会社をゼロから自分で登記してなんかやるってことじゃなくて、なにか新しい、なにか自分が気が付いた社会の大きな問題みたいなものを「こうやって解決できるんじゃないか」っていうものを作りだして、生み出して実現していく人のことを言うんだと思っているんですね。会社を作る作らないっていうのは手段に過ぎないので、それ自体は関係ない。それは研究室にいたって、NPOにいたって、その行政にいたって、そういう行為はできるわけですよ。
自分から問題を発見して、自分からその解決策を見出して、自分からそれの実現のために働きかけて、いろんな人を巻き込んでいって本当にそれを叶えてしまう、実現してしまうっていう行為の中では、僕は問題意識はたくさん持っていてね。
そういうことはいっぱい書き留めてるんですけど。これをどれから、いつ、どうやってやってやろうかというふうに思ってるんで、それはいっぱいあります。それ言い出すと説明に一晩中ぐらいかかったりするくらいだけど。
そういうふうに思う意識っていうのは、まさに視野の広さっていうか。いろんなところに出かけて行って見ていけば、社会は問題だらけだからやることいっぱい。その中で自分がこれだって思うものを見つけてやっていくってことなんだと思いますね。
ドコモさんがスポンサーしてるTBSだったかな、『夢の扉』っていう番組が日曜日の夕方にやっているんだけど、あれが僕すごい好きな番組でね。いろんな分野の人がすごい人類の問題を解決すべく、特にテクノロジーとかバイオとか含めて、すごいテクノロジーの研究者が多いんだけど、それが開発されたら画期的に人類の大きな問題が解決するとかね。
iPS細胞とかもそうだけど。もう10年か20年したらハゲはいなくなるとかいう、「マジか!?」みたいな。「スポンサーしたい!」みたいな(笑)。そういうだから、本当に人類の色んな問題を解決するようなことやっている人たちがいる。ああいうの見ると、自分の中にスイッチが入るようなものが見つかるかもね。
岩瀬:冒頭の質問で、個人の問題と、また世界の問題みたいな、知りたいっていう意図もあったと思うんですけど。ある人がこういうふうに言ってて「なるほどな」と思ったんですね。「今の若者は人類の歴史上、もっとも情報を持っていて、それを生かす技術も持っていて、最も恵まれていて力を持っている世代である」ってそういうこと言ってたんですね。
たとえばYouTubeってなかったんですよ、昔。当たり前なんですけど。僕らの頃なんかインターネットもあったかないかくらいで。今、なんでも見れるじゃないですか。なので、上のほうにいる目線と学生さんである皆さんの目線がどんどん近づいていける可能性を持っているなと思って。
僕はダボス会議っていうのに行っていて、世界のトップの人たちが集まるんですけど、ダボス会議はウェブ中継とかされてるんですよ。例えばTEDみたいなのもあるし。実は、努力すればいくらでもその視野を高めて広げることができる時代なんだなと。それは僕らのころはできなくて、皆さんはそういう意味ですごく恵まれているんだなっていうのは再認識されたほうがいいし、使い方次第でいくらでもできると思うので。とりあえずYouTubeでダボス会議とTEDを見まくれば、目線はそうとう高くなるんじゃないですかね。
質問者:はい。ありがとうございます。
小林:続けてトピック、あ、彼何回も上げてますね。
質問者:先ほどのチームとか組織での活動というトピックに絡めて、ひとつ質問なんですけど。ドレーパーユニバーシティーのウインターセッション、1月20日からのやつに参加する予定で。多分その場でいろんな世界各国の起業家を目指してる人たちとチーム組んで、ビジネスとかを考えたりすると思うんですけど。
その中でしっかりと自分の価値を出していきたいなと、しっかりとチームに貢献していきたいなと思っていて。質問ですが、世界各国の人たちとチーム組んでビジネスするときに皆さんが価値を出すために意識しておられることがあれば教えていただきたいです。
小林:岩瀬さんですかね。こういうのは。
孫:それは自分でその場で一生懸命考えるってことだよね。なんかいろいろ「ハックみたいなものってないんですか」って昨日も実はIVSのセッションの中であったんですけど。世界で勝ち抜ける人材になるにはどういうことを意識するべきですか、みたいなね。なんかそういうハックみたいなティップスみたいなね。どんなものがあるんでしょうかって。
やっぱり当然聞きたくなるというのも気持ちとしてよくわかるんだけど、そんなのないっていう。そんなテクニックとか「こういうふうにすればいいんだよ」みたいなのがあるんだったら、皆やっとるわいって話で。
それはケースバイケースだったり、そのケースに対して僕はこうしたほうがいいと思うし、熊谷さんはたぶん違うやり方をされるだろうし、岩瀬さんも小林くんもみんな違うやり方やるんですよね。だから、なんか絶対的な正解っていうのはないんですよ。
それがなんかあるんじゃないかと思ってそれに頼りたいっていう思いが、その質問の裏にはあると思うんですよ。でもね、ないのよやっぱり。そんなの。自分で編み出していくしかないんですね。だからそういう上手くやる方法とか、ノウハウとか、テクニックとか、ティップスとかハックとか、そういうふうな発想はやめたほうがいいね。数学の答案じゃないんで。
岩瀬:完全に同意で。ただひとつ心構えみたいなので、僕初めてアメリカ行ったときとかダボス行ったとき、だんだん身についてきた心構えがあって。「人間はどこ行っても大して変わらないな」っていうのと「僕らはそれなりに日本人世界で十二分に通用するな」って自信みたいなもの。
外人に囲まれて英語でワッと言われるとなんかすごい気がしちゃうし、自分ってまだ大したことないしって思うかもしれないですけど、全然そんなことなくて。堂々と胸を張っていれば、皆さんのレベルって別に世界中のどこの国行っても大して変わらないんですよ。別にアメリカ人って大したことないし。
なんか負けないというか、気持ちの面で堂々としているっていうことが、僕は割と最初ちょっとモジモジしていたんですけど、僕でも。意外と最初に留学したときとか、最初にダボスに行ったときとか、大きい会社の偉い人ばっかりなんで。
だけど気づいたのは肩書きとか実績とかじゃなくて、自分自身がどれだけ考えがしっかりしてるとか行動するかだけで評価されるので。そういう意味でいろんなことに惑わされるというか、ひるまず堂々と自信持ってもがきながらやるっていうことだけですかね。
小林:そうですね。ちなみに英語ってどれくらいできるんですか?
質問者:英語はオーストラリアで1年半くらい働いていて、けっこうできると。
小林:けっこうできるんですか。いいですね。僕自身の経験でいきますと、僕の経歴とか全く興味ないと思うんですけども。アメリカ、米系の経営コンサルティング会社のアーサー・D・リトルに3年ほどいまして。研修がなんとマイアミとかだったんですよ。研修で50人とか若手が行くじゃないですか。僕英語ほとんどできなかったんで、もう衝撃ですよね。
チーム無理矢理組まされるんですけど、ほとんど何も発言できない。話してる内容が、そんな大した話してないんだけど、言葉が通じないだけで、なにも貢献もなくて「こいつバカじゃないか」って思われて無視されて、無視してるかどうかもわからなくて。少なくとも僕は無視されてると思うんですね。すごいそのときの経験はトラウマで、そのあと英語ほとんど勉強してなくて、30歳に突入して英語勉強するように今なったんですけど。
9月にドイツで今度合宿があって、合宿ってのは僕らのパートナーのVCファンドとかいろいろあって、ブラジルとかアメリカとかヨーロッパとかロシアとかファンドのパートナーが集まる合宿なんですけど。僕、意外と発言できるよってふうになっていて。意外と自信深めたんですけど、何でそんなふうになったのかって思ったら、意外に相手が聞いたことに「僕こう思うよ」って。
例えばこのビジネス、例えばワインのEコマースがあるんだけど、ドイツでやってるんだけど「日本はワインのEコマースどうなの」って。「いやあ大したことないよ」みたいな話をいろいろしながら意見交換できるじゃないですか。ですから、相手の質問に対してしっかり答えるとか。「こういう僕らイベントやってるんで、こんな活動するとファンドとしても知名度あがっていいぞ」みたいな話すると「すげえな」って話になるんで。
そんなことすると、非常に相手が認めてくれる部分があって、そうすると非常にスムーズになって、ギブアンドテイクじゃないけど、色んなものが、やると認めてくれて、進むようになるのかなっていうふうに、本当に海外だと特に思いますね。
岩瀬:ティップスぽいこと言うと、泰蔵さんに怒られちゃうんですけど。1つだけありまして。グループにどういう人がいて、グループの中の自分の役割っていうか立ち位置ってどういうのだって、日本人ひとりだったら日本ネタを話せばいいし、年上の人がいるんだったら若者視点でやればいいし、なんかそのグループの中のダイナミクスってある気がするんですね。
ひと月くらい前にダボス関係でいろんな人が集まって。僕は年金問題の将来を考える委員会みたいなのに入れられたんですね。北欧の人とかアメリカの人とか南米の人とかいろんな人がいて。そうすると彼らのほうが専門家なんで語れないんですけど、僕は語れることは2つあるなと思って。
1つは日本は高齢化が1番進んでるんで日本の話をすると。あとは若者目線でテクノロジーとかそういうののかけ合わせができたらなって思って。クラウドワークスの話なんですよ。クラウドワークスって会社があるんですけど、(社長の)吉田さんに高齢者の方を使ってますって話を聞いていたので、要するにそういう形で定年の年齢を延長するっていう文脈で、正社員で居続けなくても、そういうプラットフォームで働いて、年金足りない部分を稼いでいる人がいるみたいな話をしました。
僕以外の人はみんなかなりのベテランのおじさんおばさんばっかりだったので、そこでは自分の立ち位置は「日本人」「若者」っていうので何か言ったら役に立つかな? と思ったので、メンバー構成と、どういうテーマかっていうので多少準備できるかも。
小林:ちなみにこれ(このセッション)も4人のチームなんですよね。さっき打ち合わせで孫泰蔵さんは「僕はお笑い担当」って。
孫:「お笑い担当にはならないで今日はやるよ」っていうふうに僕は言ったんですけどね(笑)。
小林:これもチームじゃないですけど、例えば熊谷さんが言った発言受けて、岩瀬さんがこう発言するとか。好き勝手に言ってるとまとまらないじゃないですか。こういうセッションとかも。やっぱこういう形で健全に意見を発展させていくって常にグループで求められるし、そのほうがみんないいと思いますよね。ひとりでじゃなくて、みんなで知恵っていうか意見出し合って学ぶっていうのが大きいと思うんですよ。
自分を成長させたい、新しい自分を見つけたい。機会見つけたいって。ここにいる登壇してる方ってそう思ってるんですね。だから自分の言ってることを言う事だけじゃなくて、登壇者から学びたいっていう。自分が言った意見が正しいかとか聞きたいかとか、人の意見を聞きたいとか必ずあるので、そういったところを常にディスカッションしながら上に、全体で高めていくっていうのが非常にいいんじゃないですかね。
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