2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
Stanford Graduate School of Business Elizabeth Holmes: Theranos: Transforming Healthcare by Embracing Failure(全2記事)
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司会:少し話題を変えましょうか。バックステージで、シリコンバレーの状況全般と、上級管理職に女性が驚くほど少ないことについて話しましたよね。
エリザベス・ホームズ氏(以下、ホームズ):ええ。
司会:特に科学技術分野においてそうですね。これまで、ジェンダーが役割を果たしたとは思わないと主張されていますが、でも実際にはジェンダー格差があります。私がここスタンフォードに来て10年になりますが、どうしてあなたは違うのか、どうして格差があるのか、それを是正するためにはどうしたらいいとお考えなのでしょうか。ぜひお聞きしたい。
ホームズ:それは幼児期に遡るでしょう。このことについて、私は生涯できる限りのことをしていきたいと思います。「もちろん、女の子でもできる」「科学は英語より難しいわけじゃない」「女性だって数十億ドル規模のテクノロジー会社の創業者兼CEOになるべきよ」と、少女たちに伝える時間を持つつもりです。
そのようなロールモデルを創り出すことが本当に必要です。多くの場所で様々な条件付けがありますが、そのような考え方をシフトさせることができればと思います。このことについてガールスカウトの代表と話をしたことがあります。
彼女はプログラムの卒業生総代を部屋に全員集めて「さあ、テクノロジー業界でリーダーになると思う人は手を挙げて」と言ったら、少女たちはひとりも手を挙げなかったそうです。クラスの総代ですよ。ショックを受けたと言っていました。なぜなのかずっと考えたそうです。
それで浮かんだのは、自分たちがその立場に就いていることをイメージできるようなロールモデルが不足しているということでした。それをごく幼い時期に変えることができれば、考え方ももっと変わるでしょう。
私にとって、それは私が今していることですよね。結果を生み出すこと、行動を起こすことでもあります。少女たちに、「あなたたちもこうしなさい」と示すこと。私にも変化を生むお手伝いができればと思います。
司会:では、あなたの場合異なっていたのは、ご両親や先生その他人生で出会った人々からの影響で、あなたは幼い頃から興味を植え付けられたということですね。
ホームズ:その通りです。同様に大事なのは「私にはそれはできない」とか、「それはすべきでない」いう影響につぶされなかったことです。
司会:それはすばらしい。おっしゃった通り、セラノス社は今や数十億ドル規模のテクノロジー企業になりました。すてきな響きがありますね。明らかに成功を収めたのですが、その成功が会社にもたらしたものは何でしょう。そしてどうやってその成功を管理していますか。「今にも失敗するかもしれない」から「ぜったい成功できる」段階に至った訳ですが、その変遷についてはどうですか。
ホームズ:そうですね。私にとって、利益や評価額は全く重要ではありませんでした。それについて考えるのは非常にまずい兆候だと思います。わが社にとっての成功とは、ウォルグリーン(アメリカを代表する薬局チェーンの1つ)にあるわが社の「ウェルネスセンター」のひとつに初めて行った日を思い出します。
そこでわが社がサービスを行っているのですが、ひとりのガン患者の腕の静脈が、治療の過程ですっかり破壊されてしまったのを見ました。彼女は初めて手掌での採血で検査を受けることができたのです。彼女はうれしさのあまり泣き出しました。
その日、私は家まで車を走らせながら、わが社のサービスでひとりの人の人生が向上したという事実について考えていました。それがわが社にとっての成功なのです。毎日、それをますます多くの人々に対して、何度も繰り返しできること、それが今のわが社にとっての成功です。
それは私たちのチームにとってとても強力な動機となっています。会社における役割がなんであれ、その日自分がしたことが、人々の生活の向上に直接貢献していることが社員にもわかるようになってきたからです。そのことによってすごく弾みがつきました。そのおかげで、私たちはますます熱心に仕事に取り組もうと思うようになりました。それの積み重ねです。
司会:そのモチベーションと、患者が製品の恩恵を受けたことに加えて、まだたくさんすることがありますね。
ホームズ:それはそうですね。
司会:たくさんのウォルグリーン内店を展開していらっしゃいますね。ウォルグリーンは8,000店ありますが、セラノス社の製品をたくさん見かけるようになりました。
でも、セラノス社が評価の点で予想をはるかに上回ったと考える人がたくさんいます。こういった期待にどう応えるおつもりですか。今後数年間で達成すべき大きなマイルストーンとは何でしょうか。そして、それをどうチームとともに取り組んでいらっしゃいますか。
ホームズ:繰り返しになりますが、私は評価額が成功の尺度だとは考えていません。それは私たちの使命とは関係ないからです。私たちが期待しているのは誰かの役に立つことで、それができれば素晴らしいでしょう。
そして、私たちはあらゆる分野において優秀さを実現したかどうかです。「完璧さの追求」とはよく言いますが、私はいつも自分たちのするあらゆることに対する「追求の完璧さ」だと考えます。私たちはその優秀さの水準を実現したのだろうかと。
ですから私たちがチームで取り組んでいるのは、あらゆる段階で私たちの仕事の質にアプローチする方法を体現する組織を作ることです。なぜなら、そうすることによって事業を拡大できる土台が築かれるからです。
その水準が実現できたとわからない限り、事業を拡大することはありません。そのようにして組織を築くことが、社内から非常に熱心に宣伝する理由のひとつなのです。社員がそういった価値を受入れているのですから。それで、直属の部下の仕事ができるだけでなく、そうしたことを受け入れるリーダーを持つことになるのです。
司会:会社を経営し、リーダーシップをとると言えば、あなたは創業者から、大企業──学部長が従業員数500人とおっしゃいましたが、今はそれ以上ですよね──大企業のCEOとなった選ばれた少数のひとりです。
創業するのと経営するのは異なるスキルセットが必要だと思いますが、どのようにしてそれぞれに必要なスキルを身につけたのでしょう。そして、どうやってセラノスを小さな組織から大企業へ、大きなスタートアップへと育て上げたのでしょう。
ホームズ:ええ。できればずっとスタートアップでいたいと思っていますが。光栄にも私の周りには非常に優秀な人々がいました。それに加えて、思い切って飛び込んでやってみることで自分の経験を積む、というのが、私のこれまでのあらゆることに対するアプローチです。正しくやる方法を考え出そうと思ったら、本気になって取り組んで、何度も失敗する、の繰り返ししかないと思うのです。
司会:あなたは素晴らしいアドバイスをたくさんお持ちですが、セラノス社の重役会もユニークな方ばかりで、明らかに経験豊富な方々ですね。前閣僚3名と、元上院議員2名、軍の幹部が数名と、シリコンバレーでは非常に珍しい顔ぶれです。なぜこの方々をセラノス社の取締役に選ばれたのですか。そしてあなたがこの方々から主に学んだことは何でしょう?
ホームズ:主に学んだことをお話ししようと思ったら、相当長くかかります(笑)。光栄にも、非常に異なる立場の方々と働かせていただいております。これらの方々と知り合い、会社に参加するようお願いしました。
取締役会はとことん考え抜く上で非常に戦略的な役割を果たしています。例えば、保健医療制度の経済学を変えるために、どうやってこのような解決策を活用するのか、というふうに。優秀で、戦略的な考えのできる方ばかりですので、参加していただいたことは本当に光栄でした。
司会:ヘンリー・キッシンジャーやジョージ・ショルツと同じ部屋にいて、保健医療制度の将来について語っているところを想像しています。このような方々から助言をもらうのは興味深い経験でしょうね。取締役会以外からのアドバイスといえば、今までもらった最良のアドバイスを教えていただけますか。
ホームズ:情熱を見つけるということについては、ウィンストン・チャーチルの「決してあきらめるな、絶対に、絶対に、絶対にだ」という言葉がよく表していると思います。それから誰かから「想像できれば、実現できる」(ウィリアム・アーサー・ウォードの言葉)と言われたことがありましたが、それは事実だと思います。
司会:質疑応答に移る前の最後の質問です。弱冠30歳であなたは非常に多くのことを成し遂げました。私たちなら全人生をかけて実現できればと思うほどです。もちろん、まだすることはあるでしょうし、仕事が終わったわけでもないでしょう。でも、あなたの遺産が続いていくことについてどう思われますか。会社は、そしてあなたはこれから何をされますか。ここまで来た今、さらなる目標を設定されていますか。
ホームズ:全ての人が腕に注射針を突き刺すことなしに検査を受けられるようになって、そして保健医療において早期発見が標準になる世界を実現できて初めて、私たちは成功を収めたと考えるでしょう。ですから、私たちはようやくスタート地点に立ったばかりです。
司会:ありがとうございます。それでは質疑応答に移ります。それではダノイさんからのTwitterでの質問から始めましょう。MBA1年生からの質問です。「若い、初めてのCEOとして、セラノス社内外で出会ったチャレンジとは何でしょうか」。
ホームズ:チャレンジですか? 私が出会わなかったチャレンジについて思い出そうとしているのですが。これまでしてきた中で、容易なものなどありませんでした。私たちがしてきたことには、どれも信じられないほど一生懸命働いて、本気で取り組んで、何度も失敗することが必要でした。チャレンジのない仕事を求めているのなら、この仕事はするべきではないでしょう。チャレンジがない分野なんてないと思います。
司会:では、次に行きましょう。右側の方、立って自己紹介をお願いします。
質問者:アダム・ゴールドと言います。医師と既存の保健インフラについてお尋ねします。医師にかかって検査を受けるだけでもすごく複雑です。先ほど、医師から検査を受けるように言われても患者の60パーセントは検査を受けないとおっしゃいましたが、法的にも、政治的にも、もっとも複雑な制度のひとつである保健医療制度をどうやって改革できるのでしょうか。テクノロジーは画期的なものかもしれませんが、実際どうやって患者が検査を受けられるようにするのでしょうか。
ホームズ:そうですね。私は保健医療における課題への解答は個人であると信じています。そう強く感じている理由のひとつが、人々が自分の体についての情報にアクセスすることを違法にすることはできないという事実です。
人々が自分たちについての情報を理解することさえできなければ、どうやって自分の人生の変え方を、結果を変えることができるような方法を、理解できるのでしょうか。いつもお話ししているのですが、これらの病気の多く、例えば保健医療制度の20パーセントを2型糖尿病が占めているのに、この国には8,000万人の糖尿病予備軍がいて、90パーセントの人がそのことを知らないのです。
2型糖尿病は生活スタイルと食生活を変えることで治療可能です。ですから、個人レベルで取り組むことができれば、医師との相互交流をもっと実用的なものにできるのです。例えば、医師が検査データを持っていなければ、すぐに実施可能ではないですからね。
ですからわが社のアプローチは、個人へのアクセスを促進するために必要なことは何でもするというものです。その中には価格設定を全く新しくすることも含まれるでしょう。検査費用に関する透明性を高めることも、です。
というのも、人々はこれまで検査を受ける経済的余裕がありませんでした。検査を受けるのに数千ドルかかりました。それを変えれば、取り組みを促し、それによって理解が促され、すぐに実施可能な意思決定へとつながるのです。
司会:今の質問への補足ですが、糖尿病には健康的な食生活や、運動、健康的な生活スタイルが有効であり、こういったことをしなければ糖尿病になることは多くの人が理解しています。セラノス社の製品でこういった行動を変えられると思いますか。
人々はそういう情報は持っているわけです。貴社の製品で実際にこのような行動を有意義に変えることができると思いますか、それとも実現する過程の第一歩に過ぎないのでしょうか。
ホームズ:私はそういう多くの人々と長い時間を過ごしてきました。「減量するために○○をすればいいですよ」と言うことはできますが、検査報告書を見せて、例えば重い糖尿病にかかり合併症を発症した人や心臓病にかかった人の検査報告書を見せて、今、自分がどの状態にあるのかを示すのとでは、全く違った話になるでしょう。
人々が実際に医学的な観点から検査データを見るとき、それは非常に強力な行動を変える動機付けになるでしょう。それで恐怖を感じる人々もいますが、時にはその恐怖が変化を促すことになるのです。「そんなことは気にしない。私は自分のしたいように生きる」と考える人々もいますし、そうする権利があります。
でも、人々にはその情報を得たいと思った時に得る権利もあるのです。もしもそれによって、自分たちの人生を変えるような変化を促すとしたら、その人は今の保健医療制度において変化を起こすひとりとなるわけです。
質問者:こんにちは。ナディア・ローソンと言います。私がお尋ねしたいのは特にコストに関することです。貴社のテクノロジーを使って発展途上国における保健医療を変えることについてはどうお考えですか。
ホームズ:それはわが社にとって非常に大事なことです。確立したインフラがあまりないような場所において、そのインフラ不足を飛び越えてわが社の最先端技術を利用できるようにする大きなチャンスがあると思っています。
そのような環境において営業できるようにするためには、価格設定がひとつの方法だと思います。ですからわが社は利用しやすいように、積極的に検査費用を下げています。アメリカだけでなく、国際的にも本当に基本的な保健医療を必要としている人々に届くように、常に価格を下げようと必死に努力しています。
司会:では、Twitterからの質問に戻りましょう。
質問者:あなたは人々の生命への権利と保健医療を受ける権利について非常にオープンですが、そのことがあなたの考えの原動力となったのでしょうか。
ホームズ:その世界観は、その権利を否定されることがどういうことかを見たことに由来します。例えば、アメリカでは昨年半ば頃まで多くの州において、たとえ医師が患者に検査を命じたとしても、患者にとっては医師に命じられた自分の検査結果のコピーをもらうことは違法でしたよね。
それなのに自分自身の保健医療と、自分自身の保健医療の結果の責任を負わされるのです。それは無理というものです。この情報が重要なのは、発病初期の段階で検査が利用できれば、結果を恒久的に変えるために、できることがあるのです。
もしもそれを否定されれば、それはアメリカの保健医療制度のより大きな問題の証であるだけでなく、寿命よりも早く亡くならなくてはならないことを意味するのです。寿命よりも早く亡くならなくてもいいような世界を築くことができること、それが私の原動力となっています。
司会:会場の後ろのほうにもひとりいらっしゃいますね。
質問者:こんにちは。スタンフォードの1年生でジェリーといいます。ここを中退されたときには、社会に出て自分のしたいことをするためのスキルや能力を持っているように感じたとおっしゃいましたが、そう思ったときにあなたが持っていた資産とは何か、ハードスキル(技術的能力)でもソフトスキル(対人能力)でもリソースでもいいので教えていただけますか。
ホームズ:起業に必要なスキルのチェックリストがあって、それをクリアしたら準備オーケーというようなものを定義できるかどうかはわかりません。私が何をするつもりなのか、人生で何を成し遂げたいのかがわかったほうが実現しやすいと思うんです。
それがわかって、自分が大好きなことを見つけたら、それをしに行きますよね、それに専念しますよね。私はそれを見つけて、ここスタンフォード大のエンジニアリングプログラムを通じて、起業の仕方を考えるために十分な知識を持つことができる、素晴らしい機会がありました。それで私は起業したのです。
司会:10年後にはジェリーも起業して、ここでスピーチをしているかもしれませんね。さて、後ろのほうから質問があるようです。
質問者:お話をありがとうございました。僕はMBAの1年目です。医学論文で議論になっていることについてお尋ねします。手掌での採血から通常の採血と同様に正確にデータが得られるか、また、前に進む企業が直面しなければならない導入や規制に関することです。あなたのヴィジョンを取り入れるために、セラノス社にとっての次の最大の障壁は何だと考えますか。
ホームズ:そうですね。このことについて医学論文で議論があるわけではなく、他の検査会社から議論があるのです(笑)。これはとても簡単なことです。手掌での採血をして結果が一致しているかを見るわけです。
わが社は検査の際に必ずこれをして、それに応じて毎回の検査の実証性を確認しています。そしてこの検査を毎回FDA(食品医薬品局)に提出することに決めました。検査会社がこのようなことをしたのは初めてだったので、今非常に議論を呼んでいるのです。
現在検討されている検査会社への規制の変更を考えるというより、私がこのことに関していつも考えるのは、もしも私の母がセラノス社を通じて検査を受けるとして──実際そうしていますが──母の担当医師に届けられる検査結果が毎回正しいものであることを知りたいのです。
それを知るためには非常に広範な臨床研究をする必要があり、その研究しなければならないのなら、そのデータをFDAに提出してはいけないことはないでしょう。私たちはそうしているのですが、それは小仕事ではありません。大変な量の作業ですし、お金も相当かかります。でもそれが正しいことなのです。
実際、そのようなデータがなければ、検査の質について同じレベルの理解が得られないのです。ですからそれはわが社にとって非常に重要なことで、わが社のリソースを大量に注ぎ込んでおり、わが社にとっての課題というよりもむしろコミットメントだと見なしています。
わが社の使命の重要な要素は、突き詰めるとすぐに使用可能な情報です。その情報も品質の水準を実現していなければ使用できません。前進するために、セラノス社は恐らく一定期間はそれに投資することになるでしょう。常にますます多くの検査を行っているので、このようなことをしたのは初めてだと思いますが、わが社はそうしています。
司会:それでは右側の方、どうぞ。
質問者:こんにちは。クラーク・ダニエルと言います。自分が19歳か20歳でスタンフォード大学を中途退学することを想像しています。もう少し詳細に教えていただきたいのですが、検査方法を変えたいと思ったときはどうしたら良いかわからなかったのでしょうか、それをするための何らかの科学的根拠があったのでしょうか、それとも退学して起業するときには本格的な製品ができていたのでしょうか。中途退学して起業する決断をしたときに、どの段階にあったのでしょう。
ホームズ:なんとしても保健医療制度において早期発見を実現することに人生を捧げたいと悟ったのはかなり早い段階でした。それに役立つような技術の特許を申請しましたが、完成品どころか、完成品とはほど遠いものさえもありませんでした。どうしたらよいか全くわからないことがたくさんありましたが、実行できるはずだということはわかっていました。
質問者:こんにちは。ケリーといいます。セラノス社について別の側面についてお尋ねします。顧客サービスの面についてはどのように対応していますか。コールセンターを持っているとか、チームがあるとか、それともウォルグリーンが代わりに対応しているのでしょうか。
ホームズ:自社で対応しています。事業にとって大切なことですから。わが社が提供できるその経験やサービスの水準が人々にとってとても重要なのです。私たちが作っている組織ですが、先ほど優秀さについてお話ししましたよね。検査のプロセスへとつながる人々の能力の中で、個人の取り組みを実現したいと思っていますが、そのためにも顧客サービスにおける優秀さは欠かせません。ですから、簡単な仕事ではありませんが、他のことと同じぐらい大切だと思っています。
司会:最後の質問になります。
質問者:MBA2年目のローレン・ファロンです。この仕事に専念できるように人生設計をしたとおっしゃいました。自己管理の方法や、そのような人生設計をするために取った手段を教えていただけますか。
ホームズ:もちろんです。その点に関して私はちょっと極端かもしれません(笑)。つまり、私は文字通り週7日働いています。週7日出社しています。会社を起業した日からそれを続けています。一度も休暇を取ったことがありませんし、取りたいとも思いませんでした。
休暇よりも今している仕事をしたいと思うし、今の時点では、会社の使命に関わる人々とのみ付き合っているからです。短時間の睡眠で足りるよう訓練してきましたし、常にできる限りエネルギーを摂取できるようなものを食べたりなど、自分の持てるものを全てこれに注ぎ込めるようにしているのです。
司会:私も起業したいので、あなたの食生活を広めましょうか(笑)。
ホームズ:絶対はやらないと思うけれど(笑)。
司会:厳しいですからね(ホームズ氏は完全菜食主義者として知られている)。残り2、3分で最後の質問をします。ここ、スタンフォードビジネススクールに入るために私たち全員が答えなければならなかった質問で、答えは簡単かもしれないですが。あなたにとって最も大切なことは何でしょう。そしてそれはなぜでしょうか。
ホームズ:そうですね(笑)。それは私たちの使命です。世界における変革を見ることができること。そして、あらゆる人々の人生にとって非常に根本的なものを変革することによって、この世界をもっと良い場所にして去ることができることでしょうか。
それは、つまり長生きできるための、生きる可能性のある人生を生きるための情報を入手できる能力ですが、多くの人にはそれができないのです。物事を変えられるようになるまでそれがわからないから。
司会:「View from the Top」にお越しいただきありがとうございました。
(会場拍手)
ホームズ:お招きいただき、ありがとうございます。
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