
2025.02.12
職員一人あたり52時間の残業削減に成功 kintone導入がもたらした富士吉田市の自治体DX“変革”ハウツー
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田中章雄氏(以下、田中):じゃあちょっとまたもう1人かな。質問を受けたいと思います。前のほうに戻りましょうか。はい、じゃあ自己紹介からお願いします。
質問者:立命館大学の経営学部の○○と申します。僕も今実際アプリの開発をしてまして、ミヤコって言うC to Cの留学生と日本人を繋げようというサービスを考えてるんですけども。それを今チーム7人で開発してます。
その中で今直面しているのが、スタートアップなので、先ほど言ったプロダクトアウト、みんなされてるじゃないですか。それで「万が一もし売れなかったら、どうする?」とか。「マーケットインしないと絶対これポシャるやん」とか。よくあるじゃないですか。
それで皆さんが最初プロダクトアウトする時に、そういう壁っていうのは直面しませんでしたか? なんか「マーケットインしないとこれ売れへん」とか。そういう時にどうしていましたか? っていうのを聞きたかったです。
田中:誰いきますか、これ? 誰か聞きたい人います?
質問者:仲さんに聞きたいなと思ってます。
仲暁子氏(以下、仲):「最初にお金をかけてマーケティングをするかどうか?」みたいな質問ですか?
質問者:そうですね。最初にお金、例えば僕ら資金調達してお金があったとして、それを入れたとするじゃないですか。それで全然売れなかったらどうしましょう、みたいな。
仲:たぶん世の中にローンチして、市場に出した瞬間からマーケティング、要は広告費を投入する会社ってそんなにないと思うんですよ。
まあソシャゲとかは別ですけど。普通はたぶんコミュニティの中で、わからないですけど小さい何かのコミュニティ、それが1万人なのか千人なのかわからないですけど。そこでじわじわ使ってもらって「アクティブ率高いね」みたいに。
「総数は少ないけどアクティブ率、MAUとかDAUでめっちゃ使ってくれてる」みたいなのが確認できて、仮説ができて「1人当たりの獲得単価いくらだよね」みたいなのがあってから逆算してバーってお金当てるので。
まあ結構これ普通に一般的な話なんですけど。なので、テストユーザーに対して、千人とかに対して使ってもらってる段階で誰も使ってくれないってことはまあニーズがないっていうことなので、それは……。
田中:そこでマーケティングにたぶんお金使っても無駄だと思います。
仲:そうですね。ピボットして次のやつに行ったほうがいいと思います。
質問者:それこそそれの話に乗るんですけど、例えば作るじゃないですか。僕ら学生で作ってみて、ダメでしたというところで、検証という部分で僕らなかなかわからないじゃないですか。
どこが間違っているかどうか。そういうのって皆さんどうされてました? 何か作って失敗した時に、どういう風にフィードバックしてました?
仲:例えば、うちもいろんなプロダクト失敗してるんですけど。例えば「CARD」ってアプリ1年半ぐらい前に出したんですね。
田中:ありましたね。あれはどうなっちゃったんですか?(笑)
仲:あれはもう終了したんですけど(笑)。あれとかは、そもそも挑戦した技術力が難しすぎたから、バグがたくさんあって全然うまくいかなかったんですよ。
まあ結構それってクリアな、仮説検証というかそもそもバグがいっぱいあったみたいな。その理由は技術的に難しすぎて工数の見方が甘かった、みたいな。
あとは、小さい機能を出しても全然鳴かず飛ばずとかもあるんですけど。それは例えば、出した時にそのページに来た何%の人がクリックしてくれるであろうみたいな仮説は一応立ててるんですけど。
そのパーセンテージが思ったより低かったとか、その人がシェアしてくれる数が思ったより低かったみたいな。っていう風に一応数には落とせるんですよね。そういうの結構トラッキングしたほうがいいですよ。データベースとかで。
質問者:データに基づいて見たほうがいいということですよね。
仲:と思います。便利なやつがあるんですよね。「Tresure Data」とかいうサービスがあって。全部のデータベースを、ユーザーの履歴とかをデータベースに残してそのデータ解析とかができるやつがあるので。
そこはもう1人張り付けてもいいぐらい。仮説検証は。まあでも、小さいプロダクトだったらダメだったらダメで次に行ったらいいと思います(笑)。
質問者:次行ったほうがいいですかね(笑)。
田中:いろんなプロダクトやってきた杉江さんどうですか?
杉江理氏(以下、杉江):あれですよね。すごい簡単に言うと、仮説検証をどうやって早くするような仕組みを作るかってことですよね、たぶん。それでいくと、ユーザーの声をどれだけ早く取り入れられるかってことですよね。
僕らがやったのは、何やったかって言うと、5人だけシンプルなというか、本当に欲しい人、お金払って買った人を集めるFacebookのファンページを作って。
そこでひたすら聞きまくるという。常に聞きまくるみたいなことをやりました。だからたぶんWebページだとちょっと違うと思うんですけど。
質問者:ありがとうございます。
田中:佐々木さん、ちなみにfreeeの場合はそういうフィードバックを得るようなことで何か苦労した、あるいはこういうことやって良かったっていう経験はありますか?
佐々木大輔氏(以下、佐々木):結構うちは、まあデータもあるんですけど、あとは実際に目の前でいろんな人に使ってもらうみたいなのは結構頻繁にやってますね。
田中:実際に連れてきてユーザーテストやるわけですね。
佐々木:連れてきてユーザーテストやって。それをみんなで見ると。まあ目の前で大勢で見ているとプレッシャーかかるので(笑)。それは別の部屋で中継して見たりするんですけどね。そういうのをやったりします。
あとはもう、ただ速いスピードでいろんなものを作って、試す。そこを早く回せるような体制を作るっていうのが1番大事かなと思うんですけど。
質問者:ありがとうございます。
田中:ありがとうございます。じゃあ最後のほうになってきたので、まとめのコメントで1人ずつ、今起業を目指している若い学生たちに一言。激励でも、戒めでも、なんでもいいですけど(笑)。
一言彼らにメッセージを送っていただけたらと思います。じゃあ仲さんからいいですか。
仲:はい。最近言ってるので「知る」と「わかる」は違うよね、みたいな話をしてるんですね。
「知る」って何かって言うと、ググったりしたら今生きてる人たちでわからない疑問ってすぐにググったらわかると思うので、わからないことがない状態ってあんまりないと思うんですよ。わからないっていうか、知れないことがないってことがないと思うんですけど。
「知る」と、本当にその事象が腹落ちして「わかる」っていうのが結構別物だと思っていて。例えば、ユーザーファーストとかってみんな超言ってるじゃないですか。だからもう手垢でまみれてるみたいな感じなんですけど。
ユーザーファーストって、知ってるのとわかるのはまた違って。例えば実際にプロダクトを作ってみて、実際にユーザーテストしてみてボロクソに言われて、全然自分の思い込みで作ってたとか。
実際にさっきみたいに例えば何千万とかかけてWebマーケとかWebの広告とか出して誰もインストールしてくれなかったとか。
数千万の借金だけ残った、みたいになったら、ボディーブローのように痛みみたいなものがくるわけですよね。そうするとなんかもう骨の髄みたいなとこに「わかる」っていうのが刻み込まれて。
田中:「わかる」っていうのはじゃあ体験を通さないやっぱり得られないものなんですか?
仲:どちらかと言うと体験通したほうが。あとその人のマインドセット次第っていうのはあるかも知れないですね。
例えば会社のお金で数千万擦って失敗しても、数千万擦ったことに対して自分が責任感持ってたりとか、オーナーシップ持ってると、まあ同じように胃が痛くなるんですけど。
責任感ない人は「あ、失敗したわ」みたいな(笑)。終わり。みたいな感じなので学びが違いますよね。なので、擬似的なのか本当に自分のお金突っ込むのかは別として、マインドセット次第で要はわかるっていう…。わかる人はやっぱり強いんですよね。
情報で言うと誰もが公平に戦える時代になってるので、そこをいち早くわかってく、みたいなのはいっぱい失敗することでしか得られないので。
皆さん学生のうちに、サークルであれイベントであれなんであれ、たぶん同じような本質的な失敗みたいなのはすると思うので、いっぱい失敗して「知る」から「わかる」へ。
っていうのと、Wantedlyは新卒も募集中ですので、ぜひ興味ある人は東京に来る時にWantedlyのオフィスに遊びに来てください(笑)。
田中:はい。コマーシャルタイムでした(笑)。ここはオンレコで(笑)。ありがとうございます。じゃあ佐々木さん。
佐々木:僕は学生時代に徹底的に何かをやるっていうのをすごいこだわってやっていて。それ良かったなと思うんですよね。なのでぜひ実践してみてはどうでしょうかと。
どういうことかと言うと、例えば勉強とかスポーツとかだと、徹底的にやってもあまり成果でないんですよ。
なんでかって言うと、徹底的にやってる人が多すぎてですね、めっちゃ激しい競争なわけですね。でも社会に出ると、実は徹底的にやることで圧倒的な成果が出せることがすごく多いんです。
田中:あまり社会のほうが競争が激しくないということですか?
佐々木:いや、違います。いろんなことが起こってるからということですね。例えば僕は、最初博報堂に入った時の一番最初の仕事の1つが「消費者金融の売上を伸ばしてください」みたいなのがあって。
僕それで何をしたかって言うと、これテレビCMじゃなくて店舗が汚いのが問題なんじゃないかと思って。
それを証明するために東京中の消費者金融の店舗を全部バーって回って全部写真撮ってきて。実際にこういう特徴がある店舗は傾向としてやっぱり来店者数低いですよね、とかそういうのを全部分析し出した。すなわち、東京一の消費者金融オタクになったわけですね(笑)。
でもそれって簡単なんです。徹底的にやれば絶対できるんですよ。ナンバーワンになるっていうのは。ただそれってすごく成果の出たプロジェクトで。実際そのクライアントはレイクって言う大阪の消費者金融だったんですけど、ナンバーワンになったんです、その後に。
そういうインパクトって、わりとみんなが一生懸命やらないじゃないですか。そんな消費者金融の店をひたすら見学するなんてみんなやりたくないですよね? でも、やってみるだけですごく成果が出るっていうようなことを思っていて。
なので、何かくだらないことでも「どうやったら手抜けるかな」って考えるのが勉強で、勉強はそれでいいと思うんですけど。
そうじゃなくて、社会に対して自分に何かできないかなっていうことに関しては、たぶんそんなに人がやっていないことっていっぱいあるので、そこはもう徹底的にやってみて「あ、何か成果出たな」っていうことを繰り返して自信にしていくといいんじゃないかなと思います。
既に起業しようとしている人はそれに加えて、いかに速いスピードで実現するかっていうのが本当起業している時には重要だと思うので、そこにこだわってやっていくといいんじゃないかなと思います。
田中:徹底的にスピーディにということですね。はい、ありがとうございます。じゃあ最後杉江さん、お願いします。
杉江理氏(以下、杉江):はい。最後なので真面目にいこうと思うんですけど。さっきのミッションの「全ての人の移動を楽しくスマートにする」っていうのはあるんですけど、それに加えて大きく2つ、僕がずっと思ってることがあるんですけど。キーワードとして。
1つは世界ですね。僕はWHILLっていうプロダクトは世界で通用するようなプロダクトになると思ってるし、そういう会社になると思ってる。あとは人物的にもちゃんと世界で戦えるような人物になりたいなぁと、やっぱり思ってるんですね。
それで何を学生の時にやったらいいのかなというところでちょっと今考えてたんですけど。
世界のどこかに滞在するという経験をしたらいいんじゃないかと思ってて。僕日産辞めた後、1年半中国の南京で日本語の先生してたりとか。あと2年間ぐらい僕放浪してたんですね。いろんな世界各地でものを作るっていうプロジェクトなんかをやってて。
やっぱり日本っていう国は、世界で見た時には、小さい国なんですよ。島国なんですね。言語だって、中国語が一番使われている。スペイン語が2番目、3番目が英語、4番目がアラブなんですね。
この4つのマーケットっていうのは大きいんですよ、めちゃくちゃ。日本っていう市場っていうのは、まあそこそこあるんですけど、4つの中に入らない。だから情報量も全然違っている。
世界、遠いところから日本を見てみて、自身の価値基準というのを二軸にも三軸にもしたほうがいいのではないかと思います。そのほうが日本がどんな国かわかるし好きになる。
もう1つ強く思っているのは、数年で消えるプロダクトは作りたくないなということです。やっぱカルチャーを作りたいですね。「全ての人の移動を楽しくスマートにする」という次世代の歩道での移動をハード面からそしてインフラ面からも今後は作っていきたいと考えているんです。
そういうカルチャーを作るということでいくと、やっぱり10年15年かかると思うんですね。時間かかる。作っていくプロダクトが全て重なっていってできること。だからこそビジョンを共有している仲間とタフにやっていきたいなというのがあります。
これは別に皆さんにおすすめするというわけじゃないんですけど、この2つは僕は強く思って事業を進めています。
なので、さっきの一番最初に戻るんですけど、学生の時にやる事としては世界に出てみてなんかして体感したほうがいいですね。世界に出て視野を広げると。
そうするとたぶん、その後の2年3年4年5年って全然違う人生が待ってるんじゃないかなと思います。ありがとうございます。
田中:ありがとうございます。最後に意外にも素敵なメッセージを。杉江さん、期待してませんでしたけど(笑)。ありがとうございます(笑)。
(会場笑)
田中:それでは最後に皆さん今回のパネリストの3人に大きな拍手を持ってこのセッションを終えたいと思います。ありがとうございました!
(会場拍手)
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