
2025.02.06
ポンコツ期、孤独期、成果独り占め期を経て… サイボウズのプロマネが振り返る、マネージャーの成長の「4フェーズ」
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田久保善彦氏(以下、田久保):では今から会場から、質疑を取りたいと思います。それと3つぐらいまとめて質問を取って、お2人にお答えいただこうと思います。
質問者1:お2人にお伺いしたいんですけれども、クラウドソーシングという市場も、中小企業向けの会計ソフトというものも、いちばん最初に始められる時に事業計画書とか作られて、市場はこれぐらい大きいです、だからその中で何%取りますみたいなのとか、もしかしたらお話しされていたかもしれないんですけれども。
僕がすごく気になるのは、一番最初のお客様、10人目のお客様、100人目ってなっていく、一番最初のお客様っていうのはどうやって捕まえていったのかなっていうのを教えていただきたいです。
田久保:はい、わかりました。こちらの方どうぞ。
質問者2:吉田さんのほうにお伺いしたいんですが。今お話の中でも少し出ていたんですが、ビジネスをされる中で今身近にいらっしゃる方がいると思うんですが、その方はどういったご縁で今その場にいらっしゃるのか。ご自身からこの方とやろうと思って決めていた方なのか、その方から来られた方なのか、どういったご縁で繋がった方なのかなということをお伺いしたいです。
田久保:わかりました。失敗力カンファレンスなんで、できれば失敗に関する質問をいただけるとありがたいなと思うんですが(笑)。もうひと方。
質問者3:今50名規模でやっていまして、イラスト制作のクラウドソーシングをしている会社を経営しています。まさに新しい事業をやろうとしているんですが、今回の失敗力カンファレンスで新しい事業をやってみようという勇気が出ました。吉田さんのところと実は創業の日付も同じということで、かなり親近感があるんですが。
お伺いしたいのは、今後どのような失敗や経験をしてみたいかという。失敗はしない方がいいと思うんですけれども、されていきたいかというのを伺いたいと思います。
田久保:これは吉田さんに? 佐々木さんに?
質問者3:ご両者に。
田久保:わかりました。
田久保:じゃあ一番目から行きましょうか。一番最初のお客さんはどう捕まえたか。
佐々木:一番最初は僕たちはよくあるスタートアップのピッチコンテストみたいなのに出て行って、ベータテスターを募集しますっていうのを発表したっていうところでしたね。そうするとそこからその後オンラインのフォームで申し込んでくれて、そこから始まりましたね。
今でもそういった方々っていうのは仲良くおつき合いさせていただいているし、それこそベンチャーキャピタルからお客さんのレファレンス取らせてくださいみたいな時とか、そういう方にいつもご協力いただいたりとかしています。
田久保:吉田さん、身近な方々はどうやって。
吉田:私はですね、すごいウケるんですけど、全部36歳になってから知り合った人たちですね。そう言われると。まずCTOの野村は当時受託の開発をしている時に、人手が足りないので誰かいませんかってTwitterでつぶやいて RTして下さって、リツイート 越しに興味ありますってメンション貰った人です(笑)。だからTwitter経由で知り合っています。
ちなみにドリコムの内藤さんと知り合ったのもGREEの第1回オフ会で知り合っているんで、私はほとんど起業のきっかけっていうか、ベンチャーに入るきっかけがSNSっていう。CFOの佐々木はアエリアの須田さん、今日いらっしゃっているんですけど、その方に相談したら、僕がかわいがっていた部下が次のステージを考えているんで紹介するって言われて、友達の紹介で。
それでいくとひとつあるのは、私がよく言っているのは、集った時は信頼関係はないというスタートラインについてます。起業あるある、ベンチャーあるあるで、俺たち同じ思いを持ってるよなって起業した奴は、100%失敗するんですよ。
何でかっていうと人それぞれみんな違うんで。やっているうちにどんどんズレが増えてきて、俺そんなふうに思ってない、俺そう思ってたよみたいな感じでどんどんブレていくんですよ。
なのでよく言っているのは日本代表ですっていう話をしていて。要はJリーグで活躍しているとか、セリエAで活躍しているとか、何とかで活躍しているっていう人が日本代表で集まるわけじゃないですか。日本代表としての信頼感ってありますかっていうと、そう言われるとないですよねってみんなわかるんですよ。
日本代表として練習をして、点を入れて、試合に勝つということで日本代表としての信頼関係って生まれるじゃないですか。ということでいくと、創業時に、あるいは今入って来ているメンバーもそうですけど、信頼関係はないからねと。
だから尊敬の念を持ってお互い接しましょうねっていうような話をしながらやることによって、全くの他人とうまくやるっていうことをやっています。
田久保:ではお2人にということなんですが、今後してみたい失敗。
吉田:なんだよ(笑)。
佐々木:先ほども言ったように、あんまり失敗を失敗だっていうふうに捉えないような形で考えているので、何が失敗なのかっていうのは結構難しいんですけど、自分の中で考えても。ただ、逆にここに関してもっと失敗してもいいから大胆にやろうよっていうところで、まだ自分ができてないよなって思うところっていうのは、やっぱり組織作りかなと思いました。
それは去年の今頃12人だった組織が今80人になっていて、そうするといろいろ変えていかなきゃいけない。みんなでどうやったらビジョンを共有できるか、先ほど吉田さんが言っていたのと全く同じですけども、どうやって信頼関係を作っていくんだっていういうのを、いろんなことを試してやっていかなきゃいけないと思うんですね。
たぶんその中で試して、失敗もするし学んでいくっていうのはあるんですけれど、思い切ったことをまだまだ試しきれてないんじゃないかなっていう気がしているので、そこを試すっていうのが今後やっていくべきことなのかなと思います。
田久保:はい、ありがとうございます。
吉田:どうなんですかね。今からの失敗っていうとやっぱり人では失敗するんじゃないですかね。これから組織を拡大していく上で、私は別に1,000人規模の会社とかやったことないですから、人に関しては必ず失敗することがあると思います。
あるいは新規事業、うちは単一事業でやっているので、2個目の事業はちゃんと再現性があるかどうかっていうのは、たぶん上場企業として非常に求められる点なんですね。ここはかなり勝負で、失敗する可能性が高いというふうに、わかっていながらやる必要があるというふうに思っています。
ただやっぱりドリコムで役員降ろされたとか、1回目の起業で役員が出て行ったとか、そういうどん底の失敗の時に必ず学びがあるので、次に失敗が起きた時はラッキーだと。だってやりたくて失敗は出来ないですからね。そういった意味だと、失敗が起きた時には本当にラッキーだというふうに思うようになっていますかね。
田久保:ありがとうございます。
田久保:最後に失敗ってなんでするのかっていうと大きいか小さいかは別にして、リスクを取ったから失敗するんだろうって思うんですよね。まったくリスク取らなければ失敗はたぶんしないということで、リスクとのつき合い方、もしくは失敗力の磨き方、この辺のキーワードでお2人にひと言ずつ会場の方にメッセージをいただけたらというふうに思います。どちらから先にいきますか?
吉田:じゃあ私から。起業される方でいくと最初の事業は1つにした方がいいです。1つにすることが失敗する秘訣なんですよね。成功する秘訣でもあるんですけれども。
どういうことかっていうと、失敗しないと人間学ばないんで、2つ事業をいきなり起業してやっている人はまずいです。価格の値段帯も2つやっている人とか、これまずいです。2つやると必ず失敗と捉えられないんですね。100%リソースをかけたら成功したかもしれないっていう言い訳が残っちゃうんですよ。
そういった意味だと、創業時は必ず1つでやること。進んで失敗する。進んで失敗すると全力で学んでやるので、成長するんですよね。なので1つに絞ること。これが失敗力を身につける秘訣かなと思います。
田久保:ありがとうございます。
佐々木:僕もすごい似ているんですけど、選択肢を消せる失敗の仕方をするっていうのが、すごい大事かなと。これを失敗したって言ったら、やった人が駄目なのか、やり方が悪かったのかよくわからない。それとも戦略が悪かったのか。それだと何の学びにもならないし、何の前にも進まないんですよね。
でもこれやったら駄目なんだ、これやるのやめようっていうことがわかれば、それって大きな成果だし、実は価値のあることだと思うんですよね。そういう価値をどれだけ作れるような失敗の仕方っていうのをするかっていうのがとっても重要なんじゃないかなと思っています。
僕がGoogleで働いていた頃に、社内の偉い人とかっていうのも結構元起業家で、会社潰したことありますっていう人たちが多いんですけれども、そういう人たちを見ていて何がうまいのかなって言うと、そういう人たちは失敗する時に言い訳のない失敗をできるんですよね。この人がやってこうやって駄目だったんだからこれ駄目なんだなっていう説得力がある。
やっぱりそういうような形で失敗していけるような力がつけば、ひとつひとつの失敗がすごい大きな資産になって、どんどん次に役立つサイクルが回っていくんじゃないかなと思います。
田久保:ありがとうございます。お2人に起業しながら失敗力を高めるという、身に付けるというセッションで語っていただきました。ありがとうございます。
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