2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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小野:時間も来てしまいましたので、最後に、登壇者の皆様から、一つずつ学生の皆さんに、熱いメッセージをお願いいたします。真田さんから。
真田:「人生は挑戦だ!」というテーマでしたので、最後に挑戦について、僕もちょっとだけ話したいのですが。
挑戦って、めちゃくちゃハードルの高い、「エベレストに登るぞ」とか「自分で起業して会社立ち上げるぞ」とかいう大きな挑戦と、ものすごい小さな「きょう、これをやろう」みたいなもの、別の言い方をすると、ハイリスク・ハイリターンのものと、ローリスク・ローリターンのものがあって、僕は、ハイリスク・ハイリターン、ちょっと無理そうなことを目標掲げてやるほうが好きで、それをやってきました。
当然、失敗の可能性は高く、ボロボロになって傷つきまくって、ということもいっぱい経験したわけですね。それこそ本当にお金がなくなって夜逃げしたりみたいなこともさんざん経験して。その分、ハイリスクのものはハイリターンが得られる。
たぶんそういうハイリスク・ハイリターン型の、「挑戦」というよりも「大冒険」をやらかすことができる人は、そんなに多くないです。みんなにそれを求めてもしようがないし、できる人がやればいいと思うんですね。
でも、「小さな挑戦で勝ち癖をつけていく」というのもすごい大事なことなので、「じゃあ、きょう俺はあれをしてみよう」「じゃあ、あした、あれをしてみよう」「今年、これをしてみよう」みたいな、そんなに一気に飛躍するような挑戦でなくてもいいから。
大事なことはデジタルなゴール、その挑戦を達成できたか達成できなかったかがはっきりわかるゴールを定めて、期日を定めて、俺はこれをやるぞと決めて、やり遂げるという成功体験を積み重ねていくこと、これが僕はすごい大事だと思っています。
それがないままに何となく過ごして、人生が、時間が過ぎていく人と、明確な、挑戦というよりも目標設定をして、達成をしてという人生の過ごし方をする人では、何年かたつとすごい差が出ると思います。
ですので、この2日間、カンファレンスに出た人は、「じゃあ、自分はことしはこれをしてみよう」という目標設定、「自分はこれに挑戦するんだ」というのをぜひ設定して、紙に書いて壁に張ってください。これでたぶん10年後のあなたの人生は変わると思います。
小野:ありがとうございました。では國光さん、よろしくお願いいたします。
國光:マジ、本当に申しわけない! きょうは本当に面白い試合つくろうと思ったんだけど、とんだ凡戦を見せてしまってね(笑)。途中、このピッチの空気を変えよう変えようという感じの努力はしたんだけど、やっぱりなかなか最初でかみ合わなかった試合の流れはつかみ切れず。本当にみんなの時間、貴重な1時間半で凡戦を見せて、本当に申しわけない。
ただみんなに、一つわかってほしいのは、確かに色んな空気もある中で、自分の力だけではどうしようもない、このままだったらダメだ、という感じのところで一応もがき苦しみながらも、何とか局面を変えようとしていた努力という部分は、ちょっと見てくれたんじゃないかな。
(会場笑)
國光:なので、人生やっぱり、やっていて思うとおりにはいかない、順調じゃない。そういうことは人生の中でいっぱいあると思う。ただそういう時にみんなに思ってほしいのは、きょうの俺の目標は、ここを今までの、過去のセッションを上回る一番面白いのにしようと、ずっとそこに合わせて体調も整えてきた。ただ達成できなかった。
やっぱ人生というのはこういう時もあると。でも、俺はやっぱり前を向いていこうと思う。本当にみんなにわかってほしいのは、こういう苦しい試合があっても諦めちゃダメ。最後のこの1分1秒、その瞬間まで諦めちゃダメ。その努力を、どんなに見苦しくても、どんなに情けなくても、繰り返していかなくちゃいけない。それが人生の「挑戦」じゃないかなと思っています。
小野:盛り返してきましたね。さすがです。(佐藤)光紀さん、お願いいたします。
佐藤:きょうは相談会という内容だったんですけど、やっぱり誰かが自分に答えを提供してくれる、こういうような相談よりも、「自分の中にはこんな考えがある。それに対して、これをもっとうまくいかせるにはどうしたらいいか」、これが聞き方としては、一番実のある助言を得られやすいんですよ。
自分の中にある情熱とかエネルギーみたいなものを、完全には言語化できていない、何もない状態の「どうすればいいですか」という相談よりも、「周りのサポートが必要なんだ、だから協力してくれ」と、これをうまく言語化する、こういう相談スキルが、きょうのこのセッションを通じて、みんなの身に付いたんじゃないかなと感じております。
人生の評価は、結局、人がするんですよ。会社の人事とか評価とかで不満を持ったりということもあるかもしれませんが、評価というのは後から誰かがするものなのです。自分で自分をするものじゃないですね。
なので、変にブレーキをかけずに、思いっきりアクセルを踏んで、行けるところまで行って、後は誰かがそれを評価するというスタンスで臨むと、挑戦する人生が切り拓けるんじゃないかと思います。きょうはありがとうございました。
小野:ありがとうございました。では、小澤さん。
小澤:長らくおつき合いいただきましてありがとうございました。ここにお集まりの皆さん、たぶん、(IVSの)2日間で色々感じたことがあると思いますけども、とにかくここにいる人全員に成功してもらいたいね。
人にとっての成功というのは、人それぞれだから、別に金持ちになることでも、孫正義に勝つことでも、それは人それぞれでいいと思う。とにかく成功に向かって挑戦し続ける。自分の成功というのは何ぞや、というのを胸に問いかけて。
その目的、目標に対して勝つためには……スポーツだったら同じ目標に向かっていて、わかりやすいですよね。「甲子園に出るぞ!」「甲子園で優勝するぞ!」とか、「国体に出るぞ!」とか「インターハイに出るぞ!」と、スポーツだったら、一つの目標に対して同じ地域の人たちが競い合って挑戦するわけだから、相手がいてそれに勝たなきゃならんということですね。
でも自分の成功というのは、社会人になったら、スポーツをやっていない人にとっては、甲子園みたいなものと外れてくるわけです。人それぞれ、1億人いたら1億個の成功・目的・目標があるわけですね。
それに対しての挑戦の仕方というのは人それぞれだから、こういう機会に、まず自分にとっての成功とか、ひょっとしたら高校時代は甲子園、国立競技場、インターハイだとかスポーツで目指していた方、数学オリンピックだ、と学術で勉強されていた方が、これから社会に出たときに、一体何を目的にしていくんだ、というのをよくよく考えたらいいかと思います。
それは「特定の誰それに勝つ」でも結構だと思う。ただ、それに勝つためには、やっぱり挑戦し続けなきゃならんから、手段として「挑戦」になるんじゃないかしらね、と思いますね。
もう一つ、きょう持って帰ってもらいたいのは、たぶん質問に対して、僕らはかなりピンとこない回答を繰り返していたと思うんですよ。でも、僕らは一般的に「わりとイケてる」と言われているんですよ(笑)。
(会場笑)
小澤:「イケてる起業家」とかって言われているんです。この程度なんですよ(笑)。僕の部下というのには、さっき登壇していた(ビズリーチの)南(壮一郎)君とかいっぱいいるんです。立派な起業家になっているんですけど、「何でおまえ起業しようと思ったんだ?」と聞くと、「小澤さんでもやれているんだから、私でもイケますよ」と、こう言うわけですよ。皆さん、こう、大して僕ら……。
一つ汲み取ってもらいたいのは、何とか役に立とうと思って、貴重な土曜日だか日曜日こうやって来ているわけ。それで、國光なんていうのは「役に立てなかった」と心から反省して。これ、楽屋に行って大反省会ですよ、われわれね(笑)。バランスが悪い人間なんですよ。そこは感じてもらいたいと思います。
起業家、挑戦者で勝つ人というのは、大体バランスが悪いね。で、頭がいいわけでも……中には頭のいい人もいますけども、でも大したことはない。人の感覚とか頭脳というのは大して変わりはないわけね。というのは感じ取れたと思います。
自分で言うのも何ですけど、「イケてる起業家」というのはこの程度。ね、質問に対して大した答えもできません。でも、多少バランスが悪いと成功するんですね。多少バランスが悪いから、よくわからない敵とか、よくわからないお題に挑戦し続けられるわけですね。
人の感覚というのは、車に乗っていたら、大体これぐらいのスピードが出たら怖い、と思う、一定の高さへ行くとみんなが怖いと思うのね。人というのはそういう感覚を生まれもって持っているわけ。それはアメリカ人でもアフリカに生まれた方でも日本人でも、多少の差はあるけども、数メートル超えたら一般的に高いと思うわけね。その高いと思う感覚を自分なりに克服できるか。
でも、持って生まれて、高いと思わない方がいらっしゃる。それは自分が何に対して挑戦しやすいかということになるわけです。高いところが怖くないという方は、ひょっとしたら鳶(とび)職になられているかもしれないし、窓を拭くかもしれない。
でも、そうじゃない感覚というのが人にとってはいっぱいあって、自分にとっては挑戦しやすい領域というのもあるわけ。それは持って生まれた感覚ね。でも、5メートルのところにずっといると5メートルが怖くなくなって、10メートルのところにずっといると10メートルのところも怖くなるように、人の感覚というのは磨ける。
たぶん、(孫)泰蔵さんもお兄さん(孫正義氏)も、どんどん仕事の幅が大きくなっている。僕ですら、どんどん仕事の幅が大きくなっているというのは、挑戦の単位がどんどん、金額でもデカさでも大きくなっている。人というのは、だんだん慣れていって、感覚で見分けるものです。挑戦し続けるからこそやれるものなんですね。
人の感覚というのは似たり寄ったり。でも、それを繰り返しているから、大きな勝負、大きな挑戦ができるようになる、こういうことがあると思います。
皆様方の成功はなんでしょうか。それに対して、どれぐらい日々頑張り切れるでしょうか、というのを挑戦して、そして、ここにいる人間でもイケてると言われるようになるということで(笑)、ぜひ自分たちでもできると思って帰ってください。ありがとうございました。
小野:ありがとうございます。では、最後に締めをよろしくお願いいたします。
孫泰蔵氏:きょう来るに当たって、この枠というのは、すごいウケを取らなきゃいけない的な、ものすごい面白いことを言わないかん的な空気があるわけです。それで、ものすごいピリピリ。
実はきょう来るときも、もう本当にどうやったら面白くなるんだろうかと……けど、俺はキャラ的に面白いことを言うキャラじゃないし、國光さんとか小澤さんとかはどう出てくるかわかんないし……。
でも、そんなことよりも、「いかんいかん。本質から外れようとしている」と俺は思ったわけです。本当に真摯に相談をしてくるであろう皆さんたちに、何か一つでもお役に立てるようなことを、何を答えられるかということを考えながら来たんです。
でも結局、今まさに奇しくも小澤さんがおっしゃったように、僕らも聞かれてもわからないんです。たまたま俺たちは、自分のときはこうしたけどね、とかいうのをちょっと言える程度。
そんなの、はっきり言って全然役に立たないんですよ。だって、それは真田さんが「僕はこうやってやってきたよ」とおっしゃっても、それは真田さんにはフィットしているけど、皆さんにはフィットしないことのほうが多いわけですよね。そういった意味で、じゃあ僕らは何を言えるのかなと。
もっといえば、皆さんたちはどういう質問をされてくるんだろうということを、実はきょう来るとき、1時間ぐらいずっと、移動中に考えたんです。自分が皆さんたちの年代のころに壇上に上がって質問するなら何を聞くかなあ、ということを考えたんですけど、結局そこには、その年代のころじゃなくて今の僕ですら感じている「根源的な問い」だけが残ったんですね。
「僕は何をして生きるべきか」という、もう、それしかないわけですよ。何に挑戦すればいいかというか、何をするべきかという根源的な問いにぶち当たるわけですね。
「おまえはこういうふうに生きろ」と言われているものは、結局何もないじゃないですか。周りの家族や愛する人たちに期待されていることはあると思うんですよ。例えば、「うちの親は医者だから継いでほしい」とかね。もしくは、何となく自分の中にぼんやりと「将来こんなふうになれたらいいなあ。でも、それで決定しているわけでもなく……」という感じのことが何となくぼんやりあるとか。
そういう中で、自分は何をして生きるべきかという、その根源的な問いだけが残ったんですよ、自分が質問するとしたら。
「僕って何したらいいと思いますか?」とたぶん聞いただろうなと。「そんなの答えられるかよ」と言われて、「はい、次」と國光っちゃんに流されて終わりだな、というふうになると思ったんです。なので、ここに座りながら、実は、僕は何を答えたらいいんだろうと、本当にわからなくなってしまっていたんです。
でも、一つだけ言えることがあるとすると、やっぱり自分の人生って一度きりなんですよね。来世があるのかもしれませんけども、一応今、自分が自覚している中では、人生というのは今この一回きりで、何年生きるかわからないわけです。
でも、せっかくだから、いつ死ぬにしても、なんか楽しい人生だったなと思えるような、なんかちょっとぐらいは誰かの役に立ててよかったかなと、十分勝手に一人で生きたというよりは、少しでも何かあの人たちの役に立ったかなと思えて死んでいければ、やっぱり満足感は少しでも大きいだろうと。
迷惑かけまくって自分の好き勝手に生きたよりは、自分の満足も、自分の楽しいことも経験したし、プラス何かちょっとだけでいいから誰かの役に立った実感がというんだったら、まあ悪くない人生だったなというふうに終えられるんじゃないかと思います。
そうすると「何をするべきか」、僕はそこに尽きるんじゃないかと思っていて、「究極に自己満足を突き詰める」ということだと思うんです。この言葉は、孫正義が病床にいて、余命あと3年と言われたときにそう思ったことで、彼が言っていた言葉なんですけど、「究極の自己満足を突き詰めようと思った」と言っていたんです。
自己満足というのはネガティブな言葉じゃないですか。だけど、その自己満足を究極まで突き詰めると、自分さえよければいいというようにはならない。やっぱり自分だけじゃなく、周りの人たちもハッピーでいてくれたほうが、当然満足度は高い。
もっといえば、自分の周りのごく近しい人だけじゃなくて、もっと多くの人たち、社会全体の人たちがちょっとずつでもよくなれば、さらに満足度は高い、深い満足が得られる。
本当に死ぬ間際に、あと2年生きられるかどうかですよと言われたときに、本気でそう思えたと言っていたんです。でも、奇跡的に治療法が発見されて、治るとなったら「儲けてえ」というのが再び戻ってきたと(笑)。「だからこそ、死にかけていたのかもしれん」とか言っていたけど、でも今もその気持ちはすごくある。もうそれだけが原動力として残っている。
別にお金を稼ぎたいとかいうのは、彼個人はもうないでしょうね。僕もはっきり言って、あんまりないです。お金のために、というのではないです。でもお金はやっぱり、何かをやるのに必要な道具ではあります。燃料ではあります。なので、それはそれで絶対必要だと思います。
話をちょっと戻しますと、どう生きるべきかというのは、結局そういうことなんじゃないかと思うんです。もう限りなく哲学的な話になるので答えはないんですけれど、最後の答えとしては、先ほど佐藤さんがおっしゃっていた「自分の人生は自分で決める」ということだと思うんです。
自分にとっての究極の満足ってなんなんだろう、とは誰かに教えてもらうことでもないし、教えられてもねぇ、という話ですよね。自分で見つけたい、ということで「人に習うな」という言葉を最後に僕はアドバイスとして送りたい。
「どうしたらいいんでしょうか」「どうやったらそれはうまくできるんでしょうか」と、人に習うものじゃないんですね。自分で編み出すものだと思います。だって、いわゆる受験勉強とかスポーツとは違うんです。
だけどスポーツだってそうですよね。人に習って世界一になれるものでもないし、自分が本当に思い描くプレーを表現するというのは、教わってやることじゃないですよね。技というのは自分で編み出すわけです。
なので、「人に習うな」という言葉をアドバイスとして最後に贈りたいと思います。ありがとうございました。
小野:ありがとうございました。本セッションをもちまして、2日間にわたるサマーワークショップは終了となりましたが、最後に、きょうここに登壇して質問したというのも結構なチャレンジだと思います。その皆さんも含めて、かつ、この5名のスピーカーの方に大きな拍手で締めたいと思います。ありがとうございました。
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