【新ファンド】1号ファンド100億円超の衝撃。日本一のVCを目指す2人の原点と投資哲学/ALPHA General Partner 立岡恵介さん・田中正人さん(全4記事)
日本社会の課題解決を目指すベンチャーを応援したい 100億円超調達の新VC「ALPHA」設立者が語る投資戦略 [2/2]
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飽き性だからこそVCが天職
稲荷田:では、いきましょうか。今、概要を教えていただきましたが、より深掘りの部分はまた後ほどさせていただくことにして、お二人についてもぜひおうかがいしたいなと思っております。
お二人は、もともとのキャリア、実績や投資家としての経歴も含めて、昔からスタートアップ・エコシステムにいない方から見ても、ちょっと遠い存在に見え得るんじゃないかなと個人的には思っています。
なんなら僕も最初に知り合った時、「あ、なんかすごい人たちなんだろう」と恐縮しちゃう部分はあったんですけど。ただ、お二人の魅力はそこじゃないところにもあると思うので、ざっくばらんにおうかがいしたいなと思っています。
お二人それぞれになるので、たぶん2つ、3つぐらいのエピソードずつになっちゃうのかなと思うんですけど。幼少期とか、「学生時代、何してた?」みたいなところでもいいんですけど、教えていただきたいです。
立岡:僕は、けっこう飽き性なんですよね(笑)。なので、例えば部活とかも、実はあんまり長続きしないことが多くて。田中さんはなんとなく気づいてきたと思いますけど、8割型できちゃうと飽きちゃうんですよ。先が見えるともうやる気がなくなるみたいな、そんなタイプだったので。
だから昔から何か始めるけど、1年ぐらいやってそれなりにできるようになったら次に行きたいみたいな。ちょっと多動なタイプの子どもでしたね。
稲荷田:それは高校生、大学生とかになって自覚したというか、もう昔からそういう気質だったなというか。
立岡:あぁ、もうそうかもしれないですね。だからそういうのも含めて、今のベンチャーキャピタルの仕事がすごくおもしろいなと思っているのは、やっぱりいろんなスタートアップや事業に触れることができるんですよね。僕は本当に天職だなと思っています。
今、あらためて考えてみて思ったのは、性格がけっこうVCに向いているんだろうなというのは、なんとなく思っているところですね。
コンサル時代のハードワーク経験が糧に
稲荷田:それが如実に出るエピソードとかはあります? 「これ、めっちゃ気合いを入れてやったけどすぐ辞めちゃったな」とか、逆に「短期間でこれはここまでやったな」みたいな話でもいいんですけど。
立岡:そういう意味でいくと、例えば大学時代とか、あとはコンサル時代。僕はもともとボストン・コンサルティング・グループ(BCG)に入っているんですけど、そのタイミングではすげぇ勉強したり、めっちゃ働いたりしていたんですよね。
だからけっこういろんなことに触れるのが好きである反面、たまにハマるものがあって、そこに関してはすごく努力をするみたいな。二面性を持っている感じかもしれないなとあらためて思いますよね。
例えば大学の時に僕は建築(京都大学大学院 工学研究科 建築学専攻)だったので。建築かつ意匠設計をやっていたから、夜中に徹夜しながらずっと模型を作っていました。
あんまり言っちゃうとアレですけどBCGの時も、当時はたくさん働くことに対しておおらかな環境だったので。
稲荷田:おおらか(笑)。
立岡:すげぇ働いていましたし。そういう、やる時にはぐっとやるみたいな経験が若い時にできたのは良かったのかなと思っています。
機能性と美しさを追求する建築に惹かれる
稲荷田:どうして建築にそんなにハマっていたのかとか、そういうのはありますか?
立岡:おもしろいんですよね。建築ってやっぱりいいものをデザインしていくと美しいじゃないですか。でも美しいだけじゃなくて、ちゃんと意味があって美しいんですよね。構造であったり、建物・動線であったり、機能がありつつ美しいものってすごくいいなぁというのがあって。
そういうバランスですよね。機能性と美しさのバランスみたいなものが一番出てくるものが、例えば車であったり、家であったり、建物であったり、というものだと思ったので。だから一定のルールがある中で美しさを追求していくみたいなのはおもしろいなというのがありましたよね。
稲荷田:やっていく中で熱中していったのか、そもそもその学科を選ぶ時点でそういう感覚があったんですか?
立岡:あぁ、どうなんでしょうねぇ。でも、絵を描くのは昔から好きでしたし、結果としてそこを選んだ。結局、今はぜんぜん違う仕事をしていますけど(笑)……って感じですかね。
稲荷田:ボストン・コンサルティング(・グループ)さんにはどれぐらいいらっしゃったんでしたっけ。
立岡:BCGは6年弱。5年9ヶ月なんですけど、実は1年3ヶ月、リクルートに出向していたのもあって、実質4年半とかなんですかね。
稲荷田:初手でBCGに行ったのはどうしてだったんですか?
立岡:やっぱり経営コンサルはおもしろい仕事でもあるし、変な話、それなりに給料もいいみたいなところもあって。総合的に見て選んだ感じですかね。
でもやっぱり、先ほど申し上げたように、飽きっぽさはあると思っています。当時から1つのことをやるよりも、いろんなことをやりながら学んでいきたいみたいなところがあったので。
経営コンサルはプロジェクトごとに次のクライアント、次のクライアントと移り変わっていくじゃないですか。そういうスタイルで自分のスキルを磨いていくのが、けっこう魅力的な環境なのかなというのはありましたね。
新規事業への興味を育んだリクルートでの経験
稲荷田:それでいけば、適性も性に合っている部分もあり、ずっと続けられそうな仕事にも思えますけど。そこからのキャリアチェンジはどういう背景だったんですか?
立岡:そうっすね。まずBCGの仕事はすげぇ楽しかった。毎日脳汁が出ている感じ。
(一同笑)
新しい発見があるし、すごく考えるし。先輩方もめちゃくちゃすごい人ばっかりで。すごすぎて、何を言っているかわからないことが多いんですよ。ロジカルすぎると言っていることがわからないんです。飛ぶんです。
稲荷田:意味がわからないですね(笑)。
立岡:その人の頭の中で飛んでいるので。自分ではロジカルだと思っているんだけど、2つぐらいステップが飛ぶみたいな、そういう人たちばっかりだったので、めちゃくちゃ勉強になって楽しかったですね。
ただ、そこからキャリアチェンジした理由でいくと、やっぱりリクルートに出向させていただいたのがすごく大きくて。リクルートでは新規事業を作ったり、なんなら壊したりする部署みたいなところに1年ちょっといました。
その時に、新しい事業を作るみたいなこともやらせていただきつつ、新しい事業だけどちょっと難しかったものを畳むのもやったりしたんです。
稲荷田:畳むところもですね。
立岡:やっぱり新しいものを作っていくことのおもしろさと難しさの両方をすごく味わえたりとか。あと新規事業の時は基本的に、いかに売上を上げるかに集中するじゃないですか。右肩上がりを追い求める環境ってすごく楽しいんですよね。失敗することのほうが多いんですけど、そういうのも楽しいから。
当時、私は30歳ぐらいだったんですけど、そういう環境に長く身を置きたいなというところで。スタートアップへ行くとか、VCへ行くことを考え出したというか、そんな感じですかね。
VCとしての原点になったグローバル・ブレインでの日々
稲荷田:BCGさんの次が、もうすぐにVC?
立岡:そうです。BCGの次がグローバル・ブレインという比較的大手のファンドなんですけどね。
稲荷田:今で見るとグローバル・ブレインさんは本当にもうトップVCなイメージがありますけど、当時はどんな感じだったんですか?
立岡:当時はKDDIさんとの50億円のファンドが1つあるかたちで、社員もたぶん20人はいなかったと思います。まだすごく小さいブティックなファームという感じだったので、勉強できることはすごく多かったですね。
組織が小さいがゆえに、例えば、私の師匠は百合本(安彦)さんなんですけど、百合本さんがいつもすぐ近くにいるから、背中を見てじゃないけれど、何を考えているのかもよく理解できるし、わかるし、すぐ相談できるし、みたいな感じの。
修行と言うと失礼ですけど、そういう環境でいろんなことを学ばせていただいたのは、今のVCの原点になっているかなと思いますね。
稲荷田:結果的に12年でしたら、けっこう長いですよね。
立岡:そうですね。12年弱いましたね。
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