#92 株式会社Cellest 代表取締役CEO 佐々木 宏志氏(全4記事)
動画クリエイターとライブコマーサーのスキルは異なる UUUM代表と語る“近くて遠い”2つの動画ビジネス [2/2]
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1人で月間2億円を売る人材も
稲荷田:ありがとうございます。ぜんぜんイメージと違ったので聞けてよかったなという感覚です。そもそも多くの事業者さんがライブコマースに注目しているわけじゃないですか。いわゆる問い合わせがたくさん来る状態にもなっているわけですか?
佐々木:そうですね。
稲荷田:その中で、いわゆるライブコマースに合っているサービスやジャンルってあるんですか?
佐々木:わりと何でも合うなと思っているんですが、僕たちがよく売っているのは、アパレルやコスメ、食品、雑貨、日用品です。
稲荷田:アパレルだと物によっては商品が高かったりするのかなって思います。とはいえ数千円台とか、わりと安めのものが多い気はするんですけど。それでいくと、「じゃあ、流通総額はどれぐらいいくのか?」とか「Cellestさんは正直、どれくらい売れているんですか?」みたいなあたりはどんな状況ですか?
佐々木:最初の単価の部分で言うと、安いものもありますし、高いものもぜんぜん売れるので、そんなに単価が影響するわけではないです。例えば中国だと車を売っていたり、ロケットも売れたりするそうです。テスラさんもライブコマースで車を売っているぐらいなので、あんまり関係がないというのがまず1つ目です。
僕たちの売上で言うと、今、月間で2億円売ります。先ほどの「kana(熊田佳奈氏)」という人間は、1人で2億円をメインチャンネルのライブコマースで売るので。
稲荷田:1人で2億円ですか。すごっ。
佐々木:はい。月間で。今は2,000万円ずつ売上が伸びていて、来月で新しく期が変わるんですけど、来期が終わる頃には1人で月間5億円ぐらい、年間60億円ぐらい売るんじゃないかなという見通しが立っています。それぐらい伸びています。
積み重ねた知見が成長の要因に
稲荷田:本当に伸びていますね。なんでそれが成し遂げられるんですか? やはり「TikTok Shop」(が開始したから)ですか。関係ない?
佐々木:もしかしたら僕たちにはそこまで「TikTok Shop」の影響はないかもしれないんですけど、これまでに積み重ねてきたやり方やいろんなマーケティングとかブランディングの知見があるからできることなのかなと思っています。
稲荷田:ありがとうございます。事業の今後の方針でいきますと、基本的にはライブコマーサーさんの事務所をどんどん伸ばしていくのと、自社プロダクトといいますか、ECモールアプリの「WABE」も伸ばしていくという2軸で進めていく感じですか?
佐々木:はい、おっしゃるとおり。
稲荷田:それに当たっては、いわゆるコマーサーさんも募集していきたいし、何ならそこに卸していただくブランドさんとの連携もしていく必要があるし、ないしは開発人員も必要。今回調達された資金はこのあたりに使っていくかたちですか?
佐々木:そうですね。調達した資金の使い道は、広告と開発と採用と人材の費用ですね。
稲荷田:このあたりは、もしライブコマースの市場やCellestさんのビジネスモデルに興味がある方は、ぜひコンタクトしていただければなと思いました。ありがとうございます。
“仕事っておもしろい”と思える人を増やしたい
稲荷田:お時間が来てまいりまして、ぜひ佐々木さんに、最後にあらためてどんなミッション・ビジョンを描いていらっしゃるのかとか、リスナーさんに向けて届けたいメッセージがありましたらお願いできますか?
佐々木:そもそも僕が働いている理由が、すごく明確にあります。今、友だちや社会を見ると、「仕事をしていて、楽しくないな」って思っている人がたくさんいるというか、もう大半の人がそうなんです。
稲荷田:そうですね。
佐々木:仕事って人生においてほとんどを占めるのに、それが楽しくないと、イコール、人生のほとんどが楽しくなくなってしまうんです。なので週末に、「よっしゃ。やっと仕事が終わった」と言って飲みに行ったり、仕事の前日は、「うわぁ、明日は仕事や」と仕事が嫌なものだと思ったり、その前提ですべての会話が進んでいくのを見てきました。
一方、自分は仕事を楽しんでいる人間で、その人たちと比べると、「そんなに仕事っておもしろくないのかな?」って感じるんですね。もし、この「仕事がおもしろくない」というネガティブなものを、「仕事ってすごくおもしろいね」というポジティブなものに変えられると、すごく幸せな人を増やせるなって思ったんです。
だから自分がいい会社を作って、とりあえず自分たちの従業員が「Cellestという会社で働いていたら、これまでとぜんぜん違って、こんなに仕事っておもしろいんだ」と、どの社員も(仕事が)すごく楽しいと思えるようにしたいなと思って、Cellestという会社をやっているんです。 目立つかたちで成功する意義
佐々木:うちの従業員は、本当にみなさん「仕事ってこんなに楽しいんだ」と思って楽しく働いてくださっていて。社風も変わっていて、カルチャーもわりと自由なんですね。
自分たちが楽しくやっていて、もしうまくいかなかったら、「楽しくやることはやはり駄目だ。緩くすることって駄目なんだ」ってなっちゃうので、僕たちは何としてでも成功しなきゃいけないと思っているんです。
なので、(私たちが)遊びながらでも成功した会社になると、「自分たちの会社が堅くて間違ったことをしていたんだ。Cellestみたいにもっと柔らかく自由で、仕事を楽しんでいる人間たちだったらうまくいく」と模範にされることによって、(Cellestのような思想の)企業を増やせる。身近なメンバーだけじゃなくて、そういう(考えを持つ)人たちを増やせると思って、今は成功に向かって大きくチャレンジしたいなと思っているんです。
それは「ユニコーン企業になる」とか「IPOする」とか、みんなにわかりやすく、目立つかたちで成功しなきゃと思っている。それを考えた時に、たまたまライブコマースを自分が早くからやっていたので、「これだったらユニコーンを目指せるな」とか「上場しても、すごいインパクトを与えられるな」と思って、やっています。
なので、ライブコマースをインフラ化させたいという目的もあるんですが、それ以前に、そもそも「仕事」のイメージをネガティブからポジティブに変えたいとすごく思っています。これが僕の大きなミッションです。
「想いの熱量」をつないでいく
稲荷田:今回はライブコマース市場のビジネス性をかなり聞いていたので、そっちの文脈が強いのかなと思ったら、大前段の志がすごく高くて熱いなと刺激をいただきました。ありがとうございます。
このあたりはぜひ、梅景さんも事業領域として重なる部分や思いもあるんじゃないかなと思うので、最後に感想やエールもいただけますか?
梅景:先ほど言った、「想いの熱量」という部分を大事にしているので、やはり想いのある人たちを応援したいのは社員に限らず考えていることです。今後はパートナー企業として、そこの部分もご一緒することで事業の面で応援していければなと思っていますので、引き続きよろしくお願いします。
稲荷田:ありがとうございます。
佐々木:ありがとうございます。
稲荷田:個人的には僕も、このポッドキャストという市場をまさに作りにいこうとしています。これも広義にはクリエイターのものなのかなと思うと、勝手にエールをいただいたような感覚になりました。この日本をより良くしていくところがお互いの領域であるかと思いますけど、ぜひ何かご一緒できたらなと思ったところです。ありがとうございます。
本日お越しいただきました、Cellestの佐々木さんと、UUUMの梅景さんでした。そして、お聴きいただいたあなたも、みなさんありがとうございました。
佐々木・梅景:ありがとうございました。
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