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年間平均300人が命を落とす建設現場の事故原因91%を未然防止 5.4兆円市場に挑むAI建設安全エコシステム

【3行要約】
・日本の建設現場では毎年1万5千件の重傷事故が発生し、安全対策に年間7.5兆円を投じても解決できていません。
・Aveteが開発した多言語対応AIエコシステムは、月額2万円から利用でき、外国人労働者にも対応可能
・建設業界は手作業中心の安全管理から、リアルタイムでデータ駆動型の予防的安全システムへの移行が急務です。

建設業界における最も困難な課題に挑むディープテック・スタートアップ

ウッタム・ドゥィヴェディ氏:みなさん、こんにちは。私たちは、建設業界において最も困難で、かつコストのかかる問題の1つである「現場の危険(オンサイトハザード)」の解決に取り組んでいます。1件の事故で1億円の損害が発生することもある重要課題です。

私たちは、次の事故を未然に防ぐためにここにいます。私たちは、東京大学の卒業生によって設立された、東京を拠点とするディープテック・スタートアップです。


今後6年で121兆円まで拡大する建設市場

日本の建設業界の市場規模は86兆円にのぼり、今後6年で121兆円まで拡大すると予測されています。日本の建設技術は世界でもトップクラスと評価されており、さらに建設分野におけるAIの成長率は前年比25パーセントと急速に伸びています。市場は急拡大し、資金も集まっていますが、それでもなお、追いついていない部分があります。


安全対策が追いつかない現場の実態

建設業は依然として、最も危険な職場の1つであり続けています。私たちは、建設現場での事故のニュースを絶えず耳にしています。日本国内だけでも、年間平均で300人が命を落とし、1万5,000件以上の重傷事故が毎年発生しています。これは、日本中の何千という建設現場で、毎月飛行機が1機墜落しているようなものです。

年間数兆円を投じても解決できない課題

もちろん、各社がこの問題の解決に取り組んでいます。日本の建設業界は、この問題に莫大な費用を投じています。毎年、安全対策やトレーニングに2兆円が費やされています。それに加えて、補償や損失対応に3兆円、さらに3年ごとにリアクティブ(事後対応型)の安全点検に2.5兆円がかかっています。


事故の91パーセントに共通する3つの原因

これほどの費用をかけていても、問題は解決されていません。私たちはその根本原因を深く掘り下げました。そして、事故の91パーセントが、監督不足・トレーニング不足・作業員によるルールの無視という3つの主要要因に起因していると言われています。


変革が求められている安全対策

現在の安全基準は、事後対応で遅く、手作業で行われており、この問題に対処できていません。だからこそ、世界には変化が必要なのです。手作業から、データ駆動・リアルタイムの安全フィードバックへの変化。事後対応から、予防的なソリューションへの変化。それこそが、私たちAveteが取り組んでいることです。


世界初、AIが支える建設安全エコシステム

私たちは、ディープラーニングと生成AIを活用した、世界初の建設安全エコシステムを開発しました。このシステムは、日本の建設現場のワークフローに最適化されています。

軽量設計のため、スマートフォンやIoTデバイスでもスムーズに動作します。若手の建設作業員や土木技術者でも、このシステムを活用すれば、現場のエキスパートのように働くことができます。


危険予知トレーニングの精度を向上

それがどのように建設の各工程で役立つか、順を追ってご紹介します。

作業開始時には、すべての建設現場で「危険予知トレーニング」が実施されます。私たちのプラットフォームを活用することで、作業員はこれから直面するリスクを深く理解することができます。


外国人・若手にもやさしい多言語対応

また、このプラットフォームは、日本語だけでなく、作業員の母国語でもやり取りできるため、外国人労働者や従来型のトレーニングについていけなかった若い日本人作業員にも最適です。このプラットフォームを使えば、安全トレーニングの効果を75パーセント向上させることができます。

書類確認も現場で即時対応

ですが、私たちはそれだけにとどまりません。建設マネージャーや技術者に向けては、安全マニュアル、トレーニングマニュアル、オペレーターの運転免許証など、現場で必要な書類を即座に確認する機能を提供しています。


作業中もAIがリスクを検知・指摘

さらに、実際の建設作業が始まると、私たちのAIがさまざまな作業内容を自動で識別し、それぞれに応じたフィードバックを提供します。問題を検知すると、見やすいチェックリスト形式で指摘を表示し、課題だけでなく、その解決方法までを「グレーボックス」に分かりやすく提示します。

作業員はその指示に従って写真を撮影し、赤いボックスを緑に変えて完了。これだけで、現場の安全が保たれるのです。本当に簡単です。


リアルタイムの安全データが報告業務を変える

ですが、私たちはそこでも終わりません。すでにリアルタイムの安全データを取得しているため、安全レポートも作成済みです。日報・週報・月報として、建設安全に関するインサイトをまとめ、プロジェクトマネージャーだけでなく、本社や支社とも情報共有が可能です。


作業前・中・後を網羅するエコシステム

これにより、現場の進捗状況を全社で把握できるようになります。つまり私たちは、作業の開始前・作業中・作業後まで一貫して支援できる、建設会社にとって理想的なエコシステムを提供しているのです。

月額2万円から、安全はもっと身近に

そして、私たちは「安全は高価であってはならない」と考えています。そのため、私たちのベーシックプランは、1社あたり月額わずか2万円からスタートでき、小規模建設会社にも最適なソリューションとなっています。



また、利用量に応じた従量課金制プランや、大企業向けのエンタープライズプランもご用意しています。対面での説明機会を頂いた会社や建設団体の方々には高評価をいただいています。



私たちは、テスターやお客さまから寄せられる前向きなフィードバックを通じて、自分たちが正しい道を歩んでいると確信しています。

年間売上110億円を目指して拡大を続ける

ご存じのとおり、日本の建設市場は非常に大きく、安全対策分野だけでもその規模は5.4兆円にのぼります。私たちはこの中で、年間110億円の売上達成を目指しています。ご清聴ありがとうございました。

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