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スタートアップ挑戦とライフイベント進展はトレードオフか(全3記事)

休日も仕事が切り離せないけど「自分のゆとり」は作る 子育て中スタートアップCXOが語る、平日・土日のリアル

株式会社Reelu主催のイベントの模様をお届けします。テーマは「スタートアップ挑戦とライフイベント進展はトレードオフか」。実際にスタートアップでアクセルを踏みながら、出産・子育てをしているKEEN株式会社小倉一葉氏、株式会社カウシェ前本航太氏、そして株式会社Reelu今野珠優氏の3名が登壇。平日・土日の過ごし方など、リアルな実態を語りました。

スタートアップと出産の「人生の忙しいタイミング」が同時に

今野珠優氏(以下、今野):今日はよろしくお願いします。

小倉一葉氏(以下、小倉):よろしくお願いします。

前本航太氏(以下、前本):お願いします。

今野:今日の流れなんですけれども、ここから登壇者の自己紹介をして、パネルディスカッション。最後に質問をいただきつつ、13時前にはクロージングしたいです。お昼休みタイムなので、ご飯を食べながら、ゆるい気持ちで参加していただけたらと思います。気軽に質問などもください。

小倉:よろしくお願いします。

前本:お願いします。

今野:登壇者の紹介ということで、自己紹介からいきましょう。小倉さんからお願いします。

小倉:よろしくお願いします。KEEN株式会社の小倉と申します。今回お話をいただいた経緯として、珠優さんとは日々すごく仲良くしていただいています。事業の相談も、採用の相談もバリバリさせていただいて、弊社の優秀なインターンは、お二人ともReelu社さんからご紹介いただいて、即採用で活躍いただいています。

秋田県で生まれまして、その後、新卒でMicrosoftに入り、KEEN株式会社を創業しております。その前に、プリズムテック株式会社という名前で、企業のコミュニティマーケティングやコミュニティ運営支援をやってまいりました。サービスを開発しスタートアップに切り替わるタイミングで出産をして、その時に夫が2ヶ月育休を取りました。

挑戦したいと思ったタイミングで1人で意思決定をするというよりかは、周りにサポートしていただきながら、コミュニティを選んで、そのコミュニティが自分自身を動かす原動力にしていくかたちでここまでキャリアを築いてきました。本当珠優さんからたくさん教えていただきましたし。

今野:いやいや。

小倉:いや、本当に教えていただきましたし、サポートいただきました。あと私自身のキャリアとかやりたいことが停滞せずにできたのは、夫の育休があったからで、その体制を一応前もって話し合えたのがよかったなと思っております。

本日、珠優さんもそうですし、前本さんも育休を取られてるっていうところで、お話を聞けるのが楽しみです。よろしくお願いします。

今野:よろしくお願いします。小倉さんは、人生の忙しいタイミングが一気にきたっていうところで(笑)。

小倉:いやいや。でもその動かし方を、珠優さんをはじめ起業家先輩たちから教えていただいてよかったなと思ってます。

今野:後でそのへんのお話を聞かせてください。

大型資金調達の1ヶ月後から育休に

今野:では前本さん、お願いします。

前本:はじめまして、カウシェの前本と申します。カウシェで取締役COOとして事業統括をしており、カウシェの成長自体に全責任を持つポジションです。

「カウシェ」とは、1人では買い物ができない「シェア買い」アプリです。友達や家族、あるいはSNS上の誰かと、自分を含め2名以上で商品を購入をする「シェア買い」をすることで通常よりお得に買えるというECのアプリを運営してる会社です。

私は2022年の8月から10月にかけて、丸々2ヶ月間育休を取得し、その間、会社はお休みさせていただきました。今回珠優さんにお声がけいただいたのも、6月末ぐらいに大型の資金調達をして、その1ヶ月後ぐらいから(育休で)いなくなる予定だったので、「そのあたりの話を聞きたいです」ということでで呼んでいただきました。よろしくお願いします。

今野:よろしくお願いします。調達直後に、個人として会社に後ろ髪引かれる思いとか、もしかすると経営陣内でどういうディスカッションなされてたのかとか。そういった特に葛藤の部分を踏み込んで聞きたいなと思ってます(笑)。よろしくお願いします。

小倉:よろしくお願いします。

「人が足りない」中で、周りをどう頼っていくか

今野:私は今野珠優といいます。今回はキャリアの話もあったので、ちょっと(スライドに自分の)年齢と息子の年齢を入れています(笑)。私は23歳で新卒でHISに入りました。親が経営者で、私もずっと「自分でやりたいな」と思っていたので、すぐ辞めまして。

24歳から、Fun Groupという会社の創業期から拡大期までの7〜8年間に携わっていました。ちょうど拡大期に差しかかって、私も調達の直後に妊娠・出産していています。2023年に役員退任して、起業しました。今自分33歳、息子2歳、会社0歳という、心もとない感じでやっているんです(笑)。

本当に日々、有り物でやり過ごす感じにはなっているんですが、そういったところをあまり外に話してこなかったので、シェアしながら、自分自身も思考とかを深めていけたらいいなと思ってます。

私は「選択的シングルペアレント」という形態の家族になってます。旦那さんはいなくて、私1息子1の家族構成になっています。単純に人が足りない中で、周りをどう頼っているか、そういうところはけっこう話せるかなと思っています。よろしくお願いします。

小倉:よろしくお願いします。

子どもが産まれて驚いた、「個人の時間」がなくなる現実

今野:ではさっそくパネルディスカッションに入っていきたいんですが、一番気になるのはこれかなと思っています。3人のスケジュール。小倉さんも前本さんもめちゃくちゃ忙しくされてると思いますが、今どう1日過ごしてるのを、1人ずつ教えてください。小倉さんからいきますかね。

小倉:ありがとうございます。私は朝9時に登園をさせ、9時半から仕事を開始しています。

基本的に分担は、私が朝を担当して、夫が帰りを担当して、そこからお風呂とか入って、寝かしつけは私が担当です。バトンタッチしながらやってるかたちになりますね。以上です。

今野:仕事は本当9時半〜18時半で、その後夜ワンチャン空いてたらって感じ?

小倉:そうそう、本当にそんな状況ですね。

今野:子どもがいなかった時は、めっちゃ働いてませんでした?

小倉:そうですね。子どもが産まれるとこんなに個人の時間なくなるのかってびっくりしました。でも一方で、その分集中できたり、意思決定を早くしなきゃいけないので、前倒しでやる意識がすごくつきました。あと、やらないこと決めるのがめっちゃ重要だなって。あとは土日もやりますよね。

今野:土日は動いちゃいます。土日の動き方は後でまた質問させてください。前本さん、どんな感じですか?

前本:今の状況のご説明からさせていただくと、私もまだ娘が生まれて5ヶ月ぐらいで。離乳食も始まってなくて、保育園もまだ入ってない状況で、妻に育休を取ってもらっている状況下にいます。

そんな中で、私も7時半ぐらいに起きて、朝はとりあえず娘と遊ぶ時間が1時間ぐらい、そこから仕事に私も入る感じですね。お風呂を入れるのは私なので、18時ぐらいからお風呂に入れたり、ご飯の時間があったり。そこから寝かしつけをし、仕事をし、夜泣きが始まり、みたいなのを繰り返しています。

今野:夜泣きがまだあるんだ。

前本:昨日もありました(笑)。だいたいこんな流れですね。

今野:思ってたより仕事してないですね(笑)。

前本:そうですね(笑)。でも、細切れでやっていく感じにはなってますね。

子育て中経営者の、リアルな平日のタイムスケジュール

前本:夜泣きがすごいんですよね。どのぐらい自分が寝れるか読めないから、とりあえず早く寝ておこう、みたいになりますね。

前本:そうなんですよね。昔は本当に夜中の1時、2時、3時とかまで仕事して寝るような生活だったところから、寝る時間は本当に早くなりましたね。

今野:そうですよね、ありがとうございます。だいたい似てますね。うちは季節によってタイムラインが変わり、サマータイムとサマータイムじゃない時間があるんです。基本的に息子が太陽とともに起きるんです。本当に5時手前とかに起きる。

小倉:一時期、4時台に起きてましたよね。

今野:4時50分とかに起きてたんですけど、今は幸い冬で太陽が出てくるの遅いので、まあ7時ぐらいに起きて、ご飯を作って遊んで。そこから登園が8時45分ぐらいなんですけれども、幸い家から徒歩圏内に保育園が3つあるので、登園はすぐなんですよ。9時から仕事開始ができるんですが、私は9時〜17時半の1本勝負ですね。

そこからお迎えに行って、ご飯を作って、ご飯を食べて、お風呂に入り、寝かしつけ開始が21時。なんだかんだ寝ついて、家事を再開できるのが22時とかにはなってしまって。

でも運が良ければ22時半からまた仕事を再開できる。ここでもうレスを返しまくって、24時になる前には寝ておきたいな、夜中何か起きたりするかわからないから......って感じですね。

うち息子は2歳なりたてなんですけれども、まだ夜中に起きてミルクを飲んだりとかもする。そういうのも鑑みて、8時間、7時間は寝ようっていうようなタイムスケジュールを引くようにしてます。これが私のパターンです。平日はこんな感じです。

手を動かす時間は取れないが、考える時間は取れるのが土日

今野:じゃあ休日はどんな感じなの? というのを聞きたいんだけれども。何か休日に特徴的なことしてる人います?

小倉:前本さんの話も聞きたいです。

前本:先ほど状況もお伝えさせていただいたんですけど、妻が平日見てくれてるのがメインの時間になってるので、休日は私が見るような棲み分けになってるんですね。なので、日中は子どもと散歩に行ったり、買い物に行ったりをずっとやってる感じです。日中の時間帯は子どもと一緒にちゃんと過ごしてるかなって思ってますね。

今野:土日どっちも担当なんですか?

前本:土日どっちも担当ですね。正直、ここの正解のパターンがまだわかってないですね(笑)。

今野:だって今保育園入ってなくて、奥さんが平日見てるんですもんね。

前本:そうなんですよね。

今野:だったら前本さんは、業務時間はとれないですよね。

前本:そうなんですよね。朝と夜しかないです。手を動かす時間は取れないけど、考える時間は取れるかな? というのが、土日ですね。

今野:なるほど。頭は空きますからね(笑)。わかるわかる。

土日も仕事が切り離せないからこそ大切にしたい「自分のゆとり」

今野:小倉さんどんな感じですか?

小倉:休日は公園で子どもを追いかけ回しています。今、1歳9ヶ月になるところなんですけど、珠優さんの息子さんと4ヶ月違いで、一緒に遊んでいただいたりとかもしながら。ありがたいことに、経営者のママ友がいることがすごくありがたくて、そこで事業相談、採用の相談に乗ってもらいながら、息子たちはトミカで遊ぶみたいな時間が土日にあるので、もう本当にありがたい環境だなって思ってます。

今野:確かに。私は土曜保育を使っています。自分の中でルールがあって、週5日は保育園に入れていいというルールなんですよ。祝日とかがあると、さすがに本当に仕事ができなくなるから、だったら土曜は丸々入っててもらう感じですね。

そうするとちょっと自分にゆとりができるから。私の場合親1子1なので、このバランス感覚がけっこう大事です。日曜日も、4時間だけベビーシッターさんに来てもらっています。けっこう頼り頼りやっていますね。

私も遊びに連れてっていて。消防博物館とか、リアルなところで言ったら、ポリスミュージアムとか。2歳になってけっこう好奇心が出てきたので、最近は外に出すことがすごく多くなりました。

そして寝かしつけ後に仕事をちょっとする。やはり経営者なので、土日も仕事はどうしても切り離せなくて。なんだかんだ動いてるという、本音としてはありますね。

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