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<自己紹介>『美容業界のスタートアップ』(全2記事)

レクサスが買えるほど、美容整形に課金してみてわかったこと 女子大生起業家が挑む、美容医療情報の「非対称性」解決

2019年2月21日、早稲田大学 日本橋キャンパス WASEDA NEOにて「美容系スタートアップによる美容業界のアップデート@東京・日本橋 by ビジネスメディアAMP(アンプ)」が開催されました。スタートアップによるアップデートが進む美容業界ですが、その実態はまだ広く知られていません。このイベントでは、資金調達を実施し、美容業界のアップデートに挑戦しているスタートアップのCEOをゲストに、美容業界での新規ビジネスのあり方についてトークセッションが行われました。本記事では、自身が美容整形を行った経験からサービスを立ち上げたMeily社 CEOの川井優恵乃氏による自己紹介パートをお送りします。

美容大国・韓国よりも施術数の多い日本

木村和貴氏(以下、木村):本日の登壇者は、MeilyのCEOの川井さんと、LiME株式会社のCEOの古木さんです。どちらも非常にユニークでおもしろい経歴の持ち主で、僕も今日はすごく楽しみにしてきました。それではさっそくご登壇いただきたいと思います。では、お席の方にお願いします。

まずは2人から自己紹介とサービスの紹介をお話しいただきたいなと思います。Meilyの川井さんからお願いします。

川井優恵乃氏(以下、川井):はい、よろしくお願いします。株式会社Meily代表の川井と申します。いまからプレゼンする資料を使ってベンチャーキャピタルさんなどを回っていたので、そのままをお伝えしようと思います。

Meilyは、リアルな美容整形の情報が得られるサービスです。実際に私が美容整形をして、美容整形をしていくうちに課題に気付いたことから創業しました。

私自身がいろいろと整形をして、総額で430万円くらいのお金を使っています。顔面にレクサスが買えるくらいの課金しています。

そもそも美容医療をする人は少ないんじゃないのと思われるかもしれないですが、年間施術件数は、美容大国といわれる韓国よりも日本のほうが多い状況となっております。年間の施術件数は、年々10パーセント以上の成長率をもって増えています。

市場規模としても、美容外科と美容皮膚科と審美歯科を含めて7,200億円という市場です。そのうちの20~30パーセントにあたる約2,000億円を広告に回しており、私たちはその広告市場を狙っています。

美容整形の正しい情報はどこにある?

川井:そうはいっても、みなさんは美容医療に馴染みがないと思うので、実際に私が整形に至るまでのプロセスを説明させていただきます。

小さい頃から、なぜか私の側にはかわいい子がいて、かわいい子ばかりがチヤホヤされて、私はまるで存在していないかのような劣等感を抱えて生きてきました。努力をして、化粧をしたり身だしなみを整えたんですが、やはり顔が変わらないと限界を感じました。

「ブス」のまま、諦めて生きるなんていやだなと思って、美容整形を決意しました。そして、美容整形の調査にとりかかります。

まずは、Googleの検索フォームで「二重 美容整形」と検索をしたんですが、出てくるのはクリニックの広告やホームページばかりなんですね。中に入ってみても、「バレにくいですよ。腫れにくいですよ」と謳っているものばかりで、当事者としてはちょっと不信感が否めませんでした。

そのままクリニックへカウンセリングに行きますと、医師やナースが「バレにくいですよ。腫れにくいですよ」と同じように言うんです。でも、100パーセント信じていいのかがわからなくて。しかも、私は顎を手術したんですけど、手術後に顎が長くなってしまいました。

先生に聞いても「大丈夫」と言うんです。私は、整形したことを周りに言っていなかったので、相談できる人もいなくて。すごく孤独で不安な2ヶ月間を過ごしました。2ヶ月経ったら不安も引いてきたんですが、それでもすごく不安な期間でした。

美容医療情報の「非対称性」を解決したい

川井:私がユーザーになってみて感じた課題としては、「リアルな美容整形の情報がほしい」ということ。私が顎の手術を受けた際に、アフターケアはあったのかなど、その病院で手術した人に話を聞けていれば、もっと違う病院を選ぶなどの選択肢もあったのかなと思っていました。

ここ1~2年で、TwitterやInstagramなどのSNSでの情報収集が盛んになりました。しかし、課題があります。情報収集にとても時間がかかるんです。例えば「レーザー」を調べるのに3時間はかけます。なぜかというと、検索にひっかからないんです。クリニック名が伏せ字だったりして、「レーザー」で調べても(お笑い芸人の)カズレーザーなど、ぜんぜん関係ないことが出てくるんです。

(会場笑)

じゃあ、質問すればいいじゃないかと思って質問するんですけど、フォロワー数が少ないとぜんぜん返ってこなかったりします。

また、SNSだけではなく、比較検討の材料となる症例写真がないことも課題でした。クリニックのホームページにいかないとわからないんです。いろんなクリニックのホームページを跨いでいったり、そもそも知らないクリニックには出会えないという課題もあります。

そこで、それらの課題を一気に解決できるプロダクトを作っています。検索機能では、Q&Aリポートなども出てくるので、探している情報にすぐアクセスできます。ユーザー同士のQ&Aがあるので、ここで疑問を解決できるかたちになっております。クリニックの症例写真をもらっていて、一気に見ることができるので、これはすごく便利だと思っています。

会社のチームとしては、エンジニアやデザイナーなど、すべて内製で行っております。いまは美容医療情報の非対称性を、コミュニティを用いて解決しているのですが、今後は、整形をするためのお金の点で、金融ローンであったり失敗のリスクヘッジのための保険も取り扱っていきたいと思っています。以上です。

(会場拍手)

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