2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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佐々木大輔氏(以下、佐々木):どうもfreeeの佐々木と申します。僕はですね、学生時代に最初体育会系のラクロス部に入って、日々ラクロスばっかりやってたんですけど、ちゃんと大学の成績取りたいなと思って、授業に出ないで良い成績をとるにはどうしたらいいかっていうのを考えたところ、どうやら数学の授業をとるのがいいということで、ひたすら数学を通学時間に勉強していたら、統計とかデータサイエンスとかそういうのが好きになってしまって。
たまたまデータサイエンスのゼミに入ったんですけど、すごく面白くてですね、これもっと真剣にやりたいぞということで、部活も辞め、自分でデータを触れるようなインターンっていうのを始めてみました。そこで働き始めた会社っていうのが、実は小林さんがベンチャーキャピタリストになり立てのころに、投資していた会社だったんです。
小林:2002年ですね、だから実は佐々木さん学生のころから知ってるって関係ですね。
佐々木:そうですね。こういう一代巡って、みたいなのがありますけど(笑)、その会社で何をしたかっていうと、インターネットでアンケート調査をしようというようなことをやっていた会社で、昔は渋谷駅の前でおばちゃんが一生懸命「アンケート答えてください」って言って、会社はそれでマーケティングリサーチのデータとして使っていたんですけれども、そういったことをインターネットに置き換えると。
で、そのデータ分析をするみたいなことを、僕は会社でインターンをして、新しい調査手法の開発だとか、会社で使ってるシステム自体の開発だとか、そういったことをしてました。
非常に経験として面白かったんですけども、マーケティングリサーチの会社だったんで、一番大きな当時のクライアントっていうのが広告代理店だったんですね。当時の僕にとって「おお! 一番大きなお客さんってかっこいいな」と思ってですね、それで広告代理店の博報堂に入りました。
広告代理店では、マーケティングプランの立案をするような仕事をしていたのですが、当時、あまり費用対効果などと向き合わずに、さまざまな提案をつくる仕事がとても多かったです。
そういうことやってると、だんだん心が傷んできてですね、僕のやってることは本当に価値があるんだろうかと悩むようになって、もう少し本質的に何かに投資したらリターンが出るみたいな、そういうことを突き詰めて考えていきたいなということを考えて、投資ファンドに転職をしました。
要は会社を買収したところで、その中に入っていくと言ってもですね、毎月「売り上げどうなんですか?」「そうですか」ってレポート書くだけだったりするので、これってあんまり本質的じゃないよなっていうことを考えるようになって。
そのまま、たまたま学生時代に働いていたインターンの会社「インタースコープ」ってとこなんですけども、そのメンバーが立ち上げた会社でALBERTっていうのがあって、そこに入って、CFOとして資金調達とかをしながら、あと自分自身もデータサイエンスが専攻だったので、この会社はレコメンドエンジンとかをつくっている会社なんですけども、自分でレコメンドエンジンの開発っていうのもやっていました。
そうこうしていたら、たまたまGoogleって会社から声がかかって、「Googleにちょっと新しい職種を作ろうとしているんで、相談に乗ってくれませんか?」みたいな感じで、来てくれませんか? っていわれて面白そうだなと思って、行ってみたんですよね。
そしたら、いきなり外人が出てきて「なんでGoogleに入りたいんだ」ってことを言われてですね、「ん? これ、もしかして面接か?」って(笑)。なんか気づいたら僕は面接にいたっていう感じで。
Googleの面接って当時有名で、まずホワイトボードになんか書けって、難しい問題をいっぱい聞かれてですね、ホワイトボードに書いて回答するみたいなのをやって、一応「はるばるこの人は日本まで来てくれたんだろうから、きちんと頑張って面接のていで乗り越えよう」と思って乗り越えたらですね、いつの間にかGoogleに入ってしまったというかたちでした。
その後5年くらいGoogleで働くんですけども、これ自体は僕にとってはとてもいい機会になって、最初はデータアナリストとしてGoogleに入ったんですけども、日本で中小企業向けのマーケティングをやろうということになって、中小企業がGoogleでもう少し簡単に広告を載せられるようにする、中小企業がGoogleの広告を使うのを広めていく、っていう仕事を始めました。
それが結構うまくいったので、そのままアジア全体でやりましょうということで、アジア全体の中小企業のマーケティングっていうのをやっていたんですね。そのなかで、日本の中小企業って非常にテクノロジーの活用が遅れてるってことに気づいてですね、何かこういった問題に対して自分で取り組めないかっていうのを考えるようになって、今のこのfreeeという会社を立ち上げるに至ります。
佐々木:じゃあ、それで何やってるのかというとですね、クラウド型の会計ソフト「freee」っていうのをやってまして、会計ソフトっていうのは個人事業主ですとか会社であれば必ず使わなければいけないんですよね。というのは、決算書をつくったりとか、業績を追っていくために必ずやるもの。
これまで弥生会計とか勘定奉行とかそういうインストールして使うタイプのソフトウェアっていうのが主流だったんですけども、僕たちはこれをブラウザから使えるように、クラウド型のサービスにするということに取り組んでいて。
これによって新しくなることというのは、インストールがいらないので、どんなパソコンだろうが、タブレットだろうが、モバイル端末だろうが利用ができるというのが1つ。
2つめに、今までと全く違うインターフェイスを実現しているので、簿記とか勉強される方いると思うんですけども、簿記の知識がなくても会計ソフトを使うことができると。今までのソフトは簿記の知識は最低ないと使うのは難しいというものだったんですけども、そこを変えたっていうのが2つめ。
3つめに、銀行とかクレジットカードのWebの明細と連動して、入力しなくてもですね、簡単に使える会計ソフトっていう感じで新しいユーザー体験を実現するということをしています。
これを使うと、経理の業務っていうのが大体50分の1の時間で出来てしまうというのが、今提供しているかたちなんですけども、1年間でおよそ7万の事業所に使ってもらうというような成長を続けていてですね、今総額11億円の資金を調達して事業を進めている、こんな感じです。今日はよろしくお願いします。
小林:はい、ありがとうございます。最後にファッション業界、久保さんお願いします。
久保裕丈氏(以下、久保):はい、お願いします。ミューズコー株式会社の久保と申します。僕の経歴、ここシンプルにしか書いてないので、口頭でいろいろ補足をさせてもらうとですね、私は大学院まで行ってきます。大学院と大学含めて7年間も在籍してしまっているんですけどれども、社会人として働き始めたのがもう25歳かな。
今日のテーマ「20代の修行の仕方」ってテーマだったと思うんですけども、平尾社長と違ってですね、この20代の中盤までまぁ酒しか飲んでないようなですね、そんな大学、大学院生活をずっと送ってました。そこからですね、いよいよ、理系の大学院を出ておきながら、就職せにゃいかんなってことで。
多分大学生の皆さんもこの中にいらっしゃると思うので、就活とかいろいろ考えると思うんですけども、何で働きたいかなと思ったときに、ぱっと浮かんだのが、モテるところで働きたいなと思ったのがまず最初です。
そのときにモテそうというと代理店かななんて安易に考えて、ある会社のインターンに行ったんですよね。そこで「あるビールのプロモーション施策を考えなさい」みたいなお題を与えられるわけなんですけども、ずっと頭の中で「これって、本当の問題ってプロモーションじゃないんだろうな」とか思ってました。
そこで、「なんだか出来ることにちょっと限界があるな、もうちょっとモテそうで、自分の頭の許す限り、何でも出来るようなことをやりたいな」なんて思いながら選んだのが、このA.T.カーニーという会社でした。
小林:A.T.カーニーはモテる会社だったんですか?
久保:まぁモテませんでしたね(笑)。SPAの「合コンしたい企業ランキング」っていうのがたしかベスト30ぐらいあって、僕のミッションがA.T.カーニーをここにランクインさせるっていうことでだいぶ頑張ってたんですけど、仲間たちと。結局これ叶わず、カーニーを卒業するっていうことになってしまいました。
カーニーのときにはかなりファッション業界だったりとかコスメ業界のプロジェクトっていうのを多くやっていました。
そのときに見えていたのが、日本のファッション業界っていうのが、とにもかくにも百貨店だったりとか、これを「館」って呼んでますけども、館の売るパワーがどんどん落ちてしまったり、そこでECがどんどん立ち上がってきはするんですけども、ごくごく一部の有名なブランドさん以外って、まったくお客様との接点が持てなくなって、なかなか売れなくなってる。
館であれば、要は前を人が通ってくれれば、別に知名度とか関係なく物が売れるからいいんですけど、どんどんECに移って行って、ECだとどうしてもやっぱり皆検索だなんだってかけて、有名なところのブランドしか売れなくなってくる。やっぱり一極集中が進んで、どんどんこういうアパレルさんの経営状態が難しくなってきているなと、こんなことがコンサル時代に見えてきていました。
そんなところとか、たまたま飲み会で知り合った女性の旦那様が、非常に積極的に事業投資なんかをしているという方でして、彼との出会いもあったりとか、私がコンサルのときに見てきたファッション業界の課題観だったりっていうのもあってですね、2012年4月に「ミューズコー」を立ち上げたという経緯に至ります。
久保:そこ(スライド)のスマホのところにカーソル合わせると、多分再生ボタン押されるので、まずぽちっと。これ簡単にばーっと見てもらえればいいんですけど。
久保:我々がやってるのはすごく平たく言ってしまうと、要はファッションのECです。女性向けのアパレルに特化したファッションのECっていうのをやってます。よく使うのって、皆ZOZO(TOWN)さんとかって使われると思うんですけど、我々はちょっと売り方がユニークです。
ZOZOさんとかって、1000とか2000のブランドっていうのがずっと定常的に変わらずに売っているような状態だと思うんですけども、我々の(システムでは)どんなブランドさんであっても、基本的に1週間しか売りません。どんどんどんどん毎日新しいブランドが登場しては1週間で消えてっていう、こんなサイクルを繰り返してます。
これ何が嬉しいかっていうと、うち会員数が50万人いるんですけども、ブランドさんにとっては、うちに商品を卸してくれれば、必ず登場した瞬間にはお客様の目に触れるので、知名度がなかろうが、商品が良くて価格がお客様にフィットしてれば必ず売れる。
それできちんと知名度が上がっていって、お客様が実際買ってもらって手に取ってもらって、今度は通常のお店だったりとか、ほかのECのほうにどんどん流れていくっていうですね。
知名度がなくてもとにかく売れる。1つは1週間でとにかく売り切ってしまうというビジネスをやっているので、やっぱりファッションってそうはいってもキャッシュの部分かなり難しいところを抱えてます。1週間で売り切って素早くマネタイズをするということで、彼らのコスト構造というのをすごく改善してあげることが出来ると。これが我々の特徴かなと思っています。
そんなふうにして、すごく平たく言ってしまうと、テレビ通販のネット版みたいなものです。あとは、有名モデルさんを起用したいわゆる雑誌みたいなもの、要はそこで気に入ったスタイリングをそのまま買えちゃうような、マガジンライクな通販を運営していたりとか。
あとは我々の独自ルートの仕入れがあるので、普通のアパレルさんと全く同じものを扱っていながら、大体そこの半値くらいで物が買えるって、こんなような商売をしています。
なので、お客様にとってはとにかくお得に商品が買えるし、ブランドさんにとっては知名度に関係なくどんどんマネタイズして、新しい商売のネタが出来てくると、こんな良いところがあるのかなと思っています。
久保:とにかく皆さんにとっては、「手のひらに最新トレンドのセール会場を」ということでやらせていただいているので、ぜひこの中に女性の皆さんいらっしゃると思うので、ミューズコー、アプリでもありますし、ブラウザでもあるので、今日ぜひインストールして帰っていただければなと思います。よろしくお願いします。
小林:ありがとうございます。
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