2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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いろんな方に来てもらいたいというのがあったので、今日からタイトルを変えさせていただきました。よろしくお願いします。今日はゲストに、ランサーズの秋好社長にお越しいただきました!
(会場拍手)
秋好陽介氏(以下、秋好):よろしくお願いします。
宮崎:秋好社長は「陽介」さんというんですね。
秋好:はい、そうです。
宮崎:「介」つながりじゃないですか。
秋好:そうですね(笑)。髪型も似てるって書かれてます。
宮崎:髪型もね(笑)。これね、そうなんですよ。秋好社長の髪型を意識してるんです。
秋好:(笑)。
宮崎:ということでございまして、ランサーズは今をときめく会社さんでいらして。私も今までいろんなところでご一緒させてもらってまして、今日で何回目かになりますね。
秋好:そうですね。何回かお会いしてます。
宮崎:出会いもね、面白いんですよ皆さん。新幹線の中に『Wedge(ウェッジ)』っていう雑誌があるんです。あの、「時代の先端を行く雑誌 Wedge」だっけ。そんなタイトルですね。
秋好:そうですね。
宮崎:ウェッジをバーッと見てたら、面白そうなことをやってる会社さんがあって……生年月日も近いんですよね。
秋好:あ、本当ですか?
宮崎:1981年の何月?
秋好:1月22日です。
宮崎:おお、1月17日ですよ。1981年1月17日。
秋好:じゃあ、もうほとんど同じ。
宮崎:5日違い。どおりで波長が合うわけですね。
秋好:なるほど。髪型も似てるし(笑)。
宮崎:髪型も似てるし。ということで、秋好社長の雑誌を読んで直電したんですよね。
秋好:そうですね。
宮崎:直に電話をして「ぜひお話をうかがいたい」ということで、行ったんです。そこから始まりまして。私は今、雇用関係の政策を頑張ってるので、そのときに「テレワーク推進特命委員会というものがございます。そこにぜひお越しいただけないか」ということで来ていただいたのが、自民党として一番初めの接点だったわけですね。
秋好:そうですね。
しかもテレワークの中でもまったく新しい、これまでになかった働き方というかシステムというのが「クラウドソーシング」というものでして、それを日本で一番早く手掛けていらしたのが、このランサーズさん。このような説明ですね。よろしいですか?
秋好:はい。説明ありがとうございます(笑)。
宮崎:訂正部分があれば、また……(笑)。
宮崎:で、ちょっと見ていただきたいのが、そのテレワークの勉強会で使った資料です。大変わかりやすくまとまってますので、皆さんにご紹介したいと思います。これ、株式会社テレワークマネジメントさんが作られた資料です。ありがとうございます、使わせてもらいます。
で、ここの働き方が「自営型」と「雇用型」に分かれてますね。一方で、「在宅型」「モバイル型」にも分かれていて、従来の働き方が上手くまとまっています。この雇用型の人も自営型の人も(対象に)、インターネット上で「仕事」と「働く方」をマッチングするのが、クラウドソーシングというものでございます。
秋好:はい。
宮崎:ということで、私のつたない説明はこの辺にしておきまして、クラウドソーシングとは何かということをぜひ社長からも……。
秋好:わかりました、ありがとうございます。ランサーズの秋好と申します。よろしくお願いします。先生から簡単にご説明いただいたんですけども、ランサーズはクラウドソーシングというサービスの中で、日本では最大級になっています。この雇用型、つまり企業様に7万社くらいご登録いただいていて……。
宮崎:7万社!
秋好:そうですね。で、個人の「ランサー」と呼ばれる方に今30万人くらいご登録いただいています。企業の方が「この仕事をお願いしたいです」とインターネット上に登録すると、個人でその仕事ができる方がいれば応募をして、その二者が対面することなく、インターネット上だけで働けるというサービスになっています。
なので、時間とか場所にとらわれないでどこにいても働ける。現に、ランサーズのランサーと呼ばれる30万人のうち、7割は地方の方にご活用いただいています。
宮崎:7割が地方ですよ、皆さん。
秋好:そういうサービスです。
宮崎:すばらしいです。ご説明いただきましてありがとうございます。これが今の世の中で大変注目を集めてまして、働き方が大きく変わるぞ、イノベーションだと言われているわけです。今、コメントでも「面接なしはいいね!」って書かれてますけど、これまでの仕事の質とか、そういうところも評価するんですよね?
秋好:そうですね。
宮崎:皆さんの評価で、「この人には任せられる」とかそういうところで発注側も選ぶと。
秋好:そうですね。
宮崎:ちょうど、私も今回使わせてもらったんですよ。
秋好:キャッチコピーをランサーズ上で募集していただいて。
宮崎:はい。これが、さっき見たらわずかな期間で284件。すいません、さっき締め切ったんですけど。これ、1万円だったかな? 1万円で284件も集まったんです。普通、広告代理店とかにお願いしたらかなり高額で、何十万円とか、下手すれば何百万円とかも……あったりするの?(スタッフに確認) ……こともあるみたいです。数多く集まったところから、また皆さんに選んでもらおうかと思うんですけれども。これは、すごいなと思うわけですよ。
秋好:ありがとうございます。
宮崎:ぜひ皆さんも、例えば「イベントやるときのチラシを作ってみたい」とか、いろんなことありますよね。
秋好:そうですね。
秋好:大きく(分けて)二つありまして、ひとつはプロフェッショナルの仕事があります。例えばデザインとか、システム開発とか、翻訳の仕事というものがあります。
もうひとつはどなたでもご参加いただけるもので、データの入力であったり、簡単な文字起こしであったり、アンケートに答えるとか今回のようにキャッチコピーを作るという仕事があります。だいたい月に2万件くらいのお仕事を、企業からご登録いただいているというサービスになっています。
宮崎:なるほど。どうですか、皆さんの反応は。どんなお声が多いですか?
秋好:ユーザーさん、個人の方?
宮崎:はい。
秋好:そうですね。個人の方は、今まであんまりクラウドソーシングというサービスが有名ではなかったのでお仕事の数がなかったんですけども、最近はおかげさまで仕事が増えてきて、ここだけで生活してる人とか、ここだけで報酬を得て地方で暮らしてる人も数千人くらい出てきています。
なので、今後の仕事の可能性のひとつになるのではないかという期待を、ありがたいことにすごく感じています。
宮崎:すごいですよね。本当にネット上ですべてが完結する、場所にとらわれないというのが極めてすばらしいですし、(ユーザーが)30万人ですか。会員数も最近急激に伸びてるんじゃないですか?
秋好:そうですね。ここ最近ですね。2008年に会社というかサービス自体ができたんですけど、最初のほうはすごく低空飛行だったんですよね。ちょうど1年くらい前に10万人を突破して、数ヶ月前に20万人を突破して、というような感じです。
宮崎:すごいですね。グッと上がってきてますね。
秋好:そうですね、伸びてるって状態ですね。
宮崎:今、被災地の雇用先がまだまだ足りないみたいだからと(コメントで)書いてあるみたいですけど、ぜひ被災地の皆さんにもお使いいただいて。
秋好:そうですね。そういう取り組みもぜひやらせていただきたいなと思ってます。
秋好:そうですね。特に、女性でスキルフルな方もご出産をされるとどうしても会社に行くというのが難しくなってしまうんですけども、こういうクラウドソーシング、ランサーズであれば、家にいながらお子さんの寝た後の2時間とか、スキマ時間がたくさんあられると思うので。そういったところで働きたいという方は働けるので、マッチするのではないかと思ってます。
宮崎:海外なんかでいうと、育休・産休中にスキルアップをして、社会復帰をするときに前よりも待遇が上がるなんて話もあるわけです。そういうところに対して大きく貢献される可能性がありますよね。
秋好:現状のランサーズでも、実際にお子さんが産まれて、ライターの仕事をしてオンライン上で頑張って働くことによって、某大手の出版社様から仕事をいただいてキャリアアップしていくという方もいらっしゃるので。仕事をするだけではなく育成・教育という観点でも可能性は非常にあると思ってます。
宮崎:おっしゃるとおりです。まさに育成・教育という話をされたので、私も今「起業家教育」というものに非常に注目してるわけなんですけども。起業すると、おわかりかと思いますけども、言われるのがやっぱり実績じゃないですか。
秋好:そうですね。
宮崎:「あなたの理念はわかりました。サービス内容もわかりました。信用できるどんな実績があるの?」って言われたら、その瞬間に「いや、私のこの目を見て信用してください!」と(笑)。あとは人の繋がりで紹介してもらって、「その人の紹介だったら信用できる」っていうレベルじゃないですか。
だから、前職で経験を積んでたら強いというのがあると思うんですが、このランサーズを活用すれば、これまでご自身が会社の中でしか経験が積めなかったのが、自分のしたいと思ったことをトライしてランサーズ上で評価してもらえば、それがまさに……。
秋好:そのまま自分の実績になる。
宮崎:ぜひ起業を考えている方は、ランサーズで腕を磨いていただいてもらったら、大きく道が開けると私も思うんですけども。その辺はどうなんですかね?
秋好:それは非常にあると思います。実際に、起業家ではないんですけどデザイン学校の学生さんなんかは、企業に就職するときに実績ってすごく求められるんですよ。
ただ、学生時代に実績を積むというのはなかなか難しかったりして。それをランサーズ上のコンペであるとかデザインの仕事を受けて、その実績のことをポートフォリオっていうんですけど、ポートフォリオを作ってそのまま就職される方もいらっしゃったりするので。実績づくりという側面でも、非常に可能性はあると思いますね。
宮崎:そういう意味では、企業側からしてもいいですよね。特に新卒なんかはポテンシャル採用、本当のポテンシャルで……ある種、(現状の就職活動は)コミュニケーション能力だけが問われる部分もありますけど、面接は苦手だけどすごく光るものを持ってる人っているじゃないですか。
秋好:逆にそういうプロフェッショナルは「コミュニケーションは普通なんだけど……」という方もいらっしゃったりするので、そういう方の可能性を見抜けるというか、見出せるというところはあると思いますね。
宮崎:いいですね。女性の活力、若者の活力、これを活かすためにも極めて重要な新しいサービスということですね。ありがとうございます。
秋好:ありがとうございます。
秋好:クラウドソーシングを始める前に、実は私、大学生のときに学生ベンチャーをやっていて。その後サラリーマンをしていたんですけど、学生のときにやっていたのはある種フリーランスのような働き方だったんですね。
大阪出身なんですけど、東京のクライアント企業から実際に会わずに仕事をいただくというような働く経験をして、そのときに、個人なんですけどインターネットがあることによって、会ったことない人から感謝されるとか対価をいただける、ということにワクワクしたという経験がまずひとつあります。
二つ目は、その後新卒でサラリーマンになったんですけど、そのときは逆にいろんな会社さんに発注をしていたんです。その会社さんはしっかりしている分、価格が高かったりするんですよね。そういうときに、自分のフリーランス時代の友達に発注することができれば、企業もハッピーですし個人側からしてもハッピーなんですよね。
ただ、やっぱり企業というのは稟議とか発注の仕組みがしっかりしていて、どうしても個人には発注しづらいところもあって、そこで思い付いたんですよね。個人にとってもハッピーだし、法人にとっても個人への不安みたいなところがインターネットによって解決できれば、お互い自由に働けるし、企業にとっても良い発注先になる。
そこの可能性に気付いて、インターネットでいろいろ「そういうサービスはないか」って検索したんですけど、1件もなくて。「これは気付いてしまったな」と。自分がこの可能性に気付いたので、ぜひやり切りたいと思って会社を作ったっていう。すいません、話が長くなってしまいまして。
秋好:「そのサービスはすごいと思うけれども、そんなすごいサービスだったら誰かがやってるんで、やってないってことはたぶん上手くいかないよ」って、ほとんどの方から言われましたね。
宮崎:出た! そういうロジックで言われるんですよね。でも、よくやり切りましたね。
秋好:そうですね。最初の2年間は売り上げもほとんどなくて、大変つらかったですけども。
宮崎:なるほど。その2年間って、どういうふうにやってたんですか?
秋好:私は実は元エンジニアでして、エンジニアなので基本的に自分で全部サーバーからプログラムからできたんですよね。なので固定費っていうのはほとんどなくて、月の売り上げが少しでも、何とか回せるような状況ではあったんですね。
お金の面ではそれほどつらくはないというか頑張れたんですけども、つらかったのは精神的な面ですよね。2年間ずっと上手くいかないので。一応社長をさせていただいてるんですけど、サザエさん症候群じゃないですけど、日曜日になると月曜に会社をやるのがつらい日もあったりして。そういうふうな時期もありましたね。
宮崎:それを乗り越えられて、ちょっとずつ評価してくれる方や応援してくれる方が増えてくると、もっと頑張ってみようかなということで、今日があるわけですね。
秋好:そうですね。実際に応援してくれる人というのは、一番はユーザーさんだったんです。使っていただいているという事実が本当に心の支えになりましたし、もうひとつは2008年に会社を作ったんですけど、勇気を持って会社を作った自分に対して、2009年・2010年のふがいない自分が申し訳ないというか。そこの申し訳なさも原動力にして頑張ってこれたのかなと、不遜ながら思ってます。
宮崎:なるほど。そういう秋好社長の背中を見て、ますます起業を志す人が、しかもランサーズ上で増えてくるとだいぶ時代は変わってきますよね。
秋好:ありがたいですね。
宮崎:私も今いろいろ質問してますけど、(ツイッターの)皆さんも質問したいことがあったら、どんどん書き込んでください。拾いますから。
秋好:ぜひ(笑)。
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