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Let’s startup! 20代の修業の仕方(全7記事)

gumi川本氏「入社時の給料は國光社長より高かった」 上場の立役者が語った舞台裏

30代の若さで第一線にて活躍している起業家たちは、20代のうちに自らをどのように鍛えてきたのか。じげん代表・平尾丈氏とgumi取締役・川本寛之氏が、猛烈に駆け抜けてきた20代・30代の経歴を振り返り、また川本氏はgumi入社へ至った意外な経緯も明かしました。(IVS 2014 SummerWorkshopより)(編集部注:2019年4月25日、登壇者の発言に誤りがあったため本文を一部修正)

じげん・平尾丈氏の濃密すぎる20代

小林雅氏(以下、小林):このセッションは「第一線で活躍する経営者・プロフェッショナルの語る20代の修行の仕方」ということでですね。先ほどのセッションは20代の起業家を集めたセッションなんですけども、今回は30代前半。

脂が乗り切ったというか、乗りつつあるぐらいですかね、そんな起業家の方をお呼びしておりますので、宜しくお願い致します。では、早速なんですけども、スライドを用意しながら、こちらから簡単に自己紹介をしていただきたいなと思います。

小林:じゃあ、じげんの平尾さん。“愛情”“友情”平尾丈、ということで宜しくお願い致します。

平尾丈氏(以下、平尾):私、次元を超える事業家集団・株式会社じげんグループ代表の“波乱万丈”平尾丈、今日は“友情”“愛情”平尾丈は使わないでいこうと思っていますんで、“波乱万丈”平尾丈、よろしくお願い致します。

平尾:まず1万人と名刺交換。

100以上の商売にチャレンジしました。

そのあと学生時代に2回起業。

その後、10年に1人の逸材と言われてリクルート入社。

リクルートグループ最年少取締役。

リクルートグループで最年少で社長をやらせてもらいました。

27歳でMBOです、会社を買収しました。

30歳、東証マザーズ上場。

31歳、Entrepreneur Of The Year(Japan)の部門大賞をいただいて。

失敗体験から学べること

平尾:今回ですね、20代の修行について話すということでしたので、最初に私の経歴から入りました(笑)。個人的に20代は濃密に過ごしてきたんじゃないのかなと思っております。今日はすごい素敵な方々と一緒に登壇させていただきますが、学生時代から含めて3回の起業。つまり、失敗してるってことですよ。2回失敗して、もう1回やってると。

やっぱり失敗体験は、みなさん絶対聞いといたほうがいいですよ。失敗体験を聞いて、「あ、平尾さんみたいに失敗しないでおこう」と思ってくれたら本望だな、と思っております。なので、わりと生き急いで頑張ったぞ、といった20代で、今日は何かみなさんにお伝えできればと思っております。

で、私どもの会社何やってんの? といったことを次にお話ししたいと思っています。

アウトプットしないと育たないから「まずは経営をやってみろ」

平尾:時価総額1兆円に向けて、3つの条件を言っております。アニメーションになっています。

平尾:ジゲノミクスといっておりますが、これは1兆円のための3本の矢ということを表現しています。私ども1つのサービスをやっている会社ではございません。Not Category Killer、いろんな領域やってますよ、これがじげんのウリです。

求人もやってれば、不動産もやってれば、もしくは旅行のプラットフォームもやってれば、そういったこともやりながら子会社を複数経営しております。

実際、各子会社の経営者は今日は連れてきてないんですが、私以外の経営者がやっています。私自身、20代で本当に貴重な体験を、特に前職のリクルートも含めてやらせていただいたと思ってるんですが、若くしてアウトプットをやっていかないと育たないなと思っていまして、社内でも「まずは経営をやってみろ」といって、次元を超える事業家集団を目指してます。よろしくお願いいたします。

小林:はい、どうもよろしくお願いいたします。続きまして、gumiの川本さんお願いします。

はじめは投資家としてgumiを見ていた

川本寛之氏(以下、川本):株式会社gumiの取締役やっております川本でございます。

小林:みなさん、(gumiの代表取締役社長の)國光(宏尚)さんの話を聞いていると、gumiってほんと危ない会社なんじゃないかと思う人多いと思うんですけど、川本さんは極めてまともというか(笑)、常識人川本さんがいないと会社が回らないんじゃないかと思ってまして。

川本:(笑)。そうですね。國光さんが光とすれば、私は陰にいましてですね、基本的にはgumiの安定の方は私がすべて支えていると言っても過言じゃないのかなと思ってます。私自体はキャリア、ちょっと硬めのペーパーなんですけども、もともと銀行員っぽいんで、ちょっとこんな感じです。

もともと大学出てですね、2002年新卒で日本政策投資銀行という政府の銀行に入りました。で、そこで約10年間銀行員として仕事をして、最後4年間でDBJキャピタルという、いわゆるベンチャーキャピタルのほうに出向して、出向している1年目くらいのときに、当時従業員が3人しかいなくて、売り上げがゼロだったgumiという会社を営業でお邪魔しに行って、國光さんと初めて会ったっていうのが、もともとのgumiと私の出会いでした。

ここでいうと2009年5月、書いてないんですけども、このときにgumiに投資をDBJキャピタルでやりまして、そのときまだ3人で売り上げゼロみたいな。DBJの中でもそれは結構イレギュラーな投資でして、ちょっと無理矢理「あっちもやるから、gumiもやらして」みたいな感じで、無理くり通したような案件でした。

私、キャピタリスト時代に5社か6社か、ちょっといろいろあって少ないんですけど、投資をしたんですけども、一番自信がなかった案件がgumiでした。「多分、潰れんだろうな」みたいな(笑)、そんな感じで思いながら、49:51でいうと「まぁ51で投資してみるか、こいつちょっとおもしろそうやし」っていうのが國光さんだったって感じでして。

代表・國光氏よりも高給で入社

川本:その後ずっと株主としてgumiの成長を裏方で支援というか、株主としてやってきたのが3年くらい続きました。そうこうしてたらですね、2011年の8月なんですけども、今から3年前gumiに入社することになったと。

ちょうど2011年4月、正確に言うとgumiは今まで3回潰れかけてるんですけども、3回潰れかけたうちの2回目のときに、私は株主で結構資金調達に奔走したという経緯があって、ちょっとかなり頑張って。

で、「どうするんですか、國光さん」みたいな話をしてですね、「ちゃんとしたCFOを入れないとだめですよ」みたいなことを真面目に株主としてトークをしてたら、「そこまで言うんやったら、おまえやれや」みたいな話になってですね、「え、オレ!?」みたいな(笑)。

「まぁちょっと考えますけど、でも結構DBJって給料高いっすよ」みたいな話で。あんまり言えないですけど、当時の國光さんの給料から言うとですね、私のほうが1.5倍くらい高くて。

でも「そのくらいは出してくれないと嫌ですよ」みたいな話で、「そういうことですよ、私みたいなキャリアの人を入れるには」みたいな話を言ったらですね、「じゃあ、まぁいっか」みたいな話で國光さんも言ってきて、おっとっと……と。

私としてはもともとそういう回答は得られないだろうと、半ばふっかけに近かったんですけど、そしたら國光さんが「いいよ、出してやるよ」みたいな話になったんで、ちょっと男気には男気で返すしかないか、みたいなですね。

それで6月30日に2人の間で握手をして、7月1日にDBJの人事部行って、「銀行辞めます」「どこ行くんだ」「gumiです」「gumi?」みたいな話になって(笑)、「お菓子か?」とか言われたりしてですね、「いつ辞めんだ?」「月末です」「おまえなぁ……」みたいな。

「銀行って3ヵ月ルールって退職にはあって、最低3ヵ月はいないとだめなんだよ」とか言われながら、「一刻も早く辞めたいんです」って言って、8月にjoinって感じでしたね。

上場までに100億到達が目標

川本:最初、執行役員の経営企画部長みたいな感じで入ったんですけど、要はお金周りを全部管理するみたいな感じでした。だったんですけど、その後2011年11月に、わりと当時のベンチャー企業としては大型のファイナンス、20億円の増資を担当しまして、挨拶代わりに20億円調達したからっていうのもあったのか、現任で取締役をやらせてもらってます。

今の管掌は、ゲームを作る以外のバックオフィスすべてに近いところをやってます。なので、実態はCFOは片手間でやってまして、それ以外のところがかなり多いかなという感じです。

それから、2012年7月にですね、別途ベンチャーキャピタルを、非上場でベンチャーキャピタルを立ち上げるっていうのも珍しいんですけど、gumiの別の財布が欲しいなというのがあって、新生銀行さんと一緒に株式会社gumi venturesをつくって、そこの社長をさせていただいているというのが現状でございます。

特技として資金調達って書いてますけど、一応今まで50億円くらい調達してまして、非上場の間に私は100億円調達するというのが一応目標です。そんな感じです。

次のページが、うちのゲームの一覧です。今まで出してきたのいっぱいあるんですけど、最近はスマホのネイティブゲームっていうので「ブレイブフロンティア」っていうのをCMとかもやってるんでもしかしたら見たことある人もいるかもしれませんけど、これが国内外を問わず、世界中で大ヒットしています。

こんな感じでですね、日本でも最高順位は2位なんですけども、今全世界実は55ヵ国にこのゲームが配信されていまして、各地から売り上げが上がっているという感じの、“じげん”さんとはまったく逆で、うちはもうゲーム一本みたいな感じでですね、このゲームが潰れると会社も潰れる、みたいな状態でやってます。こんな感じです。

小林:ありがとうございます。

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