2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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小林 今回ですね、個人的にお世話になってる人を含めて、大好きな方々をスピーカーにお招きました。簡単に私のほうから自己紹介をしたいと思います。
「デジタル時代のものづくり」だったかな、タイトルつけてるんですけども、ものを生み出していくっていうのをやってる方々に来て頂きまして、特に若い人にとっては非常に刺激になるんじゃないかと思って人選をしています。
一番私から遠いほうからご説明しますと、最近独立して、水口クリエイティブオフィス、あとKMD、慶應のデザイン学科の特任教授になった、水口哲也さんです。水口さんは、ご存知かどうかわからないですけども、セガ時代にはセガラリーという200万本販売されたゲームであるとか、累計7~800万本のゲームタイトルのプロデューサーとして、特に日本においてのゲーム業界、世界においても非常に著名な方で、非常に尊敬する方の一人でございます。
その隣に座っているのは、nanapiの古川さんです。けんすうと呼ばれています。nanapiは今、1,700万ユニークユーザーということで、日本の中でもかなり大きな規模感のユニークユーザー数ですが、ただ、マネタイズが課題ということですよね。はい、ということで、皆さん、マネタイズのヒントがあったら、アイディアあったら採用されるらしいので、ぜひともよろしくということを控え室で言ってましたので、本人は言わないかもしれませんけども、そういうことを言ってましたので。よろしくお願いいたします。
で、お隣が帽子かぶってる、イケメンの方なんですけども、コミュニティファクトリーの松本さんです。松本さんですね、若そうに見えて30超えてます。規模感でいきますと、DECOPICで全世界で、カメラアプリなんですけど1,000万ダウンロード達成ということで、おめでとうございます!(会場拍手)
ちょっと離れまして、昨日行いました、IVSのローンチパッドでも優勝したというですね、スマートエデュケーションの池谷さんです。こちらも半年の累計で200万ダウンロードくらいのアプリとかを出しています。
で、今回ですね、モデレーターは林信行さん。IVSも非常に長く参加していただいて、こういうデジタル製品というか、ガジェットも含めた、インターネットのトレンドとかを俯瞰的に見て、するどいまとめ方をする方だなっていつも見てまして、ジャーナリストとしても非常に活躍されている、Twitterのフォロワーは20万人以上という方になります。林信行さん、ノビさんですね。よろしくお願い致します。
林 はい、よろしくお願いします。ちょっとあの、Twitterとかアップルとかそこらへんのところで紹介されることが多いので、ちょっと1分だけ、僕の自己紹介をしますと、アップルがですね、iPad miniにしてもiPhone5にしても、発表すると、アメリカに5人だけ日本から呼ばれるジャーナリストがいて、そのうちの1人ということで、アップルで確かに有名なんですけど、実はマイクロソフトさんのWEBサイトでも10年、13年くらいかな、連載してまして。
それに加えて、実はGoogleさんのWEBサイトで、震災の時にITがどういう風に役に立った、あるいは役に立たなかったかっていう連載もやってるので、そこらへんもぜひ見て頂ければと思います。で、書くだけかというと、実はそんなこともなくて、大企業、ちょっと名前言えないですけど、いくつかのメーカーさんそれからキャリアさんのコンサルみたいなこともやっていれば、ベンチャーでいいますと、リボルバーっていう、最近ですと土屋アンナさんとか板野友美さん、それから倖田來未さんなんかのファンサイト、ちょっとPinterestっぽいんですけども、ファンコミュニティのサイトやってるところの取締役をやってます。
あとは、新聞のサイトとかIT MEDIAとかでですね、popInて書かれてる検索の窓があります。ここをやってるpopInというところのアドバイザー。それから教育関係のベンチャーのCastaliaってとこのアドバイザーもやってます。ということで、私の自己紹介はこれくらいにしてですね。じゃあさっそくまず最初に今簡単に小林さんのほうからも紹介ありましたけど、皆さん、どんなことを今やってらっしゃって、若い頃から起業されて今に至るまで、どんな感じの道を歩んで来たのか、ちょっとそこらへんを池谷さんから、まず紹介していただければと思います。
池谷 皆さんこんにちは、スマートエデュケーションの池谷です。当社はですね、子供向け、未就学児向けの教育をテーマにした会社で、今普及しているスマートフォンとかタブレットでビジネスやってます。
なので、学生さん受けはあまりよくないかなと思っていて、まだ皆さんお子さんいらっしゃらないんで、半分くらいの人がどうでもいいかな、みたいになると思って、でもどうにか食いついて頂きたいんで、色々考えたんですけど、うち今9人なんですよ。あんまり学歴とか関係なく採ってるんですけど、どんな大学の人いるのかなと思ったらなんと9人中2人が京都大学でしたね。
で、最近10人目が採れたんですよ。また京都大学で、別に狙ってないですよ。なんかそんな感じになってて、僕は全然わかんないですけど、僕はちなみに東京の単なる私大出てるんでどうでもいいんですが、京都大学の一人がですね、東大バカにするんですよ、東大ってバカだよね、みたいな。そんな会社です(笑)。
うちが作ってるのは、見て頂いたように、音楽とか絵本出してるんですけど、昨日のローンチパッド風に実際にアプリのデモをしようかなと思います。
これ、有名な絵本作家さんがいらっしゃって、絵本作家さんって絵本書くんで、出版社と今まで取引してたんですね。ただ最近はもうスマートフォン直でいこうと、いわゆる、我々からするとタブレットとかって別に紙の代替物ではないと思ってて、やっぱインタラクティブですよね。だからものづくり変えたほうがいいと。皆さんも恐らく「ウォーリーを探せ」とかって知ってますかね。日本国内だとシリーズで1,000万部くらい売った、かなり売れた絵本ですけど、もちろん「ウォーリーを探せ」ってアプリあるんですよ。ぜひダウンロードして頂きたいんですけど、本のままなんで、ウォーリーの場所変わらないんですよ、もちろん。絶対あれ本のほうがよくて、あんなもん絶対本で買ったほうがいいですよね。我々はそういうものづくりはしないと。やっぱりタブレットとかスマートフォンならではの商品作ったほうがいいんで、そのへん絵本作家さんと作ってます。
で、これ絵の中にウヨウヨ動いてる人がいると思うんでちょっとやってみますが、あ、いたいた。わかりますかこれ、手振ってますよね。触ると、火事だ、燃えてるぞと。
で、単なる探すだけじゃつまんないで、これ問題解決したほうがいいと。社会接続性って重要だと思ってるんで。今これ問題解決の答えは消防士さんなんですけど、念のため、違う、この買い物に来たおばちゃんとかを触ると、
アプリ音声「だめげっと♪」
池谷 ダメなんですよね。当たり前ですよね、火消せないから。まぁ相談くらいはのってくれるかもしれない。じゃあ改めてもう一発いくと。こういうのも絵本作家さんにですねiPadの3倍、ごめん、9倍くらいのでかいのを描いてもらって、それを取り込んでですね、一生懸命やると。
よし、合ってますね、じゃあ。
アプリ音声「つなげーっと♪」
池谷 「つなげっと」っていう、ちなみにこれ流行らせようと思ってるんですけど、どうなんですかね。あとうちの特徴は真剣にビジネス考えてるので、やっぱグローバル、日本はもちろん少子化なわけですよね。一億人ちょっとしかいないわけで、やっぱ世界を見たほうがいいと。なんですべて英語の対応も終わってる状況で。英語対応っていうと例えば、ボタンを英語化しようとか、そういうの当然だと思うんですけど、なんとこれ作家さんにお願いして絵まで全部英語対応なんですね。
なので外国人の方が見ても、「あ、コーヒー屋さんだね」とかわかるようになっています。ビジネスとしては日本もありますし世界で同時に展開してる、そんな会社です。
林 英語だとナビゲートはどういう風になされてるんですか。
池谷 お、じゃあいきますか。ちょっとこれ、お母さんが買い物行きたいんですよね。
探しやすいやつがいいなと思ってですね。ほんとこれ僕がやっても30分くらいかかったりするんですよね。なので今ゲームバランス考えてる最中で。子供飽きちゃうんで。はい、皆さん、見どころですよ。見どころね。
アプリ音声「Connecto(コネクトー)♪」
池谷 「Connecto(コネクトー)♪」。イタリア訛りなんですよ。「トー」が入る。「リジェクトー」「コネクトー」って、まぁこれ僕が考えたわけじゃないんですけど。ふざけてるんで、イタリアンぽいのがいいんじゃないかって話になってですね。
アプリ音声 「Rejecto(リジェクトー)♪」
池谷 ま、こんな感じです。ふざけてないですよ。ほんとにビジネスしようと思ってるんですよ。ま、こんな感じですね。もちろんブランドとかも考えて、Mr.コネクトっていう名前がついてたり、実は街の中に正義の味方がいるんですよ。なんかこう無茶いってるやついないかみたいな。これがMr.コネクトなんです。
これ、あのビジネスうまくいったら来年僕このMr.コネクトの格好して出てきますから。それビジネスうまくいったらってことです、がんばろ(笑)。で、無茶言ってるですね、ちょっと待って下さいね。これで終わっちゃってもいいんで探させて下さい。あ、これちょっと「私20代に戻りたいわ」とかふざけたことぬかしてるじゃないですか。
こんなやつは問題解決できないわけですよ、こういうのをバッサリこう、
アプリ音声 「Connecto(コネクトー)♪」
池谷 ばっさり切る、と。なんでもかんでも社会は解決しないと。ダメなやつはバッサリ切ると、こういうアプリです。
林 なかなか深いアプリで(笑)
池谷 深くないです(笑)。で、こういった絵本、じゃあうちは絵本屋さんなのかというとそんなことはなくて、もう一個やってるのは音楽ですね。子供と音楽ってすごく密接なんですよ。音楽聞かない国ってないですよね。
池谷 タンバリンのマークを触ると、楽器がこう動いて、タンバリンの音が鳴ってますよね。子供って動いてるもの叩きやすいんですよ。だからあえて揺らしてみたり、あとお目めつけてるのも子供がとっても反応しやすいことが分かってるのでそれはしています。
あとは、こだわってるのが触った感じですね。画像が2枚動いてるんじゃなくて、これだけでも10数枚の画像が再生してるんですよ。触った感じ、iPadってやっぱ平面的じゃないですか。でも例えば通常の玩具ってすごく立体的だし、なので我々はこの中で奥行き持たせようと思ってるんですよね。
子供が触って、音もすごくいいし、あとはふわっとぬるっとするような感じってのはすごく追求していて、これだけでも一ヶ月くらいかけてチューニングしてます。あとは、楽器も実をいうと、本物がいいと思っていて、すべてこれ本物の楽器買って鳴らしてます。
CD屋さんとかいくと音源って売ってるんですよ。ただそれだったら子供に申し訳ないと思っていて、全部やっぱ本物がいいんで、楽器全部、さすがにティンパニってのはオーケストラの楽器なんで買えないんで、ホールでお借りして収録してます。なので子供にもこれ本物なんだよって伝えてあげる。で、実際それをテレビで見たりとか、コンサートで見たら、あれあれって言ってもらえばいいかなって思ってます。
こういうコンテンツ作ってる会社ですね、はい。後はこういった形で昨日もお話ししたんですけど、僕ら実際にさっきも打合せで話してたんですけど、我々は比較的マネタイズが得意っていうか、もともとサイバーエージェントグループで役員やってた会社なんで、非常にこう、ある面でガツガツしてるというか、ちゃんと飯食おうぜ、みたいなところがあるんで、売上のほうもぼちぼち好調な状況で、アップルとかGoogleさん含めて、良い感じになってきたかなっていうとこです。あとグローバルに関してもアジア中心に、今この絵本に関しては1位をとってる状況で、まだまだ市場ちっちゃいですけど、これから頑張らないとなっていう感じですかね。はい、今日はよろしくお願いします。以上です。
林 ありがとうございました。続いて松本さん。
松本 めちゃめちゃインタラクティブで面白い話のあとで、あんま面白いこと用意してなかったんで、どうしようかなと思ってるんですけども、はい、コミュニティファクトリー松本です。よろしくお願いします。
うちもともと、2006年からやってるんですけども、今スマートフォンのアプリを中心に作っていて、で、さっきご紹介頂いた「DECOPIC」っていうアプリなどが流行ってます。だいたい、この1年間でダウンロード数がこのDECOPICが1,000万ダウンロードくらいいってまして。うちの会社合計だともう1,300万ダウンロードくらいに合計なります。
あと特徴としてはですね、70%くらいがアジアのユーザーで、日本プラスアジア、ていうところでやってます。で、このDECOPICなどがあるので、今やってるものが完全に女性向けのサービスにシフトしまして、まぁこんな感じですね。
90%が女性、ほとんど20代の女性、アジアと日本の20代の女性に向けて、サービス作ってるっていう会社です。あんまり、スマートフォンでそういうことで特化してる会社はないのかなって気がします。
で、デコるとこんな感じの写真、DECOPICっていうアプリでこのプリクラみたいにデコるとこんな感じになったりすると。
で、今日ちょっとものづくりっていうところで、今のこのデコをどんなふうに実際作ってるかっていうのを、ちょっとだけお話しできたらなって思ってまして。
実際、普段、DECOPICを起動するとこんな感じなんですけども、写真を撮って、フレームてのを合せたりとかスタンプをペタペタ貼り付けたりすることが出来る。で、これをSNSに投稿したりすることが出来たりすると。
このモデルさんカワイイですよね。「SWEET」の読者モデルの台湾の子らしいです。頑張ってスカウトしたんですけど。で、これをスタンプショップっていうところで売ってると。買うと増えるんですけども。
こんな素材を毎月毎月作っていて、実際僕もこの作るプロセスっていうのは加わってですね、このネコの「Nyaaan」の「あ」のところどうしたらいいかみたいなね、話とか、これは台湾向けに作ったりとか。
ちょっと子供っぽいとか、ハロゥインとか、逆にもっと大人向けとか、ちょっと小悪魔風みたいな感じで、やっていてですね。
こういうものいっぱい作ってる中で、あとハローキティとコラボしたりとか、てこともやったりしています。で、どういう視点で作ってるか、ていうところなんですが、まず女の子にパッとスマホでスタンプとか見てもらった時に「ぎゃー!がわぃぃっ!」っていうレベルまで持って行くと。「きゃーかわいい」じゃなくて、「ぎゃー」って叫ばせるところまで可愛くしようと思ってます。
でも女の子によってどんなものカワイイかって結構違うんですよね。というところで、うちで、この大人めなのか、わりと子供っぽいのか、甘いか辛いかって感覚で、カワイイを常に分析してます。
で、このマトリクスに従って、うちの今ご紹介したデコを並べ直したのがこういう図なんですけども、こんな感じで出していて、で、どういう人がどのデコ使ってるかって全部データをとっているので、じゃあこっちが流行ったからもう少し今回右上攻めようとか、いつも社内ではデザインする時に右上とか左下とかっていう用語が出てるんですけども、それは「ちょい右上あたりでこんな感じ」みたいな風に毎月デコ作ってると。
で、面白いのがですね、世界のユーザーが多いので、だいたいデータ見てくとですね、こんな感じで、韓国の人たちってだいたいこのへん好きだよねとか、タイの人達って相当右下だよねみたいなことがあると。
同じようにですね、日本のファッション誌も同じマトリクスで分析してまして、その日本のファッションのテイストっていうのと、クリエイティブっていうのと、あとカワイイの差っていうのを常に比較をしながら、ものづくりをしています。
やっている時に気をつけているのが、「デジタルだけど手書き感」。
写真をデコレーションしたりする時ってですね。なんかとってもクールなものってよりも、手で書いたようなものが流行ったりしていて、やっぱり温かみがあってよかったり、なのでうちのデザイナーさんは、右のほうのハート、このかわいいハートを出すために、ボールペンでひたすらハート書き続けて、奇跡のハートが出来た時に、スキャンして素材作ったりとかしてると。
あとはやっぱりスマートフォンでサービスやってるので、スマートフォンって愛着わきますよね。アプリに対しても愛着を持ってもらうように、いかにこの手触り感て言ってるんですけども、ちょっと拡大してわかりづらいんですが、この「DECOPIC」の場合は、革の質感を使っていて、革に刺繍でチクチク縫っているような感じを使ったりだとか。
あとはこの「Petapic」っていうアプリは、ちょうど一昨日出して、今ランキングあがってるところなんで、ぜひiPhoneのユーザーさん落としてほしいんですけど(笑)、手帳持ち歩いてて、それをさらに切り貼りしてはっつけたりするような、そういう質感っていうのを出しましょうって感じで作ったりしています。
あとは写真系じゃないんですが、これも最近出した「ペタットカレンダー」っていうアプリ。これは、女の子って手帳にいっぱい小さく書き込んだりとかシール貼ったりとかってやってたじゃないですか。
それをスマホでやってもらうために、シールを色々選んで、ペタッと貼り付ける、この「ペタっと感」をいかに再現するか、みたいなことにこだわって作ったりしています。そういうデジタルなんだけれども、生身っぽい持つ喜びみたいなものにこだわって、ものづくりをしています。はい。ありがとうございました。
林 ありがとうございます。じゃあ続いて、nanapiの古川さん、お願いします。
古川 はい、私は特に資料がないのでここで話します。ちょっと今話して頂いた松本くんと同い年で31歳なんですが、ちょっと松本くんが最近カワイイを考え過ぎていて、オネエぽくなってるのが、とても気になっております(笑)。
簡単に自己紹介をさせていただきますとnanapiという会社をやっております。<a href=" http://nanapi.jp/"target="_blank">nanapiというのはHow toのデータベースをやっておりまして、「なになにのやり方」みたいなものをひたすら集めてWikipediaのHow to版みたいなものをやろうという風に考えております。
で、なんでこんなことをやっているかというとですね、もともと私はインターネット上でコミュニティサイトといいますか、ユーザーさんが情報を投稿してそれをみんなが見れるというサイトをずっとやってきました。
もともとどうしてそういうことをやり始めたかというとですね、まず16歳くらいの時にはじめて高校生の時にインターネットを触ってですね、もうこれは素晴らしいと、こんな面白いものがあるんだ、っていう風に結構感動してですね。
そこから自分でサービスを始めるようになりました。一番最初に作ったのがですね、「呪いのサイト」というゴミみたいなサイトなんですけども、このページを見た人が10人に教えないと呪われますみたいな、ちょっと昔に流行ったチェーンメール的なものをやっていたんですね。
そのサイト自体はほんとにゴミみたいなもんなんでどうでもいいんですけども、そこに掲示板をつけていました。この掲示板はですね、もともとネタサイトだったのでユーザーさんが来て感想を書いたり、「来ました」みたいな風に書くのを想像していたんですけれども、だんだんですね、人を呪いたい人が集まって来ちゃう、コミュニティサイトになって来てですね、だんだん人の名前を書くと呪われるみたいな都市伝説ができ始めて、みんなが名前を書くようになってしまってですね、それを見て結構びっくりした反面、インターネット上で何かを投稿してそれが流通するっていうのはすごいことだなっていう風に感動したのがはじめです。
で、オチとしては霊媒師の人からメールが来てですね、「ここのサイトは悪い気が集まってるので閉鎖したほうがいい」というアドバイスを頂いて、まぁ素人目から見てもどう見ても悪い気は集まっていたので(笑)、はい、閉鎖したというような経歴です。
その後にですね、<a href=" http://www.milkcafe.net/ "target="_blank">Milk Cafeという大学受験系のサイトをやりました。これは何かというと、大学受験をする学生さんが受験情報を投稿するというコミュニティサイトなんですね。これ知ってる方っていらっしゃいますか? あ、そこそこいますね、ありがとうございます。
で、これなんでやったかっていうと、受験情報って当時全然インターネット上になくてですね、受験生だったので沢山情報が欲しいのに全然流通してないっていうところに結構不満を感じて、そういう場を作ろうと浪人生の時に作りました。
それを作ったらですね、思った以上に反響がありまして、もう半年くらいで月間1,000万PVぐらいになって、もう当時だとかなりの受験生がみんなそのサイトを知っていて、あのサイトで見たとか、この参考書がいいらしい、みたいな情報をお互い交換しあうようになったんですね。
それがやっぱり自分の中ではすごいインパクトがあってですね。そもそも重要な情報とかいい情報っていうのは、流通するべきだと、これはもう全人類がそういう情報を手に入れられるような世界にするべきだと、その当時すごく感じてですね、で、結果として受験業界とかもすごいそれで影響があって、要は人気のない先生とかつまらない先生というのが、「Milk Cafe」に書かれることによって全然生徒が集まらなくなったりですとか、先生が生徒に手を出したみたいな情報がまわるとクビになったりですとか、そういうことがあって、内容証明とか警察沙汰とかが100件くらいあったんですけども。
なんかすごい業界にインパクトを与えてですね、これは多分いいことだろうと、正当に情報が流通することによって人々の生活がより良くなるっていうのを、感じたのが、かなり自分のきっかけになっております。その後も色んなサイトをやっていて、一回就職とかもして、その後にnanapiというサイトをやったというような流れになります。
nanapiもMilk Cafeと全く同じでですね、要はなになにのやり方みたいなものとか、野菜の切り方とか、美味しくなんとかを食べる方法みたいなものっていうのは、みんなが知っているべきことなんですね。
これが一つのデータベースに集まってるっていうのは非常に重要で、これが今世界にどこにもないっていうのは、それ自体がおかしいことだと思うので、それを世界一のデータベースを作ろうっていうことでやっております。先ほども紹介もあったように1,700万UUくらいにはなっているんですが、見る人の数っていうのは実はあんまり追ってなくてですね、とにかく世界で一番大きい、なんでもあるっていうHow toデータベースを作ろうと思ってやっております。はい。以上になります。ありがとうございます。
林 ありがとうございます。最後になりますが、水口さんお願いします。
水口 けんすうくんが立ってやったので立ってやんなきゃいけないような雰囲気になっちゃったな、困ったなと思ってるんですけど、水口哲也といいます。僕はですね、多分この中で一番歳いってんのかな。
僕はですね、皆さんと同じ歳に何をやったかっていうと、日大の芸術学部っていうところで、メディア美学っていうのを専攻してたんですね。メディア美学って、メディアの美しい学問って書くんですけど、ちょっとそういうと、ん?って感じがすると思うんですけど、どういうことをやったかっていうとですね、よくメディア論とかそういう所で語られる、マーシャル・マクルーハンというカナダの社会学者がいるんですけど、メディア学者というか。
もう亡くなってますけども、1970年代に結構活躍した方がいて、この方が結構近代メディアに色々と思想的に影響を与えてる人なんですよね。彼が言ったこと沢山あるんだけど要約すると、メディアはメッセージであるとかマッサージであるとか色々言ったんだけど、要約するとですね人間の身体とか、メディアっていうのは人間の身体とか感覚機能の延長線上に存在していると、全部。
つまりその目の延長線上にあるものは例えばテレビだったりとか、例えば耳とか口のしゃべるっていうのの延長線上に電話とかラジオがあったりとか。で、僕がやったメディア美学っていうのは、今札幌市立大学行っちゃいましたけど、前東大で教えてた、武邑光裕(たけむら みつひろ)先生っていうのがいて、その人が僕が師と仰いでる人なんだけども、彼が言ったのですごく大事なことは、結局外在化する時に何が外在化するっていうと、人間の欲求とか本能が外在化してると。
つまり遠くが見えるものを作ろうじゃなくて、遠くが見たいと思って望遠鏡を作るっていう発想なんですよね。で、この考え方でいくと、実はコンテンツも形のあるものも全てのプロダクトデザインも全部説明がつくんですよね。つまり人種とか国境関係なく、どうやって、要するに我々は思いとか欲求を外在化するか。
例えばこの建物も誰かのイメージの頭の中にある空間なんですよね。それを外在化してるっていう。それを一番どこに実践できるかって思ったときに、僕が22年前ですからね、学生を辞めて、なんか仕事したいなって思ったときに、パッと目についたのがゲームだったんですよね。
ゲームは国境もないし、言葉を超えて体験を設計できるっていう、そこにすごくフィジカルなものもあれば、すごくロジカルなものもあるし、すごい面白いなーと思って色々ゲームを作ってきたんですけど、気がついたらもう20年経っていて、残り多分自分がなんかできるクリエイティブな時間ていうのは20年くらいかなって思って。
それで今年ですね、実は自分にとってはビッグイヤーなんですけど、仕事を一回全部辞めて、慶應の慶應メディアデザインっていう大学院の特任教授になって、で、自分で新しいプロジェクトをこれからやっていきたいなって思ってるんですけども、多分ゲームじゃない、全然違う、本来一番やりたかったとこに戻りはじめてるという感じですね。
まだちょっと詳細は言えないんですけども、色んな新しいメディアなのか新しいプラットフォームなのか、新しいサービスなのか、そういうことに自分の時間を、次の20年使いたいなっていう風に思っているところです。
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