2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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西野亮廣氏(以下、西野):きゃりーちゃんだけじゃないですもんね、原宿は。
中川悠介氏(以下、中川):はい。
西野:他にもいっぱい、いろいろされてますよね?
中川:そうですね、あと原宿で観光案内所を運営してまして。それはもう渋谷区と一緒にやってるんですけど。原宿って外国人すごく多いんですけど、観光案内所なかったんですよね、今まで。
西野:そうでしたっけ?
中川:渋谷区ってオフィシャルの観光案内所、ハチ公前のあの電車の後になってる「ミドリムシ」と、うちの今の原宿しかないんですけど。それを今原宿で作ってて。竹下通りと明治通りがぶつかる場所に、世界時計が目印なんですけど、増田セバスチャンが作った。そこで観光案内所を運営してますね。
西野:へぇ~。
中川:観光案内所もエンターテイメントを混ぜてて、カラオケを歌えたりとか、着物に着替えて写真を撮れたりとか。あと、充電できたりとかいろんなサービスを入れながら、ちょっとしたエンターテイメントの場所として使ってますね。
西野:はぁ~、なるほど。もうどんどんどんどん。今後も原宿ですか?
中川:まぁ原宿にこだわらずにいきたいなと思ってるんですけど。なんか「原宿」っていう地名にこだわってるんじゃなくて。住所も原宿じゃないんですよね。
西野:えっ、ありませんでしたっけ。「渋谷区原宿」みたいなの。
中川:ないです。神宮前とかいろいろあるんですけど。そういうカルチャーの象徴として原宿は1つあるなと思ってるんですけど、でもそれって別にあの場所だけにこだわってるだけじゃなくて。
最近やっぱり人も増えてきて、めちゃめちゃおもしろかったところが相当なくなってきちゃったんで、もっと広げていきたいなと思ってますね。
西野:なにに興味あるんですか? 今。中川さん。
中川:僕ですか?
今みんな2020年って騒いでるじゃないですか。だから僕は2021が興味あって。
西野:はいはい、翌年ですか。
中川:2021年に自分たちはなにしてるんだろうなと、けっこう考えますね。
それって海外でも言われるんですよ。フランスのジャパンエキスポをやってる社長とか「日本は2020年って言ってるけど、2021年どうなるの?」みたいなことを聞かれるんですよね(笑)。「あれ? 自分たちなにやってるんだろうな」と思って。
僕たちって、やっぱりエンターテイメントの会社なんで。もちろん2020年って大きいですけど、その後になんか残してちゃんと仕事しないと食っていけないじゃないですか。
西野:はいはい、もちろんもちろん。
中川:そんなことを考えたりとかしてます。
西野:今すでに動かれてることってあるんですか?
中川:今は日本のカルチャーを世界に持っていこうという……。その観光案内所もそうなんですけど、「もしもしにっぽんプロジェクト」っていう名前で、どんどんいろんな海外のイベントに参加したりして。日本のカルチャーを知ってもらって、来てもらうみたいなことをずっとやってますね。
西野:へぇ~。
中川:2016年11月にやったんですけど、日本では外国人の方はパスポート入場無料のイベントにして、ブースとライブと。
ライブはきゃりーとかでんぱ組とかに出てもらったんですけど。ブースでは、ドローンの体験とか、あと着物着れたりとか。あとまぁVRのバイオハザードやれたりとか、ちょっと体験できるようなイベントを、ショップと混ぜてやったりとかも。
西野:中川さんって何屋さんっていうことになってるんですか? 今、一応。なんでも屋さんですか? もう。
中川:そうですね、なんか……なんでも屋っすね(笑)。
西野:なんでも屋っすか。
中川:なんでも屋っていうか、アソビシステムが居場所で、そこがいろんなことをやってて。
西野:音楽もやるし、ファッションもやるし、観光もやるし。
中川:はい。僕らってわりと「カルチャー」っていう言葉を大事にしてるので。今までだと自動車産業とか、テレビ局さんとか、いろいろ縦のものがいっぱいあったと思うんですけど、そこに新規参入しても入れないなと思ったんで。
やっぱり横というか。「カルチャー」を横に区切っていろんなことやっていくのが重要なのかなっていうことを考えていて。そういうような発想でやってますね、日々。
西野:へぇ~。
中川:自分たちが儲かるとしても、なんか「違うな」と思ったらやんないようにしてるというか。
西野:なるほどね。
中川:自分たちがやる価値があること以外はやっちゃいけないというふうに考えるようにしてます。
西野:もう吉本興業の逆ですよ、だから。
中川:いやいや、そんな(笑)。
西野:とにかく儲かることしかしない(笑)。そこはもう気持ちいいんですよ。言い切っちゃうんで、吉本は(笑)。とにかく金になればなんでもするみたいな。
中川:そうですね。僕らCD100万枚とか本が100万冊売れる時代じゃないんで、今の時代に合ったことをやっていかないと食べていけないじゃないですか。
西野:あ~、おもしれぇな~!
中川:そう思うと、やっぱり横というか、いろんなことが大事なのかなっていうのは思っていて。
西野:僕、本100万冊売りたいんですけど、なんとかなんないですかね?(笑)。 ちょっと考えてるんですよ、今なんか。
中川:それはもう世界に、ねぇ。
増田薫氏(以下、増田):世界で。
西野:海外ね。はぁ。
中川:これと一緒に。
西野:なんとかなりますかね?
増田:いやもう、ぜんぜん。
西野:1回やってみたいんですよ。人生も長いですから。一生そんなことをやりたいとは別に思わないんですけど、「ものを100万個売る」っていう経験をやっぱり1回してみたいんです。どんなことなんだろうと思って。
あの手この手で「こうやったらいけんじゃね?」みたいなことを、毎日友達と会議して、試していって、25万部、26万部まではいったんですよ。
中川:すごいじゃないですか。
増田:25万部、すごいですよ。
西野:そこまではいったんですけど。そこで思ったのは、「この努力の延長に100万部がない」。つまり、なんか別のやり方を発明しないと、開発しないと、今のやり方をやっててもそこには到達しない感じはすごいわかって。1回やってみたいんですよね、僕。なんかすごい自信になる気がして。
中川:100万部売ったらすごいですけどね。
増田:日本でそんだけの部数出したわけですから、海外はアリですよね。だって『星の王子さま』、あれ海外ですよね? でも日本人みんな読んでるじゃないですか、子どもに読み聞かせたりとかして。だから海外でボーンですよ。
西野:これ、なんか、お2人に言ったら海外に持っていってくれたりしないですか?
中川:いっちゃいましょうか。
増田:いっちゃいますか。
西野:いいんすか? いっちゃってもらっていいですか?(笑)。 本当に?
増田:だって、先ほどお伝えしたとおりで、やってみたらなんかわかりますよ。
西野:やってみたらわかる?
増田:はい。
中川:特に絵本とか可能性ありそうですよね?
増田:そうです。うちスマホだから、画像も見せれるし。
西野:なるほど。
増田:それで反応を得られて、「じゃあそこで今度はものとしての本を出してみる」とかっていう戦略も打てるし。
西野:あ~、超やりたい。増田さんなんかあるんですか? これ興味あるな、みたいな。
増田:興味ですか? その、僕カレーしか食べないんで……。
西野:いやいや、カレー以外(笑)。
増田:カレー以外ですか? それで言うと、さっき2021年っておっしゃってましたけど、うちのなかで大事なのが2025年で。2025年9月末っていうのがあって。
西野:なんですか?
増田:うち「SAMURAI」っていう製品なんですけど、それを出してから10年目がちょうど2025年9月末ということなんです。「それまでに日本メーカーで絶対スマホで世界一になる」って決めてる年なんで、そこにすごい興味があって、やってます。
西野:へぇ~。
中川:すごい。
増田:だって精密機械はもともと日本人のお家芸ですから。
西野:はいはい。
増田:先輩方はわーっと、それこそソニーさんとか世界中にいろんなもの出していって、「日本の品質はいいんだ」ってなったわけですよね。
でも気づいたら最近元気なくなっちゃってて。日本のものがいいって思ってらっしゃるのって、今海外へいって感じるんですけど、ものに対する品質ですよ。20代、10代って、あまりそれも思ってないんですよ。
西野:あぁ~、なるほどなるほど。
増田:ほとんど日本のもの触ってないし。
西野:確かに。なるほどなるほど。
増田:でも30代以上はまだ日本製品がいいという考えがあるんですよ。逆に言えば、その財産がまだあるので、うちは早くそこに持っていって「これが日本だよ」というのをしっかりアピールしていきたい。
そうすると、先ほどおっしゃっていただいたような日本のカルチャーとか、それこそ日本の文化の1つになっている絵本だったりとか、そういうのを乗せて……。スマートフォンだと出しやすいじゃないですか。めちゃめちゃそういうのやりたいです。
西野:はぇ~。やっぱり海外を狙ってるんですね、みんなね。
増田:それこそ、例えばカンボジアとか、いろんな今まで正直行ったことない国とかいっぱい行くことになったんですよね。
中川:カンボジア、どうですか? おもしろいですか?
増田:最っ高です。
中川:へぇ~。
増田:平均年代20代ですから。
中川:確かにそうですね。
西野:そこ、夢ありますよね。
増田:夢ありますね。それでもう、新しいものをどんどんバーンと取り入れていくんで。
西野:そこいいっすよね。その、第1歩目が(最初に触れるのが)ネットの国ってあるじゃないですか。つまりテレビじゃなくて、第1歩目がネットで。
中川:初めから、そうですよね。
西野:日本ってけっこうテレビが強いから。ちょっとこう、テレビの圧力も強いんですけど、第1歩目がネットの国ってやっぱり強いっすよね。
増田:東南アジアなんて思いっきりそうですよ。もうみんなボーンって、ガラケーとかも全部すっ飛ばしてポーンとスマホにいくし。
中川:最初、スマホですもんね。
増田:最初、スマホですよ。
西野:最初スマホってすげぇっすね。
増田:それこそベトナムもカンボジアも、日本製のスクーター乗ってるんですけど、家族5人乗ってるんですよ、それに。
西野:へぇ~。
増田:この間、見ておもしろかったのが、運転してるお父さんの後ろの、長男なのかな? 彼がスマホを持って、こうやって後ろに見せてるんですよ、後ろに座ってる3人、母親と兄弟は、それをずーっと見て笑ったりしてるんですよ。
西野:すげぇなぁ~(笑)。
中川:おもしろいっすね。
増田:おもしろいですよね。そこに僕は日本のコンテンツを乗せたい。日本のおもしろいコンテンツ、それこそきゃりーさんもそうですし、他にもおもしろいものたくさんあるじゃないですか。
西野:ありますあります。それを届けたいっていう。
僕、あれやりたいんですよ。なんか、これまで例えばエンタメとかだったら、前の先輩方が作られた、先人が作られたものをアップデートする作業だったじゃないですか。つまり「俺のほうがいいぜ」「いやいや私のほうが」「いや僕のほうが」っていう、この競争をずっとしてたじゃないですか。
それもいいんですけど、それもやりつつなんですけど、このアップデートする作業、つまり「最後の男になる」っていう活動をずっとしてたんですけど。それもいいんですけど、いやいや、なんか、処女奪っちゃったほうがいいんじゃないかと思ってて。
要は、人は原体験を一生覚えているから、日本じゃなくて、どこか田舎の方の国へちょっといって、要はエンタメをまだ経験していない、経験したことがない国のところに、こっちから出ていく。それですごいものをその子たちに見せたら、この子たちは一生それを覚えているんじゃないかなと。つまり、処女とりたいんですよね。
増田:すごいそれわかります。
西野:ここだけ使われたら完全にアウトですけど(笑)。「処女とりたい」。
増田:僕の会社でもそれ、わかりますね。歌にも「ナンバーワンよりオンリーワン」ってあるじゃないですか。やっぱりオンリーワンですよ。新しいものをポンって出していくっておもしろいし、そこで新しい波ができる。
西野:はいはい。おもしれぇなぁ~。中川さんどうですか、誰も知らないフューチャーを作っていきたいですか?
中川:今の話でいくと、日本人ってゼロから1を作れると思うんですよ。かつては、さっきおっしゃってたソニーさんもそうですし、トヨタの自動車とか、いろんなものが世界中に出ていって成功していて、いろんなとこでマネされたりとかしながら、どんどん下火になっちゃったと。それを、もう1回こう、盛り上げていきたい。
これからはやっぱり日本人も、いろんなカルチャーと一緒に混ざって持ってくことが重要なんじゃないかなと思っていて。
西野:はいはい。
増田:めちゃめちゃ賛成です。
中川:僕は、エンタメって広告の先頭だと思うんですよね。僕が先頭にいながらいろんなことをみなさんと一緒にやって事業を作ってくのがすごく興味ありますね。
西野:へぇ~、おもしろいなぁ~。
J-WAVE「SUNDAY SESSIONS」、わくわくしたい大人のための学校サーカス、そろそろ下校のお時間でございます。さぁ増田さん、いかがでしたか? 今回は。
増田:いやぁもう、めちゃめちゃおもしろかったです。中川さん。やっぱりこう、僕ね、仕事柄、海外に行くことが多いんですけども。日本の見え方って、正直この数年ってぜんぜん変わってきたと思うんですよね。
前はなんか着物だとか、そういったイメージ、要は「和」の、昔からの。当然今もそれはあるんですけど、それこそきゃりーさんに代表される、日本の……。
西野:「カワイイ」とかね。
増田:そういった文化、新しい文化。これがしかも新しいし、しかもいろんな国の中でウケてるんですよね。
西野:あぁ~、確かに。
増田:そういった意味ではすごくこの、日本ってやっぱりどうしても「京都」とか。
西野:ちょんまげで(笑)。
増田:そうそう、実際本当に言われますからね、「未だにちょんまげなのか?」とかね。
西野:それもあるけれど……。
増田:新しい世界をリードするようなカルチャーがちゃんと日本で生まれてる。
西野:いやぁ~、おもしろい。がんばっていただきたいですよね。それでは、本日の授業はここまで。サーカス校長の西野亮廣と。
増田:フューチャー学学科長、プラスワン・マーケティング増田薫でした。
西野:ありがとうございました。
増田:ありがとうございました。
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