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グローバルオープンイノベーションビジネスコンテスト 5.0 グランドフィナーレ(全2記事)

もっともイノベーティブな都市はどこだ! 世界の予選を勝ち抜いた10組の精鋭が豊洲に集う

株式会社NTTデータが主催する新規ビジネス創発を目的とした「グローバルオープンイノベーションビジネスコンテスト」。第5回となる今回は、世界9カ国10都市での予選会(Pitch Day)を実施。勝ち抜いた各都市優勝者が東京に集結し、グランドフィナーレ(決勝ピッチ大会)を行いました。サンパウロ、テルアビブ、ロンドン、マドリード、バルセロナの優勝者の紹介とインタビューを書き起こしでお届けします。

最初の開催都市サンパウロの優勝者

町澤俊介氏(以下、町澤):それでは、「Pitch Day」(各都市で行われたピッチコンテスト)の振り返りです。グローバルコンテストはご存知の方もご存知じゃない方もいらっしゃいますが、2月2日のサンパウロから始まりまして、3月2日の日本まで約1ヶ月間で10ヶ所、ずっとピッチコンテストを開催してきました。

1週間で3回やったり、2週間で2回やったり、けっこう無謀なスケジュールで始まりましたが、なんとか今日、グランドフィナーレにきたという状況でございます。

世界10都市から選ばれた、10企業がここ、東京の豊洲に集結していただきました。インタビューも交えながら、各地のピッチコンテストの模様をご紹介します。

では、最初の開催都市サンパウロについてご紹介したいと思います。サンパウロはご存知の通り、南半球最大の都市です。都市人口2,060万人、約100万人の日系人が在住しており、日本とゆかりが非常に深いという場所柄でございます。

サンパウロにあるGoogleが運営するコワーキングスペースCampus SAO PAULOには、多くの人が集まっていました。ここにはLegalBot社が選抜されて、入居されています。また、@Starupfarmというアクセラレータもここで活動しているという情報がありました。

サンパウロのコンテストは2月2日にやったんですが、「Campus Party」というイベントもちょうど同時開催をしておりました。ここはブラジル最大級のテック系のイベントが開催されているんですが、そのピッチ会場内に本当にテントを張って、プロダクトを至るところで作っていたというような、ものすごい現場でした。

うちのサトウがここに行ったんですが、約1キロぐらいのところにキャンプがバーっと並んでいて、そこでずっとプロダクトを作っているというすごい会場になっていたと聞きました。

それでは、サンパウロのピッチでの模様なんですが、「Pitch Day」は、サンパウロ州の厚生大臣をはじめ、約70人のイノベーターの方がご参加いただきました。

また、everis Brasilの方が、事前のリハ、事前の準備も含めて、献身的なサポートをしていただきました。今日も会場にお越しになっていただいております。どうもありがとうございました。初回の「Pitch Day」を飾るにふさわしいイベントとなりました。

それでは、WinnerのLegalBotにインタビューを催したいと思います。ステージへお上がりください。

LegalBotは、マシーンラーニングによりコンプライアンス/法規情報を分析・提供し、企業や政府のコンプライアンス対応を支援するソリューションを提案しています。

それでは、質問をいたします。まず、あなたの国のコンテストと比較して、NTTデータのコンテストに参加して、どう感じましたか?

LegalBot:我々がやっていることを広める際に、我々はすべての規制に関する情報を誰もが使えるようにしたいと思い、この5年、6年、取り組んできました。非常に大きな可能性が日本にもほかの国にもたくさんあると思っていますので、そういった意味でよかったです。

町澤:どうもありがとうございます。では第2問、ちょっとおうかがいしたいと思います。ブラジルの選考会で優勝された時に、素直にどう思いましたか? 日本に行くのがうれしいと思いましたか? 日本がどんなところか、どんな感想を持ったかお答えいただきたいです。

LegalBot:本当に大変うれしく思いました。我々のテクノロジーや課題解決というのは、それほどよくあることではありません。多くの人たちはこの重要性があまりわかっていないと思います。規制に関して生産性を高めるという重要性も、あまりわかっていない。それが企業にどういう影響を与えるかも、あまりわかっていないと思います。

我々がやっていることをこのような場で多くの方に知っていただくというのは、本当に重要だと思っていますし、それが我々のミッションだと感じています。

町澤:どうもありがとうございました。みなさん、大きな拍手をお願いいたします。

(会場拍手)

LegalBot:(日本語で)アリガトウゴザイマス。

中東有数の世界都市からの参戦

町澤:では続きまして、2月5日に行われたテルアビブのコンテストについて振り返りたいと思います。中東有数の世界都市ということで、イスラエルの経済・文化の中心地でございます。世界屈指のリゾート地としても有名でございます。

ここはデロイトのデジタルチームの全面サポートによって、開催をいたしました。80名ものイノベーターの方が参集しました。写真を見てわかります通り、けっこうブルーを基調としたクラブ調のコンテストになっておりました。

会場ではドラムンベースが鳴り響き、寿司バーが催されるなど、非常にハッピーでクールなコンテストになった、というようなかたちになってございます。

Winner以外の注目の企業について、ご紹介したいと思います。テルアビブのファイナリストは、ほとんどすべての企業が事業連携の可能性が高まったというところで、とくに2社、ここでご紹介したいと思います。

SecuredTouchという会社さんですが、スマートフォンを持っている操作でいろいろな認証をするんです。たぶんみなさんには「認証する時はこういうふうに使う」という癖があって、ちょっと違う操作をすると、「不正アクセスじゃないか?」と検知するという認証サービスが話題を集めています。

あと、QualiSystemsということで、2004年にイスラエルに設立された、テスト自動化のパイオニアの企業が審査員の注目を集めていました。

それでは、またWinnerの方にインタビューをしたいと思います。どうぞ、テルアビブのWinner、PayKeyさま、舞台へお上がりください。

PayKeyは、友達や家族とあらゆるSNSやメッセージングサービスで送金できるソーシャルペイメントソリューションを提供しています。

(会場拍手)

町澤:では、また同じ質問にはなってしまいますが、自分の国のコンテストと比較して、NTTデータのコンテストに参加してどう思いましたか?

PayKey:まずはじめに、日本に来たことがなかったので、日本で行われているということだけでも特別でした。そして、光栄に思っています。

もう1つは、地域で最初に予選会があるというのは、非常にいいアイデアだと思います。基本的にはそれぞれのスタートアップのなかで一番が選ばれて、最終的に一番が選ばれるというのは、これは大変すばらしい考えだったと思います。

町澤:ありがとうございます。本当にイスラエルで開催してよかったと、今感じました。ありがとうございます。では、次の質問をしたいと思います。なぜ、このNTTデータ、日本の会社のコンテストに応募したのですか?

PayKey:それは日本に来たかったというのも大きな理由の1つです。それはすべて、日本の市場に関連することでした。入口として日本に入れるのではないかと。日本市場は大変な市場で、スタートアップにとって参入が難しいと思っていましたので。

そしてまた、大手のNTTデータさまと協力できるというところは非常によかったのではないかと思います。これまでのところは非常にうまくいっていると思います。

町澤:どうもありがとうございます。今日は私どものお客さまも、NTTデータの社員もたくさん来ておりますので、本当にすばらしいプレゼンテーションありがとうございました。どうもありがとうございました。

(会場拍手)

フィンテックの聖地で開催されたロンドンのコンテスト

町澤:では続きまして、2月7日に開催したロンドンのコンテストについてご紹介したいと思います。ロンドンはみなさんご存知の通り、国際金融センターがあるところで、英国最大のフィンテックハブInnovate Financeや、欧州最大のアクセラレータLevel39が活動しています。

ロンドンのパートナーは、Innovate Financeにパートナーになり、今回のコンテストを開催いたしました。Innovate Financeは、ご存知かとは思いますが、ロンドン市庁が筆頭スポンサーを務める半官半民のフィンテック振興組織でございます。金融機関、スタートアップ、IT企業そして規制当局を巻き込んだ、情報共有やマッチングの場を提供しています。

NTTデータは2016年9月に、日本の大手IT企業として初めて加入をしました。今回がその取り組みとして初めてのコンテストです。

それで、Level39とは、新金融センターであるカナリー・ワーフ地区のOne Canada Square39階に位置する、欧州最大のアクセラレータでございます。フィンテックを中心に、世界中から先進的なスタートアップ企業が集まってきます。

今回は、そのフィンテックの聖地とも呼ばれる、有名アクセラレータのLevel39のできたての会場をお借りできまして。そちらの会場で初のイベントとして、100名以上の方が参加して、オーディエンスの熱気あふれるなか、大いに盛り上がりました。また、事前の準備から活動の運営まで、NTT DATA UKがサポートいただきまして、NTTデータのグローバルグループ一丸となったイベントとなりました。

また、会場では審査中、Innovate FinanceのCEOの方、IntralinkのCEOの方、NTT DATA UKの方のパネルディスカッションだったりとか、NTTドコモの秋元ゼネラルマネージャーのほうからドコモの取り組み、海外での取り組みについても基調講演をいただいて、非常に大いに盛り上がりました。

Winner以外の注目企業についてご紹介します。英国では非常にすばらしい企業がたくさんいて、審査も難航したと聞いていますが、ここでは2社ご紹介させていただきます。

Sedicii Innovations、パスワード不要の認証をセキュアにできるサービスを開発する、いわゆる「ゼロ知識認証」ソリューションの会社さんが注目を浴びていました。

もう1社がWirexで、ビットコイン・デビットカードの第一人者になります。こちらの会社は、1月に開催しました「豊洲の港から」の英国大使館にも来ていただいて、ご登壇いただいたという会社になっております。

それでは、ロンドンのWinnerであるEverledgerにインタビューをしたいと思います。Everledgerは、ブロックチェーン技術を適用し、ダイヤモンドをはじめとする高価品の流通をトラッキングし、価値保証を実現するソリューションを提供しています。どうぞステージへお越しください。拍手でお願いいたします。

(会場拍手)

町澤:では、また同じ質問です(笑)。自分の国のコンテストと比較して、NTTデータのコンテストに参加してどう思いましたか。

Everledger:世界中でもトップのコンテストの1つだと思います。すべてのスタートアップ企業は、NTTデータが見つけた将来的に可能性のあるところだということで、やはり帽子を脱がなくてはならないと思います。そういった競争になると思います。ですので、私自身も信頼している審査員のみなさまに選んでいただくのを楽しみにしております。

町澤:ありがとうございます。では、簡単にこのコンテストを機会にどのようなビジネス展開を望んでいるか、ちょっと短いですが1分ぐらいでお話いただけるとありがたいです。

Everledger:グローバルかつスケーラブルで、世界的にも変えていきたいと思っております。やはりこれから、オーセンティシティといったものを考えております。もうすでに世界中に提供しているものがあると思いますが、これからさらにそれを進めていきたいと思います。ありがとうございました。

町澤:どうもありがとうございました。それではみなさん、盛大な拍手をよろしくお願いします。

(会場拍手)

マドリード発、人間の感情を理解するためのテクノロジー

町澤:では続きまして、2月7日に開催したマドリードのコンテストについてご紹介したいと思います。マドリードはスペインの首都ということで、2016年の都市人口624万人。銀河系軍団レアル・マドリードの本拠地として有名でございます。

マドリード、スペインに関しては、パートナーとしては当社のグループのなかでももっともイノベーション活動が盛んなeverisに全面サポートいただいてコンテストのほうを開催いたしました。

everisはスペインや中南米6ヶ国において、幅広いITサービスを提供している会社でございます。今回のコンテストは、このスペインのマドリード、バルセロナに加えて、先ほど話しましたが、サンパウロでも強力な支援をいただいて、開催することができたというかたちです。

スペインは、イノベーションの活動が本当に盛んなため、実施形態を少し変えて実施をいたしました。ビジネスコンテストというかたちではなくて、スタートアップの方と30分間個別の面談というかたちを朝から夕方ぐらいまで実施して、その間に意見交換会としてネットワーキングを開催しました。なので、質疑応答もけっこうじっくりとやったようなかたちになっています。

それでは、Winnerの方にまたインタビューをしたいと思います。それでは、マドリードWinnerのEMOTION RESERCH LABの方、ステージのほうへお上がりください。EMOTION RESERCH LABは、顔面の表情で感情だけでなく、ムードまで分析可能なソリューションを提供しています。よろしくお願いします。

(会場拍手)

EMOTION RESERCH LAB:ありがとうございます。

町澤:それでは、また同じ質問ですが(笑)、改めていきます。自分の国のコンテストと比較して、NTTデータのコンテストはどういうふうに思いましたか?

EMOTION RESERCH LAB:我々にとって、今までのなかでもベストと言えると思います。組織的にも非常に信頼性の高いところであります。ここに来るということは、非常に意味があります。新しいビジネスチャンスを作り出すということでもあります。次のコンテストで、やはりエモーショナルなトラッキングもしていきたいと思っています。

町澤:ありがとうございます。それでは、もう1つ質問をしたいと思います。なぜ、このコンテストに応募したのですか?

EMOTION RESERCH LAB:我々は技術を使って人間の感情を理解するということをやっています。日本の市場には非常に大きな可能性があると思っています。次のステップとしては日本でやっていきたい、と思っていました。そのためには、やはりいいパートナーが必要です。そのためのNTTデータのコンテストへ参加しました。

町澤:どうもありがとうございました。EMOTION RESERCH LABの方は、来る前に京都に行かれたということで、非常によかったと聞いております。どうもありがとうございました。

(会場拍手)

イノベーティブな都市バルセロナのコンテスト

町澤:それでは、2月9日にありました、バルセロナのコンテストについて振り返りたいと思います。バルセロナはガウディの街、サグラダ・ファミリア教会など、アントニオ・ガウディの作品が多いです。みなさんよくご存知ですが、世界最大規模の携帯通信関連見本市モバイル・ワールド・コングレスが開催されることでも有名な、イノベーティブな都市でございます。

こちらでも、先ほど言いました通り、everisの全面サポートによってコンテストを開催することができました。こちらもマドリードと同様に、意見交換会というかたちで30分の個別ミーティングを立て続けにずっとやっております。

この意見交換会では、NTTドコモの秋元ゼネラルマネージャーもお越しいただきまして、日本のイノベーター事情とドコモのサービスについてお話いただきまして、非常に有意義な時間を過ごせたというふうに聞いております。

それでは、バルセロナのWinnerの方に、またインタビューをしたいと思います。The Social Coinの方、ステージにお上がりください。The Social Coinは、AIで市民の声から分析し、ビットコイン等で貢献者に謝礼を払い社会問題解決を促進するプラットフォームを提供しています。どうぞ拍手をお願いいたします。

(会場拍手)

町澤:3名でお越しですね。では、もう1回同じ質問をします。自分の国のコンテストと比較して、NTTデータのコンテストに参加してどう思いましたか? どうぞお1人ずつお答えください。

The Social Coin1:このコンテストに参加すること、そしてこのコンテストに勝つことは、まったくほかのコンテストとは違いました。というのも、報奨として得られるものは非常にアクションの取れるもの、そしてビジネスに影響のあるものだと思うからです。

ですから、コラボレーションの機会もあって、194の国でNTTデータは事業を行われているわけですから、その機会があると思っています。お客さまもサプライヤーもいて、パートナーもいて、いろいろなチャレンジができる、というのが感想です。

The Social Coin2:それから、この組織化も非常にすばらしかったと思います。そして、先ほどの話にもありましたけれども、スタートアップがこうして参加できるのも大変すばらしいと思います。我々いろいろと知識も共有できますし、大変すばらしい経験をしています。

The Social Coin3:もちろん東京に来られたというのが非常によかったです。日本に来られたのも非常によかったです。

町澤:それでは、もう1個質問をしたいと思います。選考会で優勝した時、どう思いましたか?

The Social Coin1:私の場合はまったく予想外でした。我々はピッチに参加したわけですが、その経験は非常に楽しめました。そして、発表があった時、我々が優勝したわけですけども、本当に驚きでした。

ここに到着する前、いろいろ楽しみにしていました。いろいろなソーシャル交友の同僚とも、非常にワクワクしていました。サポートもいろいろいただいています。WhatsAppでもいろいろサポートのメッセージをいただいていて、今日は楽しみに参加しています。

The Social Coin2:電話でもメッセージを「非常にすばらしい」とかメッセージをいただきました。魔法のようなかたちで、ここから我々のプロジェクトも広がっていけばいいな、と思っています。

The Social Coin3:我々はピッチの前、非常にリラックスしていました。すべてがすごくスムーズにいってよかったです。

町澤:本当にうまくいったと思います。どうもありがとうございました。

(会場拍手)

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