2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
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小野:インフィニティベンチャーズの小野と申します。宜しくお願いします。学生の方、ちょっと手を挙げてみていただけますか? ほとんど学生ですね。これは授業をサボって来ているという事ですかね。皆さんありがとうございます。サブタイトルにありますけれども、新しい人生観と出会う二日間という事で、この二日間後ではなくとも、このセッション後でも構わないんですが、皆さんの人生観と共に、何かしら具体的なアクションがどんどん変わるという時間に使っていただければと思っておりますので。
順番にまずはこの4名の方、もちろん知ってる方知らない方もいると思うので、簡単にどんな事をやってる方か、なぜ今日ここに座っているのかという自己紹介をそれぞれしていただきながら、スタートしていきたいなという風に思います。まずはじゃあ順番に、有安さんから。宜しくお願い致します。
有安(以下、有):こんにちは。有安と申します。コーチユナイテッド株式会社というのをやってます。語学とか楽器の先生のマーケットプレイスのサイトで、先生が見つかって、その先生のレッスンを予約して、対面で受講できるというサービスをやってまして、今、全国に2万人弱ぐらい受講生がいるような感じで、グッドデザイン賞とか取ってます。
2007年に創業して、僕慶応のSFCの卒業生なんですけど、SFCの仲間と創業して、今も大体慶応の仲間が皆でオフィスをやってます。僕は最初一回19歳の時に起業しました。その時にシリコンバレーに行ってた面白い人がいるからちょっと会ってみない? っていうのをゼミの先輩から言われて、で、その人が結構有名なVCで働いていた日本人の金子さんという人で、その人と会って意気投合して、その場で一緒に会社作りましょう! って盛り上がっちゃって、作ったのがこれですね。で、色々失敗したり成功したり失敗したりして……。
小野:どんな事をやろうとしたの?
有:当時は商法が改正される前で、1千万以上資本金が必要だと。
小野:株式会社作るのに。
有:そう、株式会社作るのにすごい大変であると。会社作るの大変で、オフィス借りるのも大変だし、そもそも仲間も全然集まらないし、ってそういう状態の中で、そういう人たちをインキュベートする会社ですね。今で言うとシードアクセラレーターというのをやっていて、ビルの大きい箱を借りて、そこにベンチャーの社長どんどん入れてってとか。
小野:利用したい人ってのを集めて。
有安:そうそう。ベンチャーを支援するベンチャーをやってました。その後、ユニリーバという消費財メーカーのマーケティングの仕事で入って、僕はいつかもちろん起業したいって気持ちはあって、また勝負したいってのがあったんですけど、一回くらい大きい会社で働くのもいいかなと思ったのと、あとすごく英語が苦手だったので、英語を使って外国人の中で働いてみたいと、マゾな感じでちょっと勝負してみたと。
小野:ちなみに起業は、大学何年の時からいつ頃まで?
有:大学1年の時から卒業までずっとですね。
小野:一年から卒業まで!?
有:はい、基本そっちがもう忙しかったですね。で、ユニリーバってとこ入ったんですけど、結構面白かったんですけど、テレビCM作ったりとか、いわゆるマーケティングって事で一通り色々やったんですけど。まあ今やっているビジネスを思いついて、起業したという所ですね。
小野:ちなみにこの中で大企業入る予定です、または目指してます人ってどれくらいいますか? (会場挙手)あ、いない。すごい。一人だけいますね。ベンチャーになりたいと思っている人、ベンチャー目指してます、自分で起業したい。(会場挙手)結構いますね。じゃあベンチャーに入りたいって人。(会場挙手)その他の人は何なんですかね、ニートをやりたいって感じですか。じゃあ白いTシャツの手を挙げなかった方、何やるんですか? 大きな声でお願いします。
参加者:迷ってます。
小野:じゃあ迷ってるっていう方は……あ、結構いますね。大企業に入るっていう経歴って、たぶんベンチャー経営者目指しているだとか実際やっている人ってあんまりいない。僕も5ヶ月だけIBMいたんですけど、結構少ないかなという風に思うんですが、そういう所で得られた経験的に良かった事ってありますか?
有:そうですね。まぁ大企業ってどんなもんかなって見たかったので、その好奇心を満たすという意味では良かったのかなと思いますけどね。何が役に立ったかって言うと、そんな具体的に、たった2年働いただけでそれが使えるとかって事はないですよね。ずっと高校1年生から、隣の慶応高校って所と大学でずっとアイスホッケーやってたんですけど、坂を下から上まで50本ダッシュとか高校時代いつもしてるんですけど、そういうのの方が役に立ったかもしれないですね。気合っていう意味では。
小野:大企業入った人とベンチャー入った人と、3年経ったら全然変わってたって大竹さんも言ってたかな? そういう経験って皆さんあるんじゃないかと思うんですけど、2年間っていうのはなぜ? もっと早く辞めることもできた?
有:そうですね。まぁ大企業も大企業で結構面白かったんですけどね。予算がすごい大きくて。僕が最初に配属された時の最初の仕事が、モッズヘアとラックスっていうブランドで働いてたんですけど。モッズヘアってブランドで「有安君、練習でWebサイトリニューアルやってよ。インターネット得意でしょ」って言われて、「じゃあ予算ミニマムで5でお願い」って言われて……5って、単位5千万なんですよね。
小野:5億だと思いました(笑)。でもWebサイトで5千万ですか?
有:そうです、高いじゃないですか。でもそんな感じなんですよね、桁的に。お金をしっかり使えてマーケティングをするってすごく楽しかったですね。山手線ジャックをするとか。
小野:ありがとうございます。じゃあちょっとこの流れで、大企業ではないですけど、もう大企業になっているかもしれないサイバーエージェント出身、大竹さんお願いします。
大竹(以下、大):株式会社トライフォートの大竹といいます。宜しくお願いします。簡単に会社紹介をさせていただきつつ、私のキャリアについてもちょっとお話しできればと思っています。簡単に会社のご説明をさせていただきますと、実は去年作ったばっかりなんですよ。去年の8月に創業したばかりです。設立と従業員数という所がよく注目されるポイントかなぁと思ってまして、実は去年作ったばっかりなんですけど、従業員数は実は今ちょうど100人ぐらいいるんですね。
小野:すごいですね。
大:アクセルをビックリするぐらい踏みまくって、一気に会社を拡大しましたって状況でして。一体何をやってる会社かっていうと、事業内容の所を見ていただくと、要はスマホのアプリを開発していますという事です。自社サービスとしてスマートフォンアプリを開発しますし、他社からの受託開発、開発した後の運用って所も含めてやるパターンもありますし。
さらには結構特徴的なのは、マネージドクラウド事業って書いてあるんですけれども、自社でサーバーを大量に買って、自社のサービスも他社のサービスも自分たちのサーバーでさばくと。他社のサービスを自社のサーバーでさばく時はサーバー費とかも貰えるっていうような展開。ちょっとややこしいんですけど、分かりやすく言えば、スマホのアプリを開発していて技術に強い会社ですよっていう状況ですね。
小野:みんなが知ってるかもしれない代表例って、名前が出せるものとかってありますか?
大:……結構NDA的に(笑)。
小野:NDAっていうのは守秘義務っていうのがありまして、大体言えないケースが多いと思いますが。
大:一旦今日の所は控えさせていただいて。という所で、成長のスピードっていう点で注目いただく事が多い企業です。
小野:ちなみに比較までに、それぞれ何名の社員さんが? 有安さん所は今?
有:うち20人いないくらいですね。小さいです。
古川(以下、古):うちはアルバイトさん含めると6、70人ぐらいですね。
小野:小林さんの所は?
小林:僕はもともとは20名ぐらいいたんですけど、今は結構辞めちゃってすごい少ないです。
小野:あくまでひとつの指標なので、多いから偉いとかってそういう事もないんで。一つの実績として素晴らしいって事で、あくまで比較までに。では次どうぞ。
大:二人で会社作ったんですよ。僕はもともと新卒でサイバーエージェントに入って、直前までスピーという会社の役員をやっていて。どっちかって言うとマーケティングとか企画とか営業とか、あとは管理系を見たりというのが今の私の担当なんですけれども。そういう文系寄りというか、マーケティングとか営業に強い私と、あともう一人、小俣っていうのがクルーズという会社のCTOで……最近だとソーシャルゲームのラグナブレイクとかアバロンの騎士とかっていうCMをやってる会社ですね。
で、技術とかデザインに強い小俣と私が二人で組んだらすごい会社できるんじゃないの? って所で、お互い経営陣だったんですけれども、それを振り切って起業しようって事で、去年会社を立ち上げましたっていう状況ですね。僕たち起業するタイミングでちょうどこの「リッチマンプアウーマン」というドラマをやっていて、これ使って何かPRやったらすごいバズるんじゃないの? みたいな所から、これをマルパクリして、こんな事をやったんですよ。
そしたら、二人でFacebbokのいいね! が1300件とかコメント600件ついて、会社をやります! みたいなPRを、またとないPRに成功しましたっていう事例ですね。
小野:これはもう本当に起業した時?
大:そうです。ちょうど「お前たちにこのドラマ似てない?」みたいな指摘をある人から受けて、2人で見てみたら、なんかこのドラマ面白いぞ! って事で。ちょうど起業しますっていうタイミングだったので、PR的に二人同時にアップしたら結構これ知名度上がるんじゃないの? って、やってみたらもうビックリ! なんかコメントで頑張れ! とかですね、冷やかしの言葉もいただいたり。
小野:採用には繋がりましたか?
大:これが採用に直接的にって言うと、どうなんだっていう所もあるんですけど(笑)。ひとまずフェイスブックを軽く超えるとか、ちょっとハッタリがましく言ってるんですけど、まぁそれで注目してもらったというのが一つあって、PRとしては成功かなって感覚持ってます。そんな会社なんですけど、私自身は先程お話しした通り、新卒でサイバーエージェントに入って、起業したのが、今もう今年33なんですけど、30過ぎてから起業で、なんとなくオールドルーキーっていう感覚があってですね。
20代の頃とかはベンチャーに入りつつも、起業する奴は頭おかしいんじゃないの? って思っていたぐらいのタイプなんですよ。私も小俣も起業した経験は30超えてからですし、小俣もNTTコミュニケーションズ出身だったりして、いわゆるベンチャーとか大企業とか普通に入って、マネージャーとかそういうマネジメントも経験して、転職もして、転職でお互い経営陣も経験して、キャリアをこう歩んできた中で、ある程度行く所まで行って満を持して起業みたいなプロセスなので、他にいる3人の方とちょっと……なんていうんですかね、考え方とか歩んできた道のりは違うかなという感覚はあります。
小野:ちなみに事前に聞いていたんですけど、最初は別にこれをやろうと決めて起業したわけではないって話でしたよね?
大:そうですね。元々持ってた強みが違うので、事業は自分たちの得意な所を話し合えばなるようになるかなみたいな感覚が結構あってですね。それよりも起業する時には何を目指すかとか、どこまでいきたいかという所が、重要かなっていう風に2人で話してですね。
社名のトライフォートっていうのも、3ってトライアングルとかトライアスロンの3ですね。ポート、砦とか要塞って意味。3つのビジョンを守り続ける会社であろうって所で、最初に二人で話し合ってビジョンが最初確定したっていう、ビジョンから入った会社ですね。
小野:ありがとうございます。ちなみに有安さんの所は「Cyta.jp」ありきで起業だったんですか?
有:そうですね。特にもう受託開発とかという事もせずに、甘い誘惑もやんないよって。ゲーム流行った時はやっぱり、お前んとこエンジニアいるしちょっと一緒にゲーム作らない? という話が来たりとか、グルーポンレースの時にはクーポンサイト作らない? とか色んな話はあったんですが。
小野:ちなみに事前に申し上げますと、4名が4名ともバラバラな事を言います。必ずしも一つの正解はない、それぞれの考え方があるという風に、いい意味で捉えて聞いていただければなと思います。では、古川さん宜しくお願い致します。
古:古川健介と申しまして、nanapiという会社をやっております。有安さんと同じくですね、19歳くらいの時に起業ではないんですけれども、「ミルクカフェ」という学生向けのコミュニティサイトを立ち上げまして、それが結構ヒットしたのが面白くてウェブサービス系をどんどん作っているというような経歴です。
学生時代も一度起業をしていまして、レンタル掲示板を運営する会社をやって、それはライブドアに事業譲渡しました。その後に、リクルートという会社に入って新規事業を3年くらいやってから独立というような、そんなような経歴を持っております。
皆さんと一緒くらいの20とか21とかそのぐらいの時は、ほぼ「ミルクカフェ」と「したらば」というものをやっていて、よく裁判で訴えられて3回くらい法廷行ったりとか、警察によく呼ばれて、もう何十回も行ったりですとか、そういう心温まるような事をやっておりました。
今ですね、nanapiというサイトをやっておりまして、これ何かと言うと、何とかのやり方みたいなものをひたすら集めてデータベースにしているというようなサービスになります。今、調子がいいと1か月くらい2000万UUが来てくれるんですが。ひたすら野菜の切り方から、プレゼンテーションのやり方みたいなものを溜めていってるという会社になっています。
これ一本で株式会社nanapiという所なんですが、起業した時は株式会社ロケットスタートという名前で、特に何をするという事を決めずに、今はこのサービス一本でやっているという経歴になります。
小野:ありがとうございます。それじゃそのままの流れで小林さん自己紹介お願いします。
小林:ノボットの小林と申します。僕はまだ訴えられてないんですけども(笑)。僕はですね、まともに社会人経験みたいなのはしたことなくて、ずっと起業家としてやり続けているという事例です。今32歳ですね。21歳、大学3年の時に、テレアポ営業をして飛び込み営業をしてとっていくというようなインターンを始めたんですね。そこで結構営業が得意になって、その後、学生時代にコーヒーの輸入販売みたいなのを友達と一緒に始めて、これが初めての起業です。
その後にコーヒーの通販事業っていうのをやって、これはたぶん大学卒業する直前くらいに始めたんですけども、それで借金を負って、その借金を返済するのに大体一年半から二年くらいかかって。数件の事業参画ってあるんですけども、センター北っていう駅の前に「YOTSUBAKO」っていう駅ビルみたいなのが建ってるんですけど、その駅ビルのプロデュースとかして、違う所からコンセプト決めたりとかして。
そういうような事をして借金を返して、その間に事業アイディアみたいなのを100件くらい考えて、そこん中からスマートフォンの広告やろうと思って、ノボットっていう会社を作って。ちょうど2年ぐらいしたら、スマートフォンの広告の事業で一位がグーグルのアドモブっていう会社で、二位がうちぐらいの規模だったんで、KDDIの子会社に売却をして。
ちょうど日本だと、それまで短い間で急成長して売却するみたいなスタートアップの形がまだまだ珍しくて、2年半ぐらいで15億で売却したって事で結構みんな関心を持ってもらって。今そのKDDIの子会社のグループの社長をしてます。
小野:借金はどのくらいの規模?
小林:1千万弱ぐらいなんで、大体1年か2年くらいで返したいなと思っていて。
小野:すごいですね。
小林:でも結構借金って返すの大変で。会社を清算して、借金返す時って1円稼ぐのも大変なんですよね。なんで、借金はなるべく負わない方がいいです。
古:ちなみに今いくら位持ってるんですか? 個人では。
小林:個人だとウン億。
小野:すごいですね。たぶんこれだけ短期間でこれだけのイグジットって日本ではあまりない。どうですか? そういった経験をしてみて。優雅にリゾートで暮らすのか、それともまたスタートアップをするのか。
小林:いやぁなんか次は大きくやりたいなと思っていて。やっぱり今回は短期間で一回売却したいなっていうのがあったんで。それを狙ってスマートフォンの広告っていう分野を選んだんですね。今が本当にスタートラインで、今回はその軍資金を使って次は大きくやりたいなと思っていて。
あと就職をしてから起業するみたいな人とかいますけど、僕は企業に勤めてから起業するっていうのは結構反対で。やっぱり会社員で働くっていうのと起業家で働く、起業家としてやるっていうのは、スポーツで言うと筋肉が違うんですよ。
例えば、会社員が水泳で起業家がサッカーくらい筋肉が違うんですよ。内面のインナーマッスルというのが一緒だとしても、最適な筋肉っていうのがそれをやる事によってつくんですよね。あと、大きな企業で働いちゃうと、稟議とか同意調整のプロセスとか変なのが身に付いちゃうんで、それってやっぱり起業するのに、先入観とか偏見とか制約になるんですよね。
だからなるべく起業したい人は、もう一刻も早く、今日登記するくらいの勢いで、起業した方がいいと思うんですよ。それが一応、僕の意見。皆さんを別に否定するわけじゃないですけど(笑)。
有:僕はその意見に反対なんですけど、まぁおっしゃる事すごい分かるんですけど、みんなが小林さんみたいな人じゃないんですよね。やってて思うのって、僕も学生の頃すごく勘違いして間違ってたんですけど、スキルが必要とか、ノウハウを溜めなきゃとかすごい思ってて。マーケティングを俺はできるようになろうと、マーケティングのプロになろうと、あんま関係ないじゃないですか。
要は現場でいかにキツイ状況の中で打開策を見出だして、チームでそれを前に進めて、しかもそれもスピーディーにっていうのって、もう少し違う力っていうの? 違う筋肉っていうの? 小林さんも言ってたけど、全然違うスポーツなんだなぁというのはすごい思ってて。
とはいえ、みんなやるテーマがなかったり、あとはその借金抱えてたら別ですけど、追い込まれてないんですよね。僕のゼミも経営系のゼミなんですけど、後輩とか起業したいって結構相談乗るんですけど、何をしたらいいか分からないとか、テーマがないとか、あとはまあまあやりたい事はあるんだけど、しばらくするとちょっとうまくいかなくて飽きちゃうみたいな風になってて。
小林さんみたいに前のめりになれる人は、すごい起業家の適性がすでにある人なのですぐやった方がいいんですけど、それがないとたぶんグダグダグダってなっちゃうケースが実は多いのかなって。プラクティカルに考えると、大企業に入りつつ野心を温めるみたいな方が、実はその方が合う人が多いんじゃないかなと。
小林:そんなに褒めていただいて恐縮なんですけど(笑)。学生のうちに何をしたらいいんですかね、起業とかって? 起業するとしたら、どんな事業とかした方がいいとかって。
古:学生の内の方がリスクが取りやすいので、他の人ができないような。例えば、YouTube をやろうとしたら結構な反発があると思うんですけど、学生さんがやってれば別に、まぁそんなにリスクないじゃないですか。35とか40になって家族がいると会社潰れちゃったら大変ですけど、学生さんだったらまぁ全然生きていけますと。
裁判とか訴えられて分かったんですけど、6千万とか要求されてもどうせ払えないので、現状って変わらないんですね。無い袖ふれないなぁって思ったら、学生最強だなぁって思ったので。世の中にニーズがあって、やった方がいいけれども、リスクが高いものとかをやるといいかなと。それは大企業を経験している人とかにはできない所なので、いいんじゃないかなと思ってます。
小野:訴えられるようなビジネスをやれって事ですよね(笑)。
古:そうですね~(笑)。それもいいですね。
有:早い方がいいですよね。
古:起業して思ったのが、一番大事なのは早さで、一番若いうちからやっとけば良かったっていうのはすごく思いましたね。
小野:大竹さんどうですか? サイバーエージェント、そこそこデカい会社に入った上で、今起業に至るわけですけれども。
大:結論から言うと、絶対早くやった方がいいと思うんですよ。色んな経験積めますし。まさに小林さんが言ってる通りに使う筋肉が違っていて、あらかじめ起業家としての筋肉を鍛えるって意味でも、若いうちにやっておいた方がいいっていう考え方もありつつも。実際、僕20代で起業していませんし、サイバーエージェントで僕新卒で入ったら入ったなりに、メチャメチャ学んだ事もあったりしたので、人それぞれなのかなって風に思うところと。
小野:もともと起業しようと思っていたわけではなかったけれども?
大:全く思ってなかったです。起業したいって思う人って、僕2003年にサイバーエージェントに入ったんですけど、メチャメチャ多かったんですけど、僕全く思っていなくって。周りで起業する人もポコポコいたはいたんですけど、実際どうかっていうと、知識がなかったり経験が無い中で、やったらやったなりに失敗する人もいっぱい見てきてるんですよね。
だから必ずしもそれが正だと思っていないです。ただし、日本全体を考えると、話すと長くなっちゃうんですけど、結局ニューマーケット、新しいマーケットで、新しいビジネスを生み出していって、一時期の例えばトヨタだったりソニーとかホンダみたいな会社がどんどん日本から出てこないと、日本自体がダメになると思っているので、結論から言うと絶対起業した方がいいし、してもらいたいっていう思いもあるんですけど。そのタイミングに関しては、早ければいいってもんじゃないなっていうのも感じてるっていう。
小野:この流れで、何のきっかけでなぜ起業するに至ったのかというあたりを……。ちょっとそれぞれ皆さん面白いので、じゃあ小林さんから。最初コーヒーですよね。ネットじゃないですよね?
小林:そうですね。コーヒーは元々すごい嫌いで、コーヒー飲めなかったんですよ。誘ってくれた人がコーヒーやろうって言うんでコーヒーやったんですけど。インターンの時に知り合った人からコーヒーのビジネスしない? って誘われてやったんですけど。そん時に大事な事は2つあって。1つは、その時僕は営業すごいできたんですよ。何でも売れる自信があって、インターンの時に大体、物によるんですけど、3千万くらい売り上げを作ったりとかして、営業に自信があったんですよね。
で、自分がチームに対して何の貢献できるかっていう自信があるっていうのが大事で、学生の時に営業でもいいしデザインでもいいしプログラミングでもいいんですけど、何か自分はこれだっていう武器をなるべく早く持った方がいいですね。で、それが1つ目で。それがあるからこそ起業する時に誘ってもらえるとか、仲間を惹きつけられるわけですよ。それが2つ目。さっきもあったんですけど、学生のうちに早く何か始めて、早く自分の武器を持った方がいいというのがあるかなと思います。
小野:その前のインターンの経験の中で、営業得意じゃん俺! っていうのがわかって、たまたまの出会いがあって、起業に至ったっていう事なんですよね。
小林:そん時のメンバーは結構みんな社会人で、フルコミットできない人が多くて、僕は営業が強くて、そこを期待されてっていう役割の部分があると思うんですよ。ここにいるほとんどの人は営業をやろうと思ったらできるじゃないですか。だから自分はデザインもプログラミングもできないんだなって人は、営業を極めてもいいんじゃないかなと思います。
小野:けんすうさんは、きっかけは面白いですよね。
古:そうですね。まず大学生の時は、友達がやっていたサービスが「したらば」だったんですけど、会社化する時に「君社長やらない?」って言われて、やりますってぐらいで。理由として、友達の知り合いの中で僕が一番社長っぽくないっていう所で誘われたっていうだけだったんですけれども。それ1社目はやりました。
2社目の時もちょっとよく覚えてないんですけど、たくさんの何人かでやろうって思った時に、一番事務手続きができそうだという理由で社長になってですね。結構ハンコとか押さなきゃいけなくて面倒なんで、プログラマーさんには負担が大きくてですね、僕が皆のハンコを預かってやったりして。そのぐらいですね。
小野:nanapiの立ち上げのきっかけというのは?
古:あ、まさにそれですね。その会社をもとにnanapiができてるんですけど。リクルート辞める時は、3年ぐらいで辞めるっていうのがリクルートの会社の風土としてあって。3年経った時に、3年経ったし辞めようかなと思って、今のパートナーに「会社辞めようぜ」って言ったら、「いいよ」ってチャットで返ってきたので、まぁその足で辞めて、その後どうしようかねって話をして。
小野:その時は別に何やるか決まってなくて会社を辞めて?
古:そうですね。何も決まってなくて、8万5千円くらいのアパート借りて、そこで集まって。とりあえず庭が付いてたんですけど、庭の雑草を取ったりとか、虫退治をしたりとか(笑)。
小野:それがなぜnanapiに至ったんですか?
古:どっかの本で、新規事業ってやっぱり10回に1個くらいしか当たらない、それもよくて。なので、どうせ10回ぐらい失敗するなら最初に何やるかを悩んでもあんましょうがないなと思っていて、「来たものをやろう」という話をしていた時に、うちのファウンダーでもあってエンジェル投資家の小澤さんという人がいて、ハウツーサイトをやりたいという話をいただいたので、「あ、じゃぁ面白そうなので一緒にやりましょう」というので起ち上げたという。話してると、非常に流されてばかりの人生だなぁというのに気づきました。
小野:飯を食うためにやっていた受託一案件としてきたのがnanapiで、今の会社の事業になってるという。
古:そうですね。会社って稼がないといけないじゃないですか。受託を受けていて、受託って要はこういうシステム作ってくださいって依頼されたものを作って、お金をいただくものなんですけれども。それをやってる一つがnanapiだったっていうような感じですね。
小野:その色んな案件が来る中で、nanapiだけ光って見えたんですか? ハウツーサイトというのが。
古:そうですね。やりたいと思っていたのが、2000年ぐらいでもできるサイトをやりたいっていうのが一つと、CGMっていうかユーザーさんの投稿によって情報が流通するっていうものがやりたいっていうのがぼんやりとあったので。
nanapiってユーザーさんが投稿して載せて見れるっていうだけのサイトなので、別に最新の技術を使う必要もないですし、10年前からあってもおかしくないようなサイトだったのでやりたいなと思ったという、そんな感じですね。
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