2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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司会:株式会社クラウドワークス 代表取締役 吉田さんです。
吉田:クラウドワークスの吉田と申します。クラウドワークスはですね、日本最大級のクラウドソーシングサービスを運営しています。クラウドソーシングっていうのは、Webのお仕事マッチングサイトですね。まぁエンジニアとかデザイナーとかライターさんに、千円とか一万円の単位でお仕事を受発注できるというようなプラットホームをやってまして、この一年でですね、投稿された案件が15億円。
今7000社の方々にご利用いただいてまして、具体的にはヤフーさん、マイクロソフトさん、ベネッセさんとも提携をさせていただいて、色んなお仕事が受発注されているという形です。2012年SpringのLaunch Padで優勝させていただいて、こちらブライトリングを頂きまして(腕時計をかざしながら)、ありがとうございます。
司会:もう既にすごく人気が上がってるサービスだと思うんですが、Launch Padに出る前と出た後で、どのような変化があったかお話いただけますか?
吉田:正直申し上げてですね、ドリコムの役員で上場して、自分としてはそこそこ出来るつもりであったんですが、独立してみて、2008年・9年・10年と本当にもう鳴かず飛ばずっていうか、本当に地道に色んな事業をやってきたという中で、あるきっかけがあってクラウドソーシングという所に集中しようと決めて。
IVS Launch Padに出た事によって、劇的に自分を取り囲む環境が変化をして、本当にスタートアップの皆さんにはめちゃくちゃお勧めしたいなっていう印象なんですけども。本当にメディアもそうですし、ベンチャーキャピタルさん、個人投資家さん、そういった方々に非常に注目をいただいて、色んなクライアントさん、まぁ大企業さんですよね、そういった所からご発注いただけるというような感じになりましたね。
司会:今のところお話できる範囲であればなんですけど、クラウドソーシングに絞られた理由みたいなものがあれば、お話しいただけますか?
吉田:これ生放送なんですよね。
司会:生放送です。
吉田:(苦笑いしながら)なーんだ。なんかですね。いくつか品のいい説明をしてたんですけども、最近ですね、生々しい話をした方が喜ばれるという事が分かったんで。実は3年間鳴かず飛ばずで、鳴かず飛ばずってわけじゃないんですが。ベトナム事業を含めて5ぐらい事業をやっていたんですが、実はそのそれぞれが数百万円ぐらいちょっと利益が出て、ただ事業としては何も社会を変えてないみたいなタイミングで、No.3だったコンサル兼エンジニアの人間が、取引先を持って独立したんですよね。
その時にすごく自分が力を入れてた取引先だし、自分が可愛がってた一緒に創業した仲間だったんで、めちゃくちゃ悔しくて。それですごい考えた結果、まずこれはお金儲けになってしまうという事。だから、そうじゃなくてちゃんと自分自身「人がついて行きたくなるような夢」を描かなくちゃいけないと。夢を描くためには、自分の強みに集中しないといけない。
自分自身はBtoBでインターネットの受託の開発とかを散々やってきたわけなんで、こういうBtoBのインターネットのビジネスで何か一番大きく変わる所はないか。そこにおいて自分の事業を集中させて、自分のリソースを集中させて夢を描けば皆もついてきてくれるだろうし、世の中も変えられるだろうし、何より自分自身が思ったのは、そういったお金とか名誉ではなくて、社会を変える事によって「人の喜び」とか「人の感謝」とかそういう事に貢献をしたいという事をすごい思ってですね。その為にもうじゃあ5つの事業は一旦やめると、これお金儲けにしかなってないと。
だから一年後にやめるっていう事を決めて、「じゃあこのBtoB×インターネットに何かないですか」っていう事を色んな人にお話を伺う中で出てきたアイデアっていうのが、クラウドソーシングだったんですね。ここ、クラウドソーシングであれば、僕は自分の強みが生かせる。要はオンラインでシステム開発やデザインがどのように受発注されるかっていうのが目に浮かぶようにできるんで、ここであればできるっていう事で、着手したっていう感じですね。
司会:着手をしようと決めた時から、実際にLaunch Padに出られるまでの期間はどのくらいあったんですか?
吉田:もう構想は2011年の4月ぐらいからあったんですが、会社設立までにそこから半年ぐらいかかってますね。ただそれは結構仕込みをしていて、やっぱりもう3年間自分の資本100%でやってた中から、自分の中で壁とか自分自身の小ささとかも感じていたので、今回は大きな波を起こしたい、だからベンチャーキャピタルや個人投資家さんのお力を借りて、大きなうねりを作っていきたいっていう風に考えてたんですね。
だからそういう意味で時間をかけて、スタートからどういう仲間に入っていただけるかって事で、元楽天で現在YJキャピタルの小澤さんであったり、サイバーエージェント・ベンチャーズの田島社長であったり、そういった方々にアドバイスを頂きながら、11月に個人投資家を入れた形で立ち上げて、12月にサイバーエージェント・ベンチャーズにご出資いただいて、という形でやって、そこから半年後が2012年のLaunch Padです。
司会:私も職業柄、色んなピッチイベントは見るんですけど、Launch Padのプレゼンテーションは相当クオリティ高いなという印象を受けます。準備は実際どのような取り組みをされましたか?
吉田:他のプレゼンイベントとは全然格が違うなというか、IIVSの主催者の方のクオリティへのこだわりがやっぱり非常に高いので、一回プレゼンをした時は全然ダメっていうか「あれもいらない。これも余計。こんな話は観客は聞きたくないんじゃないか」みたいな事を結構言っていただいて。ただやっぱりそれはすごく真剣にアドバイスをいただいている、より良いものを作るためにディスカッションをしてるっていう感覚があって。
そこから私自身は前回優勝者である「すごい時間割」の鶴田もっち君とかにもお話を伺って、どんなツールを使ってどんな風にプレゼンを意識してみたいな事を聞いたりとかして、結局準備に関して言うと、もう本当にIVS Launch Padの当日の5分前まで資料をずっと作り直して、「色んな人が要らないって言ったものだけど、これは自分としては欲しい、これは入れるべきか、うーん」みたいな感じで、5分前に最後ダッと差し替えて。だから前日もずっとほとんど寝ずに、睡眠時間1、2時間ぐらいで、もうずっと資料を直してはプレゼンをして見てもらってましたね。
司会:聞くだけでぞっとするぐらい、すごい取り組みをされてます。
吉田:はい。やっぱり自分自身ですね、正直37歳での2度目の会社のチャレンジという形になりますので、決してやっぱり若い方ではないんですよね。だから自分の中でもう結構、背水の陣というか、もう絶対ここでぶち上げないとダメだみたいな。まぁそんな思いでやってたんで、相当必死でやりました。
司会:背水の陣というお話もあったんですが、先程の鶴田さんやなんかと比較すると、割とIVPの皆さんとは年齢が近いのかなと。普段どのようなお仕事をされてるのか、どういう印象を彼らにお持ちかお話いただけますか?
吉田:本当に私IVPの皆さんはめちゃくちゃ尊敬してて、独立型のベンチャーキャピタルでこれだけのファンド・・・80億のファンドと、これだけのカンファレンスを0から作り出して運営してるっていう。IVSが中心になってると思いますけど、特に小林さんの真っ直ぐで熱い思いですよね。あとグローバルにも通用するものを、日本人としてチャレンジしていきたいっていうあの真っ直ぐさが私は大好きで、本当に心から尊敬をしていますね。本当にIVSには大感謝ですね。
司会:真っ直ぐ、且つグローバルかどうかは分からないですけど、真っ直ぐさで言うと、吉田さんも負けてないと思いますけど。
吉田:そうですけどね(笑)。私も真っ直ぐでありたいという風に思ってますし、今回もクラウドワークスを通して、日本に、21世紀の新しいワークスタイルをもたらしたいと、個人の新しい働き方を生み出したいという風に思ってますので、そこについては私も真っ直ぐだと思います。
司会:最後に2つ質問をさせていただきたいのですが、1つは若手の起業家に対して、今後どのように事業に取り組んでいって欲しいですか?
吉田:間違いなくですね、Launch Padの話で行くと、Launch Padは何回でもチャレンジした方がいいと思いますね。Launch Padを経験する事で人前でプレゼンをするとか、人から明確な評価を受けるとか、あるいはそのためのブラッシュアップを繰り返すみたいな経験になりますし、何より私は優勝した事で、事業が具体的にドライブしたというか、そういった経験があるので、若手に関してはLaunch Padは必須かなという風に私は思ってますね。
司会:もう1つなんですが、今お話にもあったんですけど、Launch Padに今回出る方もいらっしゃいますけど、その後どのようにがんばると、吉田さんみたいになれますでしょうか。
吉田:持ってるものを全部投げ出した方がいいと思いますね。私、今回の立ち上げで2500万円自分で出資をしたんですけど、2500万ってマンションも買えるオプションもあるわけじゃないですか。私自身、持ち家もないし、車も今回のクラウドワークスやる前に売ったんですね。
つまり物は何にも持ってない状態で、この2500万っていうお金を会社に投資したわけですね。そうすると、やっぱり自分自身でも本当にもう後がない、これを成功させるしかないってなると、工夫が生まれるんですよ。
よく若手で伸び悩んでる時って、投げ出してないですよね。自分のこういう生活、これぐらいの生活レベルは維持したい、彼女とちょっと遊びたい。そうじゃなくて、1、2年とかでもいいんで、全てを投げ出して、もう他の事はやらない、事業だけをやるみたいな時間があってもいいと思うんですよ。
私は、今まで投げ出した事で次を掴んできたっていう考えがやっぱりありまして、本当に投げ出す、それ以外はやらない、一点に集中するっていう事が非常に重要なんじゃないかなっていう風に思ってます。
司会:ありがとうございました。
三木谷浩史
楽天株式会社 代表取締役会長兼社長
伊佐山元
DCM共同経営者
佐藤光紀
株式会社セプテーニ・ホールディングス 代表取締役社長
古川健介
株式会社nanapi 代表取締役
吉田浩一郎
株式会社クラウドワークス 代表取締役社長
小林賢治
株式会社ディー・エヌ・エー 取締役 Chief Game Strategy Officer
岩瀬大輔
ライフネット生命保険株式会社 代表取締役副社長
川崎裕一
株式会社ミクシィ 執行役員 クロスファンクション室長
川邊健太郎
ヤフー株式会社 副社長
日高裕介
株式会社サイバーエージェント 取締役副社長
朝倉祐介
株式会社ミクシィ 執行役員 経営企画室長
松本龍祐
株式会社コミュニティファクトリー 代表取締役
林信行
ITジャーナリスト
森川亮
LINE株式会社 代表取締役社長
熊谷正寿
GMOインターネット株式会社 代表取締役会長兼社長
玉川憲
アマゾンデータサービスジャパン株式会社 技術統括本部本部長
舛田淳
LINE株式会社 執行役員
荻野泰弘
株式会社ミクシィ 取締役執行役員 経営推進本部長
藤田晋
株式会社サイバーエージェント 代表取締役社長
赤川隼一
株式会社ディー・エヌ・エー 執行役員 Chief Platform Strategy Officer
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