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就職しないで起業することのメリット・デメリット(全3記事)

「大手コンサル、金融出身者でも落とします」東大卒・イケメン起業家が語る組織の強み

2016年5月14日、社会人&大学生のためのベンチャーの祭典「Start Venture Festival 2016 Spring」が開催されました。パネルディスカッション「就職しないで起業することのメリット・デメリット」では、モデレーターを務めるリブセンス・村上太一氏の進行のもと、ナイル・高橋飛翔氏、ウィルゲート・吉岡諒氏、キュービックホールディングス・世一英仁氏の3名が、自社の事業内容と他社と比べた強みを紹介しました。

就職しないで起業することのメリット・デメリット

村上太一氏(以下、村上):株式会社リブセンス代表の村上と申します。「就職しないで起業することのメリット・デメリット」というようなかたちでセッションをできればと思います。

まず、登壇者のみなさんのキャラクターを知っていただきたいので、「会社のすごいところ」と「自分のすごいところ」を織り交ぜつつ(笑)、それぞれ自己紹介をしていただきたいと思います。 まず最初に、高橋社長よろしくお願いします。

大手コンサル、金融出身でも落ちる入社難易度

高橋飛翔氏(以下、高橋):みなさん、こんにちは。ナイル株式会社の代表取締役社長をしている高橋飛翔といいます。

まず、うちの会社の説明から簡単にさせていただくと、スマートフォンアプリのクチコミ情報サービスの「Appliv」というメディアを展開するインターネットメディア事業と、いろいろな企業のWebビジネスをご支援させていただくWebコンサルティング事業という、2本の事業をやっている会社になってます。

ちなみに、うちの会社のすごいところは2つあって……。

村上:え!? 2つ?

高橋:2つだよ(笑)。

村上:その2つとは?

高橋:まず、グローバル展開に本気で取り組んでいる会社であるということ。去年の9月から海外展開を始めて、現在は世界10ヶ国でApplivというサービスを展開中です。

社内にもかなりの数の外国人が入ってきていて、普通に英語が飛び交っているような職場ですよ、というのがまず1点。

2点目が、採用の敷居が大変高い会社だということ。企業のマーケティング支援をする事業をやってる会社ってたくさんあると思うんですけど、そのなかでもかなりハイレイヤーな案件をやらせていただいていて、その分仕事の難易度も高いので、コンサルや金融大手など、一般的に入社難易度が高いと言われるような会社に受かった人でもうちでは採用しないということがよくあります。

逆に言うと採用の敷居を上げたことで非常に優秀なチームができているというのが2点目の会社のすごいところかなと思ってます。

東大卒・イケメン社長は超リスクテイカー

僕個人のすごいところでいうと、僕は2007年の1月、学生時代に起業してる人間なんですけれども、自分では超リスクテイカーだなと思っています。

大学を卒業したのが2009年なんですが、その2009年の卒業式の時点で、数千万円の連帯保証付きの借金をしていて、銀行にある残金は数百万みたいな状況でした。

Applivというメディア事業を始めたときも、既存の事業の利益を全部突っ込み続けて、赤字を垂れ流しながらも大きくしてきたという経緯がありました。

事業をスケールさせるとか、自分のやりたいことをやりきるとか、自分の見たい世界を実現させるということのためには、どんなリスクを犯してでもやりきる覚悟を持ってるところが、自分のすごいところかななんて思ってます。今日はお願いします!

村上:お願いします。

(会場拍手)

村上:ちゃんとメモしましたか? ナイルはなんの会社ですか? はい、グローバル。そして優秀な人しかいないナイル。そしてイケメンですけれども、リスクテイカーの高橋さん。

高橋:イケメンって言われるたびに(会場から)笑ってもらえないのは本当に辛いので、笑ってください(笑)。

(会場笑)

小学校からの親友とウィルゲートを創業

村上:リスクテイカーの高橋さんです。覚えてください。ということで次、ウィルゲートの吉岡さんお願いします。

吉岡諒氏(以下、吉岡):はじめまして。株式会社ウィルゲートの吉岡です。私は専務ということで、代表の小島(梨揮)と共同で創業しました。

代表の小島が慶應義塾高校に行ってたんですけど、2人とも田舎の岡山県出身で、小学校1年からの親友だったんですね。

私は2005年の3月に高校を卒業しまして、「吉岡、早く上京してこい」と言われて、高校を卒業した3日後に小島の家に拉致監禁されて、すぐ起業することになりました。2005年の3月から働き始めて、もう11年経ちました。

会社自体は大学2年の6月に立ち上げたので、今11期目。今年の6月で10周年。社員は120名ほどで、今はコンテンツマーケティング事業1本でやってます。

やっぱり時代は変わってきていますよね。みなさん雑誌よりスマホを見る時間が増えてきたと思うんです。

今まで広告で商品情報を企業側から一方通行で伝えてきたんですが、みなさんのスマホを見る時間が増えたり、Googleで検索したりということが非常に増えてきてます。

各企業がコンテンツを発信して、マーケティングをしていく必要性が増してきたので、コンテンツマーケティング事業をやってます。

今は文章を書くライターを12万人ほどネットワーク化しております。「記事作成に特化したクラウドソーシング事業」として、企業向けに月々10万記事以上納品しています。

あと、今年100周年を迎える主婦の友社さんの主婦向け雑誌をメディア化した『暮らしニスタ』というメディアをやっております。

こちらが始めて1年半ぐらいで、利用者が月間で270万人になったので、書いた記事をユーザーに届けるメディア、記事を書くクラウドソーシングを強みにしてます。

バンドも勉強も全力で頑張る吉岡さん

最後に自分自身のキャラについてですけど……「いつも全力で頑張る吉岡さん」という感じです。

個人的なエピソードだと、高校時代にバンドをやってたんですが、1年半で50回ぐらいライブを行いました。その上、塾も週に8回通ってました。隙あらば、頑張ってチケットを周りに案内して、みたいな(笑)。

学ランの右ポケットにドラムのスティック、左ポケットに英単語を覚える『ターゲット1900』を忍ばせている、そんな全力の吉岡です!

村上:会社のすごいところは?

吉岡:自分は一緒に会社をやってる小島のことが大好きなんですよ。先日の全社集会で、小島がこの1年を振り返ったんですが、良いことも悪いこともあったし、けっこう悔しいこともあったりしたので、全社員の前で男泣きをしながらこれからの1年の思いを語ってまして。

それで小島の泣いてる姿を見て、私も超心を打たれて泣いてしまったんですが、ふと周りを見たら、うちのメンバーもめっちゃ泣いてたんです。

なので、うちのいいところは、小島の思いに共感できる熱い仲間が集まっているところかなと思ってます。よろしくお願いします。

村上:よろしくお願いします。みなさん、ウィルゲートさんわかりましたか? 会社は、熱い仲間がいるウィルゲート。そして、全力の吉岡さんです。今日も全力を期待しましょう。お願いします。

(会場拍手)

インターンの数が社員の約3倍

続きまして、キュービック世一さんお願いします。

世一英仁氏(以下、世一):こんにちは。キュービックホールディングスという会社で代表をやっております、世一と申します。

このお三方と創業期はほぼ一緒、2006年の10月に会社ができてるんですが、年齢でいうと3つか4つおっさんになります。今35歳です。

事業の内容は、Webメディア事業をやってます。あとは、デジタルマーケティングですね。金融、人材、あと美容、それから士業。弁護士さんとか司法書士さん。このあたりの集客支援をやる自社メディアを運営しています。

うちの会社の特徴としましては、社員数が今35人ぐらいですかね。正社員の数35人ぐらいに対して、インターンの数が80〜90人ぐらいいます。

正社員の3倍近い数の学生のインターンの子たちがいて。あらゆる仕事をほとんどインターンの子たちが現場でよくまわしてくれると。

Webのデザインもそうですし、広告の運用やSEO、コンテンツマーケティング、あらゆることをインターンがやってくれてまして、インターンが食べさせてくれてる会社なのかなと思ってます。

「インターンの人ってなにやってるんですか?」ってよく聞かれるんですが、僕は社員がなにやってるのかが、逆にわかりにくい会社になってきたなって思ってます(笑)。

行動指針はATY(アホだから、とりあえず、やってみる)

うちの会社のすごいところは、インターンの数が社員の3倍近くいるところかなと思うんですが。僕自身はなにかな? さっき控え室で突然振られて、「なに言えばいいかな?」って思ってたんですけども。

おそらくこの4人のなかで僕だけだと思うんですけれども、非上場で、僕が全部株を持っている完全オーナー企業なんですね。

なので、決裁の速度がおそらく通常の会社よりは……。決裁というのは、物事を決める、「やっていいよ」っていう決裁ね。これが速いかなと思っています。

全社「Chatwork」という業務管理ツールを使ってるんですが、全員入ってる決裁確認用のチャットがありまして、「社長、こういうことやるんで、このぐらいの金使っていいですか?」というのがパッと上がってきて、僕がスマホで見て、それをピッて「了解」マークを送ったらもうOK。そういうスピード感で会社やってます。

会社にクレドという行動指針が9つあるんですが、一番大事なクレドに“ATY”というのがあります。ATYってなにかっていうと、「アホだからとりあえずやってみる」というのがあるんですね。

これが大事で。迷ったらとりあえず「ATY でいきますか」ということで。これ、アホだからとりあえずやってみたあとに、ちゃんとPDCAまわさないと、本当にただのアホになっちゃうので。使い方間違えるとけっこう難しいよ、という話はしてるんですが。

決裁速度が速いかなというのが、うちの特徴かなと思っております。今日はよろしくお願いします。

村上:よろしくお願いします。

村上:わかりましたか、みなさん? キュービックさんは、インターンが食べさせてくれる、インターンがすごいキュービックさん。

そして、世一さんはいろいろ速いと。決裁スピードが速い世一さんということで、みなさん覚えてください。よろしくお願いします。

(会場拍手)

東証マザーズ、東証一部に史上最年少で上場

一応私も自己紹介させていただきますと、株式会社リブセンス代表取締役社長の村上と申します。

リブセンスは2006年、私が大学1年生19歳のときに立ち上げた会社です。創業時から運営しているアルバイト求人サイトの「ジョブセンス」というサービスは、「成功報酬型」、つまり企業が求人広告をゼロ円で載せられて、スタッフを採用できて初めて費用をいただく仕組み、そして採用されたアルバイト求職者には「お祝い金」をあげるという、今までにない仕組みでスタートしました。

そのサービスが非常にお客様、ユーザーの方にも喜ばれて、2011年には東証マザーズ、2012年に東証一部へ、いずれも史上最年少で上場しました。

(会場拍手)

村上:ありがとうございます(笑)。その後、「あたりまえを、発明しよう。」というコーポレートビジョン、世の中からなくなっては困るような、誰もが使って喜んでもらえるようなサービスを創ろうという思いで事業を運営しています。

あと、経営理念が「幸せから生まれる幸せ」。多くの人を幸せにすることによって感じる幸せ、それを最大化していこうという思いの下、会社をやっています。

「ジョブセンス」でスタートしたんですけど、その後、正社員の転職や不動産などにも事業領域を拡大していて、現在特に成長しているのが「転職会議」という転職の口コミサイト。これは月間で400万人ぐらいが使うようなサービスになっています。

経営者も社員もいつもニコニコ、リブセンス

私と会社のすごいところでいうと、考えたのは笑顔です。笑顔というのは本当に、会社全体としての笑顔というか、時には苦しいときもあるけど、本当の意味で笑顔でいられるような、そんな会社なのかなと思っています。

その笑顔のためには、ただなにかポジティブにいれば笑顔になれるかというわけではなくて。やっぱり時には努力して成長もしなきゃ、本当の意味で長期間笑顔でいられないし。仲間との信頼関係がないと笑顔でもいられないと。

笑顔でいられるような、そんな組織があり、そんな志がある、そんな会社なのかなと思います。私のすごいところも、同じく「笑顔」でですね。

(会場笑)

両方同じになっちゃうんですけど。幼い頃からずっと「いつもにこにこしてるね」と言われてるんですけど。そんな人生を歩んできて、楽しく生きています。

特別なスキルであったり、人脈があったわけではないんですけど、まあ、常に笑顔でポジティブに頑張って生きていたから今があるのかなと思い、笑顔です。ということで、みなさん覚えてくださいね。笑顔なリブセンス。笑顔な村上と。

今日はモデレーターを頑張っていければと思いますので、よろしくお願いします。

高橋:よっ!

(会場拍手)

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