2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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佐々木大輔氏(以下、佐々木):どうも、freeeの佐々木です。ちなみに今日のセッションで、会社作ろうと思った人いますか?
(会場挙手)
小野裕史氏(以下、小野):けっこういますね。
佐々木:今すぐスマホでも設立できるので、ぜひやってみてください。僕たちは、小さなビジネスをやってる人たちが創造的な活動にフォーカスできるようにしたいということで。
例えば「デザイナーで独立するぞ」とか、「起業するぞ」とか「飲食店やるぞ」とか……。いろんな方がいると思うんですけれども、その人たちが本当にやりたいところだけにフォーカスして。
実はビジネスをやると、やらないといけない面倒なことがすごいいっぱいあるんだけれども、それをテクノロジーを使って自動化しようといったことをやってます。
始まりとしては、クラウド型の会計ソフトというのを作って、これで銀行とかクレジットカードの明細を、機械学習を使って自動的に会計帳簿にしてしまおうと。
なので、放っておいても会計帳簿ができる新しいタイプの会計ソフトを作って、2年半ぐらい前、2013年にリリースをしました。
それから先、今言ったような会社設立のツールだったり、給与計算のツールを追加して。会社を立ち上げるときから日々の運営、それから従業員を雇ってどんどん大きくなっていくフェーズのすべてを応援する。そういう会社をやってます。
創業してだいたい3年ちょっとぐらいなんですけれども。今では従業員150人ぐらいの体制でやっています。
シリコンバレーのベンチャーキャピタルとか、あとは小野さんのインフィニティ・ベンチャーズとか、そういうところから出資をしてもらって、今50億円以上の資金を集めて経営をしています。
小野:すごいですね。
佐々木:僕自身(の話)なんですけれども。学生時代は、たまたまデータ分析を専攻していて。大学2年まではラクロス部で部活をやってたんですね。ただ、部活ばっかりやってていいのかと。すごいマイナースポーツだし、これ一生いきるかどうかもわからないし、どうしようと思って。3年になったときに、「よし、勉強するぞ!」と決めて、たまたまデータサイエンスがおもしろそうだなと思って。
今となれば、データサイエンスはけっこうセクシーな領域なんですけど。当時はまだ「勉強しても、どこでデータさわるんだ?」みたいな時代だったんですね。
なのでたぶん、会社だったらデータを持ってるんじゃないかなということで。マーケティングリサーチといって、企業がやってるようなアンケート調査。あれを分析するスタートアップに入って、1日中仕事してました。
どんなふうにやってたかというと、日曜日の夕方に会社に来て、毎日机の下で寝て、土曜日の朝帰ると。そんな生活をしていたんですけど。
でも、けっこうそれがおもしろくて。本当に大手自動車メーカーのアンケート調査のデータとか、自分で分析してプレゼンしに行ったりだとか。
あとは新しい調査手法を作って、特許を取って、その取った特許が日経新聞に出たりとか。そういうことが経験できて、すごいいい成功体験だったんですね。
そんなかたちで学生時代を過ごしたので、その後、その会社の一番大きなクライアントだった博報堂に入ったんですけど。
そしたら、よく車乗って高速道路とかワーッと走ったあとに一般道に下りると、なんか止まってるように感じる感覚わかりますかね? ああいう感じになって。
「あれ? なんか全部止まってるな」と思って、もの足りなかったのをすごくよく覚えています。
だったので、「いや、これじゃない」と言っていろいろと転々として。投資ファンドに転職したり、スタートアップでCFOをやったりだとか。
そんなことをやって、そのあとにGoogleに転職しまして、中小企業向けのマーケティングをやるようになったと。
中小企業向けのマーケティングというのは、たまたま出会ったんですけど。要は、Googleに出てくる検索結果の広告があるじゃないですか。あれは、誰でもインターネットで申し込めば使えるんですよね。
それが知られてないので、それを中小企業に広めるというようなことを、日本で最初にやっていて。それでうまくいったので、アジア全般に広めるという、アジア全体でその地域の責任者をやるというのをやってました。
やっていくうちに、中小企業をテクノロジー化していくのはすばらしいと思うようになって。そんなところから、このfreeeという発想が出てきました。
とくに、このスタートアップのCFOをやってたころに……。自分のチームに経理担当の人間がいるんですけど、1日中入力してるんですよね。
すごい頭のいい人だし、スタートアップでまだ売上もままならないなかで、なんで1人入力している人がいるんだと、許せなかった思い出があって。
この中小企業を応援したいみたいな気持ちから生まれてきたのが、今のfreeeというサービスになります。
会社を作った当初、僕はfreeeというものを作りたいと思って、とりあえずプログラミングの勉強をして、プログラミングを始めたんですよね。ただ、やっぱり1人でやっててもおもしろくないなということで、仲間を見つけてきた。
(スライドを見て)これが一緒に会社を設立したコー・ファウンダーの横路(隆)エンジニアですね。(写真で掲げているのが)これが取締役就任証……? みたいなやつ(笑)。
小野:(笑)。
確保したばかりの登記簿とか。ちょうど、僕の家のマンションの居間で立ち上げたので、汚いんですけど。食卓とか、ボロい集会場で使うような折りたたみの机とかを持ってきて、居間でやってました。
そのあとすぐにもう1人入ったのでこの3人で。最初はカンヅメになって1日中、20時間近くプログラミングをするというような生活を9ヶ月ぐらいして、サービスを立ち上げたというかたちです。
小野:ここから3年で、150名ということですよね。すごいですね。ありがとうございました。佐々木さんでした。拍手お願いいたします。
(会場拍手)
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