2024.12.03
企業の情報漏えいで最も多いのは「中途退職者」による持ち出し 内部不正が発生しやすい3つの要素
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琴坂将広氏(以下、琴坂):Session2は、グローバルがテーマです。スタートアップというと、やっぱり世界市場はまだまだ遠いと感じる人も多いかと思います。
ただ実際は、創業直後からグローバル展開をして、そこで事業をしていくということが一般的になろうとしています。
そのなかで、今回来ていただいた3名のみなさまは、まさに世界展開を開始しているスタートアップの最前線にいらっしゃる方々です。まずは、エウレカの赤坂さん。こんにちは。
赤坂優氏(以下、赤坂):よろしくお願いします。
琴坂:コロプラの千葉さん。
千葉功太郎氏(以下、千葉):よろしくお願いします。
琴坂:メルカリの小泉さん。
小泉文明氏(以下、小泉):よろしくお願いします。
琴坂:まさに、スタートアップのグローバル化の最先端をいってる方々ですね。なので、バンバン吸収して帰っていただきたいと思います。
まず、自己紹介というか、各社の事業を簡単にお話しいただきます。そのあとにグローバル展開に関して、こんなことをやってるということをお話しいただければと思います。
ではまず、赤坂さんからお願いします。
赤坂:エウレカの赤坂と申します。もうIVS3日目ということで、喉がカラカラになってます。うまく自己紹介ができるかどうか、不安なんですけれども。
エウレカは今、東京の青山に会社がありまして。従業員が100名ちょっと。起業したのは7年前の2008年で、もう7年経ちました。
事業は主に2つです。「pairs」というFacebookを使ったマッチングサービス。ユーザー数が2015年12月、日本と台湾合わせて300万人になりました。
もう1つは、カップル間のコミュニケーションアプリの「Couples」を運営しています。今300万ダウンロート突破したんですが、リリースから今1年半で300万です。この2つを今運営しています。
今後は「pairs」と「Couples」という新しい出会いから、カップル間のコミュニケーションを経て、その後の結婚や、出産・育児の市場を睨んでいます。
「ゆりかごから墓場まで」とリクルートさんがやってるところのスマートフォン・リプレースというのができたらなと思っています。
グローバルというテーマでお話しすると、うちは2015年の5月に株式すべてをアメリカのIACグループ、Matchグループという会社に売却して、彼らのグループに入りました。
IACという会社がNASDAQに上場していて、その子会社だったMatchグループという主にデーティングサービス全般を統括する部門も2015年の11月にNASDAQに上場しました。
日本で立ちあげて7年間やった会社がアメリカ企業に興味を持ってもらえたのはおもしろかったです。本社があるダラスやニューヨークに行って、向こうの経営陣たちの前でプレゼンをして、契約がまとまり……という流れも思ったよりスピーディーだった。
株の売却額もそれなりに大きかったので、業界でも「日本でも海外に認められる企業も出てきたんだな」みたいな空気感が生まれたと思っています。
琴坂:もうすべてのストーリーを体現されていますね。起業して、海外市場でもローンチをして、100~200万のユーザーを手に入れて、海外の知名度も上げていって、それをさらに海外にバイアウトしていくという。
赤坂:デーティングサービス自体がもともと日本では文化があまりなくて、「出会い系」というパーツになってしまっていたので。ただ、みなさんリテラシーが高いはずなので、「Tinder」とか知ってる人もいっぱいいると思うんですよ。
ああいうサービスはアメリカのほうが先進国。もうアメリカは本当に屋外広告を見ても、H&Mやティファニーの広告と同列にデーティングサービスの広告が出てるぐらい、当たり前なんですよね。
こういう事業を売却するときも、アメリカのほうがやりやすかった。事業に対する理解力もすごく高かったというのもありますね。
琴坂:アメリカのほうが進んでいるというイメージがあるなかで、日本発から向こうに売却するというのはかなりチャレンジもあったんじゃないんですか?
赤坂:結局デーティングも含めてなんですけど、文化が重要なんです。要は、日本の文化にフィットする、アジャストするようなサービスは彼らも作れないんですよ。
今は本当に世界同時多発的に「Uber」がアメリカで生まれたら「Uber」のローカライズクローンみたいなのがいっぱいできるわけじゃないですか、カルチャーに合わせて。
アジアというところでいうと、彼らがマネできないので。彼らからすごく望まれているのは、日本を含め、アジア圏での市場を拡大というので「僕らはできないからやってくれ」というメッセージを受け取ってますね。
琴坂:なるほど、ありがとうございます。じゃあ、次、コロプラの千葉さんお願いいたします。
千葉:みなさん、こんにちは。コロプラの千葉です。よろしくお願いします。同じく声が枯れちゃってるんですけど(笑)。もう4日目なんですよ。月曜日から来ていて。
琴坂:経営者なので、たくさんの議論をしてここにいらっしゃってる。
千葉:という感じですが、精いっぱいやります。コロプラを知ってる人はどれぐらいいます?
(会場挙手)
ありがとうございます。そのなかで、コロプラのゲームをやったことがある人?
(会場挙手)
おっ、半分ぐらい! ありがとうございます! 手を挙げなかったみなさん、ぜひ今日の帰りに『白猫プロジェクト』とか『(魔法使いと)黒猫のウィズ』とか、ダウンロードしていただいて、遊んでみてください。
赤坂:宣伝広告(笑)。
千葉:ご存知の方がほとんどだと思うのですが、コロプラはゲームを作っている会社です。2008年に創業しています。
社長の馬場(功淳)がエンジニアなんですけど、1人でゲームを作って創業して、そこに僕が2人目でジョインして、今8年目。ちょうど丸7年経ったところです。
先ほど(赤坂氏が)定性的な情報を言っていたので、うちも言うと……。従業員が今800人いて、常駐で座っている業務委託や派遣の方が200名。グループ全体でちょうど1000名を超えたところになります。昨年東証一部に上場していて、なんとか頑張っているような感じです。
琴坂:平均年齢はどのぐらいなんですか?
千葉:今30.1歳ですね。
琴坂:若いですね。
千葉:僕は29歳という平均年齢にすごいこだわりを持ってるんですよ。人間毎年1歳ずつ年が上がるので、今は新卒採用をけっこう頑張っています。
今年は新卒が65人入ってきていて、来年4月には100人は入ってきます。それで一気に平均年齢を下げる戦略をとっていて、圧倒的に会社を若くしていこうというのを今、企業・組織の戦略としてとっています。多くの大企業が新卒を大量に採用していて、企業の文化を作るというのをコロプラでもやっています。
コロプラは脇目もふらず、スマートフォンゲームだけを作っている会社です。この業界だとよく「スマートフォンゲームもやるし、ナントカ事業もやるし、ナントカ事業もやるし……」という会社が多いと思うんですけど。
コロプラは社長以下、僕も含めて全員が新しいゲームを作って、「エンターテインメントで世界中を喜ばすんだ、楽しませるんだ」という気持ちだけに特化しています。
みなさんのゲーム市場へのイメージは、たぶん「当たるかどうかわからない不安定な市場」とか「でも、なんか話題だよね」ということだと思うんですけれども。マーケティング的に言えば、超レッド・オーシャンなんですね。
世界中の企業がAndroidとiPhoneという共通プラットフォームの上で、もうめちゃくちゃガチンコ勝負を日々繰り返しています。日本国内だからといって守れるわけじゃないし、我々も海外だからといって不利なわけでもない。本当に世界中の企業が戦っていると。
今日のテーマのグローバルでいうと、今コロプラは「昨年度1年間のゲームパブリッシャーの売り上げランキング」だと、世界ランキング6位という位置づけですね。まあ、中途半端に聞こえるかもしれないんですけど、そこそこです(笑)。
赤坂:世界ですからね。上位1〜5位の社名をもし言っていただければ。
千葉:1位が『Clash of Clans』を作っているSupercellというフィンランドの会社ですね。ヘルシンキに本社があります。2位がKingという会社で、この間7200億円だか7500億ぐらいで全額買収された。
Kingは最近だと『Candy Crush Soda』を出してますけれども。すごいですよね、「Candy Crush Soda」だけで7500億円。
琴坂:すごい。
千葉:3位がガンホーですね。去年の順位でいくと、ガンホーがきて、4位にLINEさんがきて、5位に中国のTencentという会社が入ってきて、6位にコロプラ。
7位に小泉さんの前職のミクシィさんが、『モンスト(モンスターストライク)』でワーッと上がってるんですけど。今年のランキングでは、たぶんもう2位か1位にミクシィさんが踊り出るという熱烈な市場です。
市場全体が毎年250パーセント成長してるんですよね。なので、同じ順位をキープしてるだけでも2.5倍成長し続けるような、本当にレッド・オーシャン。
かつ1本作るのに、最近だと実は10億円ぐらいお金がかかっていたりして。スタートアップにはまったく向かないような市場です。もう大人のパワープレーで。
1000人、あるいは2000人のメンバーで、世界中にゲームを作って配信していくということをやっている会社です。よろしくお願いします。
琴坂:やはり急成長していて、グローバルの統一したマーケットが存在するから、その規模もぜんぜん違うし、できることも非常に広がっているというイメージでしょうね。
千葉:そうです。もう昔、みなさん覚えてるかどうかわかりませんけど、iモードという「ガラケー」と呼ばれていたフィーチャー・フォン、折りたたみの電話があったと思うんですけど。アレは日本だけの、本当に「ガラパゴス」と呼ばれている日本独自仕様のサービスだったんですね。
なので、我々が例えばiモード向けのゲームを作っても、それは世界には通用しないし。逆に、世界のゲーム会社も日本のiモード向けにはゲームをぜんぜん作れないという。もう鎖国状態だったんですね。
これが、スマートフォンが普及してくれたおかげで、いい意味でも悪い意味でもプラットフォームが統一されて、最初から世界戦争なんですよね。
琴坂:1つのフィールドのなかで、ガチンコで戦っている。そのなかで今戦っているという。
千葉:だからこそ、おもしろいんですよ。
琴坂:ですよね。ありがとうございます。
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